シリーズ:叡山大師の光芒(全4回) 第2回:空海との邂逅と「四宗相承」の旅 延暦23年(804年)、最澄はさらなる真理を求め、荒れ狂う東シナ海へと船出します。この「遣唐使」という国家プロジェクトの裏には、後に日本仏教の二大巨頭となる天才たちの、奇跡的な邂逅がありました。 1. 遣唐使船の奇跡:最澄と空海 最澄は天皇の信任を得た「還学生(短期留学生)」として、第2船に乗り込みます。そして第1船には、当時まだ無名の一留学生であった空海が乗っていました。二人の天才が同じ船団で同時に唐を目指したこの年は、日本文化史上の「奇跡の瞬間」と言えます。 最澄はすでに国内で名を知られた高僧であり、空海は一介の私…