手元のYAMAHA NS-10MM。中を開けてネットワークキャンセルして、バイワイヤリングで鳴らす改造をしようと思ったが外れないのでノーマルのまま。 YAMAHA NS-1000M (¥108,000/¥119,000; 1台、1978/1982年)は、件のオーディオデータベースを見ると、1974年発売で¥108,000(1台)あたりでの販売が始まって、1997年まで販売されたという、超ヒット&ロングセラーのスピーカーだ。少年期、何気にこのスピーカーを試聴する機会があって、子供心に、初めてHi-Fiサウンドの凄まじさを感じた記憶がある。人のボーカルがそこで謳っているかのように聴こえた経験は、あの時が初めてであった。
画像化した表はクリックすると拡大する。古参のオーディオマニアには、リファレンススピーカーとしては、一つの前提知識としての存在だと思う。"中高域の振動板にベリリウム振動板を採用しており"、LSI製造技術に用いられている電子ビーム真空蒸着法と特殊合金技術を応用し、独自の技術力によって開発に成功したもので、""圧延板材により仕上げたものより高純度を実現"と日本の材料加工技術や材料工学の粋みたいな存在で、京セラのチタン加工技術でCONTAX T/T2などの特殊金属精鋭技術の粋だったのとよく似ている。日本の工業技術製品が光を放ちかけていたその時代の産物でもあった。その音は、材料は凝ってんだけどね、みたいなことはなくて、本当に当時見事なものであった。ちなみにMS-1000M にはMなしの木目調仕上げのMS-1000 (¥145,000、1978年)、改良型のネガをつぶしたMS-1000X/XW (¥158,000/¥175,000; 1台、1986年)、ベリリウムをに換えてソフトドームスコーカーとツイーターを用いて、リラックスイメージで試聴する少し方向性を変えたNS-1200classics (¥180,000; 1台、1987年)、更に素材の粒子を細密にしたピュアベリリウムをドームスコーカーとツイーターに配したNS-2000 (¥228,000; 1台、1982年)などがあるが、ブックシェルフなのに最終的に50㎏に近い筐体となり、あくまで主力はMS-1000M という布陣だった。デカい、重い、中古でも高いので、私のオーディオ世界ではこの辺りは無縁である。
そしてMの眷属にはもう一つ、圧倒的なヒット、モニタースピーカーの傑作MS-10M が存在する。いくつかの放送局でも使われた小型モニタースピーカーのロングセラー製品で、ミニスピーカーではない2Wayスピーカーだ。
AI生成頑張った。想像で描く、NS-10MM.。 似せていても、これじゃない感が素晴らしい。 本物よりも塗装がピアノブラックだ。猫と比べたときのサイズ感はこんなものか。 20世紀のオーディオの名器が現在も資産となっているものにはいくつかあって、上記のYAMAHAのスピーカー「センエム」「テンエム」と呼ばれ、その資産を受け継いでいるのが末弟のNS-10MM (18,000;2台、1996年)です!・・・とは、ちょっと言いにくいが、ミニスピーカーカテゴリーではyoutubeでもしばしば登場する。実際このスピーカーでで「驚くほどの音場が作られる小さな名器」というような位置づけの製品ではなく、AVアンプなどによる7.1/5.1chのマルチチャンネルのフロントスピーカーがそのポジションだった。ガンダムで言えば、ビットやファンネルみたいなものといえば、ちょっと語弊があるか。
でも、小口径4cmスピーカーや6cm単発で、音楽を楽しむ懐の深い人たちからは、特に鬼子扱いされてないし、手に入ったら、いろいろ手を入れて音を楽しんでみるという、そういう存在だ。ピュアオーディオ文脈ではなく、AVアンプのファンネルだとした方が良いような作りではあるが、見かけはまぁまぁだ。YAMAHAの誇る三方流れ留め構造のエンクロージャーは、自作で合板をボンドで接着したエンクロージャーと比べればやはり、ちゃんとした製品で、その部分でもピアノブラックではないが、ブラックエンクロージャータイプの人気は高い。「エンクロージャーだけ流用して自作」みたいな人もおられたりする。
ネットワークが入っているものの、何よりも、吸音材ゼロという部分も、コストがある程度以上かけられる製品ではなく、これぞミニスピーカーの傑作みたいな位置づけからは遠い。遠いが、改造して遊ぶ材料として登場するスピーカーだったりする。ピアノブラックよりも木調を生かしたタイプの方が、中古価格でも安いが、実質はもちろん変わらない。
他にNS-100M (1979年頃1台、¥43,000で発売)という小型にしたようなモデルがあり、その存在はNS-1000Mが存在した故ともいえる。ミニチュア化(と言っても高さ50cm弱で12kgある )といえるこちらの製品は、密閉型3wayとしては、YAMAHAブランドのやや高めの値段で、当時、標準的な出来であった。傑作の誉れ、みたいな話はあまり聞かない。でもデザイン的には生える密閉式3wayで、20cmウーハーはこれも抑え気味、ピュアオーディオという戦略的なコピーイメージを壊さないような存在だった。
そして鬼子っぽいのが最も発売年が新しい、ダブルエムのNS-1000MM ¥30,000(2台1組、1999年)というモデルがある。ええいややこしいぞ。NS-1000Mの編成をスケールダウンしたモデルだということになっている。まじめに作りたいとしても、コストは1台15,000円のスピーカーだ。あまり期待してはいけない。3㎏で高さ30cm足らずのミニスピーカーだと思って使うにしても、今の高音質のミニスピーカーと比べると微妙な製品だ。ルッキズムに振ったスピーカーと言っても良く、あまり成功しているとは思えなかった。12cmウーハーに加えて、ネットワークなしで並列接続された2.5cmドーム型、1.5cmドーム型と合わせたなんちゃって3Wayスピーカーとして設計されている。高音用はミニチュアNS-1000Mとして作られたことから、サイズを小さくしなければいけなかったので、ローコストのピエゾスピーカーが使われている。これで繊細な音が鳴るなんてことはないので、オモシロ枠のスピーカーだと思うと楽しい人もいるかも。
それでも時代を反映して、定格入力が60Wもあり、最大入力は150Wある。NS-10Mが作られた時代では考えられなかったスペックだ。その分能率は低いけど。これは時代を反映してAVアンプなど、1970年代のアナログアンプと違って出力はデカくなっている結果だと思う。NS-10M (¥25,000;1台、1978年)は発売時の定格入力はたった25Wだ。その後、NS-10M PRO (¥55,000;2台1組、1987年)。NS-10MX (¥64,000;2台1組、1993年)、密閉型の先行3モデルと違って、バスレフ方式のNS-10MT (¥34,000;1台、1995年)と改良モデルが出て、それらはすべて定格入力は60Wあるのだ。初期型の10Mを中古で手に入れる場合の注意点でもある。まあ、90dBの能率を持つモニタースピーカーに何十Wも入れて聴かないだろうけど。尤も、NS-10M系は能率はどれも90dBあるから、今のミニスピーカーよりはそれなりの音量で鳴らしても煩くない音が響くだろう。
特に映画観賞となると「大迫力」が必要になる。
NS-1000MM は能率は85dBどまりだから、それなりの入力を必要として、そうでないとそれなりの大きな音は鳴らない。更にエンクロージャー内は消音材は入っていない。ここまでの材料から考えて、これは隠された名器枠になることはないなとわかる。オーディオなんて見た目でなんぼですよ、みたいなのはその人が視聴する音質の印象に影響するからとても大事なので、戦略としては間違ってないのかも。しかし、少なくとも10年以内の設計が新しいコストのかかった2Wayのミニスピーカーに勝てる余地はないと思うが、オモシロ枠だ。このスピーカーについては、この方の改造レポートも含めたレビューが詳しい(いい音聞いてる?<音楽とプアオーディオ>
YAMAHA NS-1000MM、良音化計画始まり )。
さて、今回MMとモデル名にダブルMが付くもう一つのNS-10MM が、ここで取り上げるミニスピーカーのモデルだ。単騎で音楽鑑賞を求めるような製品ではないし、サテライト・スピーカーゆえにミニスピーカーとしてもかなり小さい。このモデルもMMの倣いなのか内部に吸音材が入ってない。宮甚商店さんの実験だと、5kHz当たりのクロスオーバーでの落ち込みがあるなどネットワークも色々癖がある。でも 仕上げや見かけは安っぽくない。 自分でいじったら改造の伸びしろが期待できてしまうというのも、面白いものかもしれない。ちなみに NS-10MM の改良型後年式の NS-10MMT は、こちらの宮甚商店さんの動画でも驚くほどフラットな周波数特性で、NS-10MM のネガをうまく修正してしまっている。NS-10MM T はNS-10MM に比べて、あまり球数は多くないような気がする。 手元のNS-10MMの周波数特性を適当に見た図では、多分音圧のかけ方が弱くなってしまった結果だと思うが、Sweep(— )とWihte Noise(ー )とで、低域の特性が変わってしまった。低音の暴れた特性となど、測定タイミングも違うのだが、似通っているので、その辺のピークはアクシデンタルなものではない、特性だと思う。 VIDEO また、こちらの方のチェック解像、レビュー(いつか消える文章「YAMAHA NS-10MMT をメンテナンスする」 )でも、 そういった細かいことはどうでもいいが、5kHzと8.3kHzの落ち込みさえなければ、見事に右肩上がりのフラットな特性になっていて、それはそれで、安い割には、一応YAMAHA製品のスピーカーだなって思った。先に書いたとおり、NS-10MMT では、このネガは修正されているので、手に入るのであれば、そちらを手に入れられた方が、良いかもしれない。試聴感としては、余裕のあるアナログアンプで鳴らすか、SWで補助するのであれば、悪くないと思う。というかもともとそういう構成員としての立ち位置である。音の分離がどうのこうの言うとしたら、私の使い方としてかなりスピーカー距離が近いので、あまり大きな瑕疵にはならなっていない。夜の静寂の中で、少し音量を絞り気味の状態で音楽を聴くのには、このスピーカーでも悪くない気分になる。私の場合は、キッチンに回して鳴らして、音楽聞けていれば幸せになるので、それで十分なのだ。
私の場合、NS-10MM については、キッチンに回して試聴できるようにして使っているので、そこまでの音質に拘った選択をしなくても良いのだが、それでもこうなるとMMTの方が欲しかったとか、多少は思うものである。でも、こうやって周波数特性を取ってみると、言われてる通りだなぁと思ったりした。私の個体は、スピーカーが接着してあり何らかの改造が施されているようで、中を確認できなかった。
今、Amazonでは、個人販売の上述のNS-1000MMだけが検索で引っかかってきた。
なお、上記のリストに入れようか迷ったのだが、YAMAHAのNSが付く現行モデルで、Mはつかないのだが、CPが良いと評価されているスピーカーはNS-200BPということになっている。ピアノブラックのエンクロージャーも作りが良いようだし、現在は二台で15,000円ぐらいまで値段が上がってしまった。重さ3.9kg、28.7奥行き x 15.4幅 x 27.4高さ cmのサイズなので、ミニスピーカーと呼ぶ大きさよりは少し大きいのとバスレフで低音域も不満はないだろう。帯域55Hz~80KHz(-30dB)のハイレゾ対応で、多くのオーディオアカウントの意見を聞く限り、半端な中古のミニスピーカーを手に入れるよりは、これを手に入れておけば、十分低価格のリファレンス・スピーカーになりえると思う。ピアノブラックのエンクロージャーは艶々でピアノもNS-1000Mも作っていたメーカーらしい出来で(前面バッフルは樹脂製)、サランネットの代わりの雪ダルマ型のローコストのシールドは、気に入らない人は、やめておけばいいと思う。私は気にならない。
このスピーカーは色々謎で、数年前に生産終了になっているが未だにAmazonでは新品が購入できて、生産中止間際の販売価格は2台で7,000円程度だったということで(このスピーカーに関する詳しいレビューや改造指針は、いつものとおり、この方の記事(
いつか消える文章「YAMAHA NS-BP200 をチューンアップする」 )が参考になる。他に追従できるレベルの記事やYoutubeエントリはない。
現在の値段はその倍ぐらいになっている。オークションではそれより高い値付けになっているのもあって、生産終了で買えなくなるのに、Amazonの不思議販売が継続中なので当てが外れたのかもしれない。不思議なヒット作だ。白いウーハーを持つ、Mの眷属ではないので番外として補足。
追記ー低音の周波数特性図を出力して云たらというよりは、実際にはYoutube sound集(例えば「
重低音の効いたジャズ 」とか)を試聴してチェックしている。類似の「
重低音クラシック 」の方は、明らかにやりすぎで、ボリューム位置が高いと、アンプの安全回路が作動するかも。異常な重低音フェチの人っていうのもいるようだ。
普段はSWは切っていることが多いし、手持ちのKlipsch RB-51に音を流すだけで、私の音楽鑑賞レベルでは低音は十分なのだが、それでも、邪道視される方もおられるけど、マルチスピーカーで音を出せば、周波数特性のへこみとか、大きな問題ではない。アナログアンプは、原音でーすって気取ってるわけじゃないだろうけど、CPで売るデジタルアンプと違って最低限のBASS/TREBLEコントロールも付いているから、一時期検討したグラフィックイコライザーの出番は、私の場合はない。
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