新年あけましておめでとうございます。
のんびりと2026年のブログを書き始めました。
昨年は年始に行ったしのぶ亭の記事が大河ドラマべらぼう関連の記事に継ぐ人気でした。今年は年始の三が日をまとめ雑記で書いてみます。
昨年の師走は30日の落語会に打ち上げもあり気分よく年末を迎えましたが、お手伝いの疲れもあって大晦日と元日は休肝日ならぬ休落日で落語なしで過ごしました。
とはいえ大晦日は兼好師匠のスケジュール一覧記事を書いていて、書き終わる頃には紅白歌合戦も終わる頃。ゆく年くる年に正蔵師匠や三平師匠が出てきて後ろに幇間の松廼家八好さんを見つけ、年の始めはさだまさしで談春師匠と三三師匠がテツandトモさんのダンスしながら行進する様子に驚く。芸人さんひっきりなしの年明けを確認したところで就寝。
以前は初日の出を見に行くのが定番の楽しみだったけど、落語で暮らしが変わったのか歳を取ったのかもうしばらくいかなくなったな。。
ひと寝して元日の午後はまず町内のお稲荷様へお参りしてその足で近くの鎮守様へ。新しいお伊勢様、荒神様、鎮守様の御神札をいただいて、古札のお焚き上げもお願いできた。アルコールなしで甘酒もいただく。
元日の日中に初詣の列に並んでお参りするのは本当に稀。子供の頃からこれまでの年末年始をいろいろ思い出した。職人の家生まれ、商売の家育ちの年中行事や年末年始の習慣はまたどこかに書いて置きたい。
伺った鎮守様は有名な神社ほど長くない列だけど、待つ間に拝殿の方からお囃子が聴こえて来たり、家族連れもたくさんで、普段の静かな神社とは違う華やかさ。帰る頃には更に列が長くなっていた。
神棚へ新しい御神札を納めてお雑煮を歳神様、神棚、荒神様、仏様へ上げて新年のご挨拶。自己流。毎年自己流も変わる。歳神様って新年にやってきたら狭い家の場合どこでくつろがれるのだろう、と思いながら。結局下げてから自分でいただくのでおせちと併せると食べ過ぎ感が。年々用意する量も減っているのにな。

1月2日の国立名人会
今年最初の高座は市助さん。だけどだけど真打の最初は兼好師匠!と喜ぶ。黒紋付きに浅黄色の袴が初春らしい装いでいいなあ。明るく楽しい桃太郎で幕開けがうれしい。満員御礼だったのに、兼好師匠が終わるまで前の2席が空いていて視界良好だった♪
文治師匠が落語は季節感が大事、ですが年の瀬の話をしますと「掛け取り」を。なにが面白いかって2つあって、1つは掛け取りに来る人が国立演芸場のOさんという設定。知っているお名前だし、なぜ掛け取りに?という流れでまず笑う。もう一つはOさんに見せる噺家さんの物真似。1人目が春風亭柳昇師匠で「カラオケ病院」歌唱。柳昇師匠のご尽力があってできたと言っても過言ではない国立演芸場だから、知ってるとヨイショとも思える。そうか、カラオケ病院は受け継がれたネタなんだな。
先代の林家正蔵師匠も登場。木久扇師匠が真似しているのは知られているけど、実はいろんな人が真似する師匠。文治師匠がやってるのは初めて見た。ボンボンブラザーズの繁先生の鼻の上に細い紙を立ててやる卵移しのアレ。様子が似ていて爆笑。繁先生も太神楽の先生として国立に縁ある方。
そして文治師匠は昔昔亭桃太郎師匠も連れてきた。高座でナンセンスやっている師匠の真似がまた上手いのなんの。爆笑しながらちょっと涙出る。桃太郎師匠は柳昇師匠と師弟。そういえば国立演芸場の定席の主任もよくされていた。国立名人会だから見れた高座。文治師匠ありがとう。
次の市馬師匠も芝居の話から国立劇場の歌舞伎はまた通し狂言で見れるのがいい、なんてちょっと国立ヨイショみたいなことを言う。役者だからいいけど、市馬師匠や文治師匠、兼好師匠が白塗りで出てきたら気持ち悪いでしょ、と師匠が言うので思わず想像して吹き出した。市馬師匠らしい陽気さの「七段目」
去年歌舞伎座で上演された忠臣蔵もEテレで見れたので更にこの噺に出てくるシーンが浮かんで落語の可笑しさが増した。梯子段を上がる時にする八百屋お七の”人形振り”は市馬師匠はワザとと思える滑稽ぶり。前に聴いた時より解放感があるのは会長職を離れたからだろうか。
会場の伝承ホールは黒づくめで音響もやや籠もる印象だからか、それとも当日のお客さんが普段寄席や芝居にあまり来ない方なのか、文治師匠や市馬師匠のくすぐりに反応がやや薄め。年始だから演芸を楽しむという方も多いのだろう。人形振りは歌舞伎や日舞なんかで見たことがあるかないかで面白さが全然違うので映像でもいいから見て知っとくと良いのにな、と思う。とはいえ自分も知らないで笑っている頃があったしな。
桂小すみさんは松竹梅の趣向で松で超絶技巧の三味線を、竹は尺八とお客席のハミングとコラボレーション、梅は得意の洋楽を弾き和を歌う個性爆発の演奏。相変わらずバラエティに富んでインパクトがある舞台。
トリの松鯉先生が午年の年男なので24歳になりました、という洒落を仰っていた。人間国宝だろうが気取らないのが素敵。しかも「出世の春駒」が聴けて午年の年始に相応しい。今年は愛宕神社が火伏の神を祀っていてパワースポットなのだとか。これは余談。
終演後両国へ移動、腹ごしらえをして2日の二件目、両国寄席へ。途中スカイツリーの上がすごくガスっているのが見える。天気予報を全く見ておらず傘なし。後に悲劇が襲う。
二部の最後、道楽師匠の「鼓が滝」の後半を後ろで立ち見して仲入り。まだ前が空いていて最前列の端に滑り込む。年末の会に来られた方などのご挨拶。
仲入り明け(だったと思う)丸一仙翁社中による寿獅子舞!目の前で仙翁師匠が太鼓、花仙さんが笛でお囃子。うれしい。高座台の上に獅子というあまり見れない目線で獅子の舞が見れた。ひと区切りの後は客席を回ってくれて頭を噛んでもらった。ご祝儀がたくさん出て獅子がなかなか舞台に帰ってこなくて持ち時間を気にする仙翁師匠が早く戻ってと再三催促しているのが可笑しかった。
楽生師匠が雨がパラパラしてきましたよと「日和違い」を。好二郎さんで聴くのは初めての「代書屋」は出てくる男がサトウケンジ(兼好師匠のご本名)、鳳志師匠は十八番の「松山鏡」、この辺りで雨が雪になったと高座情報。朝橘師匠は圓橘一門会から駆けつけたのにタッチの差で後の鳳志師匠が上がっていた、正月はこういうことがあるけどスケジュール考えないとと「猫と金魚」。萬橘師匠もそうだけど、朝橘師匠も過剰に気にするのは一門の芸風なのかな?それが言葉尻に出る所が面白いんだけど、思い詰めてる感がすごい。朝橘師匠の場合、間近で見てると上がる時も降りる時もなんかひとりごと言っている。
ついに楽松師匠から牡丹雪になってるけど皆さん大丈夫ですか、という言葉が出る。考えないようにして渋声の師匠の「平林」を聴く。楽松師匠が小僧さんの声を出す様子はギャップあり過ぎてちょっと異世界感がある。小円楽師匠の「後生鰻」はおかみさんがまな板に横たわるところとドボンのところが仕草の技かリアルに見えた。宮田陽・昇さんはもちろん楽しい。アメリカの州を全部言うくだりでケンタッキーにフライドチキンが付いちゃったり、モスチキンになっちゃったりして「それは日本だよ」と思ったりしながら大笑いした。
いよいよトリの兼好師匠。まくらはご祝儀の話。そうだ、去年もこの話聞いてそんなに気前よく祝儀は切れないと落ち込んだな、、と思ったところで疲れがどっとでて顔が能面に。雪になった日に「うどんや」は素敵なチョイスなのにと心中では思っているのに。電池切れだ。調子に乗って掛け持ちしたけど、こんな時に。中で落ち込んだり反省して顔は能面で聴いて、最後少し持ち直しつつも少し残念な聴き方になってしまった。
終演後会場を出ると見事なまでの牡丹雪。友人に途中まで傘に入れてもらおうと思いかけたけど、ビニ傘ストックも増やしたくないので駅まで走ることに。走り出すと意外と気持ちよく信号待ちで空を見上げる。ハンドタオルで上着の雪をはたき落しながら走った。帰り道反省したり落ち込んだりは寒さと疲れのせいにして正月二日終了。1月の予定ちょっと見直そう。
1月3日は誰が出るかはお楽しみの池之端しのぶ亭を予約していた。昼から横浜にぎわい座出演の兼好師匠のスケジュールを考えて、午後3時半からの二部にベット。
しのぶ亭の初席は去年楽しかったので2日から4日までのどこかで行きたかったし、好楽一門をおうちのリビングみたいな寄席で楽しめるのは贅沢。
京浜東北線で上野まで行って上野恩賜公園を抜けて行くルートも気持ちがいい。

最初は兼作さん。兼作さんは事前の出演情報あり。安定の「ん廻し」に出てくる懐具合が夜明けの銀座通り、もっと寂しいとしのぶ亭を入れるくすぐり。定番お約束だけど楽しい。好青年さんが「日本人に見えるかもしれませんが実は」と言うとドッとウケる客席。英語で小噺してくれたり、忍者になりたい人が多分忍者の会社だ見抜いた会社に採用される新作落語も人生経験の場数こなしてる楽しさがある。日本に来て12年、落語家は9年だとか。
次に円楽師匠か来た。そつない雑排だけど二人で句を詠む様子とさらさら句が出てくるところがさすが。好の助師匠が「後は好好だけだから」と言い放つ。しのぶ亭で初席、出順に香盤なんて関係なさそうだから本当かも知れない。先代の円楽師匠で聴きなれた「ずっこけ」だけど好の助師匠のは全然違う人達の景色が見える。師匠らしさのある「ずっこけ」だ。着物が脱げて道に置き去りになってる酔っ払いが暴れる様子が目に浮かんだ。
仲入りはしのぶ亭恒例のお酒販売。今年は「雪っこ」という缶入りのお酒。蓋もついていて持ち帰りもできるタイプ。見た目の可愛さに反してひとくち飲んだら「これはクるヤツだ」とわかる強めのにごり酒。見れば原酒とある。後ろの方とそんな話をしたら20度あるお酒と聞いてゆっくり呑むことにした。ぽん太さんの着物の袂からいただいたおつまみの松葉がにせんべいがまた美味しい。良い気分になってきたところで脇の窓向こうを横切った影が兼好師匠に見えて目で追おうとするももうお酒が沁みてきてる、というところで後半開始。
さっきまでお酒販売していたぽん太さんが後半最初。好楽師匠に弟子入りしようと笑点で聞いた寄席兼自宅のしのぶ亭を調べたら、GoogleMapで普通に出てきて驚いた、TVスターの自宅なのに。しかも「★5」ってなんだよ、に笑った。ぽん太さんの「七面堂」のオチは本来の地口オチとぽん太さんオリジナルのマルチエンディング。七面堂を聴くと以前登った七面山と谷中の七面大明神を思い出すのだけど関係ない。なぜなら地口オチの噺だから。でもまた七面山でダイヤモンド富士見たいと思うのだ。
一席替わりでひとくちお酒を含んでホワホワの所に登場したのが好楽師匠!わあ、ほろ酔いで好楽師匠を聴けちゃうのか~と上機嫌。しのぶ亭の初席の魅力。文枝師匠があんたに合った話をと教えてくれた新作落語「やさしい言葉」を。客席に向かって愛を叫ぶ好楽師匠。やもめの会を組んでいる文枝師匠にも好楽師匠にも似合うお話だ。
好楽師匠自らめくりをめくって座布団を片付けてでてきたのが漫才のばいそんさん。偶然にも去年に続いて見れちゃた!沖縄出身が売りだから冬でも半袖かりゆしウェアで寒い!長袖をくれ!たしかに。長袖のかりゆしウェア見たことない。しのぶ亭で2回会ったらもうちょっと親戚気分で応援したくなってくる。
そしてトリで出てきたのが・・・兼好師匠!やた!!ベット勝利!しかもこっちは酒入ってる(笑)しのぶ亭で好楽師匠と同じ回に出たのは久しぶりとのこと。というか、円楽、好の助、好楽、兼好の師匠方一緒に出るタイミングで良い席にいた自分を褒めたい。しかも「やかんなめ」でゲラゲラ笑わせてもらえるとは。国立名人会は瞬殺で席が少し後ろだったし、両国寄席は前にいながら電池切れだったので、しのぶ亭でほろよいに間近のやかんなめで全て相殺、いやいや大金星。
帰りに兼好師匠にご挨拶できないかな、というほのかな期待は叶わなかったものの、好楽師匠が出ていらしたところで他の方に便乗して写真を撮っていただく幸運も。握手までしてお年玉いただけた気分。写真を見直したら自分の顔がまるまるしもぶくれで。好楽師匠と同じぐらい笑顔ではあって福々しいお多福、ということにする。

そんなこんなで上野に向かっててくてく帰路。なんだかお月様がきれいだな~ほろ酔いだからかなと思ったら、この日はやはり満月だったようで。家に着いても午後の7時前。とってもいい日。清水観音堂と満月の写真は酔ってるせいかブレブレですけど。

思ったよりさらりとは書けなかったけど3日分としたら上出来。落語に出掛けるようになって年末年始は過ごし方がガラッと変わったと改めて。しかもおばあちゃんとテレビで笑点見てた田舎の子だったと思うとなんとも贅沢な時間を過ごしていること。
楽しい時間と落ち着く時間とバランスをウマく取りながら、一年健康に努めて過ごしたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。