介護の仕事をしていると、「手放す」という言葉の意味を、何度も何度も考えさせられます。 手放すというと、何かを諦めること、 投げ出すこと、弱くなること、 そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。 でも、介護の現場で私が感じてきた「手放す」は、まったく違う意味を持っています。 それは、 長い間、心に抱え込んできた重い荷物を、そっと地面におろすこと。 自分を守るために背負ってきたものを、「もう、ここまででいい」と認めること。 老人ホームで暮らす高齢者の方々は、人生の中で、本当にたくさんの荷物を背負ってきました。 仕事、家庭、責任、期待、役割。 誰かのために頑張り続けてきた人ほど、簡単には荷物をお…