「しぶそば」の存在は知っていた。時々使う東急東横線の駅にあった立ち食いそば店が駅の改装とともにリニューアルされ店名が変わっていたのだった。 店の前に券売機ができて、またメニューも小洒落ていた。なかなか入る機会はなかったが、「駅そばマニア」を自称するくらいだからいずれは入らなくては、と言った義務感があった。しかし駅そばは今の自分の年齢にしては量が多く、簡単に間食として食べるわけにもいかない。食べるのなら予めそう決めて、それによって前後の食事の摂取やその量を決めなくてはいけない。駅の立ち食いそばとは言えなかなかありつける機会も少ないのだった。 今日こそしぶそばを、そう決めて朝食を抜いて暖簾を潜った…