2026年1月1日(木・晴) 夏目漱石の代表作の一つである『吾輩は猫である』は、諷刺的な内容から成り立つてゐることから、長い間に多くの読者に愛読されてきた。しかし、内容だけではなく、『猫』の書物も視覚的資料にあふれてをり、メディアミックスとして捉へることも重要なのである。装幀デザインをはじめ口絵、扉、カット絵、挿絵等々の多くの事柄が初版本にあつたのに対し、現在はそれらの視覚的資料が読者の目に届かない。これまで、初版本の「上」「中」を取り上げ、それらの書物における視覚的資料を考察した。装幀デザインなどを担当した橋口五葉、そして「上」の挿絵を担当した中村不折、「中」の場合に浅井忠の絵画などが『猫』…