もしかとしてこの日にトウヤ(戸座)送りが行われるのではと思って出かけた奈良市矢田原町の春日宮神社。着いた時間は午前10時。境内にはどなたもおられなかったが、ガラス越しに見えた社務所に人影が。近づけば男性が声をかけられる。事情を伝えたら、トウヤ送りは六軒それぞれが個々にしていたという。トウヤを充てる漢字は戸座。六軒あるから六戸座。これまで一年間も担った6人のトウヤはそれぞれにあたる次のトウヤに送る。送るのは話の内容から想定して、箱のように思える。箱にはトウヤ勤めの素襖衣装や烏帽子などを納めてあるように思った。送りの箱を受け取った家がこれから一年間を勤める。いわゆる引き渡しであるが、儀式らしきもの…