芸術家きどり この場所は、僕の居場所ではない。暖かな日差しが差し込む誰かの別荘だ。その中で、真っ白なキャンバスに一本の青い線を描く。まるで窓から望む空の色のように。気取った画家は、自分自身の眼をいつ入れようかと、脳内の無限にある宇宙の星の一つのごとく筆先をおいた。するとどうしたことか、その瞳に外の紅葉が映っている。その画家は、にやりと片頬を上げるとにやりと笑った。 少し話は変わるが、ノーベル賞の晩餐会のニュースが流れている。うまくは言えないが、みな人類に関係しているようだ。ぼくは、ノーベル賞より紅葉に囲まれた一軒家の二階で、キャンパスにむかって輝く星のような瞳を描き入れたほうが、性に合っている…