夕方の散歩を終えて、ホテルにチェックインした。大手チェーンではない、地場のビジネスホテルである。かつては最新鋭の施設だったと思うが、もう建設から40〜50年は経つだろう。いくら清掃に気を使っても、拭いようのない使用感があちこちに染み付いている。禁煙ルームのはずだが、廊下を伝う煙が部屋中をニコチンの匂いに染めている。もう使えなくなったラジオがベッドサイドには取り付けられたままになっている。そんな部屋である。燕と三条の町を昼間に歩いたとして、夕方に新潟市内まで戻ることも不可能ではない。新しいホテルで、間違いなく快適な夜を過ごすことが出来る。でも僕は三条のような町に泊まることが好きなのである。昭和の…