年末に横浜に行く。都会の雑踏に疲れ切り五十年住んだ横浜を離れ山梨の高原に移住したのに、この町に行くのも皮肉なもんだ。しかしここで娘たちが生活の根を張っているのだから、行くのは当たり前だ。正月はうちに来て、と言われればそうする。老いては子に従う。 高速を何とか降りたら相変わらず渋滞。赤信号が狙いすましたように襲う。その都度ハンドルを握る自分は激しく苛つく。やはり高原がよい。 なぜイライラしていたかには理由がある。もちろん渋滞。信号が変わるたびに舌打ちをする男だから。ただ、横浜に戻れば慣れ親しんだ味がある。それはラーメン。好みを求めて荻窪から都内全域。うまい麺と聞けば津々浦々。北は山形の米沢、福島…