真の古典の魅力は、作者が紡いだ原文の中にこそ息づいています。「古文で読みたい徒然草シリーズ」で、現代語と古文を併読することで、古の言葉が今なお放つ光を確かめてください。 💭ポイント 達人は人の内面を見抜く眼力を持つ。嘘への反応で人の本性はわかるが、その眼力で仏法を語るべきではない。 『徒然草絵抄』(小泉吉永所蔵) 出典: 国書データベース 🌙現代語対訳 達人が人を見抜く眼力は、少しも間違うことがないはずです。 達人たつじんの人ひとを見みる眼まなこは、少すこしも誤あやまる所ところあるべからず。 たとえば、ある人が、世間で嘘を作り上げて、 たとへば、ある人ひとの、世よに虚言そらごとをかまへ出いだし…