こんにちは、臨床経験20年以上のベテラン看護師のtotakeです。🌸
看護師として20年以上、ICU(集中治療室)や一般病棟の最前線で走り続けてきました。認定看護師、そして特定看護師として、医師の指示を待たずに手順書に基づいた動脈血液ガス分析や薬剤調整など、高度な臨床推論を駆使する日々を送っています。
現在は管理職として、現場の改善だけでなく、看護学生や新人看護師の教育・メンタルサポートにも力を入れています。
今日、この記事を開いてくれたあなたは、きっと今、実習の真っ最中、あるいはこれから始まる実習に強い不安を感じているのでしょう。
「指導者が怖くて、足がすくむ」
「何を言っても怒られそうで、質問に行けない」
「自分は看護師に向いていないんじゃないか……」
そんな風に自分を追い詰めていませんか?
大丈夫です。20年選手である私、totakeも、かつてはあなたと同じように指導者の顔色を伺い、ナースステーションに入る前に深呼吸を10回繰り返していた学生でした。
今回は、特定看護師という「臨床のプロ」の視点から、「怖い指導者」を味方につけ、あなたの実習を劇的に変えるための戦略を徹底解説します。

- 1. 2025年、看護教育のパラダイムシフト:知っておくべき「あなたの権利」
- 2. なぜ指導者は「怖い」のか?その正体を解剖する
- 3. 【特定看護師直伝】指導者を驚かせる「臨床推論」型コミュニケーション術
- 4. 場面別:怖い指導者の「地雷」を避ける具体策
- 5. 看護のプロとして持っておきたい「武器」と「防具」
- 6. 管理職totakeから、未来の仲間たちへ伝えたいこと
- 7. まとめ:今日からできる3つのステップ
1. 2025年、看護教育のパラダイムシフト:知っておくべき「あなたの権利」
まず最初にお伝えしたいのは、2025年現在の看護界において、「厳しい指導=愛の鞭」という時代は完全に終わったということです。
法律とガイドラインによる守り
厚生労働省が2025年8月に改正した『看護師等養成所の運営に関する指導ガイドライン』では、学生の「心理的安全性の確保」が明文化されました。また、特定看護師の養成が進む中で、看護教育は「根性論」から「科学的根拠(エビデンス)」に基づいた論理的な指導へとシフトしています。
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ハラスメントの定義: 執拗な叱責、人格否定、無視などは、教育ではなく「パワーハラスメント」に該当します。
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心理的安全性の重要性: 「何を言っても拒絶されない」という安心感があって初めて、質の高い学びが生まれるというデータが確立されています。
もしあなたが「自分がダメだから怒られるんだ」と思っているなら、その考えは今すぐ捨ててください。指導者が「怖い」と感じさせること自体が、現代の教育現場では「改善すべき課題」なのです。
2. なぜ指導者は「怖い」のか?その正体を解剖する
敵(相手)を知れば百戦危うからず。指導者がなぜあんなにもトゲトゲしているのか、ベテラン看護師・管理職の視点からその内情を暴露します。
① 指導者も「怖い」と思っている
意外かもしれませんが、指導者もまた、恐怖と戦っています。
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「患者の安全」への恐怖: 学生の小さなミスが、患者さんの命に直結する可能性がある(特にICUなどの急性期)。
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「責任」への恐怖: 自分の指導不足で学生が事故を起こせば、責任を問われるのは指導者です。
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「無知」への恐怖: 実は指導者自身が、学生の鋭い質問に答えられないことを恐れ、威圧的な態度で壁を作っているケースもあります。
② 臨床推論の「ズレ」が生むイライラ
特定看護師は、患者さんの病態を「解剖生理→病態生理→臨床推論→介入」というステップで考えます。
学生が「血圧が下がっています」とだけ報告に来ると、指導者の脳内では「原因は脱水?心不全?出血?早く次の情報が欲しい!」とアラートが鳴ります。この情報のスピード感のズレが、「で、何が言いたいの!?」というきつい言葉になって表れるのです。
3. 【特定看護師直伝】指導者を驚かせる「臨床推論」型コミュニケーション術
指導者のトゲを抜く最も有効な方法は、「私はこの患者さんのことを、根拠を持って考えています」という安心感を与えることです。これには、私たちが医師と対等に渡り合うために使う「臨床推論」の型が役立ちます。
報告の質を変える「ISBAR」+「Because」
「怖い指導者」を黙らせ、納得させる最強の報告テンプレートを紹介します。
【ISBAR形式による報告例】
I(Identification):自己紹介
「学生のtotakeです。受け持ちのA様について、5分ほどお時間をいただいて報告してもよろしいでしょうか?」
S(Situation):現状
「A様の血圧が80/50mmHgと、平常時より20%低下しています」
B(Background):背景
「A様は本日術後1日目で、ドレーン排液が過去1時間で200mlと急増しています」
A(Assessment):アセスメント(ここが重要!)
「私は、術後出血による循環血液量減少性ショックの可能性があると考えています」
R(Recommendation):提案・相談
「すぐにバイタルサインの再測定とドレーン排液の性状確認を行いたいのですが、一緒にご確認いただけますでしょうか?」
なぜこれが効くのか?
特定看護師が使うこの思考プロセスは、単なる「報告」ではなく「アセスメントの共有」です。
「Because(なぜなら〜)」という根拠を添えることで、指導者は「この学生は状況を正しく分析できている」と判断し、あなたを「監視対象」から「パートナー」として認め始めます。
4. 場面別:怖い指導者の「地雷」を避ける具体策
実習中によくある「地雷」を、特定看護師の視点から回避・攻略する方法をまとめました。
ケースA:質問すると「自分で調べたの?」と突き放される
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NG: 「すみません、まだです」と言って引き下がる。
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OK: 「〇〇の参考書で確認し、××までは理解できましたが、△△の病態と今の患者さんの症状が結びつかなくて……」と、調べた「プロセス」を見せる。
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totakeのアドバイス: 指導者は答えを教えるのが嫌いなのではなく、学生の「思考停止」を恐れています。
ケースB:忙しそうで話しかけるタイミングがない
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戦略: 指導者の行動パターンを「臨床推論」してください。
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チェックポイント:
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検温から戻った直後は、記録入力で最も忙しい。
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ケアの前(準備中)や、午後のカンファレンス前が狙い目。
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「お忙しいところ申し訳ありません」と前置きしつつ、「緊急度」を伝えます(例:「緊急を要する変化ではありませんが、報告があります」)。
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ケースC:厳しい質問攻め(詰め)に遭っている
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対策: 脳内をフリーズさせないための「時間稼ぎの技術」。
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セリフ: 「その視点は今の私には欠けていました。非常に重要なポイントだと思うので、10分間お時間をいただいて整理し、再度お伝えしてもいいですか?」
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totakeのアドバイス: 分からないことを「分からない」と言えるのは、看護師にとって、必須の資質です(安全管理のため)。
5. 看護のプロとして持っておきたい「武器」と「防具」
実習を乗り切るためには、精神論だけではなく、具体的な「武器(知識)」と「防具(ツール)」が必要です。
【必須の武器:箇条書きで整理するアセスメント項目】
特定看護師がICUで患者さんを診るとき、常に以下の「3つのバランス」を見ています。これを意識するだけで、指導者の評価はガラリと変わります。
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酸素化のバランス: 呼吸数、SpO2、呼吸の深さ、努力呼吸の有無。
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循環のバランス: 血圧、脈拍、尿量、皮膚の温感。
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意識と痛みのバランス: JCS/GCS、表情、創部痛、せん妄の兆候。
【最強の防具:心理的レジリエンス】
もし、どうしても理不尽な攻撃を受けたときは、自分の心にシールドを張りましょう。
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「主語」を入れ替える: 「私がダメなんだ」ではなく、「指導者の教え方が、今の私に合っていないんだ」と言い換える。
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記録を味方につける: 言われた内容が理不尽であれば、実習記録の「指導内容」の欄に、事実を淡々と記載しましょう。これは後にあなたを守る証拠になります。
6. 管理職totakeから、未来の仲間たちへ伝えたいこと
私は20年のキャリアの中で、多くの看護師、看護学生を見てきました。
「指導者が怖い」という理由で、看護の世界を去ってしまう学生さんがいることは、日本の医療界にとって大きな損失です。
認定看護師、特定看護師、管理職として、私は日々、医師や他職種と議論を交わします。時には激しくぶつかることもあります。しかし、それはすべて「患者さんをより良くしたい」という一点で繋がっています。
あなたが今、目の前の指導者に怯えているのは、あなたが「患者さんに対して誠実でありたい」と願っているからです。どうでもいいと思っていれば、怖くもありません。
実習の評価は、たかだか数週間のパフォーマンスに過ぎません。そこであなたの人生が決まるわけではありません。でも、この「怖さ」を乗り越えようと試行錯誤した経験は、将来あなたが看護師になったとき、後輩を優しく導くための最高のギフトになります。
7. まとめ:今日からできる3つのステップ
最後に、明日からの実習で試してほしいアクションをまとめます。
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報告に「根拠(Because)」を1つ加える: 「〜なので、〜だと考えます」という形を崩さない。
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指導者の「忙しさ」をアセスメントする: 相手の状況を観察し、最適なタイミングを計る。
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自分を褒める: 実習を終えて帰宅したら、「今日も患者さんのために病院に行った自分、偉い!」と声に出して言ってください。
あなたは、未来の看護を支える大切な仲間です。
もし一人で抱えきれなくなったら、学校の先生や、私のような外部のアドバイザーを頼ってください。道は必ずあります。
看護の世界は、厳しさの先に、それ以上の喜びとやりがいが待っています。
一緒に、その景色を見に行きましょう。
いざ、
「できる!看護師!!」
目指しちゃいましょう☆




