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- 新しいローカルルールを米ツアーが早速採用! 過去に何度も揉め事を起こした“埋まった球”の判定がシンプルに
R&AとUSGA(全米ゴルフ協会)がこの1日1日から採用を認めた、新しい「ローカルルールひな形」には実質的な“ルール変更”が複数含まれ、PGAツアーは早速導入を決めました。
もともとあったピッチマークに止まったとして救済されず
石川遼と大西魁斗が出場を予定しているコーン・フェリーツアー(PGAツアー2部)の開幕戦は次の日曜日、11日にスタートします。そこでも採用されるPGAツアーのローカルルール(コーン・フェリーツアー、シニアのPGAツアーチャンピオンズとも共通)には、この1月1日からR&AとUSGA(全米ゴルフ協会)が導入を認めた新設のローカルルールがいくつか含まれています。その中から、これまでも“揉め事”のもとになった事態を解消するかもしれない、注目の救済を紹介します。
まずは、その“揉め事”の事例から。
2019年の「メモリアルトーナメント」初日、17番パー4でのこと。マット・クーチャーがティーショットしたボールはフェアウェイの大きなピッチマークの縁に埋まった状態で止まっていました。彼は、自分のボールが落下した際にできたピッチマークとして、エンベデッド(地面にくい込んだボール)の救済を強く主張します。
しかし、競技委員が映像を確認したところ、打球はフェアウェイ上で2~3度バウンドしてから止まったので、自ら作ったピッチマークとは考えられない。もともとあったピッチマークに止まったと判断、救済は受けられないと裁定します。
それでもクーチャーは「もともとあったピッチマークの端に新たなピッチマークを作った可能性がある」と食い下がったためプレー再開に長い時間を要し、大きな騒ぎになりました。

結局、クーチャーの主張は認められなかったのですが、このようなケースも今季からはエンベデッドの救済対象になる可能性があります。
22年の「ザ・プレーヤーズ選手権」では、ポール・ケーシーが優勝にあと一歩まで迫りながら、最終日の16番パー5でティーショットの打球がフェアウェイにきっちり残っていたピッチマークにはまり、結果、スコアを伸ばせず3位止まりになったという“悲劇”がありました。
他のプレーヤーが作ったピッチマークも救済の対象になりえる
ジェネラルルールで救済が認められるエンベデッド(砂地を除くジェネラルエリア全域で認められる)は、規則書の定義「地面にくい込む」で、「プレーヤーの球がそのプレーヤーの直前のストロークの結果として作られたその球のピッチマークの中にあり、その球の一部が地表面より下にある場合」と定められています。
あらためていうまでもなく、もともとあった他のプレーヤーが残したピッチマークに埋まっても救済は受けられません。
同救済は規則16.3に書かれてありますが、そこに新たに加わったのが「ローカルルールひな形F-2.3」です。その規定は日本ゴルフ協会のオフィシャルサイトに概略、次のように記載されています。
「フェアウェイの高さかそれ以下に刈り込まれたジェネラルエリアにある、何らかの方法で修復されておらず、誰かしらのプレーヤーのストロークの結果として作られたピッチマークの中に、プレーヤーの球の一部が地面の高さよりも下にあることが『分かっている、または事実上確実』であるとレフェリーが判断した場合、そのプレーヤーは規則16.3bの手続きを使用して罰なしの救済を受けることができる」
つまり、フェアウェイ上にもともとあったピッチマークに入った場合も、救済の対象になりえるということ。ただし、そのピッチマークは意図的であるか偶然であるかを問わず、何らかの形で修復が行われていた場合、救済を受けることはできない、となっています。
実際の運用を見てみないと分かりませんが、担当の競技委員は状況の見極めが大変かもしれません。
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史制作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
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