本願のかたじけなさよ 〜「申し訳なさ」と「有り難さ」が重なる場所〜 親鸞聖人の言葉を伝える『歎異抄』の中に、本願念仏の教えに出遇った聖人の感慨として、次のような言葉が残されています。 「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。されば、それほどの業をもちける身にてありけるを、たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」(歎異抄) 私たちは普段、「かたじけない」という言葉を「ありがとう」という感謝の意味で使いがちです。しかし、この言葉にはもっと深く、重層的な意味が込められています。 今回は、この「かたじけなさ」という言葉を中心に、私たちが阿弥陀如来の救いに出遇う…