言葉を失うほどの、美しい瞬間に立ち会ったことはありますか? それは、写真展へ向かう道すがら、雨上がりの湿ったアスファルトに足を取られ、ふと視線を落とした時のことでした。 そこに咲いていたのは、一輪の小さな、赤い花。 無機質で冷たい鉄のマンホールの上に、まるで誰かがそっと置いたかのように、健気に、しかし鮮烈な生命力で輝いていました。背景にぼんやりと浮かぶのは、町田市のシンボル、カワセミのシルエット。 この記事は、予定調和の日常が、一枚の写真によって「忘れられない一日」に変わった、僕の小さな物語です。 主役は、名もなきこの花 計画していたのは、町田市の「カワセミのマンホール」を撮ることでした。しか…