年の瀬になって今年の出来事で未だ書き漏らしていた話があった。佐伯藩上野村の原田利三郎(1805〜1895)の末裔宅を訪ねた事である。利三郎は「クヌギ原木による椎茸の人工栽培」を成功させた人物で藩の殖産増大に貢献した。莫大な財を成し藩主にも献納したようである。 現在の原田家の裏手に江戸期の旧宅が残っている。利三郎の功績を賞し藩主より立派な仏壇と上座、全面瓦屋根を設ける事を許された。今は使われなくなった旧宅の中を覗かせてもらった。古い仏壇のある奥の間は一段高く作られてあった。殿様が休息する場合に使われる。苗字帯刀は言うまでもなく、紋章入りの短刀(脇差)も拝領している。豊後高田物である。山城掾藤原國…