朝方、トイレを待っている間に眠ってしまった。 手の甲で目やにを拭っていると、何かがツンと視界に入った。あ、袖がほつれている。一本の糸くずが天井に向かって思い切り身体を伸ばしていた。 カーテン越しの窓は暗い。今日、本当に晴れるのだろうかと思っていたが、やがて白いカーテンが徐々に黄色みがかってきた。 彼女はまだトイレに入っている。すでに十分が経過した。朝のトイレは長いな、と思っていた矢先、ゴトゴトと音がしてドアの開閉音がした。 「ああ、もう、限界だ」 漏れないようにそっと歩きながらトイレに向かう。すれ違いざま、彼女は殊勝な面持ちで僕を睨んできた。なんで睨まれなきゃならないんだ。いや、それよりトイレ…