- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- 2025年ツアー界で最後の最後に発生した“痛すぎる”ペナルティーとは? 米男子予選会で最終日首位からスコア崩壊
2025年も世界中のツアー競技でゴルフ規則にまつわる“事件”がいろいろと起きました。石川遼も出場した米ツアー最終予選会でも“痛すぎる”ペナルティーが発生していました。
ツアーカード獲得目前、ペナルティーきっかけにズルズルと…
2025年も終わりに近づいてきましたが、振り返ると、世界中のツアー競技でゴルフ規則にまつわる“事件”がいろいろと起きました。そこから一つ、年末になって飛び込んできた、余りに大きな代償を払うことになったペナルティーの一件を紹介します。
ベン・コールズは25年のPGAツアーで28試合プレーしたのですが、不振続きで結局ランキング145位とシード権を失ってしまいました。そのため、12月中旬に行われたツアー最終予選会(Qスクール ファイナルステージ)に出場。上位5人に付与されるツアーカード獲得を狙いました。
この試合、コールズはスタートから好調で、最終日をトップタイ(通算11アンダー)で迎えます。
しかし、8番パー4で不運なアクシデントに見舞われてしまいます。ティーショットを林の中、落ち葉が敷き詰められたエリアに打ち込むと、ボールは落ち葉のなかに少し沈んだ状態で止まっていたのです。

落ち葉は規則上のルースインペディメントで、プレーヤーはどこでも無罰で取り除くことができます。ただし、それによりボールが動いた場合は、グリーン以外では1罰打で、ボールは元の箇所にリプレースしなければなりません。
そこでコールズはボール周りにあるストロークに影響しそうな落ち葉を慎重に取り除くことにしたのですが……。
無罰で取り除けると判断した一つが、ボールの下にまで伸びた長いルースインペディメントだったのです。そのため、コールズはボールを動かすことに。これによる1罰打を加え、このホールを4オン2パットのダブルボギーとしました。コールズの順位はトップタイからツアーカード獲得圏外の8位タイへと後退。さらに続く9番パー4では焦りがあったせいか、ティーショットをフェアウェイ右の池に打ち込み、連続ダボ。
結局、この日は一つの判断ミスによるペナルティーをきっかけに、その後はズルズルと順位を落とし、終わってみれば29位タイ(通算6アンダー)でツアーカード獲得に失敗したのでした。
ボールが元の箇所から上下方向に位置が変わっても「動いた」ことになる
ボールが動くとは、規則上、どういう状況を差すのでしょう。ルールブックの定義「動いた」では次のように規定されています。
「止まっている球が元の箇所を離れて他の箇所に止まり、それが肉眼によって見ることができる場合。このことは球が元の箇所を離れ、上下、水平、どの方向に動いたかにかかわらず適用する」
ただし、「球が揺れている(または振動している)だけで、元の箇所に留まっている、または戻っている場合、その球は動いたことにはならない」となっています。
先ほどのコールズのケースでも、ボール周りの落ち葉を取り除くことでボールが下に沈むことは十分考えられます。その場合も「ボールが動いた」ことになり、1罰打でボールはリプレースしなければなりません。
ちなみに、リプレースの際、拾い上げたボールは拭くことは認められています(規則14.1c)。
また、規則がリプレースに求めるのは正しい位置に戻すことだけです。位置が正しければ、ボールはどの向きであっても構いません。ですから、ボールに描かれたアライメントのラインをプレーの方向に合わせてセットすることもできます(R&Aの「ゴルフ規則のオフィシャルガイド」規則14.2c/1)。
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史製作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
最新の記事
pick up
ranking








