んべろんべろ 鴨については前回語りましたので 今度はユリカモメについて。 澱ノ道・ユリカモメの章 ユリカモメは、澱ノ道においてもっとも“軽さを裏切らない”存在です。 ユリカモメの浮力は、鴨とはまるで別物。鴨が“水に預けている”のだとすれば、ユリカモメは“水から浮き上がってしまう”ような顔つきをしている。自分の体重がこの世の中でどれほど役に立ってないか本人が一番よく知っているらしく、その軽さをいちいち申し訳がる様子もない。 冬の澱は、水底で重湯のように沈殿するが、ユリカモメはそのさらに上、澱にも水にも属さない“宙の層”を行き来する。底にあるのが澱、すぐ上を鴨が滑り、そのまた上、風に乗ってかすめて…