【山椒大夫 (1954年、溝口) 「溝口健二は、論理的な整合性の限界を超えて、人生の微妙なつながりや隠された現象の深い複雑さと真実を伝えることができる。」 —アンドレイ・タルコフスキー】 同じように「水と水面(湖面)」を愛した者同士(溝口とタルコフスキー)による評価。 2人にとって水やその揺らぎは、2人自身にも管理できない深みから訪れるイマージュであり、これこそがラカンの言う「オブジェa」だというのが僕の解釈です。 論理の整合性(ラカンいうところの「象徴界」)を超えたところにある、「人生のつながりや複雑さ」がメタファーとして出現するのがオブジェa 。 ラカンはラカンらしく諧謔のことばでそれらを…