芋といっても、ここではさつま芋のことである。 今年は久かたぶりに、いやおそらく初めて、さつま芋のお大臣気分を味わった。で、大学芋ってやつを拵えてみるかと思い立ったのだった。これまでは手にする機会が少なかったこともあって、小さなサイコロに刻んで芋粥を炊いたり、肉じゃがみたいに醤油と砂糖とで甘辛に煮たりしていた。無難だからだ。しかし今年はふんだんの量に恵まれた。さつま芋でなければならぬ食いかたを、してみたくなった。 初めは失敗するに決っている。そして試作で材料を使いきれば、それきり忘れてしまう。次にさつま芋を手にする機会には、一からやり直しだ。 ところが今年は違った。学友大北君ご丹精による型の好い…