関西に住む私には千葉県の地形のイメージがない。「千葉県は全国の都道府県で唯一標高500mを超す山がない」(p4)ということを本書で知った。 この小説は房総半島の南端を所轄する安房警察署の生活安全課に所属する小塚俊也巡査部長が主要な登場人物の一人。彼は一昨年に試験に合格し、畑違いの生活安全課に異動した。 休日に家族3人で標高336mの伊予ヶ岳に登り南峰の山頂に立つ。息子の翔太が20mほど下の断崖の岩棚に人が居ることを発見する。女性が横たわっているが動いている気配がない。遭難者発見とみなし、小塚は携帯で110番に通報した。それが契機となる。 所持品から身元は市内在住の村松由香子、23歳と判明。崖か…