奥書を読むと、「読楽」2018年9月号~2019年9月号に掲載され、加筆修正して2020年3月に単行本が刊行された。 著者による警察小説の作品シリーズを読み始めているが、公安捜査ものを読むのはこれが初めてだと思う。 この小説はストーリーの構成がまず面白い。長編ストーリーが2つの短編A,Bと中編Cで構成され、それが単なる連作ではなく、情報が相互にリンキングしながら、最終的な事件解明への重要な要素として織り込まれて行くという形になる。 この小説の主人公は唐沢龍二。警視庁公安部公安第一課第四公安捜査第七係の主任。 彼と彼の率いるチーム、上司の高坂が主な登場人物。唐沢の階級は警部補。唐沢たちの捜査対象…