2017年12月2日、ヤマハスタジアム―― 何気ないサイドチェンジパスがずれ、あっさりとタッチラインを割った光景に、私はこの試合の“敗北”を意識した。 ただのミスパスではある。しかし、鹿島アントラーズというチームの神経が、細部にまで行き届いていないことを露見させるワンプレーだった。それも「勝てば優勝」という大一番において、鹿島イコール勝負強さの代名詞とまで言われてきたチームが、である。 やがて試合は膠着していき、選手達のプレーからは明らかに焦りの色が見え始める。さらに中村俊輔の老獪なプレーにも翻弄されるようになる。かつては冷静さ、老獪さで他を寄せ付けることのなかった鹿島が…… そして無情のホイ…