2025-04-06 (Sun)✎
コンクラーベ物は「天使と悪魔」以来でしょうか?その「天使と悪魔」も本を読んだり映画を観てから15年くらい経っているのでかなり内容は忘れていますが。(^^;
本作はローマ教皇の死から新教皇誕生までの選挙期間を描いた作品ですが、ミステリーでもあり、現実社会とも被るところがあり引き込まれますね。ほんの数日の出来事なのに、そこで起こる駆け引きや形勢の動きなど目が離せません。
いつも思うのは、神に仕える枢機卿や神父たちも人間だと言うこと。人がやることなので、やはり神とは違うわけでいろいろ人間臭いことが出て来るのは当然です。それがヒューマンドラマとして面白いんですけどね。主人公の心中や葛藤がとてもよくわかるし、やはりどんな立場の人もやはり人間なんだなと思うのはいつも同じです。(笑)昔からどの世界でも権力者たちの騒動は付きものですが、本作でもいかにもあり得そうな足の引っ張り合いとかが描かれて「だろうなー」と思わさせられるところも。
あくまで保守的に規律を堅く守りたい人もいれば、時代に沿う形に変革していきたい人もいるし、それは当然のことで、政治にしても常に保守派とリベラル派というのはいつの世もあります。自分の国のことしか考えていないというくだりはちょっとトランプ大統領を思い出してしまいましたが(^^; 今現在も世界が振り回されていて、本当に政治の世界はより難しいですよね。
宗教の世界はさすがに政治と一緒にはできませんが、それでも似たような人がいるのは人間社会だなぁと思います。テロがあったり、最後のオチ?も結構衝撃的!これも現代ならではのラストなのかな?
キャストがいいですよね。劇場鑑賞の理由のひとつにレイフ・ファインズが主演ということもあったのですが、ずっと出ずっぱりの主人公ローレンスは本当に真面目で正しい人だけど、だからこその苦悩もよく出ていたし、時折見せる人間ぽさがまたいいですよね。人間なら誰しもがそのように思うだろうところもあり、とても共感しやすい主人公でした。しかしヴォルデモートと同一人物には見えませんね~(笑)
ローレンスの親しい友人であるベリーニのスタンリー・トゥッチをはじめ、保守派の代表的なイタリア人テデスコ役のセルジオ・カステリットもいかにも自分たち第一主義っぽいところを見せ、アフリカ、カナダ出身の枢機卿たちもそれぞれの立場と思惑などよく伝わりました。
物語の鍵となるメキシコ出身のベニテス枢機卿の戦渦での実体験を語るシーンは圧巻でしたね。これは今も世界中で起きている戦争がいかなるものであるか、新たに考えさせられる一節でした。それで、選挙のゆくえも変わっていくわけですが・・・・
主要人物の中では紅一点のシスター・アグネス役はイザベラ・ロッセリーニ。イングリット・バーグマンの娘さんだったんですね。言われてみると似ています。ほとんど女性は関わることのできないコンクラーベの中で、影の役割を全うするシスターとして、一番重要なところでの存在感は凄かったです。
ところで亀の意味するものとは?最初、カメって両生類だっけ?と思いましたがどうやら違うようで、亀が意図するのは何なのかちょっとわかりませんでした。(^^;
おそらくある時期までは閉鎖的でほとんど一般の人が知ることがなかったであろうコンクラーベの様子が緻密に描かれ、セットとは言え、システィーナ礼拝堂での選挙風景は緊張感がありますね。サスペンスとしても、普段カトリックに触れることの少ない一般人が観ても面白い作品でした。
原題:CONCLAVE
ジャンル:サスペンス/ドラマ
製作国:アメリカ / イギリス
Color 120分
初公開日: 2025/03/20
公開情報:キノフィルムズ
映倫:G
監督:エドワード・ベルガー
原作:ロバート・ハリス
脚本:ピーター・ストローハン
音楽:フォルカー・バーテルマン/キャスティングディレクター/ニナ・ゴールド/マーティン・ウェア
出演:
レイフ・ファインズ・・・ローレンス
スタンリー・トゥッチ・・・ベリーニ
ジョン・リスゴー・・・トランブレ
セルジオ・カステリット・・・テデスコ
ルシアン・ムサマティ・・・アデイエミ
カルロス・ディエス・・・ベニテス
イザベラ・ロッセリーニ・・・シスター・アグネス
【解説とストーリー】
人気作家ロバート・ハリスが知られざる“教皇選挙(コンクラーベ)”の舞台裏を描いたベストセラー・ミステリーを「イングリッシュ・ペイシェント」「ザ・メニュー」のレイフ・ファインズ主演で映画化したサスペンス・ミステリー。世界中が固唾をのんで見守る教皇選挙を舞台に、各勢力の思惑や駆け引きが交錯し、次々と情勢が変化していく選挙戦の行方を、秘密のベールに包まれた教皇選挙そのものの詳細な描写とともにスリリングに描き出していく。共演はスタンリー・トゥッチ、ジョン・リスゴー、イザベラ・ロッセリーニ。監督はNetflix版「西部戦線異状なし」のエドワード・ベルガー。
カトリック教会の最高指導者であるローマ教皇が心臓発作で死去する。教会関係者は突然の悲報に動揺しながらも、すぐさま新教皇を決めるための教皇選挙の準備に入り、主席枢機卿のローレンスが一連の手続きを執り仕切ることに。世界各国から選挙に参加する枢機卿が続々と駆け付け、やがて外部から完全に遮断されたシスティーナ礼拝堂で極秘の投票が始まる。しかし有力候補たちの票は割れ、投票が繰り返されていく中、水面下での多数派工作は激しさを増し、信仰に悩みを抱えるローレンスの苦悩は深まっていくばかりだったが…。(allcinemaより)
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やっと観られました * by 木蓮
評判の良さに早く観たくてしょうがなかったのですが、ようやくおらが村でも公開となりました。
人間臭いサスペンスで大変面白かったのですが、シスター・アグネスの女性は空気のような存在というのにハッとしました。
今まで、それにも気づかないくらい女性が排除されて描かれていた気がします。
時代は変わっていくというメッセージ性のあるラストも良かったです。
人間臭いサスペンスで大変面白かったのですが、シスター・アグネスの女性は空気のような存在というのにハッとしました。
今まで、それにも気づかないくらい女性が排除されて描かれていた気がします。
時代は変わっていくというメッセージ性のあるラストも良かったです。


ミニシアター系だし、楽勝かと思っていたら、早々にチケットをとらないと観れないような状態で。(^^;
しかし、今の時代を表した話で、興味深く観れました。
どの世界もこのデジタル&コンプライアンスの厳しい時代は、変わっていくしかないのでしょうね。
確かに女性は相変わらず排除されてますね。
しかし、相撲の世界などと同じく、ここは伝統として変わらないのかも。