大学祭から一夜明けて、店舗会場を引払ってきた会員たちが、資材と在庫とを堂々堂倉庫へと運び込んできた。 今年の堂々堂の品揃えのなかに、もしも売れ残ったら私が引取ってもよろしいがと思える商品があった。 開催前の頭刎ねはよろしくない。つまみ食いになってしまう。利権の行使になってしまう。ズルだ。あくまでも三日間の開催期間を了えて、もしも売れ残っていたら、倉庫在庫として眠らせる前に、同価格にて引取らせてもらう。会員割引きはない。会の発足以来、その方針を貫いてきた。 目星をつけた商品は、いずれも復刻シリーズのなかにあった。 北村透谷著『蓬萊曲』明治24年5月、養眞堂刊、定価16銭。 宇野浩二著『藏の中』大…