持つべきものは妙なこだわり

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Obsidian 起動時のページ構成を再考:上段 Daily Note, 下段 固定ページに設定する方法

Obisidian 起動時のページ(タブ)構成を、「固定ページ、昨日のDaily Note、今日のDaily Note」に設定する方法を以下の記事で紹介した。 covacova.hatenablog.com

上下段に分けた方が同時に複数のページを開いた状態に出来ると分かり、この表示方法が自分にとって便利だったので起動時構成もこれに合わせた。この記事では、「上下段構成にして、上段にDaily Note、下段に固定ページ」を表示する設定方法を紹介する。

使うプラグインや設定の流れは過去参照記事と同じ

詳しくは、この記事の最上部にリンクを貼った過去記事を参考にしてほしい。ここでも、使うプラグイン名と役割について再掲する。

プラグイン 機能概要
Workspaces (Core) 固定ページを表示した状態を startup-pages として保存
Homepage (Community) 起動時に startup-pages を自動読み込み
Commander (Community) 起動直後にマクロ(複数のコマンド)を実行

補足: Commander は特定の静的ページを直接開く操作がやや不得意なため、固定ページ表示は Workspaces + Homepage 側に任せると安定する。

Workspace の設定: ダミーページをうまく活用する

以下の構成でタブを開き、Workspaces プラグインで保存する。 上下段分けは、Cmd+PSplit Down を選択することで実行できる。

  • 上段
    • ダミーページ
    • ダミーページ
  • 下段
    • 固定ページ1 (仕事関係のinbox用ページ)
    • 固定ページ2 (プライベートのinbox用ページ)
    • ...

Commander を使って Daily note を呼び出す場所(タブ)に、ダミーページを用意しておく。 Commander をうまく使えば他の方法でも出来そうだが、私はこの方法が分かり易いし他の段構成でも応用が利くと考えて、採用した。

Daily note を呼ぶタブの場所にダミーページを開いておいたタブ構成

Commander でダミーページの場所に昨日・今日の Daily Note を開く

Commander "Macro" 設定において、コマンド間のDelay設定を省略して書くと、以下の操作を行うようなマクロを組む。

  • Focus on ta group above: 上端にフォーカスを移す。
  • Go to tab #1: 一番左のタブにフォーカスを移す。冗長な指示かもしれないが
  • Daily notes: Open today's daily note
  • Daily notes: Open previous daily note : いきなり「昨日のDaily note」を指示することが出来ないので、2-step 構成で実現
  • Go to next tab: 右のタブに移動
  • Daily notes: Open today's daily note: ここで「今日のDaily note」を開き、フォーカスも置いておく
  • Auto-run on Startup: ✅ 有効化

昨日のDaily note を開くまでの設定

今日のDaily note を開き、起動時に実行するチェックボックスを入れて完了!

おわりに

Obsidian を使っていると、その使い方も変わってくるため、ときどき起動ページを見直すのも良いと思う。 この記事が、日々のスムーズなノート作りに役立てれば幸いです。

関連記事

Obsidian に関わる tips のうち、自分で実際に使っているものを記事にしています。

Google Drive と Folder Sync を組み合わせて、Mac - Android 間で Vault (ノートの内容やカスタム設定) を同期させる方法です。このブログで最も読んでいただいている記事です。 covacova.hatenablog.com

Dataview プラグインの使いこなし例です。 covacova.hatenablog.com

大学で学び直す具体的イメージを持てる『もっと学びたい!と大人になって思ったら』(伊藤賀一)

『もっと学びたい!と大人になって思ったら』(著:伊藤賀一、ちくまプリマー新書) を読んだ。

ちくまプリマー新書は、難しすぎず、それでいて骨のある知的好奇心をくすぐるラインナップが特徴だ。これまでも『西洋美術史入門』(池上英洋)『友だち幻想』(菅野仁) などで、ちょっと難しいそうな分野への入門として信頼してきたシリーズである。

今回は「大人の学び直し」をテーマにしたこの一冊を手に取った。自分には昔から大学で学び直したいという気持ちがある一方で、どこに・どうやって・いつ、という具体的なことは考えてこなかった。しかし、転職と同じように、「落ち着いてから」などということは永遠に訪れず、むしろ忙しすぎるときのほうが具体的な行動に移しやすい。次の転職?先として大学を選ぶかは決めていないが、それでもこの本を読んだことでその方向性の具体的なイメージを持てたことは有用だった。

著者の実体験がもたらす説得力

読み進めてすぐに引き込まれたのは、著者・伊藤賀一さん自身のリアルな経験だ。著者は予備校教師として働きながら、何度も大学生活を経験しているという。実際にやってきた人の経験談は説得力がちがう。

一般論ではなく、どこの大学・学部のどんな制度を利用し、どうやって通ったのか、実際の生活とどう両立させたのか --- そうした具体的な記述は明瞭度が高い。

学び直しは大学院だけじゃない

自分にとっての新しい発見は「学び直し=大学院」という固定観念が崩れたことである。大学院は専門的な研究を深める場所である一方、大学の学部ならばもっと幅広い分野に触れることができる。自分のような「生物学も、コンピュータサイエンスも、哲学も興味あるなあ」というタイプは、むしろ学部の方が向いていると気づかされた。

また、放送大学などの通信制は一見ハードルが低そうに見えるが、実際はかなりガチで難易度が高いらしい。逆に、一般的な昼間の大学の方が卒業支援が充実しているという視点も新鮮だった。物理的に大学に行かざるを得ないことも、逆説的だが、卒業に向けた単位取得に時間・身体・頭を割くことにポジティブに働くのだろうと思う。

読書習慣をもう一度

大学にすぐ出願するまでは腰が挙がらなかったが、再び読書の習慣と感想を残す習慣を復活させようと思った。そうしてこの記録を書いている。しかし、三宅香帆さんが書くように、働いているとほんとうに本が読めなくなるスマホを手にとる10回に1回は本に置き換えて1ページでも読むようにして、新しい分野や知識へ踏み出すきっかけとなる「ノイズ」を受け取れるようにアンテナを張って、将来大学での学び直しの土台としたい。

covacova.hatenablog.com

Obsidian 起動時に「(左) 固定ページ + 昨日 // (右) 今日のDaily Note」を左右スプリットして自動表示する設定ガイド

Obsidianを立ち上げた瞬間から Daily note へのメモ書きをスムーズに始めたい。そのために、固定ページ+昨日のDaily Noteを左に、今日のDaily Noteを右にスプリット表示した状態で自動起動する設定を確立した。以下にその構成と設定手順を記録する。これを1つの plugin で実現することが出来ずたどり着くまで苦労したので、参考になる方も多いと思う。

やりたかったこと

私は Daily Notes に「昨日やったこと・できなかったことの振り返り」「今日やることの書き出し」を早朝に行うという習慣を続けている (早朝できなかったら仕事開始時に行う)。このとき、「昨日と今日のノートを左右に並べて比較する」ことが有効だし必須と言ってもいい。

当然ながら「今日」「昨日」は毎日変わるので、これを Core Plugin の Workspaces だけでは実現できないので、手動で開いて左右スプリットしていた。これは非常に手間であり、なんとか自動化したかった。

起動時に実現したい画面構成

Obsidian起動直後に以下のようなウィンドウ構成となることを目指す:

  • 左側 : 固定ページ + 昨日のDaily Note (左側でこれをアクティブに)
  • 右側 : 今日のDaily Note (全体でこれをアクティブに)

3つのプラグインを組み合わせることで、これをようやく実現できた。

使用プラグインと役割一覧

プラグイン 機能概要
Workspaces (Core) 固定ページを表示した状態を startup-pages として保存
Homepage (Community) 起動時に startup-pages を自動読み込み
Commander (Community) 起動直後にマクロ(複数のコマンド)を実行

補足: Commander は特定の静的ページを直接開く操作がやや不得意なため、固定ページ表示は Workspaces + Homepage 側に任せると安定する。


Commanderマクロの構成(スクリーンショット付き)

以下のマクロを作成し、Commander の設定から "Auto-run on Startup" を有効にすることで、起動後に自動実行されるようになる。 順序とDelay時間の調整が重要である。Delayがないと動作が不安定になるため、すべて250ms程度に設定している。

  • Delay: 450ms(初期安定化用)
  • New tab
  • Delay: 250ms
  • Daily notes: Open today's daily note
    • ... 一度「今日の Daily Note」を開くことで、「昨日」を指定することが出来る
  • Delay: 250ms
  • Daily notes: Open previous daily note
  • Delay: 250ms
  • Split right
  • Delay: 250ms
  • Daily notes: Open today's daily note
  • Auto-run on Startup: ✅ 有効化

Commander マクロ構成の上部

Commander マクロ構成の下部

Workspace startup-pages の作り方

以下の手順で、起動時に表示したい固定ページを含むレイアウトを保存する。筆者の場合は "毎日・毎週の習慣メモ" "Obsidian でやりたいこと・できたこと" のノートを固定表示させている。

  1. 固定ページを表示した状態でレイアウトを整える(必要に応じて複数タブもOK)
  2. Cmd + P (mac) Ctrl + P (windows)Workspaces: save layout
  3. 名前を startup-pages など分かり易い名前にする ... 既に有効になっている場合、上書きされるので注意

この名前がHomepageプラグインのデフォルト起動設定と一致していれば、自動で起動時に読み込まれる。

コマンドパレット (Cmd+P / Ctrl+P) で work と打てば workspaces コマンドが出てくる

Homepage

Homepage community plugin では、Workspace として先ほどの startup-pages を指定するだけでOK。 ちなみに、この Homepage plugin でもコマンドを入力できるところがあるが、どうもうまくいかなかったので Commander を導入した経緯がある。読者のやりたいことがこの Homepage plugin だけで出来るなら、もちろんそれでも構わない。

Homepage plugin の設定画面で、Workspace: startup-pages を指定する

起動全体の流れまとめ

  1. Obsidian起動
  2. Homepage により startup-pages(固定ページ)が表示される
  3. Commander によりマクロが順次実行される:
    • 今日のDaily Noteを開く(仮タブ)
    • 昨日のDaily Noteを開く(左に配置)
    • Split Right 実行(右ペイン作成)
    • 右に今日のDaily Noteを再表示
  4. 最終構成完成:
    • 左:固定ページ + 昨日のNote
    • 右:今日のNote(アクティブ)

こういう形↓ で起動するようになり、すぐ Daily Notes にメモを書ける。

起動画面のタブ部分

おわりに

そこまで難しい要求ではないはずなのだが、これを実現するのに試行錯誤があった。他の実現方法があったら教えてほしいし、こういう起動画面・タブにすると Obsidian をより活用できるよ!というアイデアがあればそれもぜひシェアしてください。

関連記事

Obsidian を快適に使う方法を作りあげたら、ブログ記事にしていっているので是非ご参考にしてください。

Google Drive で Vault 同期を行う方法 covacova.hatenablog.com

Dataview でタグ付き分を一覧させる方法 covacova.hatenablog.com

『鏡の中の物理学』(朝永振一郎) で素粒子の不思議さに触れる

『鏡の中の物理学』 著:朝永振一郎講談社学術文庫 を読んだ。

縁あって身近になった東京大学の生協書籍部 (本屋さん) で学生向けに推薦されていた「読書マラソン100冊」だったかの中に入っていたのがきっかけだった。
物理を専門とはしていないけれど興味がある人、「素粒子」や「対称性」という言葉に興味をそそられる人にはオススメしたい、120ページの薄いながらも中身が詰まった良書だと思う。

「光子の裁判」という語り口に引き込まれる

本書の中でも特に印象に残ったのは、「光子の裁判」という章である。これはAmazonのコメント書評などでもみなが口を揃えてかいているところだ。
光子は波としての性質を持ちながらも、粒子でもあるという不思議な存在。その不思議さを“裁判”という擬人化したストーリー形式で描き、光子がどのようにふるまうのかを説明してくれるので、読み物としてもおもしろい。

この光子の振る舞いを、浜松フォトニクスがYouTube動画で紹介してくれている。『量子力学多世界解釈』で紹介されていた動画で、「ほんとうにこうなるんだ!」「こういう実験ができるんだ!」とビックリしたのでぜひ見てほしい。1981年に撮影されている動画であるということで、二度ビックリである。


www.youtube.com

素粒子は粒子であるか?という問いかけ

「光子の裁判」に続いて読んだ「素粒子は粒子であるか?」という章。 たった20ページほどの短い章で、素粒子は身近な米粒のような粒とは異なることとその性質をなるべく簡単に説明してくれる。素粒子は1つ・2つと数えられるけれども、太郎・次郎という風に個々を識別することはできない、というのは知らなかった。その説明の仕方も、身近で分かり易い。

その現象は、鏡の中でも見ても成り立つのか?

本のタイトルにもなっている第1章「鏡の中の物理学」では物理の世界における“対称性”がテーマとして取り上げられている。左右(空間)をひっくり返す -> 時間をひっくり返す -> 粒子の性質をひっくり返す、という風にひっくり返す「軸」を増やしていくと、この世界は対称的と説明できる現象が広がっていく... ということだと受け取った。

この章は他の2つよりも入り込むのが難しい印象だった。読む順番として、後ろから(光子と素粒子の話)読むと入りやすいかもしれない。

おわりに

ノーベル物理学賞の受賞者は、どのような文体で物理を語るのか。そういう興味で読んでみても面白い。難しすぎず、かといって浅すぎない。そして、本全体で120ページと短い。バランスが絶妙な一冊。

『図解 つくる電子回路』(ブルーバックス) を読んで工具の丁寧な使い方が分かったら、いざ電子工作実践!

『図解 つくる電子回路』 (著:加藤ただし、ブルーバックス刊) を読んだ。「電子工作を自分の手でどうやるとうまくいくか」を、題名のとおり豊富で大きな図を利用してとても分かり易く解説した本だ。

ブルーバックスで面白い本ないかな、と目録を上から見ていたときに注目した本だ。今、子どもと一緒にマイクロビット micro:bitArduinoで遊ぶ機会も増えてきており、「工具の扱い」を自分が理解しておくことが大事に思えてきたタイミングだった。

この本は、自己流でやってきた人やこれから親子工作を考えている人にぴったりだと思う。電子回路そのものの説明よりも、手を動かす工程 -- つまり実践を支える工具の扱い方に特化しているからだ。どのような電子工作をするか?は別の本に譲ろう。(本記事株の「関連書籍」で紹介している)

ハンダづけの核心に迫る実践的知識

読んでいて一番感心したのは、ハンダごてやラジオペンチ、ニッパーといった工具の使い方・選び方がものすごく丁寧に、しかも大きな図解で解説されていた点だ。特にハンダづけに関しては、ただ「くっつける」のではなく、金属とフラックスの役割、濡れ方、角度、理想的な山の形などが視覚的にも詳細に描かれていた。

このあたりは、他の入門書ではなかなか触れられないところまで踏み込んでいて、かなり実践的。むしろ電子工作を始める人が、最初に手に取るべき本はこういう「道具の扱い方」にフォーカスしたものなのでは?と思った。

想像以上に「ものづくり」に寄り添った内容だった

タイトルだけ見たときは、もう少し抽象的・理論寄りの内容を予想していた。しかし実際は、予想を超えて実用寄りで、具体的な作り方や手順にフォーカスしていた。このギャップはいい意味での驚きだった。

回路設計や理論の詳細は少なめなので、そこを期待する人には物足りないかもしれないけれど、「うまく作る」ことをテーマに据えているからこそのバランス感だと感じた。

次は「電子回路を動かす」フェーズへ

この本で「工具の使い方」をしっかり理解したら、次は実際に回路を動かしていこう。例えば以下に紹介する『エレクトロニクスラボ』なんかはとても良い。

関連書籍と、電子工作実践

この本も丁寧だし実験・作品がおもろい!『エレクトロニクスラボ ものの仕組がわかる18の電子工作』

18の電子工作がそれぞれ異なる形式で、電子回路に加えて電気・磁力の体感も出来る。今本を改めて開いたら、この本も前半に丁寧な道具の解説が載っていた。親子電子工作をこれからやろう、という人にたいへんオススメの一冊。

電子工作よりもさらに手軽!子供だけで作るなら『手づくり工作をうごかそう! micro:bitプログラミング』

はんだごてなどは使わないのだけれど、この書籍とmicro:bitを紹介せずにはいられない。

micro:bit は、ほんとうにすごい。あの小さな基板のうえにセンサ・アクチュエータが一通りそろっていて、すぐに「やってみたいこと」に移れるArduino とかだと、まずセンサとアクチュエータをそろえて、つないで、うまくいかないのを何とか直して、よしじゃあ何やろうか... と思ったけど疲れたから次にしよう、ってなってしまう。ここまでのハードルが圧倒的に低い。

子供 (小学2年生、3年生) が1人で読みながらプログラミングと工作をガイドしてくれる本としては、この本がとても良い。

  • 『手づくり工作をうごかそう! micro:bitプログラミング 第2版』著:石井モルナ他、翔泳社

Kindle 版もあって使ったけれど、紙の本じゃないと役割を果たせない (見開いて読むとか、付箋を貼ってそのページに戻るとか)。


楽しい電子工作ライフを!