動物のように移動しながら微生物を摂食する「変形体」から、
植物のように胞子を持った「子実体」へと変形する不可思議な生き物。
「粘菌」とも呼ばれ、南方熊楠や昭和天皇などの研究も有名なこの仲間は、
動物なのか、植物なのか、菌類なのか、はたまたもっと別の生き物なのか、
常に議論の的となっています。
8月末のある日、富士山麓の林で、
この変形菌の子実体を発見しました。
この写真です。

バナナのように伸びた胞子部分とその付け根に見える柄から、
おそらくはムラサキホコリ目(Stemonitales)の仲間と思われます。

ムラサキホコリ
学名:Stemonitales sp.
別名:ムラサキホコリカビ
どこからかアメーバのようにうねうねと移動して、
この場所に定着したこの変形菌、
今度はここから胞子を蒔き繁殖していくのですね。
まさに小さな自然の神秘。
生き物の世界は奥が深いです。
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