はじめに:それは、あなたの隣の怪談集から始まった 小野不由美さんの『残穢』が**「土地の過去の因縁」を徹底的に調べ上げた調査記録だとしたら、背筋さんの『近畿地方のある場所について』は、「現代のネット上に散らばる怪異の断片」**をパズルのように組み合わせ、読者と共に一つの邪悪な真実に迫る、究極の考察ホラーです。 この小説の語り手であるライターは、友人である編集者・小沢と共に、**"近畿地方のある特定の場所"**に関わる奇妙な怪談や、違法サイトの不気味なコメント、行方不明事件のルポルタージュといった雑多な資料を集め始めます。 読者は、あたかも自分がそのオカルト雑誌の編集会議に参加しているかのような…