前回に引き続き,『源氏物語』第1帖「桐壺」の続きです。 一の皇子(第一皇子)は、右大臣の女御の御腹にて、寄せ(後見・後ろ盾;期待・信頼;ゆかり)重く、疑ひなき儲の君(皇太子,東宮)と、世にもてかしづき(大切に育て)きこゆれ(申し上げ)ど、この(光源氏の)御にほひ(輝くような美しさ)には並びたまふべくもあらざりければ(並びようもなかったので+尊敬)、おほかた(普通;全体)のやむごとなき御思ひ(大切に思う気持ち)にて、この君(光源氏)をば、私物(わたくしもの)に思ほし(お思いになる)かしづき(傅き;大切に育て)たまふこと限りなし。 女御は天皇の妻(皇后,中宮に次ぐ位)なので,「右大臣の女御」は右大…