世界と日本の熊害事件【100年鑑】残酷なランキング16選

これは熊害の歴史。100年の間に世界で起きた被害事例を17件あつめました。
●熊の世界で有名な事件
●ギネスに載ったあの事件
●最新クマニュース
獣害事件を専門に扱うクマの動物研究ならではの珍しい事例もご紹介!
日本と海外の熊害ランキング
世の中には数多の獣害事件があります。中でも凄惨を極めるのがクマ。
人間がクマに襲われると目を背けたくなるような惨劇になってしまいます。ここでは世界編と日本編にわけて、クマによる被害を見ていきます。

その前に熊という生物について少しだけ触れておきましょう。
ヒグマ
立ち上がると3mを超えることもある。全身が筋肉で出来ており、日本と海外ではサイズが違うが200㎏から500㎏。2023年、北海道を騒がせていたヒグマのオソは本家グリズリー並みの500㎏級と言われている。
海外の熊害
米国のヒグマはグリズリー(灰色熊)と呼ばれ、悲惨な事故が起きてしまっています。
米国のヒグマは日本のヒグマよりも大きい。エゾヒグマが植物多めの生活をしているのに対して、あちらはたんぱく質たっぷりの鮭やマスが豊富に獲れる環境に生息しているため。
そんな熊事件、まずは寒冷地ロシアから。

ロシアのメンブラー
日本ではライオンやヒグマなどの大型陸上生物を一般家庭で飼育することはできません。
かたやロシアではヒグマを飼うことが可能。
これはそんなゆるい国で起きた事件…。
山で子熊を拾ってきた男性、メンブラーと名前をつけて家で飼い始めた。大変可愛がっていたが子熊はやがて成獣となり、男性を美味しく食べてしまったという話。
ヒグマは大きくなるとある時を境に急激に狂暴になります。
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米国のグリズリーマン
次はアメリカの灰色熊。
アラスカにいる灰色熊は世界でも最大種。立ち上がると3m。体重は500㎏にもなります。
アメリカでクマといえばやはり彼でしょう。
ティモシー・トレッドウェル。
世界的に有名なクマ男
彼は危険なグリズリー(灰色熊)に銃も持たず近づき、7年も友達として付き合ってきた。その短すぎる半生は鮮烈で映画の題材にもなるほど。
動物に臆面なく近づいていくその姿は日本のムツゴロウさんを彷彿とさせるものの悲しいことにトレッドウェル氏は最終的にグリズリーに食べられてしまいました。
どんなに仲良くしていても獣である以上、本能をとりさることはできません。クマにとって我々は敵かエサか、どちらかでしかないのです。

マイソールの人喰い熊
この事件については発生したのが60年前と資料が少なく、入手できる情報をかきあつめて可能な限りの情報をのせています。
インドのマイソールという大きな都市の近くで一頭のナマケグマが巣を作り始めた。食べ物をとりに人間の畑にやってくるように。作物をあらされてはたまらないと地元住民たちはクマ対策をあれこれ練りますが、段々とストレスを蓄積していくクマ。
そしてついに暴発してしまい…。鋭い爪でさかれた人々の顔から血しぶきが飛びました。

中国の大猫熊
みんな大好きパンダもクマ科です。
「でもパンダは人間を襲わないし草食だし安全安心だよね!」と思われているなら、この記事をぜひお読みいただき、正しい認識をおもちになられることをおすすめ致します。
事件など聞いたことがない?
そもそも野生のパンダは中国にしかいません。世に起こる悲劇は、動物園を訪れてパンダに触れたいと柵をのりこえる観光客の行動が原因であることがほとんど。
柵があるのには理由があります。
パンダが無害なぬいぐるみなら鉄のオリは必要ないですよね…。

スヴァールバル諸島ホッキョクグマ襲撃事件
死の地と呼ばれる北極からはホッキョクグマの事件。英国の青少年探検隊が野外活動のために北極のある島を訪れました。ホッキョクグマは出ないとされた安全な場所にキャンプイン。楽しい夕食を終えて13人の青少年たちは眠りにつきました。
皆が寝静まっていた頃、突如として大きなホッキョクグマがテントに侵入してきます。悲鳴で目をさました少年が隣をみると友人が血だらけになっていました…。
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日本の熊害
お次は我らが日本。野性のクマが棲んでいるので悲惨な熊害事件は後を絶ちません。
日本に生息するクマは2種類。ツキノワグマとエゾヒグマ。
ヒグマは筋肉の塊ですから、牛の頭を一撃でふきとばしてしまいます。人間などイチころですね。過去には350㎏の魔物が現れて7人もの人間を食べてしまったことがあります。

三毛別羆事件
日本で最も有名なヒグマ事件といえばやはり三毛別羆事件です。
たった一頭でこれだけの数の人間を殺したヒグマは世界を見渡してみても類がありません。
三毛別羆事件
(サンケベツヒグマジケン)
約100年前の北海道。当時はまだ未開の土地であった蝦夷地を本州からやってきた人々が寒さにたえながら一生懸命にきりひらいていました。ヒグマは元々蝦夷の山や森に暮らしていましたから人間の方から彼らのなわばりに近づいていったということ。
体が大きすぎて穴を見つけられず、冬眠しそこなったヒグマ「袈裟懸け」により村ひとつが壊滅させられました。
妊婦を含めて8人が亡くなるという大惨事に。
▼三毛別ヒグマ事件
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石狩沼田幌新羆事件
三毛別の次に被害者が多かった史上2番目の事件です。
石狩沼田幌新事件。
(イシカリヌマタホロシンジケン)
北海道の石狩で祭りの帰り道、男性の集団がいきなりヒグマに襲われました。若い兄弟が山に引きずりこまれ、命からがら逃げだした者たちは近くの民家にたてこもります。
本当に恐ろしいのはそこからでしたー。
野生のヒグマは人間を怖れますが、何かでぐうぜん人間の血の味を知るとエサだと認識し、やがて人間ばかりを襲うようになります。
この事件では5人が命を落としました。
▼石狩沼田幌新事件(前後編)
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十和利山襲撃事件
日本史上3番目に被害が大きかった十和利の事故。これは比較的新しい事件なので覚えている人も多いはず。秋田県の十和利山(トワリサン)でタケノコ狩りをしていた人々が、山に棲むツキノワグマに襲われた事件。ヒグマよりも大人しいツキノワグマ。彼らはいったい何故、人間を襲ったのか?
この事件では死人が出ているにも関わらず、山に入る人が後をたちませんでした。人を食べてしまうクマも恐ろしいですが、本当に恐ろしいのは人間の強欲なのかもしれません…。
▼殺されてもなお山に入る人々!
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札幌丘珠事件・明治版
4番目は札幌丘珠(サッポロオカダマ)事件です。
丘珠のヒグマ事件といえば明治に起きた事件と令和に起きた事件のふたつがあります。まずは前者から。
明治時代。クマの肉と毛皮欲しさにひとりの猟師が冬眠中のクマを狙って撃ち損じ、目覚めさせてしまった。この後、死傷者5名をだす大惨事になりました。
▼目覚めさせてはならない魔物
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札幌丘珠事件・令和版
2021年6月18日。
北海道札幌市に一頭のオスの熊が出没しました。住宅街のど真ん中で人々を次々に襲い、道路に引きずり倒す姿がテレビで放映されました。
熊は逃げ出し、街中を疾走します。平日の日中だったことから警察が巡回し、住民に出歩かないように注意喚起していました。
猟友会と警察に追われた熊が逃げ込んだ先はなんと陸上自衛隊の丘珠駐屯地。入口の門を閉めるも間に合わず、滑り込んだ熊が自衛官を一撃で地面に沈めました。
▼丘珠事件・令和バージョン
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福岡大学ワンゲル部ヒグマ事件
福岡大学のワンダーフォーゲル同好会に属していた5人の学生が北海道のカムイエクウチカウシ山に登り、遭遇したメスのヒグマに2日間にわたり追いかけまわされ、3人が犠牲になった痛ましい事件。
山でクマと遭遇した時、どうすればよいかを知っているのといないのとでは生存率が違います。この事件が起きた当時はSNSもネットもなく、地元民以外の人々のヒグマに対する知識は浅かったかもしれません。
しかしそれを考慮してもこのヒグマの、人に対する執着心は異常なものでした。
▼ワンダーフォーゲル同好会事件
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風不死岳ヒグマ事件
北海道千歳市の風不死岳(ふっぷしだけ)山麓で山に入った人々がたて続けにヒグマに襲われて5人の死傷者を出した悲惨な事故。
最初に2人がケガをし、ヒグマ出没警報が発令。その後もタケノコをとりに入山する人々がいました。
先の十和利山クマ襲撃事件と同じです。人間の強欲が招いた惨劇。
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秋田八幡平クマ牧場事件
発生は9年前と国内の事件としては比較的新しく、テレビ番組アンビリーバボーなどでも取り上げられたので覚えているかもしれません。秋田県の動物園で飼われていたヒグマ6頭が逃げ出し、従業員の女性ふたりを殺害した事件。
動物園で飼われている以上、どんな理由があったとしてもそれは人間の側に責任があります。最終的には猟友会により逃げた全頭が射殺されました。
▼秋田クマ牧場事件
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乗鞍岳クマ襲撃事件
番組アンビリーバボーでもとりあげられた前代未聞の事件。
たった一頭のツキノワグマに襲われて10人が重軽傷を負い、中には目を失った人も。悲劇の舞台となった畳平バスターミナルには当日連休中だったため1000人以上が訪れていて、死人が出なかったのが不思議なくらいでした。
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OSO18
北海道に2019年頃から現れて放牧牛ばかりを狙う姿なきヒグマ。これまでに2年あまりで55頭の牛が被害に遭いました。
姿をおさめるために設置された隠しカメラにチラリと映ったその姿は体長約3m、推定体重は400㎏。化け物のような巨体にも関わらず人目に触れることなく静かに家畜に近づき、食害する。この賢く用心深いヒグマに牧場主たちは戦々恐々としています。
最初に牛が襲われた場所の地名と足跡の幅が18cmだったことからOSO18というコードネームで呼ばれるようになりました。
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札幌三角山クマの巣穴調査事故
2022年3月31日に起きたクマによる獣害事故。ヒグマの巣穴を調査していた市の職員など5人が、中から出てきたヒグマと遭遇!
男性2人が襲われて骨折などのケガを負った。
逃げ出したヒグマ。残された巣穴の中をのぞくとそこには小さな子熊たちが…。
逃げ出したまま巣穴に戻らない母グマ。
残された子熊たちはどうなってしまうのか…⁉
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漆黒のRT
2022年6月。北海道知床半島を震撼させているヒグマをご存じでしょうか?
全身漆黒の体毛に覆われた200㎏の魔獣は住宅街に音もなく現れ、飼い犬だけを狙って襲いかかる。これまでに何頭もの犬が犠牲になりました。
母親を人間に殺されたかつての子熊は憎しみの炎を胸の内で育ててきたのでしょうか。成獣となって人里を襲っている。恐ろしいことに未だに捕まっていません。
※2023年3月、RTはすでに駆除されています。
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世界の熊害まとめ
今回は日本と世界の熊害事件を集めました。熊の種類については熊の図鑑があるので参考に。
「クマの動物研究」では他にも多数の事件記事を書いております▼
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「熊を殺すな!」と思ったらこれ読んで。可哀想という人間の驕りと思い上がり。

最近クマの話題が何かと取り上げられるようになりましたね。例年9~10月はクマによる人身事故が増えるので、ニュースで見る機会も増えるのですが、今年はそれに加えてもうひとつクマ関連の話題が広がっています。
なぜ殺したの!
クマが駆除されたというニュースへの反発が目立っています。

いわゆるアンチ・クマ駆除派ってやつね。
秋田県では人里に出た熊を駆除したことで地元自治体への苦情の電話が集中しているとして知事が会見する事態になっています。
なぜこんなことになっているのか。
秋田県の件を詳しく紹介するとともに「クマが可哀想」という人々の中にはクマのことをよく分かっていない人も多く見受けられたので、ここできちんと説明していきます。
「クマが可哀想、なぜ殺すの」と思われたらぜひ読んでください。
秋田県での苦情の電話
11月8日、秋田県の牛舎で40代の男性がクマに襲われて骨折。災難中の幸いというべきか、命に別状はなかった。
10日には午前中に測量作業をしていた男性がクマに襲われて左腕を噛まれて、これで今年秋田県内でクマによる被害は67人と過去最悪の数字になった。

こういうクマは駆除されるんだよね?

ああ、血の味を知ったクマはまた人を襲うからな。
急増するクマ。駆除したというニュースが全国に流れるたびに、秋田県の自治体に抗議の電話やメールが集中した。
かわいそう
駆除しないで
作業小屋にクマ3頭が入りこみ、駆除した秋田県美郷町には300件の抗議の電話がかかってきたという。

まあ気持ちは分かるけどね。
クマが可愛いから殺さないでほしい。
殺さずに山に返してあげて。
そういう声に対して「山に返してもまた戻ってくる。作業小屋の近くには認定こども園もあり、住民の不安が強い」という背景があると町。
秋田県の対応に賛否
秋田県の佐竹知事は抗議の電話に対して「すぐに切る。ガチャン。電話は乱暴。業務妨害。話しても分からない」と言い切った。
クマを駆除しなければ地元住民が危険な目に遭います。知事が県民の命と安全を守るために行動するのは当然のこと。

それも分かるけどさ、駆除せずにすむ道ってないのかな?
そう考える人が多いのでしょう。クマを麻酔銃で眠らせるなりして山に返してあげてほしいという声も多い。
30件クレーム電話の女性「地元のことは分からない」
クマを駆除した行政に30件の抗議の電話をかけたという女性の記事を紹介します。
クマ駆除に抗議電話30件…女性を直撃「人の責任だ」秋田知事「感情論多い」【詳細版】 - ライブドアニュース
抗議した女性:当たり前のように馬鹿みたいに(クマが)来たら殺す。それしかできないのっておかしい。みんな野生の生物って癒してるわけじゃない。クマは怖い汚い恐ろしいというイメージを植え付けられている。悪者じゃないよ、そう思わない?
秋田県では67件のクマによる被害が出ています。
抗議した女性:もともと人の責任でしょ。自然を破壊して今に至っているわけでしょ。結局、人が手を加えてそういうことをしているから野生の生き物の生きる場所がなくなっているんですよ。
抗議した女性は親子のクマは山に返してほしいと。麻酔銃でおりにいれたら静かにしている。その間に運んで山に帰してほしいと自治体に伝えたそう。

麻酔銃を撃つ獣医師さんが危険にさらされるんだろ?
取材をしたアナウンサーが「自治体によると死者が出ているが?」と聞いたところ女性は。
急に襲われるということも恐ろしいけどね、番犬、だいたい番犬。山に近い所にお住まいの方って番犬飼っておけば犬が騒ぐと分かるじゃない。

家の敷地にもう来てるじゃん。愛犬が食べられる数秒前だぞ。
女性は最後にこう言った。
そう言いながらも、私は実際のところ、都市部に住んでいるから、農村部に住んでクマの被害におびえている人の気持ち、分からないところもあるから、なんか自分でも微妙」

どこに住んでいるかは関係ない。理解しようとすることが大事だ。
感情はともかく、そこで何が起きているのか、クマという生物について調べて知ることは都市部にいてもできます。
そこでクマについて「なぜ駆除するのか」「駆除しないとどうなるのか」「捕獲できない理由」についてひとつずつ説明するのでぜひご覧ください。
クマが可哀想と思ったら
SNSで色んな意見をみていて思ったのだが、「なぜ駆除するのか」という意見が多い。
クマ駆除を支持、または容認する人々は「なぜ」とは問いません。
クマの恐ろしさをよく理解しているからです。
「なぜ駆除するのか」と憤ったら、なぜ駆除するのか調べてみてください。納得できるかどうかは人によりますが、少なくとも「なぜ」という言葉は出てこなくなります。
あなたはクマについてどの程度、知っていますか?
- 撃たれてもなかなか死なない
- 筋肉の塊
- 人間を食べることがある
- 犬の七倍の嗅覚で狩りをする
- 食べ物への執着心が非常に強い
- 人を食べるとまた人を食べる
- 悲惨な事故がいくつも起きている
なぜ熊を殺すのか?
なぜクマを殺すのか、という疑問にはこれまでも記事を書いてきました。
山にクマのエサとなるドングリをばらまけば市街地におりてこなくなる、麻酔銃で眠らせて山に帰せ、などの意見に対してそれができない「理由」を明記しています。
「麻酔銃で眠らせて山に返せ」は幻想

麻酔銃で眠らせるのはリスクが大きいんだよね。
麻酔銃は法律の問題もあり、扱える人間が限られています。猟師さんや警察官でも資格がないと持てません。
ふだんクマを撃たない獣医師さんがクマに相対する。
危険が大きすぎるのです。
命中したところで麻酔が効くまでに時間がかかるため、射手の安全を考えると、クマがオリにかかった状態でないと撃つのは難しい。
「どんぐりを山にばらまけ」は愚の極み

クマのエサを山にばらまけばいいという人もいたね。
どんぐりなどを山にばらまけばエサを求めて市街地におりてこなくなるという意見がありました。それをやってしまうと「野生のクマ」を殺すだけでなく、生態系に大きな影響をもたらしかねないという記事。
「秋田県民に死ね」という人々
そのクマを駆除しなければ地元住民に被害が及ぶと判断して自治体は動いている。その自治体に「クマを殺すな」というのは結果として「地元住民が被害に遭っても仕方がない」というのと同じです。
実際、秋田県は電話をしてくる人の中には、応対に出た職員に対して「死ね」と言う声もあったと明かしました。
そこまで考えずに「ただクマが可哀想」というだけで電話する人もいるでしょう。

自分だったらどうだろう。
クマの被害にあって今年は2人の方が亡くなりました。
それが自分の家族だったら。
抗議の電話はできるでしょうか。
問題解決のためには

どうすればいいんだろう。
クマの駆除を容認する人々と反対する人々。どちらも根幹は同じです。平穏に暮らせるようになってほしいと願っている。
ただ人間社会である以上、人命が最優先です。それが行政の義務でもある。

できることはある。
クマが市街地におりてこないようにするには山を保全する、森林伐採を止める、人里と山の間に緩衝地帯を作る、クマに関わらない、山に食べ物を捨てない、など。
クマを守る活動をしている団体の中にはクマのために山を購入しているところもあります。クマが人に関わらないように、都市と山の間に空白地帯を作ること。エサがなる山をこれ以上削らないように守ること。
不満をぶつける前にできることがある。
まず、そうと知ることから始まるのではないでしょうか。
2023年【最新クマのニュース】日本ヴィーガン協会のクラウドファンディング

2023年もクマたちの勢いが止まらない! エサをもとめて人里におりてくる彼らにフォーカスをあててきたクマの動物研究「最新のまとめ」です。
今年の全国の目撃情報は7967件。
まだ9月だというのにクマたちは精力的に人里におりてきているようですね。
人を襲ったクマは駆除されるのが習いですが、それを止めようという動きがあります。
「クマたちから学ぶ日本再生プロジェクト」

ヒグマの捕殺ストップ訴える日本ヴィーガン協会が掲げたクラウドファンディング。
「クマを殺さないで日本の環境を取り戻そう」とクマを保護する活動、サポートをしている。

なんかどこかで見たようなせりふだな。
何故クマを殺すんですかっ? 可哀想です。
クマを殺さないで。
クマを駆除する猟師さんはヒドイ。
ーこういう主張をする団体はどこにでもいます。

動物愛護団体か。
日本ヴィーガン協会がクラウドファンディング実施に際して掲げたその内容に、ネットでは物議をかもしています。
というのもただクマを守るという活動ではなく、クマと一緒に生活した人をアドバイザーにしたり、野生の熊を飼育保護するべきだという主張が問題視されているのです。
クマを殺さないで

この組織はどんなことをしているんだ?
色々な活動をされているようですが、クマに関しては以下。
クラウドファンディングのサイトページより抜粋。
- クマと人の付き合い方ガイド作成
- 伝える場作り
- みんな仲良く
- クマの保護

これを見るとクマは危ないから近づかないように呼びかける冊子を作ったり、集会で直接呼びかけたりしているということかな
日本ヴィーガン協会のクマ・クラファン

クラウドファンディングの目的
クマ達の実態調査、害獣駆除のない自然農法の推進、捕殺しない仕組り作り、クマの保護の4つのプロジェクトを行う予定とのこと。

いいんじゃないの?
この組織の主張をみると「クマが殺されすぎだから助けたい」とありますが、近年クマの個体数は増加傾向にあります。
こういう愛護団体の活動が実を結んでいるのかどうかは分かりませんが、クマの数が500年前まで戻ったところで駆除されて個体数を調整されるのは目に見えています。

そんな! 駆除するのは可哀想だよ!

ではクマを守るために自分の家を寄付するか?

共存はできても共栄は難しい
仮に土地を所有している日本人が全員(企業・官公庁・その他も含めて)土地を野に返したとします。
棲む土地がなく食べるものがなくて里におりてくる、人とトラブルを起こして駆除されるという図式なわけですから。
都市がさびれて野山と帰せば、クマの数は今より増えて食べ物に困らなくなるかもしれませんね。

人間が生活できなくなるじゃん…

共存はできても共栄は厳しいということだ。
これはクマに限らずどんな動物でも同じこと。
日本には海外のように広大な自然公園を作れるだけの土地がない。
野生の動物から土地を奪い、街を造り、繁栄してきた。
だから日本は世界有数の経済国家になった。

人が繁栄するからか…

それでも北海道の広大な土地にはヒグマたちが棲んでいる。
過去の凄惨な事故を教訓に、適切な距離を保ちながら彼らが野とともに生きていけるように地元の人々が尽力し続けている結果です。

もうひとつこの団体の取り組みで気になったのは捕殺しない仕組みづくりという部分だ
捕殺しない仕組み作り
クマが居ても、都会のカラスのようにいちいち通報などしない、お互い距離感を保ったおり、問題ない地域は少なくないのです。

は?
しかしハンターがクマがいると知りやってくる、捕殺したい近隣とのトラブル等から、地域を公表できず、公の機関や大学の研究機関では扱いにくい、そうしたところで信頼関係の上調査協力頂き、クマが住める豊かな日本を取り戻そう!

野性のクマはカラスじゃないぞ。
確かに道端でごみをあさっているカラスをみたところで通報は中々しないでしょう。
近くでみると大きくて怖いですが、人間を襲うことはほとんど無く、ゆえに「怖い」「迷惑」程度ですむのです。
しかしクマは違います。
クマは臆病で人間を怖れています。
そして防衛本能が強い。
出会い頭にびっくりして人をたたき殺してしまうことも。
人の命をおびやかしてしまうとなると自治体も黙っているわけにはいきません。

まして道県外から来る観光客はクマの知識も浅い。
山登りをする人々は事前にクマの出没情報をチェックする、これは現代では常識です。

前に北海道の山に登った大学生たちがクマに殺されたんだよね。
クマとの遭遇を避ける、事故を防ぐ、お互いの命を守ることに繋がるので、出没情報を自治体が共有するのは安全対策のひとつなのです。

それを不要と言うあたり、この団体は人の安全は度外視とみえる

今回は切り捨てたな。
辛口なことを言いましたが、野生動物や自然を守ろうと活動されること自体は素晴らしい取り組みです。
クマ側か人側か。
どちらの側にたって、どちらの命を最優先とするのか。
それは人によって違うでしょう。
どちらが正しいという問題ではないのです。

クマが活発化する秋
さてここからはクマの出没・事故件数に関してです。
秋。それはクマ達が冬眠に備えて食料を食いだめる時期。
山を歩き回り、食べられるものを探します。
実り豊かな季節なので、人間も木の実をもとめて山にわけいります。そこで遭遇、事故が起きる。
または木の実が不作だと食べるものにこまってクマが人里におりてきます。
出没数が増える時期
環境省のまとめによると今年の4~7月のクマの出没件数は7967件。
うち人身被害があったのは54件。

人身被害が多かった19年(140件)、20年(143件)と、出没件数が同水準と、クマが例年よりも多く目撃されていることが分かります。

ひ、被害は?
都道府県別に岩手県15件、秋田県9件、福島県7件、北海道3件。

北海道は少ないね?
うち1件は死亡事故です。
北海道に生息しているのはヒグマで、ツキノワグマよりも力が強く体が大きいため被害はどうしても大きくなりやすいのです。
今秋、東北地方ではクマのエサとなる木の実が凶作になる見込み(環境省まとめ)。
農作業中の方が襲われる事案が増えているため、自治体や国は注意を促しています。
農家への注意事項
- 農作物の残骸でクマをおびき寄せない
- 山と里の間に緩衝地帯を作り、草を刈る
- クマが活動する早朝夕方の作業には注意
- ラジオなど人口の音がするもので人の存在をクマに伝える
- 施錠を徹底して敷地へのクマの侵入を防止

東北以北は農業が盛んな分、クマに狙われやすいんだね。
われわれ人間が美味しいと感じるものはクマにも美味しい。しかも常習性があるので、最初に口に入れさせないことが大事ですね。
というわけで2023年最新のクマニュースまとめでした。
クマの動物研究ではクマやサメの事件を扱っています。ご回覧ください。
ヒグマに敗れて滅びた超巨大グマ「ショートフェイスベア」

今日は熊の祖先について。現世にたくさん種類があるクマ科、もとをたどるとアメリカンサイズのグリズリーも真っ青という超巨体躯だったというお話。

そんなに大きいのか?
一説には2000㎏を超えたのではないかともいわれている。超巨大グマ。名前をアルクトドゥスと言いまして、古代のアメリカ大陸をのっそのそと歩いていた。
アルクトドゥスというのは学名で「ショートフェイスベア」と言う方が通りがいいかもしれません。

顔が短いのか?

そうだ。前後に短い。みて。
画像引用元:ウイキペディア
横に広い吻部、長い四肢、短い胴部が特徴的なショートフェイスベア。
ネコ目クマ科メガネグマ亜科属の哺乳類。
新第三紀の後期鮮新世から第四紀の後期更新世にかけて南米アメリカ大陸に生息した。

しんだいさんき?

今から500万年~500万年前の時代だ。
だいたい我々ヒトの祖先が発展した頃です。
人になる前の猿類はこの超巨大グマを目にしていたということですね。

顔はメガネグマに似ていたようだ
▼メガネグマ
画像引用元:ウイキペディア

どれだけ大きかったんだ?
現在見つかっている標本の骨から推察されるショートフェイスベアの体格は超巨大。
アルクトドゥスで900㎏から957㎏。
体長2.5~3m。立ち上がると3.4~3.7m。
後世にもう一種類、アルクトテリウムというショートフェイスベアが出てくるのですが、そちらは2000㎏にもなったそうです。

2000㎏って何㎏だ?
2トントラックと同じですね。軽のバンで6台から7台分くらい。
まさに巨獣。
どんな生活をしていたのか、というのは推測するしかありませんが、主に草原や林を住処にし、その体躯で力任せに他の動物を獲っていたと思われます。
体が大きいので現在のヒグマのように俊敏に動けるとは考えにくい。
すばしっこい草食動物よりは自分と同じ大きな獣が補食対象だった。
ならば当然、戦いに勝つため性格は獰猛で、その爪は鋭かったことでしょう。

現在の熊はだいたい雑食だけど、肉食だったのかあ。
それは分かりません。
人間が支配している現代と違い、大自然には多種多様の生物が闊歩していた。とくにこの鮮新世はアメリカ大陸間大交差によって北と南の行き来が可能になったことで、生物の進退が活発だったと思われる。

アメリカ大陸間…何?
アメリカ大陸間大交差
現在のアメリカ大陸は北と南で分かれているようにみえてパナマ地峡という道でつながっています。古代、二つの大陸は海によって隔てられていましたが、このパナマ地峡ができたことで両大陸を行き来できるようになったのです。
画像引用元:ウイキペディア
それまでその地域にいなかった生物が流入してきたことで、生き残る種族もあれば、滅びる種族もある。
このショートフェイスベアはそんな時代で生き残らなければならなかった。
その巨体を維持するために、植物や動物の死肉も食べていた可能性はあります。

でも結局は滅びたんだろ?
ショートフェイスベアは、ヒグマの台頭により滅びたといわれています。
ヒグマ
世界に分布し、我が国日本では北海道に生息している。
陸生最強の生物として食物連鎖の頂点にたつ。

ヒグマの方が小さいのに負けたのか?

恐竜だって滅んだだろ
陸ではティラノサウルスが滅び、ゴキブリが生き残った。
海ではメガロドンが滅び、小さなサメが生き残った。
大きな身体を維持するには大量のカロリーが必要になります。それだけのエサを確保するのは大変なこと。少しのご飯で生きられる体をもっている者たち、または必要に応じて食べる物を変えられる種族が生き延びました。

パンダとかそうだよな。
ベジタリアン(草食)で通っているみんなのアイドル、パンダはエサとなる竹がなくなればシカでも豚でも食べることができる順応性をもっています。
育てるのが難しいといわれるパンダ。真に生命力が弱いのであればとうに滅んでいるでしょう。大人しそうにみえて意外とタフなのです。

人間をぼこってたヤツが何匹かいたな。
興味があればどうぞ。
現在の熊はほとんどが雑食。
生物のルーツをたどると、「なぜ草食なのか」「なぜ雑食なのか」ひとつひとつに理由があります。
ショートフェイスベアは進出してきたヒグマにエサを奪われ、その巨躯ゆえに十分なカロリーを得ることができずに滅びた。
ということで今日は古代の超巨大グマについてでした。
クマの動物研究では主に現代のヒグマやツキノワグマによる獣害事件を扱っています。

よければご回覧ください。Twitterもやっています。
熊のぺっぺ/長野で熊を飼っていた男性、襲われて死亡。

ここでは長野県で起きた飼い熊による事件と、ペットの熊害事件について解説しています。
11月28日、長野県松本市で、男性が飼っていたクマに襲われるという大変ショッキングな事件が起こりました。
男性は山で拾ったコグマを家に連れ帰り、長きに渡って育ててきて「ペッペ」と名付けていたそうです。
檻を設けて、熊の世話をしていたそうですが、その日、熊の檻の中で倒れている所を発見されました。体には噛み傷や引っかき傷がいくつもあったそう。
ペッペは体長1メートルほどのツキノワグマでした。
警察は男性(75歳)が熊に襲われて亡くなったものとみています。
熊は地元の猟友会によって射殺されました。
というわけで今日は猛獣をペットにすることの危険性について。
無くならない熊害。
野生の熊がいる日本では昔から熊による事故は起きてきましたが、飼育していた熊による死傷事件というのは稀です。

待ってよ、日本で熊は飼えないんじゃなかったの?

何の話だ?

以前ロシアの熊害事件の時に言っていたじゃないか。
日本でも許可があれば飼えます。
昔は個人でも飼えていました。熊だけでなく虎なども。
42年ほど前に起きた神野寺虎脱走事件により、法律が見直され、現在では行政の許可がなければ飼育はできません。
大型生物の飼育には、檻などの環境、管理体制や人員の確保など、越えるべきいくつものハードルがあります。
被害者が熊を飼育するに至った経緯や生活環境については明らかになっていませんが、以下の2点はハッキリしています。
- 松本市保健所の許可を得て飼育していた
- 前回の監査では飼育環境に問題はなかった

問題はなかったと。

死亡事故が起こったら問題だろ
1件の重大災害には300件のヒヤリハットがひそんでいるという。
ロシアの事件では日に日に凶暴化していく熊を飼い主が恐れ、鎖で繋いだり対策を強化したが、惨劇は起きてしまった。
なぜ悲劇は繰り返されるのか?
なぜクマは飼い主を殺すのか?
詳しく解説していきます。

なぜ悲劇は繰り返される?

まずは過去に起きたペットによる熊害事件を紹介しよう。
ロシアのメンブラー。
ロシアのある町に暮らす男性が、山で拾ったコグマを家に連れ帰りペットにした。
最初は飼い犬とも仲良く、じゃれついて遊んでいたコグマ。男性により「メンブラー」と名付けられ、可愛がられて育った。
しかし大きくなるにつれ次第に凶暴になり、最後は犬と飼い主をペロリと食べてしまった…。

コグマを連れて帰るというのがフラグになってるな…
フラグかどうかは分かりませんが、この事件、とてもよく似ています。
- 拾ったコグマを飼育
- 許可は得ていた
- 成獣の熊に襲われた
- 熊は雄

コグマは子犬みたいに可愛いらしいね。
可愛いから、親熊とはぐれて震えているのを放っておけない。
熊の愛くるしい姿も元凶のひとつなのかもしれませんね。
オス熊は成長すると変わる
次に注目すべきポイントは、成獣のオス熊に襲われたこと。
メンブラーでも特筆しましたが、オス熊は成長するとある時を境に急に攻撃的になります。
これは熊の習性なので野生もペットも関係ありません。
メンブラー事件では凶暴になった熊の檻を強化しましたが、当該の熊はそれを破って逃亡しました。

熊はパワフルだ。体格は種類により差があるが全身が筋肉でできているのは共通している。

オス熊を飼うのは危険だな。
そうですね。
動物園や生態研究のため、というのでなければ飼わないのが最善ではあります。
許可は能力とは別である

もうひとつ、原因について言及しておきたい。
行政が与える「飼育許可」と言うのはあくまで許可であり「絶対安全」と言う保証ではないと言うこと。
運転免許証に置き換えてみると、分かりやすいかもしれません。
公道で車を操作することは許可されていても、安全については個々の責任ですよね。
ペットに関しても同様です。
まわりの人々への安全に関しては飼い主に全責任があります。猫や犬でも狂犬病予防ワクチンを打ったりリードでつないだり安全対策を施しますよね。
長野の事件では、飼育していた男性がひとりで熊の世話をしており、周囲に「自分が死んだら熊の行く末が心配」と話していたと言います。

それは…。
これ以上飼えない、自分一人ではどうにもならない、そう感じたらまわりに相談することが肝要です。
もちろん最期まで責任をもつことが大前提ではありますが、食生活や医療の発達によってペットの寿命はのびています。
長い人生、何があるか分かりません。
もうこれ以上飼えないと感じたら行政なり保護団体なり相談することが大事。
自分では思いもつかない方法を提示してくれるかもしれません。

ペットに対する責任について、一度考える機会にして頂ければと思う。

今回は熊をペットにすることについて解説しました。クマの動物研究では多数の猛獣事件を扱っています。
なぜ熊を殺す? 足を撃ちぬけばいいのに
なぜ熊を殺すのですか? 可哀想じゃないですか! 命までとらなくても足を撃ちぬけばいいのに。

さあ「なぜ熊を殺すのか?」
第二弾でございます。
なぜ熊を殺すんですか? 可哀想。命までとらなくても、足を撃つかして動けなくしたらいいじゃないですか!
日本では熊が射殺されると必ずといっていいほど、こういう意見が出ます。
これに対して、SNSやニュース記事のコメント欄には「頭の中がお花畑」「熊のことを、一㎜でもいい、調べてから喋ってくれ」「熊のプーさんじゃねえんだぞ、アホか○○○○ユー」というような苛烈な反対意見がずらりと並びます。

ヤフコメやはてブはヒートアップするよね。

みなさん言いたくなる気持ちはよくわかるが、そこは冷静に説いてあげてくれ。
なぜ熊を殺さなければならないのか?
足を撃って弱らせてはどうなのか?
本記事ではこれらの疑問に冷静に答えていきます。
記事を書いたのは「クマの動物研究」運営者のクマ。

熊がゴキブリだったら「駆除するな」とは言わないでしょう?
人はなぜ熊を殺すのでしょう?
そう。
駆除目的です。
市街地におりてきた熊は害獣になるので、山に追い返すか、無理なら射殺ということに。

そんな! あんなにもふもふコロコロして可愛いのに!
それです。

えっ?
それが原因。
熊を殺すな、可哀想。
訴える人の多くは「ぬいぐるみのような見た目が可愛い」のです。

ツキノワグマにしろヒグマにしろ厚い毛皮に覆われているた。
チワワを大きくしたようにみえるのでしょう。
ゴキブリのような見た目だったら、どうでしょう。
わざわざ猟友会に電話するでしょうか?
「なぜ殺したの‼」
動物愛護団体も騒ぐでしょうか。
「気の毒よ‼」

しないね、きっと!
人間は哺乳類ですから、体温の高い生き物に愛情を抱きます。犬や猫を可愛いと感じ、気温に体温が左右される昆虫や爬虫類を冷たい生物と感じる。
とくに虫は毒をもっていることも多いので本能的に嫌う人が多いのです。

ゴキもアレルゲンだもんね。

そう、一部の人にとっては毒と同じだ。でなくても多くの人は好きではないだろう。

「可愛い」という人は熊の毛皮を愛しているだけ
ところで、なぜ熊はあんな可愛い見た目をしているのでしょう?

なぜって…理由があるのか?
もちろんです。
万物、進化をたどった末に今の姿をしている。
過酷な自然を生き抜くために必要なものは磨き、不必要なものは捨ててきた。
もふもふしているのは寒いから。
冬の寒さを耐え抜くために厚手の毛皮をまとっている。
しかしご存じでしょうか。
毛皮の下には隆々の筋肉がついていることを。
熊という生物は筋肉の塊です。まるっとしているので太って鈍そうな生物にみえますが実際には俊敏なハンターです。
海で人喰いザメに遭遇するのと同じ。
狙いを定められたら人間の足で逃げ切ることは不可能です。

熊はとても足が早いんだよね。
そう。
でこぼこな山道でも自動車並みの速度で走ることができるので、国立競技場で走らせたら世界新記録をたたきだすのは間違いないでしょう。

な、なんで追いかけてくるんだ?

犬と同じで逃げる者を追いかける習慣があるのだ。
さて。
追いつかれたらどうなるのでしょうか?
追いつかれたら人生エンド
こちらをご覧ください。
過去100年間に起きた主要な熊害事件です。
- ロシアのメンブラー
- 米国のグリズリーマン
- マイソールの人喰い熊
- 中国のパンダ
- スヴァールバル諸島ホッキョクグマ襲撃事件
- 三毛別羆事件
- 石狩沼田幌新事件
- 十和利山襲撃事件
- 札幌丘珠事件(明治)
- 札幌丘珠事件(令和)
- 福岡大学ワンゲル部ヒグマ事件
- 風不死岳ヒグマ事件
- 秋田八幡平クマ牧場事件
- 乗鞍岳クマ襲撃事件
- OSO18
- 札幌三角山クマの巣穴調査事故
- 漆黒のRT
- 長野クマのぺっぺ
下記からすべての熊害事件を読むことができます。
各事件の概要を知れば「どうなるのか」がよく分かります。

く、熊が恐ろしいのはよく分かった。市街地におりてくるとアブナイのも分かった。でも…。
やっぱり殺すのは可哀そう。
そういう意見は多いです。
そもそも熊が市街地におりてくるのはエサを求めてのこと。
自然を破壊し、山をけずり、彼らのエサと住処を奪ってきたのは我々です。
それは間違いないです。
このうえエサを求めて里にやってきた熊を撃ち殺したのでは、「むごい」といわれても仕方がありません。

足を撃って動けなくすればいいんじゃないかな…もしくは麻酔銃で眠らせるとか。
なるほど。
動けなくなったところを捕獲して山に返せと。
ではこれらの方法が可能なのかを見ていきましょう。
- 自由を奪う
- 麻酔銃で眠らせる

足を撃ったくらいではビクともしない
まずは「熊の身体を撃ち、弱ったところを捕獲する」という方法について。

足を撃ちぬけばいいよ! 動けなくなるから
果たしてそうでしょうか。
かつてひとつの村を壊滅させた熊嵐。
警官隊の一斉放射を受けながら、雪山を元気に逃げ回ったという。
人間は撃たれれば弱りますが、熊は必ずしもそうではないということです。

何で⁉
分厚い筋肉と脂肪が盾の役割を果たすのです。
銃弾が命中しても内臓や血管を傷つけない。
体を撃ったからといって動きが止まるわけではなく、むしろ怒らせてしまうだけで射手の死亡率を高めることになりかねません。

熊を殺すには脳幹と心臓、どちらかを正確に撃ち抜く必要がある。

脳幹…頭だね。
それはとても困難です。
熊の頭蓋骨の前頭部はつるんとしていて、銃弾がそれてしまう。
たとえ銃弾が頭に当たったとしてもかすり傷で終わることもあり、脳を撃ちぬくことは至難のワザ。

熊のハートを撃ちぬけるのは猟師だけ
次に心臓。
心臓を撃ちぬくには二つのタイミングがあります。
ひとつは熊が立ち上がっている時。ツキノワグマで言うと月の輪のあたり。
もうひとつはクマの側面から撃つ時。
左脚のつけねの横、肋骨のあたりを狙います。その下に心臓があるからです。
先に説明した通り、熊は足が速いので100mくらいであれば数秒で詰めてきます。その間に的確に狙いを定めて急所を撃ちぬく必要がある。
巨大な魔物を前に冷静に狙いを定める。
外したら待つのは死。
そんな切迫した状況で的確な射撃ができるのは熊撃ちの猟師だけ。
ゆえに熊が出ると警察は猟友会に出動要請を出します。

警察の手にも負えないのか…。
世界最悪のヒグマ熊嵐は200人の警官隊でも倒せなかった。
仕留めたのはたったひとりの猟師。
伝説のマタギ山本兵吉は、巨大ヒグマをたった二発の銃弾で仕留めました。弾はそれぞれ頭と心臓を的確に撃ち抜いていたという。

猟師さんてすごいんだな。

そうだな。次は麻酔銃だ。

麻酔銃を使えるのは動物園にいる獣医師だけ
麻酔銃で熊を眠らせることはできないのか?
この方法にはいくつものハードルがあります。
まず日本で麻酔銃を使える人が限られているということ。
麻酔銃は銃ですから鉄砲所持許可がいります。
そして麻酔ですから、麻薬研究者などの許可も必要になる。

早い話、ほとんど使えないということだ。

法律的な制限があるということか。
大きな獣を眠らせるような量の麻酔銃。
人間に当たったら死にますからね。
取り扱いには多大な責任がともなうゆえに誰でもというわけにはいきません。
よしんば銃弾が熊に当たったとしても、麻酔が全身にまわるまでには時間がかかる。
小さな名探偵が麻酔針を撃って即座に人を眠らせていますがあれは漫画の中だけの話。現実ではああはいきません。
麻酔が効くまでの間にやはり射手は攻撃を受ける可能性が非常に高いので、人命を守るという観点から選択肢になりえません。

熊を捕獲するのは難しいんだな。
そうです。強いがゆえに傷つけずに捕獲することは難しく、人間の安全を守るには射殺するしかない。
残念ながらそれが実情です。

山に返しても問題解決にはならない
仮にうまく生捕りにして山に帰したとしても、また里におりてきます。
人間の食べ物を口にした熊は変わります。
野山に現生するすっぱい果物より人間が育てた甘い果物の方が美味しい。品種改良されて私たちが美味しいと感じるものは熊も大好きなのです。
熊は食べ物に対する執着心がとても強いのでいちど甘い味を知ってしまったら戻れなくなる。
我々人間にできることは
今回は「なぜ熊を殺すのか」「生かして逃がせないのか」という疑問に答えてみました。

解決策はあるのだろうか。
前回の記事でものべた通り、熊が里におりてこないように、人間側が気をつけるしかありません。
とくにヒグマが生息する北海道を訪れる観光客がやりがちな行為。
熊をみかけたからと、写真をとったり、近づいたり、触れたり、エサをあげたり。

人に慣れきった熊は危ないと判断され、それだけで駆除される。
本州では熊が住んでいる山に「立ち入り禁止」の札を踏みつけて山菜欲しさに入っていく。
登山やハイキングで食べ物を山に捨てる。
テントの中に食べ物を置く。
こういう行為を人間がやめることが肝要です。
知らない人がいたら教えてあげてください。これらはクマに人間の食べ物の味を覚えさせる行為なのだと。
美味しい食べ物を得るために人里におりてくるようになるのだと。

我々が気をつけることが、熊の命を守ることにつながる。
熊が可哀想だと嘆くほかに、彼らを守るためにできることはあるはず。
それが何なのか、調べることが第一歩になります。
ホホジロザメが水族館にいない理由
様々な水棲生物を観ることができる水族館。オットセイにホッキョクグマ、ペンギン。可愛いですよね。海の生物ではホホジロザメも人気です。ところが、展示している水族館は世界にはひとつもありません。何故でしょうか?
ここでは水族館にホホジロザメがいない理由について解説しています。

なぜホホジロザメは水族館にいないの?

言われてみればいないね。どうして?
いくつか理由はありますが、一番の理由は「飼育が困難である」から。
ホホジロザメといえば人喰いザメのイメージが強いかもしれませんね。
強靭で、人間が倒そうとしてもなかなか倒れない。
であればどこでも生きていけそうなものですが、それはハリウッドが作りだした空想。
キャストオフしたホホジロザメは、実はとても繊細な生物なんです。

ホホジロってけっこうデリケートなんだ

繊細すぎるぞ! 人喰いザメ
数が少なく見つけるのも一苦労なホホジロザメ。やっと見つけても網で捕獲することはできません。

エラ呼吸ゆえ泳いでいないと死んでしまうのだ
このことからホホジロザメを飼うには十分に回遊できる円形の巨大な水槽が必要になります。

水槽で飼うことはほぼ不可能
十分な広さがない水槽でホホジロザメを飼うとどうなるのか?
実際に島根や沖縄美ら海水族館で過去に挑戦した例がありますが、すべて失敗しています。

そんなに難しいの?
日本だけでなく、世界中の水族館がトライしてきました。ホホジロザメの飼育。
しかし2022年現在、その姿を生きてみられる場所はありません。
ホホジロザメを海から連れてきても、「エサを食べない」「元気をなくしてしまう」など問題が起こり、すぐに死んでしまうからです。
- 捕獲が難しい
- 呼吸困難になりやすい
- 水槽では狭すぎる
- エサ代がかかりすぎる
唯一アメリカのモントレーベイ水族館が、約6ヵ月に渡りホホジロザメを飼育するのに成功しました。
モントレーベイ水族館というところなんですが似てませんか?!サイズはムックのほうが大きいけどこの形と柵も一緒…………… pic.twitter.com/kGbah5NhiE
— み子 (@7serin_skr) July 12, 2016
人類が水槽で飼えた期間は最高で半年
世界最高峰の呼び声が高いモントレーベイ水族館。強敵ホホジロザメを迎えるにあたり巨大な水槽を建設するところから始めました。
平均4.5mにもなる巨大なホホジロザメがストレスなく自由に泳げる環境が必要である、と考えたのです。

泳ぎ続けないと死ぬってマグロみたいだな。
そう、同じエラ呼吸なので海水をエラに通すことで呼吸します。
そこでモントレーベイは高さ10mの強大なサメのお家を造りました。この水槽には約380万リットルの水が入るそうです。


これなら飼えるね!
そう簡単にはいきません。
大食漢! エサ代がかかりすぎる!
体が大きなホホジロザメは食べる物もビッグサイズです。成長するとアザラシやオットセイなどを食べるようになりますが、それらを輸入するのに莫大な費用がかかることを考えると飼うのは現実的ではありません。
モントレーベイはこのことから2m以下の小さなお子サメを飼育対象に選んだ。

生後1年程度は主に魚を食べるので飼育にはうってつけですね。
うっかりさん⁉ 壁に激突してしまう!
体が小さいことも理由のひとつです。
ホホジロザメの遊泳速度は秒速25㎞。
水槽にぶつかって怪我をしてしまう恐れがあるので小さければ小さいほどいいのです。
こういった工夫をほどこした結果、モントレーベイは飼育に成功。
ただやはりサメが水槽に激突して怪我をしたりと様々な問題が起こり、結局は半年で海に還されました。
ホホジロザメを飼育し続けることは困難である、という証明になったわけです。

水族館にいないのは繊細すぎるゆえ
まとめです。ホホジロザメが水族館にいない理由、それは「デリケートすぎて飼うことが難しいから」。
具体的な理由としては以下の三つ。
- 回遊できる環境が必要
- 成魚は大きすぎる
- エサを調達できない
そもそもホホジロザメは気高い生物で人間に与えられたエサは食べません。生きたエサが必要になるため、成魚になると飼うことはほぼ不可能です。
海の王者を人間が飼いならそうと考えること自体、間違っているのかもしれません。
ホホジロザメは人間の作った水槽で飼えるものではなく、大海原だからこそ飼える生物なのでしょう。
食物連鎖の頂点に立つのは誰だ⁉︎ 生態ピラミッドを図解で解説‼

生態系の頂点に立つ生き物を、あなたはご存知ですか?
この地球上には175万種の生物がひしめきあっています。
食べる者、食べられる者がいて、中でも敵が少ない者は上位捕食者、さらにその上にたつ者は頂点捕食者と呼ばれます。頂点捕食者には天敵がいません。

最強生物は誰だ⁉︎ という話だね
そう。地上で最も強い動物を見てみようという記事になります。
結論から言えば武器をもった人間なのですが、「体ひとつで戦う」となると、体格がいい肉食・雑食動物ということになるでしょう。
アフリカのサバンナならライオンやチーターなどのネコ科の動物、中東の森林なら虎、極寒の僻地ではオオカミの群れ、というように。
その地域の生態系により、頂点をそれぞれ占めています。

生態系とは

生態系って何か難しそう
難しいことはありません。
あなたが旅先で目にする綺麗な森林や湖、壮大な海。川を泳ぐ魚、空を飛ぶ鳥…。
すべて生態系です。

生態系の定義はこうだ。
生態系
食物連鎖などの生物間の相互関係、生物を取りまく無機的環境(水、大気、光など)の間の相互関係を総合的にとらえた生物社会のまとまりのことを示す概念。
こうして見ると難しそうですが、要するに「自然」のことです。
生態ピラミッド
食物連鎖を軸に、生物を見た場合に最強は誰かということを追求していきましょう。食物連鎖はピラミッドで見ると分かりやすいです。

草花や蜜をチョウチョや小さな昆虫が食べ、それを肉食性の昆虫が食べ、それをカモなどの鳥が食べ、その鳥をワシやタカなどの猛禽類が食べる…。
頂点に立つ者は基本的に捕食されることがなく、死んだ後の遺骸はバクテリアによって分解されます。
これが食物連鎖。
図のように頂点に近づけば近づくほど個体数が少なくなります。

ワシは最強捕食者なの?

空のな。地域により違うが
地域によって生息する生物が違えば頂点に立つ者もガラリと変わります。陸・海・空に分けて見ていきましょう!

陸の最強捕食者たち
まずは陸。
森林や草原には虫や鳥、草食肉食動物など多くの生物が生息しており、食物バトルは熾烈を極めます。

ライオンだ!
生き物の頂点に立つといわれるライオン。
確かに彼らを食べる者が存在しないという観点から最強捕食者になります。
ライオンが生息しているのは主にアフリカの草原や岩場。なのでライオンはサバンナの王様ということになります。

砂漠の王様ラーテル
ところ違えば顔ぶれも違います。
砂漠。
川や湖がなく、常に乾燥しているため大地は干上がり、通年の気温が40度を超える場所も。
そんな厳しい環境にも生き物は存在します。
人間はもちろん、他の哺乳類に虫や爬虫類。

砂漠で怖い生き物といえばサソリかな
そうですね。
サソリをはじめ、毒ヘビや毒グモなど、危険な生き物が生息しています。
ではこの中に最強捕食者がいるのかというと、そうでもありません。

砂漠の王様はラーテルと言われています。
イタチでありながら、ヒグマやオオカミにも襲いかかる世界でいちばん気が強い生き物。
ヒョウやライオンも食べてしまうラーテル。ライオンがいない砂漠では圧倒的最強王者です。

陸には他にもたくさんの最強捕食者がいます。
ゴールデンキャット、ニシキヘビ、キングコブラ、オオアナコンダ、オオカミ、灰色熊、クズリ、軍隊アリ、コモドオオトカゲ、コヨーテ、ジャガー、チーター、チンパンジーなど。

こんなにいたら最強が誰か分からないね?

でも熊ちゃん、場所によって生息している生き物は違うからさ。
例えば日本に上記のような野生の陸生生物はほとんど存在しません。
ゆえにツキノワグマ、ヒグマが最強捕食者となります。
北極に行くと陸生生物自体の数や種類が少ないため、哺乳類であるホッキョクグマやホッキョクギツネが頂点に立つわけです。

最強捕食者の絶対条件
食物連鎖の頂点に立つ生き物にはある共通点があります。
- 知能が高い
- 群れで狩りをする
- 自分を食べる者がいない
人間がそうであるように、ライオンも群れで狩りをしますし、ラーテルも鳥と連携して蜂蜜を採ります。
シャチは知能とコミュニケーション能力が高く、まるで軍隊のような動きで狩りを行います。
共存するために仲間同士で協力し合う、というのは社会性の高さの表れ。
われわれ人間もそうですよね。
高い社会性を有する種族が生態系の頂点を占めているのです。

海の最強捕食者たち
次は水生属の生き物についてみていきます。まずは海から。
魚や微生物など、これまた多くの種が棲む世界の海で最強を誇るのは誰なのでしょうか?

人喰いザメだ! そうでしょ?
人喰いザメと呼ばれるホホジロザメやオオメジロザメ、イタチザメなど映画にもなった有名な凶暴者たち。彼らも最強捕食者の一員です。

海や河川の最強捕食者たち
デンキウナギ、デンキナマズ、シビエイ、ビワコオオナマズ、インドガビアル、オオカワウソ、オニカマス、マグロ、カンディル、メカジキ、マッコウクジラ、ミズダコ、ワニなど。
中でも「敵なし」と言われるのはシャチです。
ホホジロザメでさえカンタンに捕食してしまうシャチは間違いなく海の最強王者。


シャチってそんなに凶暴なの?
狂暴なイメージが無いのは水族館で芸をしているからです。
飼育員になついていて人間を襲うことがない、と頭にインプットされているがゆえに我々人間はシャチを「怖い」とは感じません。
これはシャチの知能の高さの表れでもあります。彼らが人間を襲わないのは「敵にしてはならない」と理解しているから。

川の王者はワニ
川の肉食性生物といえばワニです。
水を飲むために近づいてきた他の生物を水中にひきずりこみますが、咀嚼することができないので、エモノをくわえたまま急回転してバラバラにします。有名な「デスロール」ですね。
- ナイルワニ
- アメリカアリゲーター
- アメリカワニ
- アリゲーターガー
- イリエワニ
サメに次いでパニック映画の題材になることが多いワニは、それだけ人的被害が多いのです。
日本にはいませんが、米国には野生のワニが暮らしています。水害で川が氾濫し、近くの公園に住んでいたワニが市街地に流されてきた、なんてことも。

世界三大獣害事件にはワニもあったっけ。
そう。ブルンジのギュスターブは300人以上を食べたと言われている。

空の最強捕食者たち
空の食物連鎖に立つのは以下の動物たち。
イヌワシ、オオワシ、シマフクロウ、ハヤブサ、ミナミワシミミズク、オウギワシ、カニムリクマタカなど。

鳥は恐竜の祖先なんだよね?
子孫の恐竜たちは滅びましたが、生きのびた祖は別の方向に進化した最強生物ともいえます。
空に敵はいません。
自分を食べる者がいないのが最強捕食者。
天敵がいない鳥たちは、最初から最強捕食者なのです。
例えば日本の頂点捕食者はコウノトリ。

陸では熊ですが、熊は人間に食べられることがあるので天敵が存在しないコウノトリが頂点ということになります。
最強の肉食性鳥類。しかし、近年では敵が現れました。
それは人間の建造物。
地を這っていた人間が技術の進歩により空の世界に進出したことにより、ビルや飛行機に激突するバードストライクが増えました。

地上の最強生物は誰だ?

結局、最強の生物は誰なんだ?

ここまで見てきたように「地域によって違う」というのが答えだな。

人間じゃないのか。
地上全体で最も優位的立場にいるのは人間です。
力という観点から見れば、人間は弱く、素手では野生の草食動物にさえかなわないでしょう。
その弱点を「知恵」と「群れること」で補ってきた。殺傷力の高い武器を作り出し、固まって暮らすことで強固な盾としてきました。
パワフルなライオンでもスイギュウの群れは襲いません。逆に殺されるからです。群衆というのは脅威なのです。
お読みくださりありがとうございました。「クマの動物研究」には他にもたくさんの動物事件の記事がございます。よければご回覧ください。
【遊戯王】沖縄名護の海で…オオメジロザメに襲われたか?

2022年7月6日、沖縄県名護市の海で「遊戯王」の作者、高橋和希さん(60歳)が亡くなっているのが見つかった。名護市の沖合300m地点でシュノーケリングの器具を装備した状態で海面に浮かんでいたといい、消防によりその場で死亡が確認された。
遺体は損傷しており、サメのような海洋生物に襲われたのではないかとみられている。
死後1~2日経過していたという。
高橋さんは単独で沖縄を訪れていたといい、地元のレンタカー会社が本人と連絡をとれないと届け出ていた。レンタカーは遺体発見現場から12㎞離れた恩納村の農道で発見された。
一部メディアではオオメジロザメではないかとの見解が示されている。
2022年7月12日追記
高橋さんの死因は溺死。死亡後にサメに噛みつかれたものだと断定された。
▼参考記事

オオメジロザメとは
さて話にあがったオオメジロザメ。
どんなサメなのか?
サメは世界に数百種類いるが、「人を襲う可能性がある」のは数十類。中でもホホジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメ、この3種類はとくに危険度が高くサメ御三家ともいわれている。
オオメジロザメ/写真ウイキペディア
1996年7月23日に沖縄県宮古島で52歳の男性がサメと思われる海洋生物に襲われて亡くなっている。専門家はこのサメがオオメジロザメではないかと見解を示している。
サメは温暖な海を好むため、沖縄にいるイメージだが、実は日本中にいる。
最近では瀬戸内海に現れた、近くの川で泳いでいるのを見かけた、など頻繁にニュースになっている。
サメが川を上ってくるなんて信じがたいが、オオメジロザメは淡水域でも生息ができるため世界中の川や湖で目撃されているのだ。
コースの池にサメ⁉
オーストラリアのカーブルック・ゴルフクラブのコース内の池には近くの川から流れてきたオオメジロザメが6匹ほど棲みついている。
水深1mあれば入れるのではないかともいわれ、ポートセントジョンシャークアタック事件のように河口付近で繁殖したりするケースも。
性格は狂暴で体長も最大4mになることから人間が警戒するべき危険生物です。
オオメジロザメ関連▼
火祭り村ー繋がってはいけないー
大好評「村シリーズ」!
今回は火祭り村を紹介します。そう、ネットを席巻したあの話題の村。
「恐ろしい…」
「美しい…」
「怖いのは苦手なのに見てしまう…」
いったいどんな村なのか?









なななな何だ⁉
︎
火祭り村です。

漫画はイメージです!

イメージ⁉
怖い話を専門に扱うクマの動物研究。今夜は「火祭り村」です。それではさっそく解説していきましょう!
恐怖! 燃ゆる火神の村とは⁉

火祭り村
マッチングアプリで恋人を探していた男性に近づいてきた女性。
いっけん無垢で美しい。
それは火祭り村の村人でした。
交際が始まり、ほどなく婚約した2人。
「自分の身内に結婚の挨拶をしてほしい」
女性の言葉に男性は何の疑いもなく応じ、2人は彼女の村へと向かいます。

迎えに来た彼女の親戚が運転する車はどんどん山奥へと入っていきました。
男性の視界に、こんな物が映ります。

火祭り村があるのは山奥。
村人はみんな親戚という小さな村。
その入り口は塀と錠前に閉ざされている。
男性は不気味に思いながらも村人の「景観保存区域なので」という言葉に納得し、塀の奥へと足を踏み入れます。
ガシャン。
背後で鉄の錠がおろされるー。
男性の胸が嫌な音を立てます。

異常な村の習慣
小さい以外は、いたって普通の村。
ただそこで行われていたことは異常でした。
奴隷制度
村は3つの家がおさめ、家名につらなる者だけが人間扱いされ、それ以外の者は奴隷としてこきつかわれていました。
当然、現在の日本で奴隷制度は認められていません。
この火祭り村では法律を無視して、未だに奴隷制度が残っているのです。

問題じゃないか。

まだいい方さ。この村にはもっと大きな問題がある。

火神崇拝と生贄
火祭り村の村人たちはみな、ある神を信仰しています。
ホムラという火の神。
村では祭りが行われます。
火の神に供物を捧げて村人全員で祈る。その供物とはー。

に、人間⁉
︎

そう、生贄の習慣があるのだ。
生きたまま火をつける。
それをみて喜び、神の恩恵を願う村人たち。
異常な光景を目の当たりにした男性は、逃げ出そうとします。
しかしー。
逃げ出すことはできません。

村のまわりは監視役の村人ががっちりガード。逃げ出そうとすればすぐに捕まってしまう。

ケータイは⁉
︎
村に入る時に没収されています。
「景観保護区域だから預かります」とスマホを取り上げられていたので、助けを呼ぶこともできません。

外と隔離された宗教施設。それが火祭り村です。ふふ…。

村の外から人を連れてくる理由
何故そんな村に男性は招き入れられたのか?

小さい村だし信者を増やすためか?
それもあります。
しかし他にも重要な役割が。

村人はみんな親戚です。
血が濃くなりすぎると赤ん坊が病気になったり奇形児が生まれる可能性が高まるので、外の血を欲していた。それゆえ村の女たちは年ごろになると外の世界に出て、健康そうな男を連れてくるのです。
子どもを成したら次は生贄。
ホムラに捧げる供物にされる。
外から来た男は村の女と結婚することで村人として認められる。そうして初めて生贄になる資格を得るのです。

カマキリみたいだな…。

用がすんだらメスがオスを食べるという。ああ、確かにな。

火祭り村とは

こ、こんなむちゃくちゃな村、どこにあるのさ?
こちらにございます。
▲イーブックジャパンへ
「火祭り村」は原作・猪爪ケイと作画enemのタッグで生み出されたホラー漫画です。
閉鎖された村と火神信仰、戦前の慣習。
その衝撃的な内容と美麗な絵が爆発的な面白さに化け、ネットで反響を呼んだ問題作。


な、なんだ。漫画の話か…。

そうだよ。火祭り村は完全創作物だ。
漫画「火祭り村」
桧村共行はマッチングサイトで出会った女性・神服火那子と結婚することに。火那子に頼まれて親戚に挨拶をするために彼女が生まれ育った村に向かった。そこは火祭り村といい、火の神を崇拝する村人たちに奴隷制度が根付く信じられない場所。火神ホムラの生贄に選ばれてしまった共行は逃げ出そうとするが…⁉
「火祭り村」はこちらですぐに読めます。
▲kindleや楽天koboでも
なぜ熊を殺す? エサをばらまけばいいのに。熊を知らない人々の危険な思想。

先日こんな意見を見かけました。
なぜ熊を殺す? 可哀想だ
最近は熊が頻繁に市街地におりてくるようになりました。2021年、北海道のヒグマによる死者は過去最多の12人(2023年は全国で2人だが人身事故は54件)。
それだけ熊が人里におりてきて人間に接触しているということ。
なぜ熊を殺す?
熊は危険な生き物です。
人を傷つける可能性のある熊を捕獲したり射殺するのは、人間を守るため。
答えは人命を守るため。
一方で熊の命が奪われているのは事実ですし、こういう「熊が可哀想!」という意見が出るのも必然でしょう。
実に可哀相だ。一番良い方法は射殺ではなく、有志ある人達が山に行って沢山の餌を何度もばらまいてくることではないだろうか。そうすれば山をおりてくることもなく、お腹一杯になり、体に十分な脂肪をつけて春までゆっくり冬眠できる。里におりてきて、人を襲うような事故も起きなくてすむ。
引用元:デヴィ夫人のアメーバブログ

え…デヴィ夫人、正気?

まあまあ。熊を守るための議論は必要だろう。
熊も自然の原資です。数に限りがあるわけで、不必要に減らすのは避けるべき。
そのためにはどうすればいいのかを、この言葉を軸に考えてみます。

「熊が可哀想だからエサをばらまけ」!
なぜ熊を殺す? 可哀想だ。
猟師は熊を殺すな
熊のプーさん殺すとかマジありえない
さあ、駆除のニュースが入るたびに、必ずと言っていいほどこういう意見の方と「いやそうではない」という反対意見の方が、はてブやらヤフコメやらで激論を繰り広げます。
今回はそんな討論会から一歩ひいて、「熊にエサを与えるという選択肢はあるのか?」という問題を考えてみましょう。

なぜ熊を殺すのか?

何で熊を殺すの?
先に説明したとおり、熊は人間にとっては危険な生き物です。
日本の陸生最大生物であり、全身が筋肉質。
ぬいぐるみのような見た目からは想像もできないほどの怪力の持ち主です。
当たり前ですが熊のプーさんではありません。

怪力ってどのくらい?
木製のドアなら一撃で吹き飛ばします。
▼最初の2秒に注視
また日本では住宅に忍びこんだヒグマ、冷蔵庫を開けたいが開け方がわからない。そこで扉をばっきりと壊して無事にエサにありついた。
なんてニュースも昔ありました。

ひいいい!
︎
家畜の首を一撃でふきとばす。
そんなパワフルな熊と遭遇したら、人間はどうなるでしょうか。
去年、丘珠の住宅街に熊があらわれて大騒動になりました。
街中を疾走した熊は出会った人間を殴り倒し、4人の男女が重軽傷を負う惨事に。その中には現役の自衛官も含まれていました。

熊がどれだけ強いのかはこれでお分かり頂けたと思います。

あいわかった。

自然を破壊した報い
山にエサが少ないと熊は困り果てて人里までおりてくる。
住宅街でゴミをあさる姿がたびたび目撃されています。
可哀想です。自然を破壊して熊のエサを奪っているのは私たちなのに。
確かに熊のエサを奪っているのは私たちです。
北海道はもともと手つかずの自然が広がる未開拓地でした。
アイヌの人々が少数で暮らしているだけで、大部分が熊たちの楽園だった。
それを開墾し、田畑を造り、森林を伐採して、ビルを建て、都市を築いてきたのはわたしたち。

九州にはツキノワグマがいたが、今はいない。
人類の発展とともに熊は山へと追いやられ、エサとなるミズナラの木*1も減少した。
実りが悪い年に熊が人里におりてくるのは因果応報。
我々、人間が悪い。
それは間違いありません。

確かに原因は僕らにあるね。

うん、熊ちゃんたちが悪いね。

君たちが言うとややこしいな

ならエサをばらまけばいいのか?
一番良い方法は射殺ではなく、有志ある人達が山に行って沢山の餌を何度もばらまいてくることではないだろうか。
この言葉について考えてみます。
- 山にエサをばらまく
どういう方法で広い山の奥地に棲んでいる熊にエサを届けるのかは別として。
もし可能だとして。
エサをばらまけば、熊が人里におりてくることは無くなるのでしょうか。

クマさん、ばらまきで熊が人里におりてくることはなくなると思う?

なくなるかもしれないが、熊を射殺する機会が増えるだろう

どういうこと?

エサをばらまいたら熊が増える可能性
個体それぞれにエサが充足していれば、人里に近づく機会はなくなるでしょう。ただ代わりに別の問題がもちあがる可能性が。
その問題は熊の身体と生態系に深刻な影響を与えることになるかもしれません。
- 熊の肥満化
- 草食動物に負ける
- 野生の熊が消える
- 数が増える
- 生態系が崩れる

熊が肥満になる⁉
エサが定期的に与えられるようになれば、山を歩き回ってエサを探す必要がなくなるので肥満化が危惧されます。

野生の生き物は肥満にならないだろ

エサを与えられたら、それはもう野生じゃないよ。
そう、道全域が動物園になるのです。
日本から野生のヒグマが消えるということ。
国民は、北海道または日本全国の熊を飼うことになるわけです。

シカより弱くなる⁉
野生のヒグマは筋肉マン。
ですが山を歩かなくなって日がな寝ていたらどうなるでしょう。

そりゃあ…筋肉とれるよね。

爪や牙も必要なくなるな。
筋肉がとれれば体は衰えます。
弱い生き物は自然界では生きていけません。
そのうち牙や爪が短くなり、力も弱り、シカやイノシシにエサを力ずくで奪われるようになるでしょう。

出産ラッシュで激増する⁉
どんぐりの実が豊作だった年の翌年は熊の出生数が増えることが分かっています。熊は平均して2頭の子どもを産みますが、もしエサが定期的に供給されるとなると熊の数が増えるかもしれません。

毎年増え続けていく熊を食わせていくのは大変だぞう、きっと。
熊は大食漢。エサ代がかかりそうですね。
またエサ代は税金でまかなえても、どうやってエサを調達するのか、どうやって1頭1頭に届けるのかも問題になります。

シカが増えて地面むき出し⁉
熊が狩りをしない。シカやイノシシを食べなくなる。するとどうなるでしょうか。
- 草食動物の数が増える
- エサとなる植物が減る
- 生態系が崩れる
自然に棲んでいるのは熊だけではありません。他の動物、その動物が口にする昆虫や植物にまで影響を及ぼす可能性が出てきます。
生態系が崩れたら、熊が可哀想だなんて言っていられません。熊だけを特別扱いするわけにはいかないのですから。

ここまでになると調整が必要だ。

調整?
熊を駆除して数を元に戻すのです。
結局増えすぎた熊は射殺されることになりますし、次の世代は自分でエサをとることを親から学ばない。
ーそこで人間がエサを与えることをやめたら?
熊は生きられなくなる。
そうすれば山をおりてくることもなく、お腹一杯になり、体に十分な脂肪をつけて春までゆっくり冬眠できる。里におりてきて、人を襲うような事故も起きなくてすむ。
いいえ。逆です。
住宅街でゴミをあさるのが普通になってしまうでしょう。
熊にエサを与えるということは、熊から自分で生きる道を奪うということ。
もしエサを与えるなら子々孫々まで飼い続ける覚悟が必要になります。

解決策はあるのか

じゃあ、どうしたらいいの? 解決方法ってあるのかな?
昔の熊は人間を恐れていました。
人里におりてくることは珍しく、まして市街地に現れるなど無かったこと。
しかし現代の熊たちは市街地を闊歩し、民家に入って冷蔵庫をあけます。

人間に慣れているからだ。
人間に慣れさせる行為を、我々がやめる必要があります。
- 熊の棲み家である自然を増やす
- 熊のエサを奪わない
- 熊に関わらない

時代はこれの逆を行っているよね。
熊のすみかである森林や山はどんどん削られて都市開発が進んでいますし、熊のエサであるタケノコや山菜を生業ではない一般人が小遣い稼ぎに採ってまわる。北海道を訪れる観光客(の一部)はSNS映えのために熊との距離を縮め、エサを投げ与える。
これらの行為をやめない限り、市街地で射殺される熊の数は増え続けていくでしょう。

エサを与えることへの是非
熊にエサを与えるべきか?
- 与えた所で問題は悪化する
ならどうすればよいか?
- 熊に関わるのをやめる
- 熊のすみかを増やす
- 熊と距離をとる
要するにクマの生態についての正しい知識を広める、先ほどのべたような観光客しかり人間への教育をほどこす。それらが肝要です。
デヴィ夫人のブログには「熊の数が減っている」とありましたが、むしろ逆で、熊の数は近年増え続けています。
熊の情報を得ないまま、生態に興味をもたないまま、ただ可愛いという感情だけでソーセージを投げ与える。
この行為がめぐりめぐって熊を殺すことに繋がるのだということをまず知ること。
そこからすべては始まるのです。
野性のヒグマを餌付けするとはどういうことなのか、ぜひ他の記事も読んでご理解を深めて頂ければ、幸いです。
▼人を食べる熊がどれだけ恐ろしいかはこちら(閲覧注意)
▼北海道を訪れる観光客の行為が道民を殺す
記事を書いているクマはX(旧Twitter)におります。こんな記事が読みたいなどのご要望がありましたらお声がけください。
*1:どんぐりの木
ヒグマ「漆黒のRT」の犯行か。うちの飼い犬が目の前で熊に…。

いま北海道羅臼町を震え上がらせている事件をご存じでしょうか? 住宅街に現れ、飼い犬を次々に餌食にしている黒い魔物。地元住人は「漆黒のRT」と呼んで恐怖しています。
事件の発端
2018年8月、海岸町という海沿いの町で、民家の庭先で飼われていた犬がヒグマに襲われて死亡した。食べ残しを土に埋めていた所を住人に見つかり、ヒグマは逃走。白昼の惨事に町は震撼した。
引用:ウイキペディア
これ以降、同じ個体により町内の飼い犬が次々に襲撃される。
翌19年の夏には海岸町から離れた春日町で飼い犬が襲われる。この頃からRTと呼ばれるようになっていきます(参考記事:週刊現代)。

漆黒のRT
現場に残された体毛などから11才以上のオスと推定される。
痕跡を見た猟師の話では「体重200㎏ほど」だといい、体毛が黒いため、道内では漆黒のRTと呼ばれる。

RTって?
この個体が初めて目撃されたオホーツク管内・斜里町(しゃりちょう)ルシャ地区にちなんでつけられたコードネームですね。

3匹の飼い犬を襲ったRT
春日町を騒がせた2019年から約1年間、RTは姿を見せませんでした。
それが2021年6月、再び人里に現れて凶行に及びます。
うちの飼い犬が目の前で…
飼い主によると、その夜、庭から鳴き声がけたたましく響いたという。
何事かと窓の外を見るとそこにはヒグマがいて犬に覆いかぶさっていた。家族が窓ガラスをたたいたり爆竹を放り投げたりして威嚇するも、黒い生き物は意に介さず食事を続けた。
通りすがりの車が気づいてクラクションを鳴らすと、ようやくそれは去っていった。

残酷な表現は避けるが犬は無残な姿になっていたという。
ヒグマはエサのあるところに戻ってくる習性がある。飼い犬が襲われたこのお宅は一家で別のアパートに退避した。
クマは食べることに強く執着する。これは三毛別羆事件をみてもらえばよくわかります。

日本史上最悪のヒグマ事件か。
三毛別羆事件
冬眠しそこねた巨大ヒグマが民家の軒先で食料をあさっていたところを住人の女性に見つかったのが、悲劇の始まりでした。

人間への復讐にかられたヒグマ
漆黒のRTに関しては今のところ人的被害は出ていませんが、なぜか飼い犬ばかりを狙っています。

なんで飼い犬を狙うんだろう?
地元猟友会によると(冒頭の記事参照)、RTの母親は12年に駆除されている。これはRTの体毛などをDNA鑑定した結果、判明したことで、当時こどもだったRTは母親の最期を間近で見ていた可能性が高い。
肉親を目の前で撃たれた子熊の中に、人間への憎しみが生まれたー。
人間が飼っている犬を狙うのは人間への復讐ではないかと考えられている。

山にエサがない、とは考えられない?
知床半島はエサが豊富です。陸には脂肪たっぷりのエゾシカが多く生息しており、すぐ側にはオホーツク海。海岸には魚がうちあげられますし、いざという時には海に入って漁師の網にかかった魚を獲ることもあります。
【MIKIOジャーナル】知床 海を泳ぐクマ - YouTube
よほど困窮したとしても人里におりるのはヒグマにとってはリスキーです。熊という生物は生まれた時から親に「人間は得体がしれない怖い生物」と教えられるので向こうから近づいてくることは基本的にありません。
RTの異常な行動を地元猟友会は「人間への復讐が目的ではないか」とみている。

自治体の目をかいくぐり犯行を重ねるRT
RTはどうすることもできないのでしょうか。
被害が出ているわけですから、むろん自治体やハンターたちが後を追いかけています。
今は捕食の対象が飼い犬であっても、そのうち人間に変わらないとは限らない。
それだけは絶対に防がなければとクマの住処と住宅街の間に罠を設置したり、捜索したりしていますが、RTは捕まらない。まるで人間の行動をあざわらうかのように追跡を逃れながら犯行をくりかえしています。

オソといい北海道には怖いクマが多いんだなあ。
オソ18は未だに人に直接その姿をみられたことがなく、静かに犯行をくりかえす500㎏越えの巨大ヒグマです。
2025年、オソは駆除されています。
この2頭をはじめ、北海道は深刻な問題に直面しています。
2021年、12人もの人々がヒグマに襲われて犠牲になっている。これは統計開始以来過去最多。
追記:7月11日ー
osoがついに御用となりました。
6月30日に海岸町で捕獲箱にかかっていたヒグマ。駆除された後、北海道大学によるDNA鑑定で騒がれていた「漆黒のRT」であることが確認されました。
一連の事件はこれにて終息したことになります。
というわけで漆黒のRTについての解説でした。
当サイト「クマの動物研究」ではヒグマやツキノワグマの事件を多数扱っています。
野外に出かける時は危険生物から身を守ろうー安全対策ー

これから夏にむけて暑くなると野外に出かける機会が増えますよね。キャンプや山登り、海で泳いだり。楽しみな季節ですが、自然には危険な生き物がたくさんいることも考慮しておきたいところ。
ここでは山や川に出かけるなら注意したいポイントをあげました。ぜひレジャー前の準備としてお役立てください。
本記事を書いた人。

危険生物に気をつけよう
自然で怪我をしないコツはよく分からないものを見つけてもむやみに手を出さないことです。一見無害そうにみえても毒をもっていたり思わぬ反撃を受けることがあります。動くものには近づかないようにしましょう。
またもし触れてしまった時のために服装にも気を払いましょう。

野外に行くときの装備
正しくはこうです。

危険生物がひそんでいるかもしれない
どんなところに危険生物はひそんでいるのでしょうか。
- 出没注意を促す立看がある場所
- 倒木や岩の影
- 海中の岩陰の穴
初めて見るもの、動くものに好奇心を刺激されるのはよく分かりますが、怪我をしてはせっかくのレジャーが楽しめなくなってしまいます。


むっ…こんなところに穴が。手をいれてみよう。

おいおい。

こんなことにならないために自制しましょう。
森や山で出会う恐ろしい生物たち
実際に森や山に棲んでいる生物でとくに危険な生き物はこちら。

クマ
ツキノワグマとヒグマ。冬場は冬眠しますが、春から5月に目が覚めます。冬眠あけのクマは空腹状態でとても気が荒く危険ですから注意。
メス熊は冬眠中に出産するため、夏場になると子供を連れている場合も。母グマは子供を守るために狂暴になっていますから子熊を見かけても絶対に近づかないようにしましょう。

また夏の終わりから秋にかけて冬眠のために食い込みます。食料に執着する時期なので釣りなどで持ち物を置きっぱなしにしないようにしましょう。鮭をとりにきたクマにエサを与えてしまうことになります。
対策としてはクマよけの鈴を鳴らしたりラジオをつけたりすることで人間がいることを知らせます。基本的にクマは人間を怖れるので向こうが避けてくれる。
ただし最近は人間を怖れない個体が増えている。

新世代のクマだね。
クマに多数の人間が食い殺された十和利山の事例もあるので、クマの動物研究としてはクマよけの鈴は推奨していません。

鈴をもつなら、熊よけスプレーも一緒に携帯しておこう。
クマに出合ってしまったら
クマに出合ったら背中をむけずに相手の目をみながらゆっくりと後退します。近づいてきたら人間だと分かっていない場合があるので大きく手をふったり話しかけたりして人間であることを知らせます。それでも近づくのをやめない場合は最後の手段、スプレー噴射の用意を。

イノシシ
こちらも人間を避けようとするので出会うことはあまりありません。もし出合っても、騒いだりせずに通り過ぎるのを待ちましょう。
近づいてきた場合はイノシシと向かい合いながらゆっくりと後退すること。
突進してきた時は岩や木の上に逃げましょう。

毒蛾の幼虫
野山だけでなく近所の公園や学校にもいますね、蛾の幼虫。イガイガがついているので興味をそそられた子供がなんだかよく分からず手をだしてしまう…。
毛に毒があるので少し触れただけでひどい痒みと痛みに苦しむ羽目になります。

クマも触ったことあるよ。痛かったなあ。

まあ子供はみんな体験しているよね。
見た目が見た目なので大人はあまり進んで触らないと思いますが、子供さんがいる場合は気をつけてあげてください。
幼虫に触ってしまったら
対処としては触らないのが一番ですが、もしもの場合を考えてセロハンテープと薬を持参するといいでしょう。毛や針がついた患部にセロハンテープを貼って異物をとりのぞいてから抗ヒスタミン入りのステロイド軟膏を塗ります。セロハンテープがなければ水で洗い流して。ひどい場合は病院に行きましょう。
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スズメバチ
日本に生息するハチの中で最も危険なのがスズメバチ。5月~10月の夏場は巣作りで神経質になっているので少し近づいただけで攻撃してくることも。
巣に近づかないことが一番ですが、巣の存在に気づくのは難しいと思います。そこでできる対策として服装に気をつけること。ハチは黒に反応するので濃い色の服は避け、髪は帽子で隠しましょう。
もし鉢合わせしてしまったら、慌てず騒がず、姿勢を低くしてそっと離れます。ハチは大声や急な動きにも反応しますので驚いても叫ばないように。

はちあわせだって。はちあわせ…(笑)

くだらないこと言ってないで刺された場合の対処法だ。

スズメバチにさされたら
まずはハチから離れましょう。患部を指でつまんで毒を出し、水で洗い流します。口で吸いだしたりしないように。ステロイド軟こうを塗って、なるべく早く病院にいきましょう。

アナフィラキシーショックになったら?
一度ハチに刺されると人間の体の中で毒に対して抗体ができます。二回目さされた時にこの抗体が働き、急なショック症状を引き起こすアナフィラキシーショック。
命に関わることもあるのですぐに病院に行ってください。

アドレナリン自己注射薬で応急措置を
病院到着までにできることで自己注射があります。エピペンというペン型注射。自分で太ももに注射をして治療を受けるまでの間、症状を抑えます。

以上、野外に出かける時の安全対策でした。
クマの動物研究ではクマやハチ、サメなど危険生物について書いています。どんな生き物か、生態が分かれば避けることもいざという時の対処方法も身につけることができます。お出かけ前にチェックしてみてください。
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