道徳形而上学の基礎づけ [新装版] 作者:イマヌエル カント 以文社 Amazon カントが構築した道徳哲学では、「義務」は中核的な概念のひとつである。この概念は、行為の主観的原理である「格率」や、道徳法則である「定言命法」、すなわち「汝の格率が普遍的法則となることを、その格率を通じて汝が同時に意欲することができるような、そうした格率に従ってのみ行為せよ」(Ⅳ,421)と密接に関連している。 本記事では、われわれが日常的に使用する「義務」という語との対比を通じて、カント固有の義務概念の特徴を明らかにしその意義を考察する。内容は以下の通りである。 [内容] ■日常的な義務概念の確認 ■人間の二重…