まただ。 また、俺はリビングの隅で、静かにホコリを被っていく“黒い箱”と“光る箱”を、虚ろな目で見ている。 ボーナスを叩いて買ったPlayStation 5。清水の舞台から飛び降りる覚悟で組んだゲーミングPC。かつて、俺の胸をあれだけ熱くさせた“最強のマシン”たち。だが、今の俺には、テレビの前に座り、PCデスクに向かう、その“気力”がない。終電で帰宅し、泥のように眠るだけの日々。貴重な休日は、平日の疲労を回復させるだけで終わる。 「ああ、あのゲームの続き、やりてぇな…」 心の底では、まだ炎は消えていない。だが、身体が動かない。この、あまりに悲しい現実。 そんな、気力と欲望の乖離に引き裂かれてい…