『太陽の帝国』(87)(1988.5.3.丸の内ルーブル) スピルバーグの心 これまでSF、アクション映画の監督と見なされてきたスピルバーグが、『カラーパープル』(85)というシリアスな作品を撮った後、どういう映画を作っていくのか非常に興味深いものがあった。 その新たな 第一作目がこの映画である。JG・バラードという難解な作家の原作を用いたためか、スピルバーグにしては珍しく骨太な観念的な映画に仕上がっており、ストーリーも多少散漫な印象を受けるのは、逆に言えば今までの彼の作品群があまりにも分かりやす過ぎた性なのかもしれない。 実際、この映画の主人公も過去の彼の作品に数多く見られる子どもであるし(…