そういえば昔日本にいた頃アメリカには車検がないからねぇ、と誰かが言っていたのを聞いた覚えがあるが、それはアメリカを知らない輩の言葉だったようである。
アメリカにも車検はある、一応あるのだ。
今回はアメリカで暮らす予定のある方やこれから留学するという読者向けの話をしておきたい。
アメリカでは毎年自動車税を払わなくてはいけないが例えば5月に車を購入したならば、毎年4月中には登録更新のはがきが来る、これはVehicle License Renewal と称される、また2年ごとに自動車自体の検査いわば車検のようなもの、『エミッションテスト』を受けにエミッションテストができる民間の検査場あるいは個人経営の自動車修理屋まで行かなくてはならない、そこでのメインは排ガステストでありまたその他に3-4箇所同時にチェックされる、また州によってはチェック箇所が多くなることがある、例えばコロラドではフロントガラスをチェックされないが隣のユタ州ではガラスに少しでもヒビが入っていればテストにパスしない、ニューヨークではシートベルトも確認される。
さて、話を進めたいが。
自家用車登録更新のはがきが自宅に届き自分の車の登録情報が載っているので自分のモノに間違いが無いか確認する、コロラドでの登録更新費用は72ドル37セント円では7千円ほどだろうか、しかし更新費用は車の年式により変わり新車は高くなるが私の車は古いので安い。
今回は2年に1回のエミッションテストが必要であるとはがきの表面に赤字で記されている、因みにコロラドでのエミッション検査料金は全て込みで25ドル(年式問わず)である、要するに2年に1回の車検代は25ドルであり登録更新費用は72ドル合計しても1万円にも満たないという格安価格である、これはさすがに自動車大国といった感じであるが自動車の維持費が高ければ生活に支障もあるだろう、なにより車の販売にも関係してくるが実際は自動車産業を維持するための構図だろうと感じる。
私が住んでいるのはジェファーソン郡であるため、ネットなどで Jefferson county emissions test place などと検索すれば検査場が出てくるはずだ、レビューで好感の持てる検査場を探し実際車を持ち込むのである、稀にであるが愛想の無い検査場もあるためどこでも同じとは思わず、レビューを確認するべきだろう。
また州によっては小さな民間の修理屋でも検査器具さえそろっていれば法的な検査をするので注意して探すべきだろう。
ネットで評判の良い検査場を探して車を持っていく、見た感じでは日本の車検場と似ているが入り口に既に今は何分かかるといった表示まであるのは親切である。ここはエアーケアコロラドという検査場でデンバー近郊に何箇所か存在する。
ここは自宅から30分ぐらいのところの検査場であるが、私は入り口からレーンに従い検査台前の停止線で車の中で待機いると違う入り口から急にこちらに来いと言う手招きがあるので、車を検査台入り口まで移動しキーは挿したままにして降りて薄汚い待合室で自分の車を見ながら順番どおりに自分の車が係員によって検査を受けるのを見ていた。
車の前面に風を送り実際に走っているのを想定しながら排ガスをチェックしたりする、この場合当然タイヤはローラーの上で回転させ、このとき同時に速度計が合っているかもチェックするがこれは日本の車検と同じである、またこれと同時に燃料キャップの破損やエンジンチェックライトやクラクションなども簡単に確認されるがコロラド州ではエンジンチェックライトで落とされることはなく、以後要確認ということだけで済まされるという、なんともお気楽な検査であるが排ガスチェックはマリファナ合法の州だけあってか厳しい。
私個人の車は自宅改修のために2年前にキャッシュで購入した約19万円のマツダMPV1997年製である、この車は来年20年を向かえ既に走行距離も33万キロを越えている、当然私はこの車がもしも検査にパスしなかったらどうするべきだろうかと待合室で待っている間にしきりに考え始めたが実はそれは十分ありえることだ、33万キロも走っていれば悪いことも想像する、しかし家の改修資材の運搬や毎週の買い物などこの車は今では私にとっての『足』でありアメリカ暮らしでの相棒である、太平洋を渡って広島から西海岸の港まできた純日本製の極めて乗りやすい白いMPVに愛着さえ感じている、室内の匂い古びた日本製のシートの匂いはここだけが日本であるとさえ感じる、今新しい車など買う余裕も無く、もしパスしなければ妻の車で改修の資材など運ばなくてはならないがそれにはレンガもブロックも載らないしほとんど無理であろう、それよりも今までこの車の修理費に買った値段よりも出費しているのである。
結局、検査が8分ほどで終わり係員の女性から出てコンピューターの前で手数料を払うように言われた、私が車はパスしたのかと尋ねると検査シートが出てくるまで結果はわからないというのであるが、そのプリンターから紙がでてくるまでのたった数分間であったが検査にパスするか否かで、私はここぞとばかり久しぶりに緊張した、考えてみればおそらく2016年の今年一番緊張した時間をここで過ごしたかも知れない、するとすぐに係員の女性から『OK合格よ!』と聞くと私はなぜだか急に冷えたメキシコ産の瓶入りコカコーラが飲みたくなった、私は緊張から解きほぐされるとなぜか無性に幼い頃飲んでいた炭酸飲料が飲みたくなるのであるがこれは幼少の頃の経験が影響していると考えられる。
とにかくそのプリントされた紙を受け取るとこれからどうやって登録を進めればいいのか訪ねたが、
私の尋ね方がやはり外国人風であったために私がアメリカ人でないと彼女が察すると、急に彼女は動揺しはじめ数回まばたきしと同時に目をきょろきょろさせた、英語も理解できるし私は別に彼女を同様させたかったわけではないが、緊張から解きほぐされた後で自分の単にろれつが回らなかったのであるが、同時に私自身も彼女のやけにはみ出した目元のアイラインを見てしまい少なからずとも動揺した、なんという化粧の仕方だろうかそれとも朝出かけるときに時間がなかったのだろうかとふと感じた。
彼女は料金を含め全てを記されている郡のオフィスに送れば良いと説明してくれた、私は了解し検査台から下ろされた愛車に乗り込み、無事に検査は終わったのである。
州によってはただ単に修理工場に行って車を預ければ検査を全て終わらせるところもあるだろう、しかしここが悪いあそこが悪いと難癖つけられて修理する場合が出てくる場合があるかもしれないが幸いコロラドは半民半官のような工場があるので良い。
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| これは更新のはがきだが左下に排ガス検査要と記されている |
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| 入り口では検査待ち時間の目安が表示されている |
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| ランチタイムで私の前は2台だけ 入り口は2箇所のみ開いているという暇さ 先頭のトヨタも古い |
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| ローラーの上に載せられて大きなファンの音がけたたましい、マツダよお願いだからパスしてくれ |
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| 隣でもビュンビュンと扇風機を回し他の車たちも頑張っている 特に手前の三菱も古い |
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| 最低限のことだけを確認するシンプルな検査台 日本のように車検に莫大な金をかけさせる政府は愚かだ |
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| 登録情報と車の確認をしている係員 アメリカでは至るところで女性も同様に仕事をしているが 私が外人でも驚かないで欲しい私はアメリカで何でもやってきたのだから |
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| 一連の検査時間は1台につき7-8分ぐらいか |
もちろん安全な高級車はそれなりに良いが、私は日本の軽自動車やイタリアのautobianchi abarthのような小さな車が好きである。










