児童公園にただ一本の百日紅(さるすべり)が、見事に紅葉している。 花たちの主張も遠慮がちに見えた猛暑のころ、独り気を吐いていたのが百日紅だった。徒歩五分圏内のごくご近所に、ここにもあったかと思うほど百日紅を庭木とされるお宅がいく軒もあって、強烈な陽光をはね返すかのように、というより地獄的暑さを余裕しゃくしゃくで愉しむかのように咲き誇っていた百日紅の勁さに、驚嘆したものだった。暑苦しいほどの生命力に、むしろ閉口する印象すら受けた。 子どもだったころには、夾竹桃があちこちのお庭で咲いたものだった。毒性が取沙汰されるようになって急速に減り、今ではご近所にひと株しか視あたらない。 また花壇めいた植込み…