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太陽光で自動点灯!CL0116で実現するスマートなソーラーLED照明DIY

ソーラーLED照明は私たちの生活に欠かせない存在となっています。

庭の足元灯、防犯灯、屋外看板の照明、キャンプや災害時の非常灯など、電気工事不要で設置できる手軽さと、クリーンエネルギー活用の魅力から、その需要は増え続けています。

しかし、市販のソーラーLED照明は、デザインや機能が限定的であったり、思ったような明るさや持続時間が得られなかったりすることも少なくありません。

そこで、自分で理想のソーラーLED照明を作りたいと考えるDIY愛好家や電子工作マニアの方にぜひ知っていただきたいのが、シンプルな回路で太陽光充電から自動点灯までを実現する革新的なIC、CL0116です。

CL0116は、その手軽さと高い効率性から、小型ソーラーLED製品の設計や自作プロジェクトにおいて、まさに「縁の下の力持ち」として活躍しています。

本記事では、CL0116の基本的な機能から、その動作原理、具体的な回路例、そして自作ソーラーLED照明を成功させるためのヒントまで、徹底的に深掘りしていきます。

CL0116を使って、あなたもオリジナルのスマートなソーラーLED照明をDIYしてみませんか?


 

1. CL0116 とは?ソーラーLED照明の「賢い心臓部」

 

CL0116は、主に中国製の小型ソーラーLED照明製品に広く採用されている、太陽電池充電制御機能付きの昇圧型LEDドライバーICです。非常にシンプルな外付け部品で動作し、以下の主要な機能を1つのチップに統合しています。

  • 太陽電池からの充電制御機能: 昼間にソーラーパネルで発電した電力を、内蔵のバッテリー(通常はNi-CdやNi-MHなどの二次電池)に効率よく充電します。過充電を防ぐ機能も含まれていることが多いです。

  • 周囲の明るさ検出機能(CDS不要): 外部のCdS(光センサー)を接続することなく、太陽電池の電圧を監視することで、周囲の明るさを自動的に判断します。

    これにより、夜間になると自動でLEDを点灯させ、朝になると消灯する「自動点灯/消灯」機能を実現します。部品点数を削減できる点が大きなメリットです。

  • 昇圧型LEDドライバー機能: バッテリーの電圧(例えば1.2Vや2.4V)は、LEDを直接点灯させるには電圧が低すぎる場合があります。

    CL0116は、この低いバッテリー電圧を昇圧(電圧を上げる)して、適切な電流でLEDを効率的に駆動します。

    これにより、バッテリーの電圧が低下しても、LEDの明るさを一定に保ち、最後まで電力を使い切ることができます。

  • 低消費電力動作: 日中の待機時や、夜間のLED消灯時には、消費電力を極限まで抑える設計がされています。これにより、充電した電力を無駄にせず、夜間の点灯時間を最大限に延ばすことができます。

  • 非常にシンプルな回路構成: CL0116は、インダクター、ダイオード、コンデンサー、抵抗、そしてLEDとソーラーパネル、バッテリーというごく少数の外付け部品で動作します。

    これにより、初心者でも比較的容易に回路を組むことができ、部品コストも抑えられます。

これらの機能が統合されているため、CL0116は、手軽に高性能なソーラーLED照明を自作するための理想的なソリューションとなります。


 

2. CL0116 の動作原理:賢い電力管理の仕組み

 

CL0116がどのようにして「昼は充電、夜は点灯」を自動で行うのか、その基本的な動作原理を見ていきましょう。

2.1. 昼間の充電モード

  1. 明るさの検出: 昼間、太陽光がソーラーパネルに当たると、ソーラーパネルは発電を開始し、その出力電圧が上昇します。

  2. 充電開始: CL0116は、このソーラーパネルの電圧が一定レベル(例えば0.7V程度)を超えると、周囲が明るいと判断し、LEDの点灯を停止します。同時に、ソーラーパネルで発電された電力を内蔵バッテリーに供給し、充電を開始します。

    CL0116内部には、バッテリーへの過充電を防ぐための回路が組み込まれていることが多く、バッテリーの寿命保護に貢献します。

 

2.2. 夜間の点灯モード

  1. 明るさの検出: 夜になり、太陽光が弱まると、ソーラーパネルの出力電圧が低下します。

  2. 点灯開始: CL0116は、ソーラーパネルの電圧が再び一定レベル(例えば0.7V未満)を下回ると、周囲が暗いと判断し、バッテリーからの電力供給を受けてLEDの点灯を開始します。

  3. 昇圧と電流制御: バッテリーからの低い電圧(例: 1.2V)は、CL0116内部の昇圧回路(コイルとスイッチング素子を使用)によってLEDの順方向電圧に合わせた電圧(例: 白色LEDの場合は約3V)まで昇圧されます。

    同時に、LEDに適切な電流(駆動電流)が流れるように制御されるため、安定した明るさでLEDを点灯させることができます。

  4. 過放電保護(一部のCL0116系IC): バッテリーの電圧が極端に低下すると、バッテリーの寿命に悪影響を及ぼすため、CL0116系のICは、バッテリー電圧が下がりすぎると自動的にLEDを消灯する過放電保護機能を備えているものもあります。

    これにより、バッテリーを保護し、翌日の充電に備えることができます。

この一連の自動制御により、CL0116はユーザーが手動で操作することなく、効率的なソーラーLED照明システムを実現します。


 

3. CL0116 を活用したソーラーLED照明DIYの回路例と部品選び

CL0116を使ったソーラーLED照明の回路は非常にシンプルです。基本的な構成要素は以下の通りです。

  1. CL0116 IC本体: 回路の心臓部。

  2. ソーラーパネル: 昼間の発電と明るさ検出に使用します。CL0116の動作電圧に適した出力電圧(通常は2V〜5V程度)のものが選ばれます。

  3. 二次電池(バッテリー): 発電した電力を蓄え、夜間にLEDを点灯させるための電源です。Ni-Cd(ニカド電池)やNi-MH(ニッケル水素電池)が一般的で、単3形や単4形がよく使われます。電圧は1.2V〜2.4V程度が多いです。

  4. インダクター(コイル): 昇圧回路の核となる部品です。適切なインダクタンス(L値)を選ぶことが重要です。通常、数十μH〜数百μHの範囲が使われます。

  5. ダイオード: 昇圧回路や、バッテリーへの逆流防止などに使用されます。ショットキーバリアダイオード(SBD)など、順方向電圧降下が低いものが効率的です。

  6. コンデンサー: 電源の平滑化や昇圧回路の安定化に必要です。電解コンデンサーや積層セラミックコンデンサーが使われます。

  7. 電流制限抵抗: LEDに適切な電流を流すための抵抗です。LEDの順方向電圧とCL0116の出力電圧、LEDに流したい電流値に合わせて計算して選びます。

  8. LED: 点灯させたいLEDを選びます。白色LEDや電球色LEDが一般的です。複数のLEDを直列・並列接続することも可能です。

【基本的な回路接続のポイント】

  • CL0116のデータシート(または入手したモジュールに付属の回路図)を参考に、各ピンを正しく接続します。

  • インダクター、ダイオード、コンデンサーの配置は、昇圧効率とノイズに影響するため、データシートの推奨レイアウトを参考に、できるだけICの近くに配置します。

  • バッテリーとソーラーパネルの容量は、夜間の点灯時間や充電効率に直結します。適切な容量のものを選びましょう。

このシンプルながらも機能的な回路を組み立てることで、オリジナルのソーラーLED照明が完成します。


 

4. ソーラーLED照明DIYを成功させるためのヒントと注意点

CL0116を使ったソーラーLED照明のDIYは手軽ですが、成功させるためにはいくつかのヒントと注意点があります。

  • バッテリーの選定:

    • Ni-MH(ニッケル水素電池)推奨: Ni-Cdよりも容量が大きく、メモリー効果も少ないため、現在ではNi-MHが主流です。

    • 容量: 長時間点灯させたい場合は、できるだけ大容量のバッテリーを選びましょう。

    • 信頼性: 高品質なバッテリーを選ぶことで、寿命と性能の安定性が向上します。

  • ソーラーパネルの選定と設置:

    • 出力電圧と電流: CL0116とバッテリーの充電に必要な電圧・電流を供給できるパネルを選びましょう。通常、バッテリー電圧の1.5倍〜2倍程度の開放電圧を持つパネルが適しています。

    • 設置場所: 日中に十分な太陽光が当たる場所に設置することが最も重要です。影になる場所や、ガラス越しでは十分に充電できません。

    • 防塵・防水対策: 屋外で使用する場合は、ソーラーパネルや回路全体を適切に防塵・防水処理する必要があります。

  • LEDの選択と電流制限抵抗:

    • LEDの種類: 白色LEDや電球色LEDが一般的ですが、カラーLEDも使用できます。

    • 適切な電流: LEDにはそれぞれ推奨される順方向電流があります。CL0116の出力特性とLEDの仕様に合わせて、適切な電流制限抵抗を計算して選ぶことが、LEDの寿命を延ばし、適切な明るさを得るために不可欠です。

  • 効率的な昇圧回路の設計:

    • インダクターの選定: CL0116のデータシートで推奨されるインダクタンス値と許容電流値を持つインダクターを選びましょう。安価なものだと効率が悪い場合もあります。

    • ダイオードの選定: 順方向電圧降下が低いショットキーバリアダイオード(SBD)を使用することで、昇圧効率が向上します。

  • ケースと防水・防塵: 屋外に設置する場合、電子部品が雨やホコリにさらされないよう、適切な防水・防塵性能を持つケースに収納することが非常に重要です。シールドケースやシーリング材などを活用しましょう。

  • ハンダ付けの品質: 特に昇圧回路部分は、高い電流が流れるため、ハンダ付けの品質が悪いと抵抗値が大きくなり、発熱や効率低下の原因となります。確実にハンダ付けを行いましょう。

  • 夜間点灯時間の調整: バッテリー容量、LEDの消費電流、日中の充電量によって点灯時間は変動します。実際に設置してみて、期待通りの点灯時間が得られない場合は、バッテリー容量の増強、LEDの数を減らす、またはソーラーパネルを大きくするといった調整が必要になります。

  • 実際の使用例:下記のサイトが分かりやすく、おすすめです。

    wak-tech.com

  • 入手方法:電子工作ステーションや秋月電子などで入手可能です。Amazonなどでも入手は可能でが、少々割高です。

5. まとめ:CL0116で広がるソーラーLED照明の可能性

 

CL0116は、そのシンプルさと多機能性によって、ソーラーLED照明の自作を非常に身近なものにしてくれる画期的なICです。

この小さなチップがあれば、複雑な充電制御や昇圧回路を設計する手間を省き、誰でも手軽に「昼は充電、夜は自動点灯」するオリジナルのLED照明を制作できます。

庭の雰囲気作りのためのイルミネーション、玄関先の防犯灯、あるいは災害時にも役立つ非常用照明など、CL0116を活用すれば、あなたのアイデア次第で様々なソーラーLED照明が実現可能です。

本記事で解説したCL0116の基本、動作原理、回路例、そして設計上の重要なヒントを参考に、ぜひあなたもこのスマートなICを使って、環境に優しく、実用的なソーラーLED照明のDIYに挑戦してみてください。

きっと、その手軽さと完成した時の達成感に驚かれることでしょう。CL0116は、あなたの電子工作の幅を広げ、新たな創作の喜びをもたらしてくれるはずです。