歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

センスのある働き方

今回は、「仕事ができる」とはどういうことか?(2019年)を読みました。

 

 

本書は、「仕事ができる人」について、数々の事例や「仕事ができない人」を説明することによって説明しようとします。そして、センスとスキルの違いがなるほどなと思ったので、まとめたいと思います。

 

 

スキルとセンス

 

本書において、役に立つのがスキルで、意味があるのがセンスだと説明しています。日本企業は役に立つものをどんどん作り、発展してきましたが、停滞していますよね。「役に立つ」ということを追求していると、そのうち逆に「役に立たない」ものを生み出すという説明は、まさにテレビのリモコンだなと納得しました。一方、役には立たないけれど意味があるものは、高級車や高級腕時計などでしょうか。

また、訓練により育てられるのがスキルで、エビデンスとして言語化、数値化できます。一方、センスは直感や美的感覚に依存しており、直接的に育てることはできません。センスの良い人は、生活の全てにそのセンスが表れているので、時間を共にして、マネして、見習うしかありません。

仕事ができる人になるためには、スキルだけではダメで、センスも必要なのだということでした。パワーポイントを作れるだけではダメで、誰に何を伝えるのかというセンスも大事だということですね。

 

 

AIとセンス

 

AIにより、色々なことが便利になっていますが、AIは、無数の構成概念の中から指示に合わせて出力しているだけであり、「このあたりがキモだな」〝アタリ〟をつける指示が直感的なセンスということになります。

AIは論理的で、ワンフレーズ、ワンキーワードで提示してくれるので、わかったつもりにはなれますが、意味があるのか?はもう一度考えてみなければいけません。AIに「意味のある相関」を見つけさせるためには、人間があらかじめ論理と因果をAIにプログラミングしておかなければいけないということです。



 

仕事ができない人

 

本書に書かれている仕事がでない人と仕事ができる人の特徴をいくつか書いておきます。

<仕事のできない人>

  • 横串を通してと言う
  • シナジーおじさん(ワンフレーズ的飛び道具が好き)
  • 肩書きにしがみつく(社友など)
  • 並列箇条書き思考
  • アウトサイド・イン

<仕事のできる人>

  • 蓋然性の高いロジックでつながったストーリーで説明する
  • 時間的な奥行きがある直列思考をする
  • 仕事だと割り切る
  • 「地味な問題」にトコトン向き合って答えを出す
  • インサイド・アウト

 

上記を箇条書きにしている時点で、ぺにょにセンスがないことがバレるわけです(笑)

 

 

まとめ

 

本書で1番心に残ったのが、大手の銀行を退職した人たちの名刺に書かれている「社友(法人の友達)」の話です。著者さん、果敢にも「みなさんご自身の存在をどうやって正当化していらっしゃるんですか?」なんて聞くんですよ(笑)それに対して答えた昭和の大バンカーの答えが秀逸!ここだけでも、本書を読む価値があったなぁと思う内容でした。

センスを磨くためには、センスのある人をよく観察すること、本を読むこと、自分のセンスを活かせる分野を知ることが大事だと分かりました。

 

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遺伝子操作

お正月休みは楽しく過ごされましたか?私は家族で長野県にスキー旅行に行っていて、ブログの更新ができていませんでした。筋肉痛はありますが、元気にしていますので、ご心配なくw

 

さて、今回は、ダーウィンの暗号(2024年)を読みました。

 

ダーウィンの暗号

 

本書は遺伝子学をテーマにしたスリラーです。遺伝子操作というと、トウモロコシや大豆といった遺伝子組み換え作物GMO)を思い浮かべますが、本書では、犬、鳥と謎の組織が実験をし、人間の末期がん患者の治験まで行います。過去記事「人類負け犬説」や進化について考えたので、まとめたいと思います。

※小説のネタバレを含みます。ご注意ください。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

進化と遺伝子

 

本書では、遺伝子の進化について研究している研究者が出てきます。様々な生物の過去の遺伝子から、100年後、100万年後の遺伝子がどのように変化するのか、パターンを見出し、予想できるというような内容でした。

ChatGPTに聞いてみたところ、以下のような返事が返ってきました。

わかっていること

✔ 遺伝子が変化する仕組み
✔ 環境が与える方向性
✔ 短期間・単純な生物での進化パターン
✔ 病原体やがん細胞の進化傾向

わからないこと・限界

✖ 個々の突然変異の発生タイミング
✖ 複雑な環境での長期予測
✖ 人間社会・文化・医療介入を含めた未来進化

👉 進化は「予測できる物理現象」ではなく、「歴史に近い現象」

遺伝子がどう変化するのかは、環境による影響が大きいし、確率的にしか分からないというのが答えのようです。「人類負け犬説」でも、環境の影響について頻繁に言及されていましたね。

 

 

 

また、「DNA配列は変わらなくても遺伝子の使われ方が変わる」というエピジェネティクスも忘れてはいけません。過去記事「アニータ・ムアジャーニの臨死体験で紹介した、村上先生の「生命の暗号」ですよね。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

 

遺伝子組み換え

 

本書では、遺伝子を組み換えられた犬や鳥が出てきます。犬は超かしこく、人間の会話の内容も分かっているようでした。鳥は侵入者を攻撃するようにプログラムされており、映画「The Birds」を思わせる凶暴さでしたよ。

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遺伝子組み換えについては、本書の最後の方にもいろいろと説明がありますが、基本的には人類を救う方法として研究が行われており、ビタミンA欠乏症への対策として開発されたゴールデンライスについても説明がありました。

以下、ChatGPTの説明です。

通常の米の胚乳(白い部分)では
👉 βカロテンを合成できない

そこで、

  1. βカロテン合成に必要な遺伝子を

  2. 他の生物(植物や微生物)から導入

  3. 胚乳で働くように設計

結果:
👉 食べる部分にβカロテンが蓄積

改良版(ゴールデンライス2)では、少量の摂取で子どもが必要とするビタミンAの30〜50%程度を補えるそうです。遺伝子組み換え作物についての批判についても本書に詳しく書いてありましたが、このゴールデンライスは良いアイディアだよなと思いました。

 

 

末期がん治療

 

本書では、末期がん患者に対して未承認の治験が行われ、大きな成果を上げます。この水薬を飲んだ患者は体温が38度と高くなり、がんが消え、昔からの持病が癒えたり、体臭が消えたりします。さらに、この水薬を飲んだ牛もみるみる健康になります。

「え?すごい」と思っていると、重大な欠陥があることが発覚します。そこのところは本書を読んで楽しんでもらえればと思いますが、下手すれば人類が消滅しかねない事態です。やっぱり、人為的に遺伝子を組み替えるというのは、恐ろしいことだなと思いますね。

 

 

遺伝子を元に戻す!?

 

本書はフィクションなので、現実にはそう上手くはいかないだろうと思うのですが、冒頭に出てきた「遺伝子の進化について研究している研究者」が好きな女性を助けるために薬を開発し、変化した遺伝子を変異前の状態に戻すことに成功します。つまり、末期がんが治癒して、末期がんになる前の状態に戻れるということです。遺伝子組み換えが自由に元に戻せるところまで現実化するならば、遺伝子組み換え反対の人たちも納得する…のかな?

 

 

まとめ

 

ChatGPTによると、神経細胞みたいに分裂しない細胞は遺伝子を入れ替えるのが難しいけれど、血液細胞のように寿命が短い細胞では、すでに遺伝子組み換え治療が実用化されているそうです。
遺伝子操作って頭が追いつかない部分も多いのですが、うまく使えば人を救える技術なんだな、と改めて感じました。
とはいえ、放射線全身麻酔の歴史を思い返すと、その裏にはどうしても犠牲がつきものなんですよね。知らないうちに巻き込まれるのは絶対イヤだけど、もし安全に発展して、末期がんまで治せるようになるなら…と期待してしまう自分もいます。
恐ろしさと希望のあいだで揺れ動く、なんとも複雑な気持ちにさせられる一冊でした。


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人類負け犬説

今回は、人類はできそこないである 失敗の進化史(2021年)を読みました。

 

 

アフリカで誕生した人類の祖先は、世界中に散らばっていった訳ですが、その理由が「負け犬だったから」ではないかというのが本書の話です。確かに~と思う部分となんでも「偶然」「たまたま」というものに違和感も感じたので、まとめたいと思います。

 

 

人類負け犬説

 

約700万年前に、ヒトはチンパンジーの祖先から枝分かれしたのですが、過去記事「人類の進化と歯の形」でも学んだサヘラントロプスは直立二足歩行をしていました。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

多くの研究者は、人類の祖先が森を出てサバンナで生き抜くのに二足歩行が有利だったと考えていますが、著者さんは違います。著者さんは、進化の大部分は「中立進化遺伝子の変化が自然淘汰に対して中立的であり、主に突然変異と遺伝的浮動によって進化が進むとする理論」であると考えており、アフリカで起きた大きな火山活動と、ヒトがチンパンジーに負けて仕方なくサバンナに出て暮らすようになったのではないかと考えています。

 

 

直立二足歩行

 

直立二足歩行によって、人間が脳を発達させたのは間違いありませんが、この直立二足歩行も環境に順応したのではなく、四足歩行のグループの中に突然変異で直立二足歩行をする個体が現れたと著者さんは考えます。

また、脳はとてもエネルギーを必要とするので、火を使えるようになったことも大きいと考えられるそうです。とはいえ、脳が大きくても絶滅してしまったり、脳は小さいけれど精巧な石器を作っていた跡があったりして、二足歩行により一方向に脳が大きくなった、脳が大きいから賢いとも言えません。

 

 

シラミの研究

 

また、人間に体毛が少なくなった理由として、昔、「水中で生活していた時期があった」のではという説を読んだことがあります。一般的にはサバンナで長時間直射日光を浴びるようになり、汗をかくために薄くなったと考えられているそうです。しかし、著者さんはこれも偶然だろうと考えます。突然変異で体毛の極端に少ない子どもが生まれたけれど、死ななかったので、増えていったのではという考え方です。

シラミの進化に関する研究により、アタマジラミとコロモジラミが分かれたのは約7万年前であると推定されており、この時期にヒトが衣服を着用するようになったと考えられるそうです。確かに、サバンナに住む動物には毛の生えている動物もたくさんいますので、毛が生えなくなった理由としては、突然変異→服を作る→生き延びて子孫を残したというのも、納得はできます。

 

 

移動経路

 

人類が世界に散らばった移動経路についても、「人類負け犬説」で説明しています。争いに負け、サバンナから移動せざるを得なくなった集団が海に出て、河口をたどりながら、いかだを使って移動したのではないかと著者さんは考えています。実際に、6万年ほど前に新人が東南アジアからオーストラリアまで移動したことを明確に示している遺跡があるそうです。

移動しようにも地続きのルートはほかのグループに遮られているとわかったとき、「水面がある!」と発想の転換をしたグループが、川に浮かんで流れている木をヒントにいかだを作ったのかもしれません。

木の実はほかのグループによって採り尽くされているから、仕方なく川の魚をつかまえて食べているうちに、浮かんでいる木をまとめて組み合わせ、いかだに仕立て上げたというのもあり得るストーリーです。

石器のように証拠が残らないので、なんとも言えませんが、海岸を使って東の太陽がのぼる方角を目指したというのは、そうかもしれないなと思いました。

 

 

まとめ

 

著者さんの言うように、キリスト教的人類至上主義の考え方では、進化を誤って捉えてしまうし、さまざまな偶然が重なって、今の自分がいるというのは忘れてはいけないなと思います。そして、負け犬だったから知恵を絞ったというのも面白いし、説得力のある話だと思いました。

一方、本書を読んで、水辺で暮らしていた人類がいたのであれば、(突然変異ではなく)その時に体毛が薄くなったという説もありなんじゃないかなとも思いました。海の生き物に毛は生えていませんし、現代人の歯や顎のように、突然変異ではなくても環境が変われば数世代で大きく形態が変化することだってあります。

なにせ、古い古い大昔の話なので、本当のところはよく分かりません。負け犬上等!の精神で、困難に立ち向かっていった人類を見習って、私も強く生きていきたいなと思いました。

 

2025年自分を変えた本

年末なので、今年も1年間で読んだ本を見返してみたいと思います。

今年は、502冊の本を読み、73本のブログを書きました。ちょっと後半忙しくなって、ブログを書く頻度が少なくなってしまいました。読んだ本が増えると、新奇性が少ないものも多くて、何冊も読んでいるのにブログにならないなんてことも増えてきた感があります。それでも、知らなかった偉人に出会ったり、面白いシリーズ本に出会えたりもしましたね~。

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ではでは、2025年の自分を変えた本ベスト3を発表していきたいと思います!

 

 

3位 日本軍

 

戦争関連の本は度々読んでいますが、学べば学ぶほどにじわじわとくるものがあります。今年は、「トッケイは七度鳴く」「フィリピンで見た日本の敗因」はすごく心を揺さぶる本でした。極限の状態で人間はどうなるのか、戦争や飢餓を知らない私たちこそ読むべき本ではないかと思います。

 

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2位 がん治療

 

がん治療に関する本も、自分の生き方について考えさせられました。天風先生の本などでポジティブな言葉を使い、病を忘れることが大事なんだということは知ってはいましたが、もう一度、メンタルが大事なんだということを思い出しました。治療によりがんが治っても、もとの生活を続けていればまたがんになる、自分の生き方を見直すことががん治療においても大事なんだということが良く分かりました。がんにならない生き方をしていきたいし、もしもがんになったとしても、その生き方は間違っていると教えてもらったんだと感謝したいなと思いました。

 

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1位 仏教の考え方

 

仏教に関する本も数々読んでいますが、特に仏教の「縁」や自分は「無」であるということが腹落ちしました。どのようにして仏教が日本に入ってきたのかを学び、中国で変化し、日本で変化した仏教というのが歪んでしまった、間違っているというのではなく、地域や文化に合わせて変化したというのが良く分かりました。言葉では言い表しにくいですが、「自分は存在しない」ということが分かってきて、禅の考え方や修行なども体を使うことで悟りの境地へ近づく方法なのだということが理解できました。

 

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まとめ

 

来年も、また心を揺らす一冊に出会えるでしょうか。
★をつけに行くことも、他の方のブログを巡ることもほとんどない私の場所を、それでも見つけて読みに来てくださる方がいる――そのことが本当にありがたくて、いつも励まされています。
このブログが、どなたかの小さなヒントや楽しみになっていたら嬉しいです。
2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

銀行員はム〜リ〜!

今回は、メガバンク銀行員ぐだぐだ日記(2022年)を読みました。

 

 

銀行員って「給料がいい」「安定してる」というイメージがありますが、本書を読んで銀行員にならなくて本当に良かった〜私にはムリ〜と思ったので、まとめたいと思います。

 

 

銀行社宅に住む理想の家族

うちの近所に銀行の家族向け社宅があって、息子と同級生もいるのですが、すごく優秀なお子さんなんです。とにかく良い子だし、頭も良くて、その夫婦も理想の夫婦といった感じで、銀行員さんって給料もいい(らしい)し、理想に近い男性がゴロゴロいるんだろうなと思っていました。

しかし、本書を読んで銀行員は絶対にムリ!と思ったんです(笑)

 

 

営業ノルマ

 

著者さんは当初、営業担当で、法人営業などをしていました。担当地域を駆けずり回って融資を取ってきたり、投資信託の契約を取ってきたりと、毎月、毎週、毎日のノルマがありました。営業所の目標達成と個人の目標達成、この二つが出世コースに進めるかの分かれ道になるようです。

上司によって仕事環境は天と地ほども違うようで、パワハラ上司の話なんてもう、読むのも辛くて、よく辞めずに続けられるな〜我慢強いな〜と思うばかりでしたよ。

銀行では、不正予防のために転勤・移動は頻繁に行われ、県外への転勤でも隠蔽予防のために数日前に突然言い渡されるそうで、この移動は出世コース、この移動は閑職コースというのは瞬時に行員に知れ渡ります。上司はお気に入りの部下を高く評価し、気に入らない部下には最低点をつけることができるため、上司の機嫌を損ねて最低点をつけられた著者さんは、出世コースからは外れてしまいました。

 

 

窓口業務

そして、配属替えになった著者さん。営業職とは真逆とも言える窓口業務の課長になります。さらに、ATMのシステム障害によるトラブルが頻発し休日まで対応に追われます。当時、私もそうだろうな〜とは思っていましたが、なぜ引き落とせないのか、いつ復旧するのかといった情報は全く知らされないまま、ひたすら来店客に謝り続けるしかなったそうです。さらに、東日本大震災への対応でも四苦八苦。

ここを読んでも、なぜそこまでして銀行員を続けるの?と思ってしまいました。さらには、「自分は営業も窓口も両方経験できて良かった」なんて言ってるし、毎朝開店時には表に出て笑顔で挨拶をしていたと…完全に悟ってますよね。出世の道が途絶えたからと言って腐らず、部下を育て、理想の接客を追い求めていく著者さんは、本当に素晴らしいと思いました。

 

 

上司ガチャ

 

やはり、特に印象的だったのは、上司ガチャです。ひどい上司は、パワハラどころか、お気に入りの部下の不正を揉み消し、証拠の防犯カメラ映像まで消去していました。逆に、良い上司は著者さんを出世コースに戻してあげようと人事部と掛け合ってくれたりもしました。

「親ガチャ」なんて言いますが、これは、完全に「上司ガチャ」だよなと思います。もちろん、人間同士なので合う合わないというのはありますけど、人格者ではない人が年功序列で出世するという仕組みは問題だと思います。太平洋戦争時の日本軍の話を思い出しました。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

まとめ

 

さて、夫が銀行員だったら、今頃どんなにか幸せな生活ができていただろうと、近所の社宅を見ながら思っていた私ですが、本書を読んで、絶対にムリ!と思いました。そんな辛い思いをして、命を縮めてまでお金を持って帰ってこなくていいです(笑)それに、社宅というのは、みんな同じ職場の人たちが住んでいて、暗黙のマウント合戦が繰り広げられている訳ですよね。子どもが何人いるのか、学校はどこに行くのか、車は何に乗っているのか、急な転勤に家族はついていくのか…などなど、全部見られているんですよね。いやー、どう考えてもムリですわ。

本書を読んで、どんな仕事でも、それぞれ精一杯生きているんだな、頑張っているんだなと、改めて思いました。隣の芝生は青く見えるけどってやつですよね。本書はシリーズ本で、他の職種の本もあるので、ぜひ読んでみたいと思います。まだまだ面白い本がたくさんあるなーと、本の奥深さに魅了されました。

 

近視

今回は、子供を近視から守るために親が知っておくべきこと: 子供の視力がなぜ低下するのか科学的メカニズムと最新の予防・進行抑制方法をやさしく解説(2025年)を読みました。

 

 

実は、最近運転免許の更新に行ったのですが、右目の視力がギリギリでですね、びっくりしました。メガネを作り直さないとです。

本書は、そんな私には恐ろしいことが書かれていて、目のケアをちゃんとしていかないといけないなと思ったので、まとめたいと思います。

 

 

近視の原因

 

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眼軸長の伸びが近視の原因の多くを占め、近視の90%以上は軸性近視であるといわれているそうです。人の身長と同様に一度伸びた眼軸は縮めることはできないということで、9〜15歳ごろの時期に眼軸長が必要以上に伸びてしまうことで軸性近視になるということでした。

私も近視になったのは中学生くらいからで、恐らくこれだろうと思います。

近視が進行し強度近視になると、近視性緑内障、近視性黄斑変性症、近視性網脈絡膜委縮、網膜剥離など失明に至る病気に繋がる可能性が高まるそうです。

 

 

成長期と近視

中学3年生で近視になっている生徒のうち強度近視まで進行している生徒の比率は17%まで増加しているという国内の報告もあるそうです。そして「近視は発症年齢が低いほど将来的に強度近視になる可能性が高まる」ということでした。

また、遺伝との関連については、両親が非近視では子の近視発症率は約6〜15%、片親近視では約20〜40%、両親とも近視の場合は約60〜80%に達したと報告されているそうです。

うちの息子も、まだ視力は落ちていませんが、パパもメガネなのでやばいです。

 

 

近視の予防と進行抑制

 

科学的に有効性が認められているものとして、以下のものが紹介されていました。詳細は、ぜひ本書を読むなり、調べるなりしてくださいね。

 

  • 1日2時間以上屋外で過ごし自然光に包まれる
  • 20-20-20ルール…20分ごとに20秒間20フィート(6メートル)以上の遠くを見る
  • オルソケラトロジー
  • 低濃度アトロピン点眼
  • DIMSレンズ
  • 軸外周差メガネ
  • クボタグラス
  • バイオレット光

 

20分おきに遠くを見ようは聞いたことがありますし、バイオレット光の話は、過去記事「コンフォートゾーンを飛び出そう」でも読んだことがありました。やはり、こどもは家の中で過ごすのではなく、できるだけ外で遊ばせないといけないですね。

 

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まとめ

 

近視になるためには、対象物から30cm以内の距離で、本やスマホなどの対象物を20分以上ぶっ通しで、1000ルクス以下の暗い照明下で見続けて、日中も屋外にいる時間をトータルで2時間以下にする生活をすれば良いということで、その逆が近視にならない生活ということになります。また、日本人は欧米人に比べて暗いところが見えにくいので(欧米のホテルはやたら照明が暗いですが、欧米人は普通に見えるし、本も読めるそうですw)、もっと明るいところが良いのかもしれませんね。

本書を読んで、まず、息子たちのスマホの画面距離の設定を確認しました。そして、できるだけ画面を見続けないよう、声をかけて注意していこうと思います。そして、私も、ちゃんと眼科でメガネを処方してもらって、これ以上視力が低下しないような生活をしていこうと思いました。

目は大事ですね。

 

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人類の進化と歯の形

今回は、[新装版]アフリカで誕生した人類が日本人になるまで(2020年)を読みました。

 

 

本書は原人がどのように移動し、進化したのかという興味深い内容で、歯の話も面白かったので、まとめたいと思います。

 

 

最も古い人類

 

私たちの祖先と考えられる、最も古い人類は、2001年に中央アフリカのチャドで発見された猿人・サヘラントロプスだそうです。私が学生時代に習った(と思う)アウストラロピテクスは420〜200万年前とされており、それよりも200万年以上も前、700万~600万年前に棲息していたというので驚きです。

サヘラントロプスは頭蓋が小さく、脳は320~380cc程度で、脳はあまり発達していないものの、直立二足歩行をしていただろうと考えられるそうです。

つまり、人類は直立二足歩行をしたことで脳が発達したということです。

 

 

アウストラロピテクスとパラントロプス

 

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アウストラロピテクスと260万~100万年前のパラントロプスパラントロプスでは、顎や臼歯の形が異なるそうです。パラントロプスの顎と臼歯は、アウストラロピテクスよりもはるかに大きく、頭蓋の頭頂部には、矢状隆起と呼ばれる鶏のトサカのような出っ張りまであったそうです。パラントロプスは、その頑丈な顎を使って一日中何かを食べている、というものだったはずだということでした。

一方、同時代を生きていたアウストラロピテクスや、あるいはそれに似た別の人類は、肉を食べることを覚えたようです。アウストラロピテクスの化石を研究すると、顎の形態や、歯の表面のすり減り具合の顕微鏡的な分析などから、彼らが肉食をするところまで進化していたと考えられるのだそうです。すると、栄養摂取のために一日中食べ続ける必要がなくなり、時間的余裕が生まれます。食べること以外に脳を使うようになった人類は、進化の階段を登り始めたということです。逆に、パラントロプスは、生存競争に敗れてしまったそうです。

 

 

シャベル型切歯

 

上記に続く進化の話もめっちゃ面白いのですが、ここからは、縄文人弥生人の歯の違いについて書きたいと思います。

弥生人の前歯には、シャベル型切歯という特徴がみられます。一方、縄文人アイヌでは、シャベル形はあまり発達していません。シャベル型になるのは、前歯に大きな負荷がかかる暮らしを続けてきた結果ではないかと考えられており、寒冷地で、前歯がシャベル型で大きな負荷に耐えられる構造をしていた人たちが生き残って子孫を残し、その形質が伝わってきたと考えられるそうです。

また、弥生人は歯が大きい、背が高いなどの寒冷地適応したのではないかと考えられる特徴が他にもあり、著者さんは、ロシアのバイカル湖近辺の人々が祖先であったのではないかと分析していました。歯の形態からも、弥生人縄文人はもともと違う地域で暮らしていた人たちだということが分かるんですね。

 

 

まとめ

 

シャベル型切歯は、歯科衛生士の教科書にも出てくるのですが、弥生人の特徴だったとは知りませんでした。また、カラベリー結節は歯の小さいヨーロッパ人によく見られるとか、今まで聞いたことのなかった、東南アジアの特徴として見られるスンダドンティ(スンダ型歯形質)とか、歯のことでも、知らないことがたくさんあるな〜と勉強になりました。

そして、一番驚いたのが、最古の人類はピテカントロプスでも、アウストラロピテクスでもなく、サヘラントロプス!情報は常にアップデートしていかないとダメですね〜!

 

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日本のアート教育

今回は、ビジネスの限界はアートで超えろ!(2018年)を読みました。

 

 

アクセンチュアGoogleなどアートを重視する企業が多いということで、アートとは何か、なぜビジネスに有用なのか、日本と海外のアート教育についてまとめたいと思います。

 

 

アートとデザインの違い

 

ビジネスでアートと言うと、広告などのデザインのことを思い浮かべますが、本書では、アートとデザインの違いを以下のように述べています。

アートは「作り手であるアーティスト(作家)が自分の中にある思考を表現するもの、または表現の行為(クリエイション)」であり、デザインは「クライアント(依頼者)の課題解決(ソリューション)」であることです。また、デザインには必ず報酬が発生しますが、アートには必ずしも報酬が発生するわけではありません。

アートとは、アーティストが誰かに指示されて作るわけではなく、自発的に創り上げるものであり、印象派をきっかけに、画家たちは自ら感じたままに「作品を通じて自己を表現する」ことを実践するようになったと説明しています。

 

 

ビジネスとの関係

 

今日のビジネス環境は、複雑で変化がとても激しく、不確実性が高いため、従来の知識や論理的思考・分析のみに頼った発想や思考では限界があると述べます。ビジネスにおいても、全体を直観的に捉えることのできる感性や、課題を独自の視点で発見し、創造的に解決する力がアートだと言うのです。

絵(デッサン)を描くことによって「右脳と左脳のバランスを活かした全体的な思考能力」「新しいものを発想していく能力」そして「ものごとを俯瞰して捉え、調和のとれた思考能力」を高め、新たな知覚と気づきを手に入れることができるということで、著者さんはビジネスパーソン向けのアート・アンド・ロジックという講座を開講しているそうです。

過去記事「絵を描くこと」でも、絵を習いたいと書いてますが、この講座行ってみたいですね〜

 

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日本のアート教育

 

では、日本のアート教育はどうなっているのかと言うと、「好きな色の絵の具を使って自由に思うがままに描いてみましょう」というもので、明確な判断基準もないまま、上手い下手の判断が下され、点数をつけられると批判しています。

美大を目指すような一部の人のみがアートのロジカルな部分を習っているのですが、実は、東京藝術大学で3割ほどしかいないの言われている現役合格者は「中学から高校にかけて数学が得意だった」そうなのです。デッサンを描くにあたってもっとも重要となるのは、図形的にものごとを捉える論理的な思考能力(ロジック)であり、これを日本の美術ではほとんどと言っていいほど教えてはいません。

 

 

海外のアート教育

 

では、海外のアート教育はどうかと言うと、デザインで有名な北欧では、物心つかない幼児の頃からのセンスのインプットから始まるそうです。色相環に基づく色の組み合わせを一つずつ学ばせ、色彩センスを養います。

ドイツでは、美術館巡りを繰り返し、数々の名画に幼少の頃より触れることによって、脳に良質なインプットを与えるそうです。

イギリスでは、自身の直観や感性で感じたことを具体的に言語化します。そして、基礎的なトレーニン(ひたすら丸を描いたり、モチーフの影を描いたり)を繰り返すそうです。

アメリカでは、モチーフを模写するスキルから教えて、マス目ごとに分解して、構造的に描く方法を教えるそうです。

 

 

まとめ

 

息子の授業参観で美術の授業(中学校)を見ましたが、同じ色を三段階に分けて、手前と奥で色がどう変化するかなどをロジカルに教えていて、今の美術教育は違うんだなーと思いました。確かに、私が学生の頃の美術って、「自由に描いてみましょう」というのが多く、色彩センスを磨く授業とか、美術館賞、アートについて語り合うなんてなかったです。模写に行く授業もありましたが、今思えば、全体と部分の捉え方、光と影の描き方、色の複雑性など教えてから模写に行かせた方が良いんじゃないかと思いますよね。

アートとデザインの違いは、私にはちょっと難しいですが、アートのロジカルな見方や全体と細部を捉える力がビジネスにも良い効果があるというのは、なるほどなと思いました。

 

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インドのトイレ

今回は、13億人のトイレ 下から見た経済大国インド」(2020年)を読みました。

 

先日もSNSでインドのひどい大気汚染について流れてきましたが、発展著しいと言われるインドで何が起きているのかを学べる内容でした。日本は本当に清潔で幸せな国なんだなと思ったので、まとめたいと思います。

 

 

インドのトイレ事情

本書は、インドのトイレ事情を通してカースト制度や格差の闇を明らかにしていきます。インドの人口は世界最多の14億人を超えており(2025年現在)、発展している反面、格差も著しいという問題があります。

インドのトイレは有料だと聞いたことがありましたが、2014年の時点で6割以上が屋外で用を足しており、とりわけ女性はレイプ被害に遭ったりするため、夜や明け方など暗い時間になるまで我慢するのだそうです。日本のように水洗ではなく、溜まった汚物を清掃するのは、カースト最下位のダリットの仕事とされています。低賃金で、マスクや防護服などもなく、素手で捨て場まで運んでいるそうです。

 

 

スワッチ・バラート

 

このようなインドのトイレの状況を打開するため、インドのモディ首相は「スワッチ・バーラト」というインドクリーン作戦を2014年からスタートし、2019年に「野外排泄ゼロ達成率100%」を宣言しました。しかし、実情は100%などとは程遠く、汚職、トイレ建設の補助金の不正受給、カースト下位層の人々への受給妨害、トイレを作っても清掃費用が出せないので使わないなどの問題ばかりでした。

 

 

トイレ清掃

 

特に、私が気になったのは、タンクの清掃問題です。水は貴重で、下水道もないため、定期的にタンクを清掃しなければあふれてしまいます。それを清掃するのが人の手であり、素手やほうきでかき集めていること、そのため病気になる人も多いことは衝撃でした。

トイレを沢山作ればいいという話ではなく、どう清潔に維持するのかというのが抜け落ちた政策だったということがよく分かりました。

 

 

不浄なもの

 

インドでは、体液や便などの身体から出るものはすべて不浄だとされており、そもそも屋内にトイレを設置することに抵抗感があるようです。また、不浄なものに触れる行為はダリットの仕事であるとされていて、テクノロジーなどで改善しようという力学がほとんど働いてこなかったことがよく分かりました。

それに、ガンジス川を見てもそうですが、清潔と不潔の感覚もちょっと日本人とは違いますよね。日本にも差別の問題はありますが、インドのそれとは次元が違うなと思いました。

 

 

まとめ

 

本書を読むと、いかに自分が日本という清潔で安全な環境で生活できているのかを強く実感しました。私はタイとミャンマーの国境にある難民キャンプに行ったことがありますが、そこまで不潔ではなかったと記憶しています。どちらかと言うと、「トイレの神様」を信じてみんなできれいに使うみたいな心があった気がします。

カースト』という身分制度は、法的にはなく、平等ということになっていますが、なかなか根が深く、難しい問題なのだということが本書を読んで本当によく分かりました。過去記事「インドの佐々井親分」でもありましたが、インドって、お釈迦様が生まれ、仏教が始まった土地なんですよね。

 

ddh-book.hatenablog.com

ヒンズー教は、なぜインドで仏教を押しのけて広まったのでしょうね。そのあたりの本を今度は読んでみたいです。

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理論物理学のマルチバース

今回は、多元宇宙(マルチバース)論集中講義(2024年)を読みました。

 

 

本書は、カリフォルニアバークレー校教授で理論物理学が専門の著者さんが多元宇宙論について説明している本で、とても分かりやすくて勉強になった(ちょっと感動した)ので、まとめたいと思います。

 

 

多元宇宙論

 

多元宇宙論とは、Wikipediaによると、

複数の宇宙の存在を仮定した理論物理学の説である。(中略)多元宇宙が含むそれぞれの宇宙は、並行宇宙と呼ばれることもある。

ということで、映画でよく見る、別世界があるかもという話です。また、スピリチュアル系の人たちが、「物理学者も認めてる」としたり顔で言うやつですね。

本書では、この多元宇宙論理論物理学的な解釈やその証拠となる事象を分かりやすく説明しています。

 

 

物質エネルギー密度と真空エネルギー密度

 

まず、生物が生まれた『地球』というのは、奇跡のようにさまざまな事柄が折り重なっています。あと少し太陽に近ければ、遠ければ生物は生まれなかったというアレです。

ワインバーグが1987年に提唱したマルチバースというのは以下のような内容でした。

真空のエネルギーが違う値を取るいろんな種類の宇宙があって、その中でたまたまものすごく小さい値を取ったのが『我々の宇宙』である

宇宙は加速膨張しているというのは、観測から分かっていることですが、現在、宇宙の全エネルギー密度のうち、物質のエネルギー密度が30%、真空のエネルギー密度が70%くらいのバランスにあることがわかっているそうです。真空のエネルギー密度の値というのは、理論の自然な値にくらべて小数点以下に0が119桁並ぶような小ささで、物質エネルギー密度と真空エネルギー密度がほぼ一致するという奇跡のような状態なんだそうです。

初期の宇宙では、物質がぎゅうぎゅうに詰まっていましたから、物質のエネルギー密度の方が真空のエネルギー密度よりはるかに大きかったのです(真空は、膨張しようがどうしようがエネルギー密度は一定)。そして、生物が生まれたこのタイミングでピタリと一致した訳です。

さらに、ワインバーグの理論を使うのには10の120乗種類の宇宙が必要でした。それが、量子力学超弦理論では、空間の次元は9つあるとされるため、素粒子の質量とか種類とか真空のエネルギー密度などがすべて違う宇宙が10の500乗種類以上あるということになるのだそうです。

なんか分からないけど、すごいです!

 

 

インフレーション理論

また、宇宙が生まれた瞬間にも多元宇宙が生まれたという理論が存在します。インフレーション理論とは、宇宙が生まれてすぐ、ものすごく短い時間(0.00000000000000000000000001秒後くらい)に一気にバーンと広がった、っていう話です。それによって、宇宙が今すごく均一に見える理由が説明できるとされています。

そして、そのインフレーションでは、加速膨張する宇宙の中に別の宇宙が泡のように無限にどんどん生まれていくという、「永久インフレーション」が間違いなく起こってしまうことが明らかなのだそうです。

 

 

無数の泡宇宙

 

そうです。私たちの住むこの地球、この宇宙は、無数の泡宇宙のひとつであり、たまたま物質エネルギー密度と真空エネルギー密度がほぼ一致する条件の整った宇宙なのではないかということです。他の条件の宇宙、つまり異なる素粒子の性質を持ったも宇宙あり、それぞれ消滅したり、生物は存在しなかったり、全く別の進化をしたりした宇宙があるのかも知れません。

 

 

多元宇宙間を移動できる?

 

では、別の宇宙や私たちの宇宙の過去にあたる親宇宙に行けるのか?というと、それは難しいだろうということでした。映画のようにはいきませんね。

しかし、精密な観測で親宇宙からのシグナルを受け取ることは可能なのだそうです。著者さんは、マルチバース理論というのは、伝統的な科学の手法に忠実に則った正真正銘のサイエンスだと断言しています。

 

 

まとめ

 

本書は、本当にドキドキする内容でした。今も無限に宇宙が作られていて、10の500乗もある宇宙の中には、わたしたちと同じ、もしくは非常に近い素粒子の法則で動く宇宙があるかもしれないなんて、すごく面白いなと思いませんか。

そして、その宇宙のひとつで人類が進化して、そのようなことを思いついたり、証拠を見つけたりしたというのも壮大で、驚くべきことだし、その宇宙に存在する人間の一人に私が意識を持って生きているというのも、なんだかふわふわした気持ちになります。スピ系の人たちが言う、〈今の貧乏な自分〉とべつの世界に存在する〈お金持ちの自分〉とかではなくて、多分、似ているけど違う人くらいは別の泡宇宙にいるかもしれないと思いました。

マルチバースについて、気になっている方はぜひ読んでみてくださいね!(unlimitedで読めます✨)

 

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絡まるアラフォー

今回は、からまる毎日のほぐし方(2024年)を読みました。

 

 

本書はミドルエイジの著者さんが、日々の生活で感じたことや振り返ったことを書いたエッセイです。仕事・夫婦関係・子育て・親関係などなと、日々の生活で絡まった状態を書き綴っていて、共感するな〜と思うことも多い本でした。特に気になった内容をまとめたいと思います。

 

 

できるけど疲れること

著者さんは会社員を辞めて、ヨガのインストラクターなどをされているそうで、オンラインミーティングが1日1回くらい、オンラインヨガを週3回、スタジオヨガを週1回教えているそうです。

私にとって、通勤がある、人と会う、人のスケジュールで動くというのは、すごく疲れる生活だったということ。働くのが疲れるのではなく、働き方に疲れていたのだ。

これ、すごくよく分かります。〈できるけど好きじゃない〉〈できるけど時間がかかる〉〈できるけどやりたくはない〉(ただし、上手だねと褒められもする)。これら、できるけど自分を疲れさせてしまうことって、歳をとるとともにどんどん増える気がしませんか。

私は、一人っ子だったせいか、人と付き合うのができるけど疲れることかも知れないなと思いました。特に、組織の中で、上司への根回しや会議での忖度などは、本当に嫌で苦手なことだったなと振り返って思います。

 

 

ヨガインストラクターのその後

 

働き方やキャリアの問題は、生き方とからまっているので、その場しのぎの頑張りや対処で一見、乗りきれたとしても、乗りきれていなかった、と後からわかることがある。

まさにそうですよね。私もキャリアと子育てにからまり、キャリアを捨てて子育てを取った一人です。

また、3人の先輩ヨガインストラクターの話も興味深かったので紹介します。40代の頃、業務委託や公民館で堅実に仕事をしていたAさん、ヨガスタジオの隣にヘッドスパをオープンするも頓挫、ヨガスクール事業に転換したBさん、ヨガスクールをしながら専門学校に通い、柔道整復師の資格を取ったCさん。この3人のうち、10年後ヨガで食べていけなくなったのはAさんだそうです。

今はこのままは続かない、これは、まさにお釈迦さまの教えそのものですね。私もコロナ禍で40万円以上かけてウェブクリエイティブを学んだので、今イラストのお仕事ができているなぁと、あの頃の自分を褒めたいと思います。

 

 

無料にかかるコスト

 

お金のルールは細かく決めていないけれど、生活全般+お金に関わるルールでひとつだけ守っていることがある。それは、無料のモノをもらわないということだ。

これは、「へ〜」と思いました。この無料には、2つの罠が隠れているそうです。

1.置き場所の罠

2.自分の好みの選択眼が惑わされる罠

うん、なんだか分かります。我が家の食器はもらい物や何かのおまけでもらったものが多いのですが、場所も取るし、好きなものに囲まれるというような幸せ感もないですね。一時期、陶磁器フェアなどで好きな食器を買っていたのですが、子どもがいると、頻繁に割れたり欠けたりして、悲しくなるんですよね。

 

 

子どもの押し返す力を育む壁

子どもは、「自分の欲求を通したい」「でも社会やルールはそれを通さない(自分以外の世界からの押し返し)」というやり取りの中で、自分の押し返す力を育てていく。

これは、言っていることは過去記事「子育ての正解」の私の意見と同じようなものかなと思いますが、「押し返す」がどうしてもしっくりこなくて、モヤっとしました。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

親が壁になってということですが、子どもが押し返す力をつけて、壁をひっくり返してしまったら、ルールを守れない自分勝手な人になってしまいませんか?私の読解力がないのか?

とはいえ、しっかりと子どもと向き合って、ひとつひとつ分かるまで説明して、時には全力で壁にならなければいけないな、親は大変だなと思います。

 

 

まとめ

 

本書の著者さんは、お子さんが小学生ということで、私も体験してきた人生のからまりが色々と言語化されていて、とても共感する本でした。

でも、中学生になると、また別のからまりが出てきますよ笑!思春期息子(×2_双子)は朝から不機嫌で(フキハラです!)、質問しても答えず、聞き返したら怒り、母が作った食事は食べず、要求は一人前。もうなんの精神修行をしているんだ?という毎日です。

私も著者さんのように素敵に言語化できたら、私のからまりも多少ほぐれるのかも知れませんね。

 

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仏教思考

今回は、ビジネスシーンを生き抜くための仏教思考(2023年)を読みました。

 

 

本書は、過去記事「自分のOS」でも書いたお坊さんの本です。仏教関係の本は今まで色々と読んできましたが、やっぱりすごく分かりやすかったので、面白かったこと、書いておきたいことをまとめたいと思います。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

武術修行

 

過去記事「インドの佐々井親分」もそうですが、お坊さんって時々変わった経歴の方がいますよね。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

本書のお坊さんも大学院で仏教やミャンマー語を学び、博士前期課程を終了して、中国北京で30歳までの5年間武術修行をしていたという、変わった経歴を持っています。最初、ミャンマーでお坊さんになりたいと思ったそうですが、それは難しかったそうです。しかし、一般家庭の出身で、寺や僧侶とのつながりもないのため、どうやって日本でお坊さんになればいいのかもわかりません。そこで、東洋的な思想や哲学を突き詰めると武道と通じるということで、中国に渡り、公園をウロウロして見つけた武術家に交渉して、マンツーマンの武術修行を受けたのだそうです。

親の話は一切出てこないのですが、我が子が中国に武術修行に行くと言ったら、私は何と言うのかな…と考えてしまいました。

 

 

 

過去記事「自分のOS」でも少し触れましたが、大乗仏教上座部仏教がなぜ、どうして違うのかと言う話はちゃんと書いておきたいと思います。

まず、仏教の生まれたインドの人々は、歴史的順序とか、神様とか、古いものが新しいものに移り変わりながら良くなっていくという進化論的な考え方をあまりしないのだそうです。要はごちゃごちゃしているということです。しかし、中国や東南アジアの人々はそうではありません。仏教を歴史的にみると、そのようなごちゃごちゃしたものがランダムに中国に伝来していったそうです。あとから伝わってきたものが新しいはずだと考えている中国の人々は大きく混乱してしまいます。

それを自身の解釈で「えいやっ!」と整理したのが天台智顗(てんだいちぎ)という6世紀後半の人物で、「お釈迦様は説法をする相手のレベルによって教えを説き分けている」と解釈したそうです。本当は、釈迦がすべて説いた訳ではなく、各地のお弟子さんたちが発展させていたのですが。

さらに、「衣三枚で過ごしなさい」といった教えはヒマラヤでは死を意味しますし、「托鉢でまかなう」、「村はずれから石を投げて届く範囲よりも外に住む」というのも中国では仙人のイメージもあって難しかったと考えられます。なので、山奥で農作物を育てたりするようになりました。そのようにして、独自の形で中国仏教、大乗仏教が確立されていったということでした。

大乗仏教では、「他者をさとりに導くことのできた人」が仏陀であると考えますが、上座部仏教では仏陀はゴータマ・シッダールダただ一人と考えます

 

 

八識説

 

ずっと謎だった「八識説」についてもまとめておきます。

 

前五識

最も表面にある認識の部分です。眼識(視覚)・耳識(聴覚)・鼻識(嗅覚)・舌識(味覚)・身識(触覚)のことで、五感を表します。これはあくまでも認識(脳)の部分であり、センサーの役割を担う部分は五根と呼ぶそうです。

 

意識

前五識よりも一つ内側に位置する認識で、一般的な「私」の正体だと考えて良いそうです。私たちは言語作用を持つ意識の領域で、考えたり、行動したりをしています。

 

末那識(まなしき)

末那識は、非言語の潜在意識で、その人がこれまでに思考した、感じた、あるいは体験したことが一つも失われることなく蓄積されている領域になります。その中から因果関係によって「好き/嫌い」のような条件付けがされるし、言語や理性では制御できない衝動や情動として発現してくるということでした。

私たちが自我とかエゴと呼んでいるものが末那識になります。

 

阿頼耶識(あらやしき)

阿頼耶識識の根源だとされています。自分という個体を超えて、人類というより、世界、宇宙がこれまで経験したことがすべて蓄積されている海のようなものだということでした。「死ぬ」ということは、この海に吸収されるというようなイメージだということで、サムシング・グレートとか、無限の自己とか、アカシックレコードとかも、阿頼耶識に近いものなのかなと思います。

そうなると、ガンダム鉄血のオルフェンズ」の阿頼耶識システムというのは話が大きすぎる気が…(笑)

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

まとめ

 

著者さんは仏教の実践者であろうと、お布施による支援のみでお寺を運営しているそうです。仏教だけでなく、西洋の宗教や哲学、歴史にも詳しくて、本当に博識だなと思いました。

そして、日本に入ってきた仏教は中国で変化して、さらに日本で変化しているため、オリジナルではないと、これまでネガティブなイメージを持っていました。しかし、各地の人々の気質や習慣に合わせて変化していること、悟りへの道がいくつもあるのだということ、大乗仏教ではお坊さんが人々を悟りに導ける仏陀になるため修行しているのだということが理解できました。そんな、変化をしつつも、お釈迦さまの教えは何千年もかけて日本まで届いた訳で、仏教すごい!と思いました。

 


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ネガティブ・ケイパビリティ

今回は、答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ(2023年)を読みました。

 

 

前回、 合理性、 目的達成のために論理的で無駄がなく、効率的な手段を選択する性質や考え方でなければならないという、西洋思考OSだけで見るのではなく、他の視点もあるよという話でしたが、本書はまさに、効率的とは真逆のネガティブ・ケイパビリティという考え方について書かれている本です。勉強になったことをまとめたいと思います。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

 

 

ネガティブ・ケイパビリティとは、何かを「しないでおく」能力だそうです。私たちはついついスパッと判断して答えを出したくなります。しかし、そうではなくて、行ったり来たりする相手の話に、先が見えなくても、どこまで続くのかわからなくても、こちらも行ったり来たりしながら、付いていくことができるということです。

これ、カウンセリングですよね。著者さんはロジャース式のカウンセリングを学んだそうですが、これはまさに、ネガティブ・ケイパビリティの実践になります。

 

 

ポジティブ・ケイパビリティ

 

一方、ポジティブ・ケイパビリティは、ネガティブ・ケイパビリティの逆であり、先述したようにスパッと判断して、迅速に答えを出すということです。特に近年の経営者に求められている能力かも知れませんね。

ポジティブ・ケイパビリティが全面的にダメなんだという訳ではありません。ネガティブ・ケイパビリティだけの人って、優柔不断なだけですよね。どちらかだけに偏らないようバランスを大事にしてはどうでしょうか、ということでした。

 

 

すぐに答えを出さない

 

本書では、「ちょっと待てよ」の仕組みを持とうと説明されています。すぐに答えを出さないという例として、会社内であえて役員の意見と反対意見を出す部署を作ったり、原発賛成派と反対派の議論のコーディネーターの話がとても参考になりました。

養老先生の本でも、疑問を置いておくという話が何度も出てきました。私も、人生で迷ったときは答えが出るまで放っておくというのがマイルールになっています。

 

 

意見の合わない人とも分かり合える

また、ネガティブ・ケイパビリティを実践すると、意見の合わない人と分かり合えるという効果があります。

「君の意見に賛成はしないが、君がそう考える気持ちはわかる」

職場でも、意見の合わない人はいます。でも、いがみ合ったりするのではなく、違う部分を認められる、こんな人間関係が築けたら、ほんとうにいいなと思いました。

 

 

まとめ

 

鬼滅の刃の鱗滝さんではありませんが、子どもがなかなか答えを出さないと、ついつい「判断が遅い!」と思ってしまいます。また、最近は、なんでもAIに尋ねて、安易に答えを求めようとしてしまっているなとも思います。本書を読んで、私もネガティブ・ケイパビリティ力をもっと高めて、ちゃんと立ち止まること、よく考えてみることをしていかないといけないなと、改めて思いました。

 

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自分のOS

今回は、視点という教養(リベラルアーツ) 世界の見方が変わる7つの対話(2022年)を読みました。

 

 

どの話も本当に面白かったのですが、特に仏教、教育、脳科学の気になった話をまとめたいと思います。

 

 

自分のOS

 

本書の一環したメッセージとしては、いろいろな視点があるよねっていうのを知りましょうというのがあるのですが、私たちは西洋思想OSで物事を見すぎているのではないかと言うことを気づかせてくれました。

ここで言うOSとは、時代ごとに社会のベースとなる考え方を指します。このOSは常にアップデートしていかなければならないのですが、近年、特にその変化が早くなっています。

私たちの社会でもある「西洋哲学(思想)OS」は、一神教であるキリスト教をベースにしているため、自分の行動は神に説明できなければいけない→非常に合理的な人間になる可能性がある、ということでした。確かに、合理性、 目的達成のために論理的で無駄がなく、効率的な手段を選択する性質や考え方でなければならないという雰囲気や圧力が現代社会にはありますよね。

 

 

仏教

 

一方、仏教の考え方は東洋哲学です。大乗仏教の根本思想は、「唯識、あらゆるものは、個人の認識によってのみ存在しているという考え方と、過去記事「仏教の教え」でも学んだ「空」だそうです。

 

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仏教では「私」と「他者」をセットで考えます。なぜなら、「私」が認識することによって他者が存在するし、他者が存在することによって、「他者でないものとしての私」が確定するからです。

そして、「私」を含めたすべてのものは実体を持っておらず、可能性でしか存在できません。それが、仏教での自我の考え方で、「私」も他者も物質も、本当は実体がないということです。

そして、お釈迦様は「苦」について考え、何かに期待するから、失望、つまり苦が生じるということに気づきます。だから期待してはいけません。そのこと自体に実体がなく、さらに自分さえ実体がないのだから、実体がない私が実体のない他者に対して「こうあってほしい」と願うのは愚かであるというのが仏教の考えになります。

なぜ大乗仏教が日本に入ってきたのかという話も、とても納得できて、勉強になりました。

 

 

教育

 

教育の対談では、「卒近代」という話が心に残りました。「卒近代」とは、過去を否定するのではなく、感謝と郷愁をもって近代を卒業するということです。

近代とは、商工業者が人工物を作ることに大きな価値を置く、大量生産、大量流通、大量消費の文明でした。日本も明治維新で富国強兵をスローガンにしましたし、第2次世界大戦後も「富国」は残りました。しかし、物質の豊かさを求めるのは、そろそろいいでしょうということです。近代社会の限界として、大量廃棄や大量のエネルギー消費など、弊害のほうが目立つようになっています。

この考え方には、全く同意見ですね。そして、この価値観は「ミスを見つける力」ばかりを養う大学入試に根元があるということで、入試制度改革をされているということでした。世の中は答えのない問題ばかりなのに、正しい答えを無駄なく効率的に見つけようとする西洋思想OSを書き換えようということです。これからの社会を作っていく若者たちにとって、すごく大事なことだと思いました。

 

 

 

脳科学では、過去記事「自由エネルギー原理」の著者さんが登場しました。

 

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脳は推論することで目の網膜に映った映像を3Dに認識していることは、さまざまな実験や脳に障害を持つ方の研究から明らかとなっていて、再度、脳ってすごいなと思わされました。そして、目と同じように、胃は脳に胃の生理的状態を表す信号を送ります。それをもとにして、脳は胃の状態を推論しているのだそうです。別に胃そのものが「痛い」と思っているわけじゃないという話は、過去記事「洗脳から身を守る方法」で紹介した催眠術のおじいちゃん先生を思い出します。

 

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そして、感情は、体の状態を推論することと、その原因を推論することの2つから成り立っています。自分の体をよくわかっている人は、前向きに生きる傾向があるということで、瞑想の効果についても脳科学的に説明されていました。身体感覚を研ぎ澄ますということは、心の平穏にも効果的なんですね。

 

 

まとめ

 

本書を読んで、私のOSは西洋思想よりも仏教に近いな、そっちが好きだなと思いました。息子たちを見ていても思うのですが、効率性を重視して成果を出すというのは、子育てではやっちゃダメなんですよね。失敗します。野菜を育てるのもそうですね。子どもたちには子どもたちの失敗する権利があるし、その中で試行錯誤しなければ得られない学びがあるのだと私は思っています。

資本主義はどう終わるのか、どう終わらせるのかというのは、私もずっと考えていることの一つですが、「卒近代」という近代の行き過ぎた生き方をそろそろ卒業する人が増えるのではないかと、本書を読んでなんだか明るい未来を想像しました。

 

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女性総理大臣

今回は、総理の夫 First Gentleman 新版(2020年)を読みました。

 

 

ちょうど、日本でも女性総理大臣が初めて生まれましたが、本書は著者さんの理想の女性総理大臣像を形にした本になります。働く女性について考えたので、まとめたいと思います。

※小説のネタバレを含みます。ご注意ください。

 

 

女性政治家

日本は世界的にみても女性政治家が少なく、政治の世界では男性が総理大臣になるのが当たり前だという雰囲気があります。そんな中、女性初の総理大臣となった高市さんには、頑張って欲しいですね。

さて、本書の女性政治家である日和(ひより)の奥さん、相馬凛子は、30代という若さで総理大臣に任命されます。

 

 

総理の夫

 

日和は、鳥類の研究者で、財閥の次男坊です。妻が総理大臣になったことで世間からも注目され、専属の監査者(広報担当)までつき、行動を制限されます。パパラッチに同僚女性との不倫っぽい写真を撮られ、1000万円を要求されたり、ヒヨラーと呼ばれるファンが集まったりと、穏やかとはかけ離れた生活になってしまいます。

 

 

総理の妊娠

 

総理が30代というところから、予感はしていましたが、案の定、総理大臣就任中に妊娠が発覚します。凛子は辞任を表明しますが、国民、財界、ライバルだった政治家の後押しで続けるという話で小説は終わります。女性が働きながら子育てもできる世の中を作ると公約しているのだから、まず隗より始めよという訳です。

 

 

キャリアウーマンと子育て

 

私も、もともとバリバリのキャリアウーマンだった訳で、とても考えさせられる小説でした。子どもたちが小学校へ入学する前までは、私も周囲の力を借りてバリキャリの道を突き進むんだと思っていました。でも、小学校中学年くらいからかな。そのツケが子どもに目に見えて現れてきたんですよね。

本書では、夫である日和さんが赤ちゃんの面倒をみているようなので、我が家のようにはならないと思います。でも、子どもは、たくさん話しかけられて、見つめられて、注目してもらわなければ歪んでしまうというのが、私がこれまでの様々な経験から得た持論です。

 

 

まとめ

 

今、資本主義全史(2022年)を読んでいるのですが、資本主義に洗脳されてないかい?とどうしても思ってしまいます。

 

お金が権力を生み、時間をお金に切り分け、幸せもお金で買えると錯覚している。狩猟採集時代の人間は、こんなに時間に追われる生活をしていたのかな?と考えてしまいます。「働く女性が子供を産み、育てやすい社会を整備する」という凛子の公約に、違和感を感じる今日このごろです。

歳とったのかな…

 

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