僕の家から歩いても十五分か。小さな神社がある。参道がすでに何かに満ちている。 鳥居。古びた石で組まれている。物理学的に考えてもあまり安定した形ではない。トップヘビーだから。稲荷神社にある赤い木の鳥居はどうか。あれは可愛らしい。か細くて、いかにも奥にはスリムな狐さまが居るようにも思う。 さて狛犬。こちらも神社には欠かせまい。よく見ると阿吽だ。鎮守の森の空気を吸って喝を入れているように思う。魔除けだから。もちろん寺社の山門の金剛力士も阿吽だ。「用事もない奴は来るな」とでも言っている。いずれにせよどちらも、「ここから先は違うよ」と教えている。 僕は、奈良は大峰山にある女人結界門を思い出した。修行の道…