奥田 物語をつくる際、どこか他者の視点を入れることを心がけてらっしゃるんですか? 山田 そうですね。年代というものは人間をかなり規定している。ですから若い人たちの姿を描くのに、別の年代も同じくらいの水準で入れていかないと、主役である若者たちの描き方が平板になってしまうような気がして。 奥田 なるほど。『男たちの旅路』でも桃井かおりと水谷豊さんがすき焼きを食べてて、「もっと食べろよ」「だれかがいると私あまり食べられない。一人だと食べられるんだけど」というやりとりがあります。高校生の頃は何とも思わなかったのに、大人になって脚本を読み返すとこの箇所が胸に沁みる。僕も人と一緒にいると緊張して食べられな…