ベリーティーとICBM 近未来。 人々は「承認欲求」を満たすためだけに生きていた。 だが皮肉なことに、彼らはすでに他者を承認するための文章を書く能力も、他者の長文を読む忍耐力さえも失っていた。 そこで開発されたのが、「全自動相互承認システム(ジェネリック・ノート)」である。 これさえあれば、誰もがバラ色のネットコミュニケーションを送れるのだ。 * * * オフィスのIDカードをバッグの底に放り込み、亜衣実はいつものカフェへと急いだ。 金曜の夜、店内は解放感を求めた人々で溢れかえっているが、運良く奥のソファ席が空いていた。 注文した期間限定のベリーティーが、白い湯気を立てている。 一口含むと、甘…