歩・探・見・感

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東京都立埋蔵文化財調査センターにいる「肉食系男子」と縄文逸品(旧縄文良品)をまとった「縄文女子」

多摩センター駅近くにある東京都立埋蔵文化財調査センター

元々は立ち寄る予定はなかったのだが、無料だし、折角近くに来たので見学することにした。

ここに面白いマネキンたちがいたので、入って正解だった。それだけではなく、常設展示室も見どころ満載だった。

入口左側にいる弓で獲物を狙う肉食系男子

性別:男子
身長:155cm
年令:18才
趣味:狩り、キャンプ
特技:石器作り、火おこし

*イメージです

縄文時代の平均身長が154~158cmと書かれているので、ほぼ平均。

平均寿命は男性31.1歳らしいので、現代と比較するとかなり短命だったんだね。

入口右側にはおしゃれな縄文女子たちが二人いる。



奥に「縄文ファッション」という体験コーナーがある。



そこに縄文逸品(旧縄文良品)をまとった「縄文女子」がいた。

 良質な天然素材をふんだんに使った
     縄文ファッション
このナチュラル感が縄文生活の基本です

装着品リスト

衣服/ポシェット/リュック/ネックレス/ペンダント/
ブレスレット/ピアス/イヤリング

本体価格 プライスレス

衣服や装飾品は、縄文時代の出土品を参考に同センターが作ったレプリカ。
使った素材も職員が集めてきたもので、どこから取ってきたかが「産地」の欄に書かれている。

縄文逸品と書かれた遊び心を感じるタグの存在が目を引いた。

上から一つ一つ見ていくことにしよう。

イヤリング 玦状耳飾り

サイズ M
素材  滑石
産地  不明
時代  縄文時代前期

耳たぶに穴を開けてつるす。
中国の「玦」(けつ)と呼ばれている装飾品に類似することからその名がある。

非売品

ピアス 耳栓

サイズ M
素材  粘土
産地  多摩市内
時代  縄文時代中期

耳たぶに穴を開けてはめ込む。
大きさは大小あり、小さい穴から徐々に大きくしていく。

非売品

ネックレス、ペンダント

ネックレス
首飾り
サイズ M
素材  ジュズダマ
産地  町田市某所
時代  不明

縄文時代ジュズダマの出土は確認されていないが、使用されていた可能性が推定できる。(弥生時代以降であれば確実)
非売品

中央

ネックレス
首飾り
サイズ M
素材  ジュズダマ
産地  多摩市
時代  不明

ジュズダマでネックレスを作ってみました。こんなのもあったかなって感じ。

非売品

ペンダント
垂れ飾り
サイズ M
素材  鹿角/鳥骨/麻紐
産地  奈良県/ケンタッキー/川崎市
時代  縄文時代

鹿の角やイノシシの牙などに穴を開けてつるしたもの。
リーダーはヒスイ(硬玉)をつけることもある。

非売品

ペンダントの鳥骨の産地がケンタッキーとなっているのは、アメリカのケンタッキー州から持ってきたというわけではなく、ケンタッキーフライドチキンの骨を使っているからだそうだ。縄文時代の人々は身近な動物の骨を装飾品に使用することがあり、現代の我々にとって身近な骨、ということでケンタッキーの骨が採用されたらしい。

ウェアー 衣服

サイズ M
素材  麻
產地  東村山市
時代  縄文時代

衣服の出土例はないので、おそらくこんな感じかなと復元してみました。ズボンや靴ははいてたかな?

非売品

左腕 ブレスレット 貝輪

サイズ M
素材  ベンケイガイ
産地  千葉県鴨川市小湊
時代  縄文時代後期

殻の固い二枚貝に穴をあけて、 腕輪としたもの。女性のみが着装し、10枚以上まとめてつけることもある。

非売品

右腕 ブレスレット 腕輪

サイズ M
素材  タカラガイ
産地  房総半島以南
時代  縄文時代前期

確実な出土例はありませんが、 こんなのもあったかも。

非売品

ベスト そでなし

サイズ M
素材  縦糸:大麻/横糸:苧
産地  田島町/多摩市
時代  縄文時代

新潟県に伝わる編布編みの技法で復元。糸は天然の植物繊維を使用。製作時間、糸作り5日・ 編みこみ5日の計10日間。

非売品

ポシェット 小物入れ

サイズ S
素材  藤づる
産地  多摩市内
時代  縄文時代前期

三内丸山遺跡の出土品を復元。中にはクルミの殻が1点入っていた。三内丸山の素材はイグサ科の植物繊維を使用。

非売品

後ろ姿



リュック イジッコ

サイズ フリー
素材  チカラシバ(植物)
産地  福島県田島町
時代  現代

田島町で最近まで使われていた編物。山菜などを採取するときに使用。 縄文時代にも類似した編物は多く作られていた。

非売品

以前のタグは、白地のタグにえんじ色のアクセントで、一番上には「縄文良品」の文字書かれていたそうだ。以前のは「無印良品」のタグに似ていたらしい。

2020年7月1日からリニューアルし、アクセントはえんじ色から紺色に、タグ名は「縄文良品」から「縄文逸品」に変わったそう。

ここからは着ているものや身に着けているものについて解説されている文章や展示品を見ていくことにしよう。



撚る

糸・縄は、衣服、家屋、身の回りの様々な道具から土器の施文具(文様をつける道具)まで、生活のあらゆる場面で必要となる素材です。このため、糸・縄を「撚る」ワザはとても重要な技術の一つでした。実際、土器表面に残された縄文(縄を転がした文様)の観察から、「撚る」 ワザが縄文時代の初めにはすでに完成の域に達していたことがわかります。
繊維の原料には、アサ(大麻)やカラムシ(苧麻)、アカソ(赤麻)の靭皮(茎の皮の内皮)などが用いられたようです。植物から繊維をとり出す技術、そして糸・ 縄に適した植物に関する知識もまた、大切な生活の知恵だったことでしょう。



編む

布やカゴなど、縦と横の素材を編んでつくられたものを「編組製品」と呼びます。完全な形で出土することはほとんどありませんが、「編む」ワザが太古の昔から伝えられてきたことを示す証拠は数多く見つかっています。例えば、縄文土器の底に、これを作るときに敷かれていた敷物の痕が見つかることがあります。

縄文時代の布は「アンギン」と呼ばれる編み方が用いられています。なかには 1cmの間に経糸が10本以上並ぶ緻密な例も見つかっており、その技術については、 まだ解明すべきナゾが残されています。

アンギン

アンギンは、俵や菰などを編むのと同じ道具・技術で編まれた布のことで、その技術は新潟県津南町などに伝わっています。縄文時代の布はアンギンと同じ編み目になっていることから、 こうした道具を使っていた可能性もあります。

上段 縄文土器の底に残った網代

下段 網代(復元)



身を飾る

古代の人びとが身に着けたアクセサリー(装身具) は、時代や目的によってさまざま。
髪の毛には「かんざし」や「櫛」、耳には「玦状耳飾」や「耳栓」、首には「垂飾」、腕には「貝輪」・・・。どうやら、 おしゃれのためだけではないようです。
お墓で出土した様子や土偶の表現、また世界の民族例などから、装着した姿も思い浮かびます。


撮影日  2025年12月1、8日

撮影場所 東京都多摩市落合1丁目14-2