CTOの川口 (id:dmnlk) です。
これはBASE Advent Calendar25日目の記事です。
毎年ながら僕は立候補してないのに勝手に日程が組み込まれてました。
BASE社では2027年卒の学生を対象に新卒採用を始めました。 今まで基本的に行っていなかったことです。対象はエンジニア職、デザイナー職、ビジネス職です。 2025年中には就活を終えている大学生が多いということも知り、自分が新卒だった頃と比べててだいぶ進行が早いことに驚いています。
採用面接を行っていく中で必ず聞かれることとして「どうしてこのタイミングで新卒採用を始めたのか?」というものがあります。 特にエンジニア職においてはAIによるコーディングが大きな流れとなっており、インターン経験があれど実務経験が乏しい所謂ジュニアエンジニアをなぜこのタイミングで採用を始めるかというのは当然の疑問だと思いますし学生の方には不安も大きいのかもしれません。 もちろん面接中にそれを同じように答えているのですが来年以降の方も踏まえてここで明文化しておこうと思い記事にしています。
コロナ禍が起きた2020年以降、BASE社ではリモートワークを主としたハイブリッドワークを行ってきました。 ここでリモートワークの是非を言及するつもりはなく各社ごとに合わせた働き方や組織があるかと思います。
自分はBASEにかれこれ8年ほど在籍していますが、最近自社がどういう文化を持った組織かといったことを認識しづらくなったと感じています。 特にこの部分は中途面接でよく聞かれており、今のところ答えられている部分ではあるのですがどうしても文化面といった部分に希薄化を感じています。 もちろん文化が色濃ければ濃いほどいいというものではありませんが、開発組織のトップであるCTOたる自分がその組織について自分の言葉で話せなくなっていることには危機感があります。
中途採用したメンバーも定期的に入社していただいていますが、中途で入ってきたメンバーが文化を作っていくといった力学は働きづらいように思いますしそれを求めすぎるのは何か違うのではないかと思います。 自分が新卒で入った会社は大きなインターネット企業の子会社ですが、そこグループ全体で反対に企業文化が外から見ても中から見ても非常に強い会社です。
斜に構えた新卒であった自分はその空気感といったものに怪訝な気持ちでいたものですが、今思い返すと朱に交われば赤くなるといったように一定その会社のマインドや風土といったものに影響され今の考え方があります。
もちろんその企業もコロナ禍でリモートワークをやっていたようですし、内部では文化は変わったり薄まったりしたのかもしれませんが外から見る限りは未だに強い流れがあると思います。
思い返しその源泉はなんだったのだろうと考えると、もちろん社長や経営陣の強いリーダーシップもありますが新卒を毎年積極的に採用し全社がその採用に協力し入社した新卒を全社で育て早い段階から抜擢し伸ばしていたところにあったのではないかと考えています。 そのような点も踏まえ、BASEの開発組織として新卒を採用しボトムアップで文化醸成を図っていきたいというのが自分の考えとなります。
実務能力という点においてはあまり自分ではジュニアという括りで捉えてはいません。 インターン経験を一旦除いて考えると大規模Webサービスや数十人規模での組織での開発の仕方など経験が不足しているのは当然です。 ですが、それは単純な経験の差というだけであり1~2年もあれば優秀な方であれば容易に習得できうるものですし、事実自分もそうでした。
AIによるバフがあることによりジュニアエンジニアの能力向上のチャンスはより強くなっています。優秀な人物であればそのバフは数倍以上の効果を見せるはずです。 逆にいうとその変化を緩やかにしか利用できないシニアエンジニア達はすぐに追いつかれてしまうかもしれませんし、組織コミットも希薄になっている以上企業や組織としてどちらが重用されるかは明白です。 これからのジュニアエンジニアは、いかに変化に柔軟に適応できるかが重要なのではないかと思います。 受け入れる私たち企業側も、AIを前提とした開発が主流になっていくなかでどのように能力を引き上げていくかはまだ手探りの課題があるでしょう。
基礎となる技術が変わるわけではないのでその部分をしっかり理解したメンバーがきちんと何が重要でどこをAIに移譲していくか考慮した研修などを設計していく必要があります。
かのRuby on Railsの作者DHHもブログエントリで、「常にジュニアの開発者を採用し続ける」と明言しています。
We'll always need junior programmers
AIを前提としていく開発業界の中で優秀な開発者の需要は否応なく上がり続けるのは自明であり、AIが開発者の全ての仕事を奪い廃業になっていく未来は見えません。 それはOpenAIやAnthorpicのようなモデルプロバイダーだけでなく、私たちWebサービスの開発でも同様です。
そうした中でBASE社として、ユーザーの経済活動を支え続けるプラットフォームを開発運用して成長していきたい新卒の方に期待を持って今後も新卒採用を続けていく予定です。 もちろん中途採用の方も募集していますので、気になる方はいつでもお声がけください。
では、皆様良いお年を。