柴犬まるが旅立ってから早二週間が過ぎた。医院開業の年に拙宅の一員となった愛犬で、いわば糟糠の犬である。彼が残したフード、ペットシートやおむつ類は、動物愛護に携わっておられる団体組織にお納め申し上げ、関係諸兄諸姉の御手を経てお仲間の為に役立てて頂けることとなった。先様からは御丁重な電話やメールを頂戴し、当方こそお使い頂けることがまるの供養になり感謝申し上げている。それでも今なお、日常業務の公から私に帰った時、柴犬走りで駆け回っていた庭や部屋の其処彼処に面影を探している。心ならずも大切な対象との別れに遭遇した時、これを“受動的喪失”と呼べるなら、みずから何かを棄却するのは“積極的喪失”と言えるかも…