ゆる投資とAIと暇つぶし

気負わず、楽しいなって思いながら、日々の投資や生成AIについて記録

尖ったスタートアップ探索【Form Energy】

こんにちは。

面白いスタートアップのメモです。

面白いというのは
「えー?そんなことできるの?」
「考えもしなかった」
「役に立つか全然わからんけど見てみたい」

に引っかかったやつです。まぁ大体。

 

とりあえずしばらくやってみつつ、良い感じの形を探そうかと思っとります。

今日はこちら。

Form Energy

鉄とサビで充電するっていうエネルギースタートアップです。

確か、もともとTeslaの偉い人が始めたんじゃないかな。

レアメタル使わずに、豊富な鉄で充電できるとガラッと世界観変わりますからね。

物としてはデカくなりそうな。

 

対象会社HPより

 

まとめはこちら。

Deep Tech企業分析レポート:Form Energy(フォーム・エナジー)

〜「サビ」で電気を貯める。リチウムの1/10のコストで「100時間」持続する鉄・空気電池〜

作成日: 2025年12月25日

1. エグゼクティブサマリー

Form Energyは、再生可能エネルギーの最大の弱点である「天候による発電ムラ」を解決するために設立された米国のエネルギー貯蔵スタートアップです。

彼らが開発したのは、高価なレアメタル(リチウム、コバルト、ニッケル)を一切使わず、地球上で最も安価な金属である「鉄」を利用した「鉄・空気電池(Iron-Air Battery)」です。鉄が錆びる(酸化する)プロセスを利用して発電し、電気を流してサビを鉄に戻すことで充電します。

この電池は重すぎて電気自動車(EV)には使えませんが、コストはリチウムイオン電池の10分の1以下であり、一度の充電で「100時間(約4日間)」も電力を供給し続けられます。これにより、「雨が3日続いても停電しない」真の脱炭素グリッドを実現しようとしています。

2. 企業概要とチーム

「電池界のアベンジャーズ」とも呼ばれる強力な創業メンバーが揃っています。

  • 企業名: Form Energy, Inc.
  • 創業: 2017年
  • 拠点: 米国マサチューセッツ州サマービル
  • 創業者たち:
    • CEO: Mateo Jaramillo: 元Teslaの幹部。「Powerwall」などの定置用蓄電池部門を立ち上げた人物。リチウムの限界を知り尽くした彼が、リチウム以外の解を求めて創業しました。
    • Yet-Ming Chiang (イェット・ミン・チャン): MIT教授。電池ベンチャーA123 Systemsや24M Technologiesを創業した、蓄電池業界のレジェンド研究者。

3. 投資家と資金調達 (Funding)

気候変動対策に特化した巨大ファンドや、鉄鋼業界の巨人がバックアップしています。

💰 累計調達額: 約$820M+(約1,200億円以上)

  • Breakthrough Energy Ventures: ビル・ゲイツが率いる気候変動ファンド。
  • ArcelorMittal (アルセロール・ミッタル): 世界第2位の鉄鋼メーカー。「鉄」のサプライチェーンとノウハウを提供するために戦略的出資を行っています。
  • TPG Rise Climate, Coatue, Temasek 等のトップティアVC。

4. コア技術:「可逆的なサビ」の制御

中学校の理科で習う「酸化還元反応」を、巨大な産業用バッテリーに応用しました。

🔋 仕組み: Iron-Air Battery

  • 放電(電気を使う): 電池の中に空気(酸素)を取り込み、鉄を錆びさせます(酸化鉄にする)。この化学反応で電子が放出され、電気が生まれます。
    `Fe + O2 -> Rust + Energy`
  • 充電(電気を貯める): 電流を流して、サビ(酸化鉄)から酸素を引き剥がし、元の純粋な鉄に戻します。
    `Rust + Energy -> Fe + O2`
  • 材料: 鉄、水、空気のみ。燃える電解液を使わないため、発火事故のリスクが物理的にゼロです。
コスト革命: リチウムイオン電池のシステムコストが$150/kWh前後なのに対し、Form Energyは$20/kWh以下を目指しています。

5. ビジネスモデルと商用化 (Traction)

実験室を飛び出し、すでに大規模工場の建設と電力会社との契約が進んでいます。

🏭 Form Factory 1

米国ウェストバージニア州ウィアトン(かつての製鉄の街)に、年間生産能力500MW以上の巨大工場を建設中です。製鉄所の跡地で「鉄の電池」を作るという象徴的なプロジェクトです。

🔌 主な顧客(電力会社)

  • Xcel Energy: ミネソタ州の石炭火力発電所の跡地に、Form Energyのバッテリーを設置し、送電網の安定化を図るプロジェクト。
  • Georgia Power: 15MW/1500MWh(つまり100時間分)のシステム導入契約を締結。

6. 課題と弱点 (Risks)

「万能な電池」ではありません。リチウムとは明確な棲み分けが必要です。

  • エネルギー効率 (Round-trip Efficiency): リチウムイオン電池は充電した電気の95%以上を取り出せますが、鉄・空気電池は50%〜60%程度と低いです。頻繁に充放電する用途には向きません。
  • サイズと重さ: 重くて大きいため、スマホやEVには絶対に使えません。あくまで「動かない巨大な箱」としての用途に限定されます。

7. 結論・考察

Form Energyは、リチウムイオン電池と競合するのではなく、「火力発電所」と競合する存在です。

これまで、太陽光や風力が止まった時のバックアップ(調整弁)は天然ガス火力発電所が担っていました。しかし、「100時間持つ格安の電池」があれば、ガスを焚く必要がなくなります。効率は悪くても、「素材が鉄だけ」という圧倒的なコスト競争力で、世界の電力インフラのベースロード(土台)を塗り替えようとしています。

参照URL

 

 

なお、これまで株式投資型クラウドファンディングの案件やIPO案件も評価しています。興味あれば是非ご覧ください。

 

(詳しくはこちら)

IPO案件評価 カテゴリーの記事一覧 - ゆる投資とAIと暇つぶし

FUNDINNO案件レビュー カテゴリーの記事一覧 - ゆる投資とAIと暇つぶし

 

最後に、本記事はあくまで個人の見解であり、特定の金融商品をお勧めするものではないのでそのへんは自己責任で!