インフレ時代にグローバル投資は必須 オフショアファンド!規制や英語にめげずに海外投資、海外不動産 調査と経験の全記録

2025年11月

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キャプチャ0140

BlackRock(ブラックロック)は、1988年にラリー・フィンクによって設立された世界最大の資産運用会社として、運用資産総額約10兆ドルを誇る業界のリーディングカンパニーです。同社は2009年にバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を買収することにより、ETF事業の先駆者であるiSharesブランドを傘下に収め、現在では世界最大のETF運用会社としての地位を確立しています。

iSharesブランドは1996年の設立以来、インデックス投資の民主化を推進し、機関投資家と個人投資家の両方に低コストで透明性の高い投資商品を提供し続けています。同ブランドの特徴は、MSCI、FTSE、S&P等の主要インデックスプロバイダーとの緊密なパートナーシップにより、幅広い資産クラス、地域、セクター、投資テーマをカバーする包括的なETFラインナップを展開している点にあります。

パフォーマンス分析:13年間一貫したアンダーパフォーム

期間別パフォーマンス(2025年11月30日時点)

累積・年率リターン

期間ファンド (%)ベンチマーク (%)差異 (%)劣後率
1ヶ月-1.96-1.93-0.031.6%
3ヶ月-2.49-2.37-0.125.1%
6ヶ月+6.40+6.69-0.294.3%
YTD(年初来)+16.86+17.50-0.643.7%
1年+10.26+10.93-0.676.1%
3年(年率)+8.94+9.50-0.565.9%
5年(年率)+5.71+6.27-0.568.9%
設定来(年率)+4.75+5.36-0.6111.4%

深刻な事実:全期間でアンダーパフォーム

重要な問題

このファンドは、測定可能な全ての期間でベンチマークをアンダーパフォームしています:

  • 1ヶ月:-0.03%
  • 3ヶ月:-0.12%
  • 6ヶ月:-0.29%
  • YTD:-0.64%
  • 1年:-0.67%
  • 3年(年率):-0.56%
  • 5年(年率):-0.56%
  • 設定来(年率):-0.61%

パッシブファンドの存在意義

パッシブファンドは:

  • ベンチマークを追跡する
  • 経費分(約-0.5~-0.6%)のアンダーパフォームは許容範囲
  • しかし、それ以上のアンダーパフォームは問題

このファンドのトラッキングエラーは、ほぼ経費率と一致しています:

  • 経費率:0.54%
  • 設定来アンダーパフォーム:-0.61%
  • 差:-0.07%

これは、経費以外のコストがほぼゼロであることを示しています(優秀)。

しかし、問題は経費率0.54%自体が高すぎること

設定来年率+4.75%の評価

約13年間(2012年10月~2025年11月)の投資シミュレーション

2012年10月に100万円を投資した場合:

ファンド

  • 年率:+4.75%
  • 約13年後:約181万円
  • 利益:約81万円

ベンチマーク

  • 年率:+5.36%
  • 約13年後:約194万円
  • 利益:約94万円

差額:約-13万円(ファンド不利)

13年間で約13万円の機会損失です。

経費率差で説明できる

  • 年率差:-0.61%
  • 13年累積:約-7.6%
  • 100万円の投資で:約-14万円
  • 実際の損失とほぼ一致

5年年率+5.71%:低リターン

2020年11月~2025年11月の5年間

  • ファンド:年率+5.71%
  • ベンチマーク:年率+6.27%
  • 差:-0.56%

5年累積リターン

年率+5.71%を5年間複利計算すると:

  • (1 + 0.0571)^5 - 1 ≈ +32.2%
  • 100万円 → 約132万円
  • 利益:約32万円

ベンチマークとの差

  • ベンチマーク:(1 + 0.0627)^5 - 1 ≈ +35.7%
  • 差:約-3.5万円(100万円投資で)

年次パフォーマンス:2017年のピークから低迷

カレンダーイヤー・リターン(2015年~2024年)

過去10年間の年次リターン

ファンド (%)ベンチマーク (%)差異 (%)
2024+4.28+4.81-0.53
2023+5.70+6.18-0.48
2022-6.27-5.73-0.54
2021+3.95+4.45-0.50
2020+6.07+6.75-0.68
2019+17.61+18.24-0.63
2018-10.74-10.22-0.52
2017+25.46+25.96-0.50
2016+6.56+7.32-0.76
2015-9.07-8.06-1.01

重要な観察

1. 毎年アンダーパフォーム

  • 全10年間で、一度もベンチマークをアウトパフォームしていない
  • アンダーパフォーム幅:-0.48%~-1.01%
  • 平均:約-0.6%(経費率0.54%とほぼ一致)

2. 2017年がピーク(+25.46%)

  • 過去10年で最高のリターン
  • しかし、ベンチマーク(+25.96%)には負けている

3. 2015年、2018年、2022年の下落

  • 2015年:-9.07%(中国経済減速)
  • 2018年:-10.74%(米中貿易戦争)
  • 2022年:-6.27%(金利上昇)

4. 2019年の回復(+17.61%)

  • 米中貿易戦争の緩和
  • しかし、ベンチマーク(+18.24%)には劣後

経費率0.54%の影響:13年間で約13万円の損失

Vanguard Pacific(経費率0.10%)との比較

仮想シミュレーション

2012年10月に100万円を投資し、13年間保有した場合:

iShares Pacific ex Japan(経費率0.54%)

  • グロスリターン(経費控除前):年率約+5.29%(推定)
  • ネットリターン(経費控除後):年率+4.75%
  • 13年後:約181万円
  • 累積経費:約-13万円(推定)

Vanguard Pacific(経費率0.10%、仮想)

  • グロスリターン(経費控除前):年率約+5.29%(同じと仮定)
  • ネットリターン(経費控除後):年率+5.19%
  • 13年後:約193万円
  • 累積経費:約-3万円(推定)
  • 差額:約+12万円(Vanguard有利)

経費率差0.44%の重大性

  • 年率0.44%の差
  • 13年累積で約-10~-12万円
  • 投資家にとって大きな損失

なぜ低コストのETFに乗り換えないのか

iShares Pacific ex Japanを保有し続ける理由はない

投資家は:

  • このファンドを売却
  • Vanguard Pacific ETF等の低コストETFに乗り換え
  • 年間約4,400円(100万円投資で)のコスト削減

スイッチングコスト

しかし、乗り換えには:

  • 売却時の税金(キャピタルゲイン課税)
  • 買い替えの手数料
  • これらを考慮しても、長期的には低コストETFが有利

オーストラリア経済リスク:中国依存と資源価格変動

オーストラリア経済の構造

主要輸出品(2024年推定)

品目比率
鉄鉱石約30%
石炭約15%
天然ガス(LNG)約10%
約5%
その他鉱物資源約10%
資源合計約70%

中国への輸出依存

  • オーストラリアの最大輸出先:中国(約40%)
  • 中国の経済成長がオーストラリア経済を左右
  • 中国リスク = オーストラリアリスク

中国経済減速のリスク

2015年と2018年の下落

  • 2015年:-9.07%(中国株式市場暴落)
  • 2018年:-10.74%(米中貿易戦争)

どちらも:

  • 中国経済の減速懸念
  • 資源価格の下落
  • オーストラリア株式の下落

2025年以降のリスク

中国経済は:

  • 不動産バブルの崩壊
  • 地方政府債務問題
  • 少子高齢化
  • 米中対立

これらが:

  • 中国のインフラ投資減少
  • 鉄鉱石・石炭需要減少
  • オーストラリア経済・株式市場に打撃

オーストラリア4大銀行のリスク

不動産バブルの懸念

オーストラリアの住宅価格は:

  • シドニー、メルボルンで中央値$100万超(約1.5億円)
  • 世界で最も高い住宅価格/所得比率
  • 住宅ローンが4大銀行の主力

もし不動産バブルが崩壊すれば:

  • 4大銀行の不良債権増加
  • 株価下落
  • このファンドへの大打撃(4大銀行で19.50%)

香港・シンガポールリスク

香港(20.03%):政治リスク

2019年以降の政治不安

  • 2019年:香港民主化デモ
  • 2020年:国家安全維持法施行
  • 中国政府の影響力増大

投資家の懸念

  • 香港の金融センターとしての地位低下
  • 資金流出
  • 株式市場の低迷

AIA Group(5.30%)

  • 香港最大の保険会社
  • 政治リスクに影響される可能性

シンガポール(16.77%):競争激化

金融センターとしての地位

シンガポールは:

  • アジアの金融ハブ
  • しかし、香港との競争激化
  • 中国経済の影響も受ける

DBS Group Holdings(4.34%)

  • シンガポール最大の銀行
  • 中国・香港への貸付が多い
  • 中国リスクに晒される


この記事は投資に関する情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。投資決定は各自の判断と責任において行ってください。過去のパフォーマンスは将来の運用成果を保証するものではありません。


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ブルーインパルス見れました。

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Fidelity Investmentsとは:世界最大級の資産運用会社

Fidelity Investments(フィデリティ・インベストメンツ)は、1946年にボストンで創業された、世界最大級の独立系資産運用会社です。

コスト構造の徹底分析:経費率0.65%は妥当か

経費率0.65%の詳細

コスト情報

  • Expense Ratio (Gross):0.65%
  • Expense Ratio (Net):0.65%
  • GrossとNetが同じ = 費用免除・費用補填なし
  • 実際のコストが0.65%

競合ファンドとのコスト比較

同カテゴリー(Pacific/Asia ex-Japan Stk)の主要ファンド

ファンド名経費率純資産モーニングスター格付け
Fidelity Emerging Asia (FSEAX)0.65%$1,424M★★★★
Matthews Asia Growth Fund1.08%$1,400M程度★★★★
Invesco Asia Pacific Growth Fund1.10%程度
iShares MSCI All Country Asia ex Japan ETF (AAXJ)0.69%$3,700M
平均的なアクティブファンド1.00-1.50%

重要な洞察

  1. FSEAXの0.65%は低コスト
    • アクティブファンドとしては極めて低い
    • 平均的なアクティブファンド(1.00-1.50%)より大幅に低い
  2. パッシブETFと同等
    • iShares AAXJ(パッシブETF):0.69%
    • FSEAX(アクティブ):0.65%
    • アクティブなのにパッシブより安い
  3. Fidelityのスケールメリット
    • 純資産$1,424M(約2,136億円)の規模
    • Fidelityの巨大な運用資産によるコスト効率
    • 投資家に還元

モーニングスター・コスト評価:Low(低い、優秀)

コスト評価

  • Expenses: Low(低い)
  • モーニングスターが同カテゴリー内で評価
  • 同カテゴリーの他ファンドと比較して「低コスト」と認定

これは、パフォーマンスとコストの両立を意味します。

長期投資におけるコスト差の累積効果

10年間の投資でのコスト比較シミュレーション

100万円を10年間投資した場合(年率リターンを8%と仮定):

FSEAX(0.65%)

  • 最終評価額:約212万円
  • 累積コスト:約138,000円

平均的なアクティブファンド(1.20%)

  • 最終評価額:約202万円
  • 累積コスト:約245,000円
  • 差額:約-10万円(不利)

iShares AAXJ(0.69%、パッシブETF)

  • 最終評価額:約211万円
  • 累積コスト:約146,000円
  • 差額:約+1万円(FSEAX有利)

しかし、FSEAXはベンチマークを年率約+2%アウトパフォームしているため:

実際の10年後の評価額(年率8.40% vs. 6.39%)

  • FSEAX(年率8.40%):約224万円
  • iShares AAXJ(年率6.39%、ベンチマーク連動と仮定):約187万円
  • 差額:約+37万円(FSEAX圧倒的有利)

コストの総合評価:完全に妥当

結論

経費率0.65%は、以下の理由で完全に妥当かつ投資家に有利です:

  1. アクティブファンドとしては極めて低コスト
    • 同カテゴリー平均を大幅に下回る
  2. パッシブETFと同等かそれ以下
    • コスト面でパッシブに引けを取らない
  3. パフォーマンスがコストを補って余りある
    • 年率+2.01%のアウトパフォーマンス
    • 0.65%のコストを払っても、ネットで+1.36%の超過リターン
  4. モーニングスターが「Low」と評価
    • 第三者機関による客観的評価

競合商品との詳細比較

パッシブETF vs. アクティブファンド

iShares MSCI All Country Asia ex Japan ETF (AAXJ) との比較

項目FSEAX(アクティブ)AAXJ(パッシブETF)
経費率0.65%0.69%
純資産$1,424M$3,700M
保有銘柄数73銘柄約1,100銘柄
運用方式アクティブパッシブ
パフォーマンス(10年年率)8.40%約6.4%(推定)
モーニングスター格付け★★★★N/A(ETF)
最低投資額$01株(約$60)
取引1日1回(NAV)リアルタイム

FSEAX の優位点

✓ アウトパフォーマンス:年率約+2% ✓ 低コスト:0.65% vs. 0.69% ✓ 集中ポートフォリオ:73銘柄で高確信度投資 ✓ モーニングスター★★★★:優れた評価

AAXJの優位点

✓ 大規模:$3,700M(FSEAXの2.6倍) ✓ 広範な分散:約1,100銘柄 ✓ リアルタイム取引:市場時間中いつでも売買可能 ✓ トラッキング精度:ベンチマークにほぼ完全に連動

結論

  • パフォーマンス重視:FSEAX
  • 分散・安定性重視:AAXJ

ただし、10年で約+37%(100万円あたり約37万円)の差は極めて大きく、パフォーマンス重視の投資家にはFSEAXが圧倒的に有利です。

他のアクティブファンドとの比較

Matthews Asia Growth Fund との比較

項目FSEAXMatthews Asia Growth
経費率0.65%1.08%
10年年率リターン8.40%約7%(推定)
モーニングスター格付け★★★★★★★★

FSEAX の優位点

✓ 低コスト:0.65% vs. 1.08%(年率0.43%の差) ✓ 高パフォーマンス:約+1.4%の年率差 ✓ コストとパフォーマンスの両立

結論

同じ★★★★格付けでも、FSEAXの方がコスト・パフォーマンスともに優れています。

米国投資家にとっての投資適格性

推奨投資家プロファイル(米国居住者)

✅ 強く推奨される投資家

1. 長期投資家(10年以上)

  • 設定来32年で年率+8.40%の実績
  • 短期的な変動(2022年の-31.26%など)を乗り越えられる
  • 複利効果を享受

2. 新興アジアの成長に賭けたい投資家

  • 中国、インド、ASEAN諸国の長期成長を信じる
  • テクノロジー・消費の成長を捉えたい
  • 先進国株式との分散効果

3. アクティブ運用の価値を信じる投資家

  • パッシブではなく、銘柄選択の優位性を重視
  • Fidelityのリサーチ力を信頼
  • 年率+2.01%のアルファに価値を見出す

4. リスク許容度が高い投資家

  • 標準偏差16.87%の高ボラティリティを受け入れ
  • 2022年の-31.26%のような大幅下落を許容
  • 高リスク・高リターンを追求

5. Fidelityアカウント保有者

  • Fidelityの口座で取引手数料無料(No Transaction Fee)
  • 最低投資額$0で少額から投資可能
  • 既存のポートフォリオに追加しやすい

6. 税効率を重視する投資家

  • ポートフォリオ回転率77%は中程度
  • 極端に高くない(過度な売買による課税を避ける)
  • 長期保有志向

7. グロース株投資家

  • Equity StyleMap:Large Growth
  • TSMC、Tencent、SK Hynixなどの成長株
  • AI、eコマース、半導体のテーマ

投資を慎重に検討すべき投資家(米国居住者)

❌ 推奨されない投資家

1. 短期投資家・トレーダー

  • 日次のボラティリティが高い
  • ミューチュアルファンドは1日1回のNAV取引のみ
  • 頻繁な売買には不向き

2. 元本保証を重視する投資家

  • 2022年に-31.26%の下落
  • 元本割れのリスクが常に存在
  • 債券や預金とは本質的に異なる

3. インカムゲイン(配当)を求める投資家

  • "Seeks capital appreciation"(キャピタルゲイン追求)
  • 配当利回りは低い
  • 配当重視ならREITや高配当株ファンドが適切

4. 中国リスクを完全に避けたい投資家

  • トップ10銘柄のうち5銘柄が中国・香港企業
  • 中国政府の政策リスク
  • 地政学リスク

5. 低ボラティリティを求める投資家

  • 標準偏差16.87%は高い
  • 年間-30%超の下落もあり得る
  • 安定志向には不向き

6. パッシブ運用で十分と考える投資家

  • iShares AAXJなどのパッシブETFで満足
  • アクティブ運用の価値を信じない
  • ただし、FSEAXは年率+2.01%アウトパフォームの実績

米国投資家への推奨ポートフォリオ配分

保守的(全資産の5%~10%)

  • 米国株式:60%
  • 米国債券:30%
  • FSEAX:5-10%
  • 新興市場へのエクスポージャーを限定的に

標準的(全資産の10%~15%)

  • 米国株式:50%
  • 国際先進国株式:15%
  • 米国債券:20%
  • FSEAX:10-15%
  • バランスの取れた国際分散

積極的(全資産の15%~20%)

  • 米国株式:40%
  • 国際先進国株式:20%
  • 米国債券:15%
  • FSEAX:15-20%
  • その他:5%
  • 新興市場への大規模投資

推奨上限:20%

新興市場の高ボラティリティを考慮し、全資産の20%を超える配分は一般的に推奨されません。

日本居住者にとっての投資適格性

重要な制約:日本からの投資は困難

米国ミューチュアルファンドへの投資制限

日本居住者が米国ミューチュアルファンド(FSEAX)に投資することは、以下の理由で極めて困難です:

1. 米国証券会社の口座開設制限

  • Fidelity、Vanguard、Schwabなどの米国証券会社は、一般的に非米国居住者の口座開設を制限
  • 例外的に受け入れる証券会社もあるが、極めて限定的

2. 日本の証券会社での取扱い

  • 日本の証券会社(楽天証券、SBI証券など)では米国ミューチュアルファンドの取扱いがほとんどない
  • 米国ETFは購入可能だが、ミューチュアルファンドは不可

3. 税務上の複雑性

  • 米国ミューチュアルファンドは「PFICルール」(Passive Foreign Investment Company)の対象となる可能性
  • 極めて複雑で不利な税務処理
  • 専門家の助言が必須

4. 為替リスク

  • ドル建て商品のため、USD/JPY為替リスク
  • 為替ヘッジ版は存在しない

日本居住者への代替投資戦略

代替案1:米国上場ETFを活用

日本の証券会社を通じて、以下の米国ETFに投資可能:

iShares MSCI All Country Asia ex Japan ETF (AAXJ)

  • ティッカー:AAXJ
  • 経費率:0.69%
  • FSEAX と同じベンチマークを追跡
  • 楽天証券、SBI証券などで購入可能

利点

  • 日本から投資可能
  • パッシブ運用で透明性が高い
  • コストも低い(0.69%)

欠点

  • FSEAXのようなアウトパフォーマンスは期待できない
  • パッシブ運用のため、ベンチマークと同等のリターン

代替案2:国内投信を活用

日本国内の新興国株式ファンド

例:

  • ピクテ新興国インカム株式ファンド
  • アライアンス・バーンスタイン新興国成長株投信
  • その他

利点

  • 日本の証券会社で購入可能
  • NISA対象(税制優遇)
  • 円建てで為替リスク管理

欠点

  • 信託報酬が高い(1.5%~2.0%程度)
  • アジア特化ではなく、新興国全般
  • パフォーマンスがFSEAXに劣る可能性

代替案3:個別株投資

米国ADR(American Depositary Receipt)

日本の証券会社を通じて、以下の個別株を購入:

  • TSMC(TSM)
  • Alibaba(BABA)
  • PDD Holdings(PDD)
  • その他

利点

  • 個別に銘柄を選択可能
  • FSEAXのトップ10銘柄を再現

欠点

  • 分散効果が限定的
  • 銘柄選択の手間
  • リバランスの必要性

日本居住者への推奨

現実的な選択肢

  1. iShares AAXJ(米国ETF)を購入
    • 最も現実的
    • FSEAXと同じベンチマーク
    • パッシブだがコストが低い
  2. 国内の新興国株式ファンドを活用
    • NISA対象で税制優遇
    • 円建てで為替リスク管理
    • ただしコストが高い
  3. 個別株でトップ銘柄を再現
    • TSMC、Tencent、Alibabaなど
    • 手間がかかるが可能

結論

日本居住者にとって、FSEAXに直接投資することは現実的ではありません。代わりに、**iShares AAXJ(米国ETF)**が最も合理的な選択肢です。

投資判断チェックリスト

投資前の確認事項(米国投資家向け)

本ファンドへの投資を検討する前に、以下を確認してください:

□ 10年以上の長期投資を前提としているか?
□ 年間-30%超の下落を許容できるか?
□ 新興アジアの長期成長を信じているか?
□ アクティブ運用の価値(年率+2.01%のアルファ)を認めるか?
□ Fidelityのリサーチ力を信頼できるか?
□ 中国政府の政策リスクを理解しているか?
□ ポートフォリオ全体の15%以下に留めるか?
□ キャピタルゲイン重視(配当は二の次)で良いか?
□ 標準偏差16.87%の高ボラティリティを受け入れるか?
□ Fidelityアカウントを持っているか(または開設可能か)?

全てに「はい」と答えられる米国投資家には、本ファンドへの投資を強く推奨します。

投資前の確認事項(日本投資家向け)

□ 米国ミューチュアルファンドへの投資が困難であることを理解したか?
□ 代替案(iShares AAXJ、国内投信、個別株)を検討したか?
□ PFICルールの税務上の複雑性を理解したか?
□ 為替リスク(USD/JPY)を許容できるか?

日本居住者には、FSEAX直接投資ではなく、iShares AAXJなどの代替案を推奨します。

最終的な投資判断:強く推奨

総合評価(米国投資家向け)

★★★★★(星5つ、最高評価)

Fidelity Emerging Asia Fund (FSEAX)は、以下の理由で米国投資家に強く推奨されます:

  1. 圧倒的なパフォーマンス実績
    • 設定来32年で年率+8.40%(ベンチマーク+6.39%)
    • 10年で年率+8.40%(ベンチマーク+6.39%)
    • 年率+2.01%の継続的なアウトパフォーマンス
  2. モーニングスター★★★★格付け
    • 3年格付け:★★★★★(上位10%)
    • 10年格付け:★★★★★(上位10%)
    • 総合格付け:★★★★(上位22.5%-10%)
  3. 低コスト
    • 経費率0.65%はアクティブファンドとして極めて低い
    • パッシブETF(0.69%)よりも安い
    • モーニングスター評価「Low」(優秀)
  4. 大規模で安定
    • 純資産$1,424M(約2,136億円)
    • Fidelityの巨大な資産運用能力
    • 償還リスクは極めて低い
  5. Fidelityのリサーチ力
    • 74,000名の従業員
    • 世界各地のリサーチオフィス
    • 現地調査の徹底
  6. 優れた銘柄選択
    • TSMC、Tencent、SK Hynixなど勝ち組銘柄
    • 73銘柄の集中ポートフォリオ
    • Large Growthスタイルで成長を捉える
  7. Fidelity Fund Pick
    • Fidelity自身が推奨
    • No Transaction Fee(取引手数料無料)
    • 最低投資額$0

投資推奨の条件

推奨投資家

✓ 米国居住者 ✓ 長期投資家(10年以上) ✓ リスク許容度が高い ✓ 新興アジアの成長に賭ける ✓ アクティブ運用の価値を信じる

推奨配分

  • 保守的:全資産の5-10%
  • 標準的:全資産の10-15%
  • 積極的:全資産の15-20%

推奨投資方法

  1. ドルコスト平均法(定期定額投資)
    • 毎月または毎四半期、一定額を投資
    • 価格変動リスクを平準化
    • 高値掴みを避ける
  2. リバランス戦略
    • 年1回または半年に1回
    • 目標配分を維持
    • 利益確定と損失限定
  3. 長期保有
    • 最低10年間の保有
    • 短期的な変動に惑わされない
    • 複利効果を最大化

日本居住者への推奨

代替案:iShares AAXJ(米国ETF)

項目評価
投資可能性★★★★★(日本の証券会社で購入可)
パフォーマンス★★★(ベンチマーク連動)
コスト★★★★(0.69%)
流動性★★★★★($3,700M)
総合評価★★★★

FSEAXに直接投資できない日本居住者には、iShares AAXJを代替案として強く推奨します。

3部作の最終総括

全体評価マトリクス

項目評価コメント
パフォーマンス★★★★★32年で年率+8.40%、ベンチマーク大幅アウトパフォーム
コスト★★★★★0.65%は極めて低い
規模★★★★$1,424Mは十分、償還リスク低
リスク管理★★★高ボラティリティ(標準偏差16.87%)
運用体制★★★★★Fidelityの巨大リサーチ力
銘柄選択★★★★★TSMC、Tencent等の勝ち組銘柄
総合評価★★★★★米国投資家に強く推奨

前編・中編・後編の要点

前編の要点

  • Fidelityは世界最大級の資産運用会社($4.9兆)
  • FSEAXは32年の実績を持つ新興アジア特化ファンド
  • 73銘柄の集中ポートフォリオ
  • モーニングスター★★★★格付け

中編の要点

  • 設定来32年で年率+8.40%(ベンチマーク+6.39%)
  • 年率+2.01%の継続的なアウトパフォーマンス
  • 2023-2025年で大幅アウトパフォーム
  • 2022年の-31.26%下落を2023-2025年で取り戻す

後編の要点

  • 経費率0.65%は極めて低コスト
  • 米国投資家に強く推奨(★★★★★)
  • 日本居住者はiShares AAXJが代替案
  • 全資産の5-20%の配分を推奨


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ESGに関するファクトシートの記述は全部無視してます。

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GuruFocusとは:著名投資家の投資行動を追跡する独自プラットフォーム

GuruFocus(グルフォーカス)は、2004年にDr. Charlie Tian(チャーリー・ティアン博士)によって設立された、独自の投資リサーチプラットフォームです。

GuruFocusの創業ストーリー

Dr. Charlie Tianは:

  • 中国出身のコンピューター科学者
  • テキサス大学オースティン校でPh.D.取得
  • シリコンバレーのエンジニアから投資家へ転身
  • ウォーレン・バフェットの投資哲学に深く影響を受ける

前編では、GuruFocusの独自性、「Guru投資」の哲学、5ステップ投資プロセス、そしてメガキャップ・テクノロジー株に集中したポートフォリオについて解説しました。

中編では、2021年12月の設定以来約4年間にわたる具体的な運用実績、S&P 500との詳細比較、そしてなぜこのファンドはベンチマークを一貫してアンダーパフォームしているのかという本質的な問題を分析します。

パフォーマンス分析:一貫したアンダーパフォーマンス

期間別パフォーマンス(2025年9月30日時点)

GFGF vs. S&P 500の比較

期間GFGF (NAV)S&P 500差異アンダーパフォーム
3ヶ月+2.36%+8.12%-5.76%71%劣後
6ヶ月+10.83%+19.96%-9.13%46%劣後
1年+12.36%+17.60%-5.24%30%劣後
3年(年率)+22.80%+24.94%-2.14%9%劣後
設定来(年率)+8.50%+11.35%-2.85%25%劣後

深刻な問題:全期間でアンダーパフォーム

重要な事実

GFGFは、測定可能な全ての期間でS&P 500をアンダーパフォームしています:

  • 3ヶ月:-5.76%
  • 6ヶ月:-9.13%
  • 1年:-5.24%
  • 3年(年率):-2.14%
  • 設定来(年率):-2.85%

一つの期間もアウトパフォームしていないという事実は、極めて深刻です。

設定来年率+8.50% vs. S&P 500 +11.35%の意味

約4年間(2021年12月~2025年9月)の投資シミュレーション

2021年12月15日に100万円を投資した場合:

GFGF

  • 年率:+8.50%
  • 約4年後:約138万円
  • 利益:約38万円

S&P 500

  • 年率:+11.35%
  • 約4年後:約153万円
  • 利益:約53万円

差額:約-15万円(GFGF不利)

100万円の投資で、約4年間で約15万円の機会損失です。

3年年率+22.80%:高リターンだが不十分

3年年率+22.80%の評価

一見すると、年率+22.80%は極めて優秀なリターンです。しかし:

  • S&P 500:年率+24.94%
  • 差:-2.14%

3年累積リターンの比較

年率リターンを3年累積に換算:

GFGF

  • (1 + 0.2280)^3 - 1 = 約+85%
  • 100万円 → 約185万円

S&P 500

  • (1 + 0.2494)^3 - 1 = 約+95%
  • 100万円 → 約195万円

差額:約-10万円(GFGF不利)

1年+12.36%:大幅なアンダーパフォーム

2024年10月~2025年9月の1年間

  • GFGF:+12.36%
  • S&P 500:+17.60%
  • 差:-5.24%(30%劣後)

投資シミュレーション

100万円を投資した場合:

  • GFGF:約112万円
  • S&P 500:約118万円
  • 差額:約-6万円

1年間で約6万円の機会損失は、大きな問題です。

短期パフォーマンス:さらに深刻

6ヶ月:-9.13%のアンダーパフォーム

  • GFGF:+10.83%
  • S&P 500:+19.96%
  • 差:-9.13%(46%劣後)

3ヶ月:-5.76%のアンダーパフォーム

  • GFGF:+2.36%
  • S&P 500:+8.12%
  • 差:-5.76%(71%劣後)

直近の短期パフォーマンスは、さらに悪化しています。

なぜアンダーパフォームするのか:7つの理由

理由1:13Fデータの遅延

13F報告書の限界

13F報告書は:

  • 四半期末から45日以内に提出
  • つまり、最大1.5ヶ月の遅延
  • 提出時点では、Guruは既にポジションを変更している可能性

2025年6月末のポートフォリオ → 8月15日に13F提出

  • GFGFは8月15日以降にこの情報を取得
  • しかし、Guruは7月に既に売却している可能性
  • GFGFは遅れて買い、遅れて売る

ファクトシートの警告

"Securities recommended for the Fund is based on publicly available information, however, it may not always reflect real-time portfolio holdings. As a result, the Fund may purchase or retain securities that are no longer favored by the Gurus, which may hurt the Fund's performance."

この遅延が、アンダーパフォームの最大の要因です。

理由2:半年ごとのリバランスによる市場変動リスク

リバランスのタイミング問題

GFGFは半年ごとにリバランスしますが:

  • リバランス直後に市場が大きく動く
  • 市場の方向転換に遅れる

ファクトシートの警告

"Because the Fund's portfolio is reconstituted on a semi-annual basis, the Fund's market exposure may be affected by significant market movements following a reconstitution or may lag a significant change in the market's direction. Such lags between market performance and changes to the Fund's exposure may result in significant underperformance relative to the market."

  • 2025年3月にリバランス → NVIDIA大幅買い増し
  • 2025年4月:NVIDIA急落
  • 次のリバランスは9月 → 6ヶ月間損失を抱える

理由3:メガキャップ集中のリスク

時価総額中央値$889B(約133兆円)

GFGFは:

  • Apple、Microsoft、Alphabet、NVIDIA、Amazonなどに集中
  • これらの株価は既に高い
  • さらなる上昇余地が限定的

2021-2022年のメガキャップ調整

GFGFの設定時期(2021年12月)は:

  • メガキャップがピークに近い
  • 2022年:Fed利上げでメガキャップ急落
  • NASDAQ:2022年に約-33%

GFGFは、最悪のタイミングで設定された可能性があります。

理由4:高バリュエーション(P/E 35.97)

P/E 35.97 vs. S&P 500の24.50

GFGFのP/Eは、S&P 500より47%高いです。

「Value」戦略なのに高バリュエーション

GFGFは「Quality + Value」を謳っていますが:

  • 実際は「Quality + Growth」
  • 高バリュエーション銘柄に投資
  • 金利上昇局面で不利

2022-2023年の金利上昇

  • Fed政策金利:0% → 5.5%
  • 高バリュエーション株が調整
  • GFGFは大幅下落(推定)

理由5:アクティブ運用のコスト(0.65%)

経費率0.65%の重み

  • GFGF:0.65%
  • S&P 500インデックスファンド(例:VOO):0.03%
  • 差:0.62%

年率0.62%のコスト差は、4年間で約2.5%の累積コスト差になります。

設定来のアンダーパフォーム-2.85%

  • 実際のアンダーパフォーム:-2.85%
  • 経費率差:約-2.5%
  • 経費率がほぼ全てのアンダーパフォームを説明

つまり、アクティブ運用が付加価値を生んでいない可能性が高いです。

理由6:小規模ファンド($35.89M)の不利

運用資産$35.89M(約54億円)の問題

小規模ファンドは:

  • 取引コストが高い(スプレッド、マーケットインパクト)
  • スケールメリットがない
  • 機関投資家が購入しない
  • 流動性が低い

年間収益約$233,000

  • 経費率0.65% × $35.89M = 約$233,000
  • ポートフォリオマネージャー1名の人件費
  • オフィス賃料、システムコスト、監査費用
  • 赤字運営の可能性

理由7:Guruの投資判断をそのままコピーできない

Guruの投資は複雑

Guruの投資判断は:

  • マクロ経済分析
  • 企業との直接対話
  • 長期的な視点(10年以上)
  • ポートフォリオ全体のバランス

GFGFは表面的なコピー

GFGFは:

  • 13F報告書の保有銘柄を見るだけ
  • Guruの投資理由を知らない
  • Guruの売却タイミングを知らない
  • 表面的なコピーでは成功しない

「Guru投資」の根本的な問題

問題1:Guruは自分のポートフォリオを公開していない

13F報告書の限界

13F報告書は:

  • 米国上場株式のみ開示
  • 債券、オプション、海外株式は非開示
  • Guruのポートフォリオの一部のみ

Warren Buffettの例

Berkshire Hathawayのポートフォリオ:

  • 公開株式:約$300B
  • 非公開事業:約$500B(保険、鉄道、製造など)
  • 13F報告書は全体の約37%のみ

GFGFは、Buffettのポートフォリオの一部しか追跡していません。

問題2:Guruは異なる投資哲学を持つ

多様なGuru

GuruFocusが追跡するGuruは:

  • Warren Buffett:長期バリュー、ホールド
  • David Einhorn:ショート戦略も活用
  • Ray Dalio:マクロ経済、分散投資
  • Bill Gates:テクノロジー集中

矛盾する投資判断

  • Buffett:金融株を買い増し
  • Einhorn:金融株をショート
  • GFGFはどちらを選ぶのか?

異なる哲学のGuruを一つのファンドに混ぜることは、矛盾を生みます。

問題3:Guruの投資タイミングが分からない

買いと売りのタイミング

13F報告書は、ある時点のポートフォリオを示すだけで:

  • いつ買ったのか不明
  • どの価格で買ったのか不明
  • いつ売る予定なのか不明

Guru Aが2025年6月末にNVIDIAを保有:

  • 2024年1月に$500で購入?
  • 2025年6月に$1,200で購入?
  • GFGFは$1,200で追従買い → 高値掴み

問題4:Guruは小規模投資家とは異なる制約

大規模ポートフォリオの制約

Warren Buffettのような大規模投資家は:

  • 時価総額$10B以上の銘柄しか買えない(流動性の問題)
  • 一度買うと簡単に売れない(マーケットインパクト)
  • SEC規制による制約

小規模ファンド($35.89M)の有利な点

GFGFは小規模なので:

  • 中小型株も買える
  • 機動的に売買できる
  • Guruを盲目的に追従する必要はない

しかし、GFGFはGuruの大型株を追従買いしており、小規模ファンドの利点を活かしていません。

NAV vs. Market Priceの乖離:ほぼ一致

NAV vs. Market Priceのパフォーマンス

期間NAVMarket Price差異
3ヶ月+2.36%+2.56%+0.20%
6ヶ月+10.83%+10.75%-0.08%
1年+12.36%+12.21%-0.15%
3年(年率)+22.80%+22.76%-0.04%
設定来(年率)+8.50%+8.50%0.00%

重要な洞察

  • NAVとMarket Priceはほぼ一致
  • プレミアム・ディスカウントがほとんどない
  • ETFとしては健全な動作

ただし、この一致は:

  • 小規模ファンドなので、裁定取引が機能している
  • 流動性が低い可能性も示唆

S&P 500インデックスファンドとの比較

Vanguard S&P 500 ETF (VOO)との比較

基本情報比較

項目GFGFVOO (S&P 500)
経費率0.65%0.03%
運用資産$35.89M約$500,000M
保有銘柄数29銘柄500銘柄
運用方式アクティブパッシブ
設定来年率リターン+8.50%+11.35%

GFGFの劣位性

  • コスト:0.65% vs. 0.03%(約22倍)
  • パフォーマンス:+8.50% vs. +11.35%(-2.85%)
  • 規模:$35.89M vs. $500,000M(約14,000倍)
  • 分散:29銘柄 vs. 500銘柄

結論

GFGFは、あらゆる面でS&P 500インデックスファンドに劣ると言わざるを得ません。

中小型株ファンドとの比較

Russell 2000(中小型株指数)との比較

GFGFは大型株集中

  • 時価総額中央値:$889B
  • Russell 2000の中央値:約$1-2B
  • GFGFは中小型株ファンドではない

中小型株の方が高リターン?

一般的に、長期的には:

  • 中小型株 > 大型株のリターン
  • ただし、ボラティリティも高い

GFGFの機会損失

GFGFは:

  • 小規模ファンド($35.89M)で中小型株に投資可能
  • しかし、メガキャップに集中
  • 小規模ファンドの利点を活かしていない

定量的分析:統計的有意性

設定来年率-2.85%のアンダーパフォームは有意か

約4年間のデータ

  • サンプル期間:約48ヶ月
  • アンダーパフォーム:年率-2.85%
  • 標準誤差:約2-3%(推定)

統計的評価

年率-2.85%のアンダーパフォームは:

  • 標準誤差の約1倍
  • 統計的に有意ではない可能性
  • より長期のデータが必要

ただし、傾向は明確

全ての測定期間でアンダーパフォームしているため:

  • 偶然ではない
  • 構造的な問題がある可能性が高い

投資家への影響

100万円を4年間投資した場合の損失

シミュレーション

ファンド設定来年率4年後評価額利益
GFGF+8.50%約138万円約38万円
S&P 500 (VOO)+11.35%約153万円約53万円
差額-2.85%約-15万円約-15万円

累積コスト

4年間の累積コスト:

  • GFGF:0.65% × 4 = 約2.6%(複利考慮で約2.8%)
  • VOO:0.03% × 4 = 約0.12%
  • 差:約2.7%

経費率差とアンダーパフォームの関係

  • 実際のアンダーパフォーム:-2.85%
  • 経費率差:約-2.7%
  • ほぼ一致

これは、アクティブ運用が全く付加価値を生んでいないことを示唆します。



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本業多忙でブログ記事が遅れがちですが、年末年始に追いつけますのでご安心ください。

Lying to the Japanese Family Court During Will Verification

If you are a foreign resident living in Japan, there are certain legal boundaries that you must never cross.

One of the most dangerous — and most misunderstood — is lying to the Japanese Family Court during will verification (probate).

Many people assume this procedure is a mere formality. It is not.

Giving false statements to a Japanese court can lead to criminal charges, loss of trust by the court, and serious immigration consequences.

This article explains why.


1. What is “will verification” in Japan?

In Japan, when a handwritten will (self-written will) is found after someone’s death, it must usually be submitted to the Family Court for a procedure called will verification.

The court checks:

  • The physical condition of the will

  • The date, signature, and format

  • How and where the will was stored

Important: The court does not decide who wins the inheritance at this stage. However, it creates an official court record that may later be used in disputes or criminal investigations.


2. What counts as “lying” to the Family Court?

Lying does not require dramatic false testimony.

Examples include:

  • Saying you “don’t know” about the will when you actually do

  • Giving a false explanation about when or where the will was found

  • Downplaying your involvement in keeping or managing the will

  • Coordinating stories with other family members

Even if you are not under oath, knowingly providing false information to the court can still be illegal.


3. Possible criminal consequences

Depending on the situation, false statements during will verification may lead to:

  • Charges related to false statements to judicial authorities

  • Obstruction of justice

  • Related document or evidence offences

Japanese courts treat dishonesty especially seriously when it affects legal procedures involving inheritance.

This is not “just a family issue” — it is a matter involving the court system.


4. Why this is especially risky for foreign residents

For non-Japanese residents, the risks go beyond criminal law.

A criminal record in Japan may affect:

  • Visa renewals

  • Change of residence status

  • Applications for permanent residence

Immigration authorities evaluate not only the offence itself, but also whether the person has shown respect for Japanese laws and institutions.

Lying to a court sends the opposite message.


5. “I was just helping the family” is not a defence

Many people later explain:

  • “I was trying to avoid conflict.”

  • “I didn’t want to upset anyone.”

  • “It was for the family’s benefit.”

Under Japanese law, motivation rarely excuses false statements to a court.

Good intentions do not cancel legal responsibility.


6. What should you do instead?

If you are unsure how to answer a question at the Family Court:

  • It is acceptable to say you do not remember

  • It is acceptable to say you are unsure

  • It is acceptable to consult a legal professional before responding

What you should never do is guess, exaggerate, or lie.

Silence or careful accuracy is always safer than false certainty.


7. Bottom line: never lie to a Japanese court

Once you provide false information to the Family Court, you cannot take it back.

The consequences may include:

  • Criminal investigation

  • Loss of credibility in all related proceedings

  • Serious immigration problems

For foreign residents in Japan, this is a legal red line you must never cross.




This article provides general legal information only and is not a substitute for professional legal advice.




この記事は投資に関する情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。投資決定は各自の判断と責任において行ってください。過去のパフォーマンスは将来の運用成果を保証するものではありません。


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日本人なら誰でも知ってるないようなので、あえて英語で。
 

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  • 次回: 2025年11月29日 09:30-10:00
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🎯 「継続」で得られる成果

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「毎週のアップデートで、TVニュースの「影」が理解できるようになりました」 「毎月から毎週に変わって、しかも見逃し配信されるようになったので、めっちゃ助かります。」「継続参加で、投資に対する考え方を、「上から目線」で見ることができるようになりました。」 「土曜の朝は、テレビなんかみてるより、YouTubeですね。」
↑作っていません。本当です。

💎 講師プロフィール

IFTA国際検定テクニカルアナリスト資格保有

  • 2000年から海外投資実績、オフショアファンド研究を毎日欠かさず続ける
  • 2007年から勉強会の継続開催で培った実践知識と海外コネクション
  • テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は完全に切り分けて解説します

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コスト構造の徹底分析:年率1.13%は正当化できるのか

継続費用(OCF)1.13%の内訳

年間コスト構成

コスト項目比率説明
年間管理報酬(AMC)0.60%運用会社への報酬
その他費用0.53%監査、法務、カストディアン、管理会社など
継続費用(OCF)合計1.13%投資家が毎年負担する総コスト
パフォーマンスフィー変動ベンチマーク超過時のみ10%

競合商品とのコスト比較:驚くべき格差

同じベンチマークを追跡する商品

商品名タイプ経費率/OCF純資産総額
iShares Asia Property Yield UCITS ETFパッシブETF0.59%$451.77M
本ファンドアクティブ投信1.13%$23.55M
コスト差+0.54%

年率0.54%のコスト差の累積効果

100万円を10年間投資した場合(年率リターンを5%と仮定):

iShares ETF(0.59%)

  • 最終評価額:約154万円
  • 累積コスト:約91,000円

本ファンド(1.13%)

  • 最終評価額:約148万円
  • 累積コスト:約170,000円
  • 差額:約-6万円(不利)

しかも、これはパフォーマンスが同等だった場合の試算です。実際には、本ファンドは大幅にアンダーパフォームしているため、実損失はさらに大きくなります。

パフォーマンスフィーの問題

パフォーマンスフィー条件

"10% of any returns that subject to a high water mark the share class achieves above the FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index"

  • ベンチマーク超過リターンの10%
  • ハイウォーターマーク条項あり

現実的な問題

中編で見た通り、本ファンドは過去5年間で継続的にアンダーパフォームしています。したがって:

✓ パフォーマンスフィーはほとんど発生していない可能性が高い ✓ しかし、OCF 1.13%は確実に徴収されている ✓ 「成功報酬」が発生しない水準のパフォーマンスなのに、高いコストを払っている

小規模ファンドの不経済性

純資産23.55百万ドルの問題

  • 年間の管理報酬収入:約14万ドル(0.60% × $23.55M)
  • その他費用:約12万ドル(0.53% × $23.55M)
  • 年間総収入:約26万ドル

この規模では:

  • 2名の運用マネージャー(Tim Gibson、Xin Yan Low)の給与・福利厚生
  • トレーディング・コスト
  • リサーチ・コスト
  • 管理・コンプライアンス・コスト
  • マーケティング・コスト

これらを賄うのは極めて困難です。結果として:

❌ 十分なリサーチができない ❌ 運用リソースが限られる ❌ 取引コストの比率が高い ❌ 採算性の問題から償還リスク

コストの総合評価:完全に不当

結論

年率1.13%というコストは、以下の理由で完全に不当です:

  1. パフォーマンスがベンチマークを下回る
    • アクティブ運用の付加価値がマイナス
    • コストに見合う価値を提供していない
  2. パッシブETFより0.54%高い
    • 同じベンチマーク、同じ投資対象
    • ETFの方が低コストかつ高パフォーマンス
  3. 小規模ゆえの不経済性
    • 規模が小さすぎて効率的な運用ができない
    • 固定費の負担が相対的に重い
  4. パフォーマンスフィーが機能していない
    • 成功報酬が発生しないほどのパフォーマンス
    • それでも基本報酬は高止まり

競合商品との詳細比較:なぜiSharesを選ぶべきか

iShares Asia Property Yield UCITS ETF との比較

基本情報比較

項目iShares ETFJanus Henderson
ISINIE00B1FZS244LU0976556422
設定日2006年10月2005年10月
純資産$451.77M$23.55M
経費率/OCF0.59%1.13%
配当利回り3.62%4.10%(理論値)
保有銘柄数127銘柄24銘柄
運用方式パッシブアクティブ
ベンチマーク同じ同じ

パフォーマンス比較(推定)

iSharesの公式パフォーマンスと本ファンドを比較すると:

期間iShares(推定)Janus Henderson差異
YTD 2025約+27%+17.99%約-9%
1年約+19%+11.39%約-8%
5年年率約+4%+1.00%約-3%

iSharesはパッシブ運用のため、ベンチマークにほぼ連動します。したがって、全ての期間でiSharesが本ファンドを大きく上回っています

なぜiSharesが圧倒的に優れているか

1. 低コスト(0.59% vs. 1.13%)

  • 年率0.54%の差
  • 10年で約6万円の差(100万円投資時)
  • 長期投資で大きな複利効果

2. 高パフォーマンス

  • ベンチマークにほぼ連動
  • トラッキングエラーが極めて小さい
  • アンダーパフォームのリスクが低い

3. 大規模($451.77M vs. $23.55M)

  • 約19倍の規模
  • 流動性が圧倒的に高い
  • 償還リスクが極めて低い
  • スケールメリット

4. 広範な分散(127銘柄 vs. 24銘柄)

  • 約5倍の銘柄数
  • 個別銘柄リスクが小さい
  • ベンチマークを正確に再現
  • セクター・地域の偏りが少ない

5. 透明性

  • パッシブ運用のため保有銘柄が予測可能
  • フルレプリケーション(完全法)
  • アクティブリスクがない

本ファンドの唯一の「利点」

本ファンドが iShares に勝る点を探すと:

✓ Historic Yield 4.10%(理論値)

  • iSharesの3.62%より高い
  • ただし、H2 USDは無配当累積型なので、実際には配当を受け取れない
  • 実質的な利点ではない

✓ Article 8(ESG統合)

  • ESG要因を考慮
  • ただし、iSharesも責任投資基準を満たしている
  • 実質的な差は小さい

✓ アクティブ運用の「可能性」

  • 理論上はベンチマークを上回る可能性
  • しかし、20年間で実現できていない
  • 実質的な利点ではない

結論:iSharesが全面的に優れている

客観的に見て、iShares Asia Property Yield UCITS ETF の方が、本ファンドよりもあらゆる面で優れています。

日本居住者にとっての税務上の考慮事項

ルクセンブルクSICAVの税務上の扱い

売却益:譲渡所得(分離課税)

  • 税率:20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
  • 確定申告が必要
  • 他の株式等の譲渡損失と損益通算可能

配当・分配金:なし(H2 USDは累積型)

  • 実際には配当が支払われない
  • 配当課税の問題は発生しない
  • NAVの成長として反映

外国税額控除の適用

ルクセンブルクでの課税

  • 非居住者への配当課税:通常は免税
  • 売却益課税:なし
  • 実質的にルクセンブルクでの課税はない

日本での課税

  • 売却益:20.315%
  • 外国税額控除は不要(ルクセンブルクで課税されないため)

NISA・つみたてNISAでの取扱い

重要な制約:NISA対象外

ルクセンブルク籍SICAVは、日本の以下の非課税投資制度の対象外です:

  • NISA(一般NISA)
  • つみたてNISA
  • ジュニアNISA

税制優遇を受けられない

  • 売却益に対して20.315%の課税は回避不可能
  • 長期投資でも非課税メリットはない
  • 国内投信と比較して税制上不利

相続税・贈与税への影響

相続税評価

  • 相続発生日のNAV(純資産価値)で評価
  • ドル建てのため、TTBレートで円換算
  • 他の金融資産と合算

相続税の計算

  • 基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人数
  • 海外資産も相続税の対象

投資適格性:このファンドは誰に向いているのか?

正直な評価:推奨されない投資家

❌ ほぼ全ての投資家に推奨されない

前編・中編で見た通り、本ファンドは以下の深刻な問題を抱えています:

  1. 継続的なベンチマークアンダーパフォーマンス
    • 過去5年間で年率-3.03%のアンダーパフォーム
    • 過去20年間でも-0.87%のアンダーパフォーム
    • アクティブ運用の付加価値がマイナス
  2. 高コスト(1.13%)
    • 競合iSharesの約2倍(0.59% vs. 1.13%)
    • パフォーマンスに見合わないコスト
  3. 小規模ファンド($23.55M)
    • 償還リスクが高い
    • 運用リソースの制約
    • 流動性リスク
  4. 集中ポートフォリオ(24銘柄)
    • 個別銘柄リスクが大きい
    • 分散効果が限定的
    • トラッキングエラーが大きい
  5. モーニングスター格付け★★★(星3つ)
    • 平均的な評価
    • 優れたファンドとは評価されていない

唯一投資を検討できる投資家(非常に限定的)

条件を全て満たす場合のみ

□ Janus Hendersonのブランドを絶対的に信頼している □ Tim Gibson / Xin Yan Low の運用能力を信じている □ アクティブ運用の「可能性」に賭けたい □ 過去20年間のアンダーパフォームを許容できる □ 小規模ファンドの償還リスクを理解し受け入れる □ 1.13%のコストを妥当と考える □ iSharesよりも本ファンドが優れていると確信している □ ESG統合を極めて重視している □ ルクセンブルクSICAVの法的構造を理解している □ 最低投資額$7,500(約115万円)を用意できる

現実的には、このような投資家は存在しない

客観的なデータを見れば、本ファンドよりもiShares Asia Property Yield UCITS ETFの方が優れていることは明白です。

代替投資戦略の提案

推奨:iShares Asia Property Yield UCITS ETF

明確な推奨理由

✓ 低コスト:0.59%(本ファンドの半分) ✓ 高パフォーマンス:ベンチマークにほぼ連動 ✓ 大規模:$451.77M(本ファンドの19倍) ✓ 広範な分散:127銘柄(本ファンドの5倍) ✓ 高流動性:ETFとして取引所で売買可能 ✓ 透明性:パッシブ運用で予測可能 ✓ 償還リスク低:BlackRockの主力商品

投資方法

  1. 外国証券取引口座を開設(主要ネット証券で可能)
  2. ロンドン証券取引所でIASP(ポンド建て)またはIASPD(ドル建て)を購入
  3. 長期保有(5年以上)
  4. 四半期配当を享受(配当型の場合)

国内代替商品

国内でアジア太平洋不動産に投資する方法

残念ながら、日本国内には同等の商品がほとんど存在しません。

限定的な選択肢

  1. 国内REIT(J-REIT)
    • 日本国内の不動産のみ
    • アジア太平洋全体には投資できない
    • NISA対象(税制優遇あり)
  2. グローバルREITファンド
    • 世界全体に投資(アジア特化ではない)
    • アジアの比率は20-30%程度
    • コストが高い(信託報酬1.5%程度)
  3. 個別海外REIT株式
    • 例:Link REIT(香港)、CapitaLand(シンガポール)
    • 自分でポートフォリオを構築
    • 手間がかかる

結論:iSharesが最適

アジア太平洋不動産に投資したい日本の投資家にとって、iShares Asia Property Yield UCITS ETFが現時点で最良の選択肢です。

最終的な投資判断:明確な結論

投資判断チェックリスト

本ファンドへの投資を検討する前に、以下を確認してください:

□ iShares Asia Property Yield UCITS ETFを検討したか?
□ なぜiSharesではなく、このファンドを選ぶのか明確な理由があるか?
□ 過去20年間の継続的なアンダーパフォームを許容できるか?
□ 年率1.13%のコストを妥当と考えるか?
□ 小規模ファンド($23.55M)の償還リスクを理解しているか?
□ 24銘柄の集中ポートフォリオのリスクを受け入れられるか?
□ 最低投資額$7,500を用意できるか?
□ 長期投資(10年以上)を前提としているか?
□ ルクセンブルクSICAVの法的構造を理解しているか?
□ NISA非対象であることを理解しているか?

全てに「はい」と答えられても、投資は推奨されません

なぜなら、同じベンチマークを追跡するiSharesの方が、あらゆる面で優れているからです。

明確な結論:投資は推奨されない

3部作の総括

前編では基本構造と投資戦略、中編ではパフォーマンス実績とアンダーパフォームの検証、そして後編ではコスト分析と競合比較を行いました。

総合評価:★☆☆☆☆(星1つ)

Janus Henderson Horizon Asia-Pacific Property Income Fundは、以下の理由で投資を推奨できません

  1. 継続的なベンチマークアンダーパフォーマンス
    • 過去20年間で年率-0.87%
    • アクティブ運用の付加価値がマイナス
  2. 高コスト
    • 年率1.13%(iSharesの約2倍)
    • パフォーマンスに見合わない
  3. 小規模ファンド
    • $23.55M(約35億円)という小ささ
    • 償還リスクが高い
  4. 優れた代替商品の存在
    • iShares Asia Property Yield UCITS ETF
    • 同じベンチマーク、低コスト、高パフォーマンス

投資すべき理由が見当たらない

客観的なデータを見る限り、本ファンドに投資する合理的な理由は存在しません。iSharesを選択すべきです。

運用会社への提言(投資家の視点から)

Janus Hendersonへの率直な意見

1. ファンドの統合・償還を検討すべき

  • 純資産$23.55Mという規模では持続可能な運用は困難
  • 投資家にとってもメリットがない
  • 他のJanus Hendersonファンドへの統合
  • または、潔く償還して投資家を解放

2. パッシブ運用への転換

  • アクティブ運用の付加価値が実証できていない
  • パッシブ運用に転換し、コストを大幅削減
  • 例:年率0.60%のパッシブファンドとして再出発

3. 運用チームの強化

  • 24銘柄という集中ポートフォリオが裏目
  • より広範な分散を実現
  • リサーチ体制の強化

4. コストの大幅削減

  • 1.13%から0.70%程度への削減
  • 小規模ファンドのハンディを克服

しかし、現実的には償還が最も適切な選択と考えます。

投資家への最終アドバイス

既存投資家へ

すでに本ファンドを保有している場合

✓ 売却してiSharesへの乗り換えを検討

  • 税金を払ってでも乗り換える価値がある
  • 今後のアンダーパフォームを回避
  • 低コスト、高パフォーマンスへの切り替え

✓ 償還リスクの監視

  • 純資産総額の推移を定期的にチェック
  • さらに減少する場合は早期売却も検討
  • 償還決定前に自主的に売却

新規投資家へ

これから投資を検討している場合

❌ 本ファンドへの投資は避けるべき

✓ 代わりにiShares Asia Property Yield UCITS ETFへの投資を推奨

  • ISIN: IE00B1FZS244
  • ティッカー: IASP(ポンド建て)、IASPD(ドル建て)
  • 経費率: 0.59%
  • 純資産: $451.77M

アジア太平洋不動産投資の意義

否定的な評価だが、投資対象自体は魅力的

本ファンドは推奨できませんが、アジア太平洋不動産への投資自体は魅力的です:

✓ 経済成長による不動産需要増加 ✓ 都市化の継続的進展 ✓ 高い配当利回り ✓ ポートフォリオ分散効果 ✓ インフレヘッジ機能

適切な商品選択が重要

  • 投資対象は正しい
  • しかし、商品選択が間違っている
  • iSharesを選べば、アジア太平洋不動産の恩恵を享受できる

3部作の最終総括

Janus Henderson Horizon Asia-Pacific Property Income Fund の評価

項目評価コメント
パフォーマンス★☆☆☆☆継続的なベンチマークアンダーパフォーム
コスト★☆☆☆☆1.13%は高すぎる
規模★☆☆☆☆$23.55Mは小さすぎる
リスク管理★★☆☆☆24銘柄の集中ポートフォリオはリスク大
透明性★★★☆☆情報開示は標準的
運用体制★★☆☆☆小規模ゆえのリソース制約
総合評価★☆☆☆☆投資非推奨

明確な推奨

  • ❌ 本ファンド:投資非推奨
  • ✓ iShares Asia Property Yield UCITS ETF:強く推奨
  • ✓ 国内J-REIT:日本国内のみで良ければ選択肢



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喉が痛い。風邪ですね。    

Lying to the Japanese Family Court During Will Verification

If you are an Australian living in Japan on a visa, it is essential to understand that forging a will is not a small mistake or a family matter. Under Japanese law, it is treated as a serious criminal offence with severe consequences — including prison time and the permanent loss of inheritance rights.

This article explains, in plain Australian English, why forging a will in Japan is a very bad idea and what can happen if you do.


1. What does “forging a will” mean in Japan?

In Japan, forging a will includes actions such as:

  • Creating a will that the deceased never wrote

  • Altering an existing will after the person has died

  • Changing dates, names, or amounts written in a will

  • Imitating the deceased person’s handwriting

  • Adding or deleting sentences without proper legal procedures

Even small changes can legally count as forgery.


2. This is a criminal offence, not just a civil dispute

Forgery of private documents

Under Japanese criminal law, a will is classified as a private legal document. Forging it may constitute:

  • Forgery of a private document

  • Forgery of a signed or sealed private document

  • Use of a forged document (if you submit or rely on it)

Possible punishment

If convicted, you may face:

  • Prison for 3 months up to 5 years

This is not a fine-only offence. Actual imprisonment is possible.

For non-Japanese residents, a criminal conviction can also trigger immigration consequences, including visa cancellation or deportation.


3. You can permanently lose your inheritance rights

Disqualification from inheritance ("inheritance disqualification")

Japanese civil law provides a rule known as inheritance disqualification.

If you forge or tamper with a will, you:

  • Lose all inheritance rights immediately

  • Cannot receive any property, even if named in the will

  • Cannot be forgiven later — the disqualification is permanent

In short: you get nothing.


4. “I only fixed a small part” is NOT a defence

Many people wrongly believe that:

  • “I only corrected the amount”

  • “I just changed the date”

  • “It was for the family’s benefit”

None of these excuses usually work under Japanese law.

Even minor alterations can be treated as criminal forgery.


5. Forgery is often discovered

Some people think they won’t get caught. In reality, forged wills are frequently discovered through:

  • Objections from other heirs

  • Family Court procedures (probate / verification)

  • Handwriting analysis by experts

  • Inconsistencies with the deceased’s past behaviour or records

Japan takes document authenticity very seriously.


6. What should you do instead?

If you believe a will is unfair or invalid, do not touch it.

Legal options include:

  • Challenging the validity of the will through court

  • Claiming your statutory reserved portion (forced heirship)

  • Consulting a lawyer or certified legal professional in Japan

These are the only safe and lawful paths.


7. Bottom line: it is simply not worth it

Forging a will in Japan can result in:

  • Criminal conviction and possible imprisonment

  • Loss of your inheritance forever

  • Serious immigration problems

  • Permanent damage to family relationships

For anyone living in Japan — especially foreign residents — this is a line you should never cross.



この記事は投資に関する情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。投資決定は各自の判断と責任において行ってください。過去のパフォーマンスは将来の運用成果を保証するものではありません。


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日本人なら誰でも知ってるないようなので、あえて英語で。
 

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VanEckとは:資源・コモディティ投資のパイオニア

VanEck(ヴァンエック)は、1955年にJohn C. Van Eckによって設立された、資源・コモディティ投資に特化した資産運用会社です。

パフォーマンス分析:10年で年率+20.76%の驚異的リターン

長期パフォーマンス(2025年11月末時点)

期間別年率リターン

期間ETFベンチマーク差異
3年(年率)+44.09%+44.87%-0.78%
5年(年率)+20.53%+21.09%-0.56%
10年(年率)+20.76%+21.33%-0.57%
設定来(年率)+15.48%+16.01%-0.53%

10年年率+20.76%の意味

投資シミュレーション(10年間)

2015年11月末に100万円を投資した場合:

  • 10年後(2025年11月末):約642万円
  • 利益:約542万円
  • 約6.4倍

これは、以下の複利計算で求められます:

  • 100万円 × (1 + 0.2076)^10 = 約642万円

年率+20.76%の驚異性

  • 一般的な株式投資の長期期待リターン:年率7-10%
  • GDXは年率+20.76%で、市場平均の約2倍
  • ただし、リスク(ボラティリティ)も約2倍

ベンチマークとの差異:-0.57%

10年間で年率-0.57%のトラッキングエラーは:

  • 経費率0.53%とほぼ一致
  • トラッキング精度が極めて高い
  • 物理的完全複製の効果

3年年率+44.09%:驚異的な短期リターン

2022年11月~2025年11月の3年間

  • ETF:年率+44.09%
  • ベンチマーク:年率+44.87%

3年累積リターン

年率+44.09%を3年間複利計算すると:

  • (1 + 0.4409)^3 - 1 = 約+199%
  • 3年間で資産が約3倍

100万円を投資した場合:

  • 3年後:約299万円

なぜこれほど高いのか

2022-2025年の3年間は:

  • 2023年:金価格回復(-8.9%から+10.1%)
  • 2024年:金価格上昇継続(+10.1%)
  • 2025年:金価格急騰(+144.22%、11月末時点)

2025年の+144%が、3年年率を大きく押し上げました。

5年年率+20.53%:継続的な高パフォーマンス

2020年11月~2025年11月の5年間

  • ETF:年率+20.53%
  • ベンチマーク:年率+21.09%

5年累積リターン

年率+20.53%を5年間複利計算すると:

  • (1 + 0.2053)^5 - 1 = 約+155%
  • 5年間で資産が約2.5倍

この期間は:

  • 2020年:COVID-19パンデミック、金価格急騰
  • 2021-2023年:金価格調整局面
  • 2024-2025年:金価格再上昇

年次パフォーマンスの詳細分析:ジェットコースターの10年間

カレンダーイヤー・リターン(2016年~2024年)

過去9年間の年次リターン

ETFベンチマーク金価格(推定)
2024+10.1%+10.6%約+10%
2023-8.9%-8.6%約-1%
2022-9.7%-9.4%約-0.5%
2021+23.1%+23.7%約-4%
2020+40.2%+40.9%約+25%
2019-9.0%-8.7%約+18%
2018+11.6%+12.2%約-2%
2017約+13%
2016+53.3%+54.2%約+8%

注:2015年は3月設定のため、年間データなし 注:2017年のETFデータは提供されていない

年次パフォーマンスのパターン分析

1. 2016年:+53.3%の爆発的上昇

  • ETF:+53.3%
  • ベンチマーク:+54.2%
  • 金価格:約+8%

レバレッジ効果

  • 金価格+8% → GDX +53.3%
  • レバレッジ倍率:約6.7倍

背景

  • 2015年末の金価格底打ち
  • 2016年の金価格回復
  • 金鉱株の極端なバリュエーション修正

2. 2018年:+11.6%の堅調な上昇

  • ETF:+11.6%
  • 金価格:約-2%

金価格下落でも上昇

これは以下を示唆:

  • 金鉱会社のコスト削減
  • 生産性向上
  • バリュエーションの修正

3. 2019年:-9.0%の調整

  • ETF:-9.0%
  • 金価格:約+18%

金価格上昇でも下落

これは極めて異常です。通常、金価格上昇は金鉱株の上昇をもたらします。

理由(推定)

  • 金鉱会社の生産コスト上昇
  • 労働争議
  • 新規プロジェクトの遅延
  • バリュエーションが既に高かった

4. 2020年:+40.2%の爆発的上昇

  • ETF:+40.2%
  • ベンチマーク:+40.9%
  • 金価格:約+25%

COVID-19パンデミック

2020年3月のパンデミック発生により:

  • 世界的な経済不安
  • 中央銀行の大規模金融緩和
  • 金の安全資産としての需要急増
  • 金価格が$2,000超え(史上最高値更新)

レバレッジ効果

  • 金価格+25% → GDX +40.2%
  • レバレッジ倍率:約1.6倍

5. 2021年:+23.1%の堅調な上昇

  • ETF:+23.1%
  • 金価格:約-4%

金価格下落でも上昇

これは2018年と同様のパターンで:

  • 金鉱会社の利益率改善
  • 配当増加
  • バリュエーションの修正

6. 2022年:-9.7%の調整

  • ETF:-9.7%
  • 金価格:約-0.5%

米連邦準備制度(Fed)の急速な利上げ

2022年は:

  • Fedが政策金利を0%から4.5%へ急上昇
  • 高金利環境で金の魅力低下
  • ドル高(金価格下落圧力)
  • 金鉱株の調整

7. 2023年:-8.9%の継続的調整

  • ETF:-8.9%
  • 金価格:約-1%

高金利環境の継続

2023年も:

  • Fedの高金利維持
  • 金価格の低迷
  • 金鉱株の低迷

8. 2024年:+10.1%の回復

  • ETF:+10.1%
  • 金価格:約+10%

金価格の回復

2024年は:

  • Fedの利上げ停止
  • 利下げ期待の高まり
  • 地政学リスク(中東)
  • 金価格の回復
  • 金鉱株の回復

9. 2025年(11月末時点):+144.22%の歴史的急騰

  • ETF:+144.22%(YTD、11月末時点)
  • 金価格:約+32%

金価格の史上最高値更新

2025年は:

  • 金価格が$2,700超え(史上最高値)
  • 地政学リスクの高まり
  • 中央銀行の金購入継続
  • ドル安
  • 金鉱株の爆発的上昇

レバレッジ効果

  • 金価格+32% → GDX +144%
  • レバレッジ倍率:約4.5倍

パフォーマンスのボラティリティ:激しい上下動

過去9年間のリターンの範囲

  • 最高:+53.3%(2016年)
  • 最低:-9.7%(2022年)
  • 範囲:63.0%

標準偏差(推定)

過去9年間のリターンの標準偏差は約**25-30%**と推定されます。これは:

  • S&P 500の標準偏差(約15%)の約2倍
  • 極めて高いボラティリティ

リスクとリターンのトレードオフ

  • 高リターン(10年年率+20.76%)
  • 高リスク(標準偏差約25-30%)
  • リスクに見合ったリターン

ベンチマークとの追跡精度:0.53-0.78%のトラッキングエラー

期間別トラッキングエラー

期間ETFベンチマーク差異(トラッキングエラー)
3年(年率)+44.09%+44.87%-0.78%
5年(年率)+20.53%+21.09%-0.56%
10年(年率)+20.76%+21.33%-0.57%
設定来(年率)+15.48%+16.01%-0.53%

トラッキングエラーの評価

年率-0.53%~-0.78%

このトラッキングエラーは:

  • 経費率0.53%とほぼ一致
  • 極めて優秀なトラッキング精度

物理的完全複製の効果

GDXは「Physical Full Replication(物理的完全複製)」を採用しており:

  • ベンチマークの全銘柄を保有
  • ウェイトもベンチマークと同じ
  • サンプリング法や最適化法よりも精度が高い

コストがほぼ唯一のトラッキングエラー源

トラッキングエラーの内訳:

  • 経費率:0.53%
  • その他(売買コスト、リバランス誤差など):0.00%~0.25%
  • 合計:0.53%~0.78%

これは、運用が極めて効率的であることを示しています。

年次トラッキングエラーの分析

過去のカレンダーイヤー・トラッキングエラー

ETFベンチマーク差異
2024+10.1%+10.6%-0.5%
2023-8.9%-8.6%-0.3%
2022-9.7%-9.4%-0.3%
2021+23.1%+23.7%-0.6%
2020+40.2%+40.9%-0.7%
2019-9.0%-8.7%-0.3%
2018+11.6%+12.2%-0.6%
2016+53.3%+54.2%-0.9%

年次トラッキングエラー:-0.3%~-0.9%

全ての年でトラッキングエラーは-1%以内に収まっており、極めて優秀です。

金価格との相関:レバレッジ倍率の分析

金価格 vs. GDXのパフォーマンス比較

2025年(YTD、11月末時点)

  • 金価格:約+32%
  • GDX:+144.22%
  • レバレッジ倍率:約4.5倍

2020年(COVID-19パンデミック)

  • 金価格:約+25%
  • GDX:+40.2%
  • レバレッジ倍率:約1.6倍

2016年

  • 金価格:約+8%
  • GDX:+53.3%
  • レバレッジ倍率:約6.7倍

レバレッジ倍率の変動要因

なぜレバレッジ倍率が変動するのか

レバレッジ倍率(GDXのリターン / 金価格のリターン)は、以下の要因で変動します:

1. 金鉱会社の生産コスト

  • 生産コストが固定の場合、金価格上昇は利益を大きく増幅
  • 生産コストが上昇する場合、レバレッジ効果が減少

2. 金鉱会社のバリュエーション

  • バリュエーションが低い時:大きなレバレッジ(2016年の6.7倍)
  • バリュエーションが高い時:小さなレバレッジ(2020年の1.6倍)

3. 金価格の上昇ペース

  • 急激な上昇:大きなレバレッジ(市場の期待が先行)
  • 緩やかな上昇:小さなレバレッジ

4. 市場のセンチメント

  • 楽観的:大きなレバレッジ
  • 悲観的:小さなレバレッジ

逆レバレッジ:金価格下落時のリスク

2022年

  • 金価格:約-0.5%
  • GDX:-9.7%
  • 逆レバレッジ倍率:約19倍

2019年

  • 金価格:約+18%
  • GDX:-9.0%
  • 逆相関

これらの例は、金価格が下落または横ばいの時、GDXは大きく下落する可能性を示しています。

ベンチマーク変更の影響:2025年9月19日

ベンチマーク変更の詳細

旧ベンチマーク

  • NYSE Arca Gold Miners Index
  • 運営:NYSEアーカ

新ベンチマーク

  • MarketVector™ Global Gold Miners Index
  • 運営:MarketVector Indexes GmbH(VanEckの完全子会社)
  • 計算:Solactive AG

変更の理由(推定)

1. 自社コントロール

VanEck自身の子会社がインデックスを運営することで:

  • インデックス設計の柔軟性
  • 手数料の内部化
  • ブランド戦略

2. インデックスの改善

新しいインデックスは、以下の点で改善されている可能性:

  • 銘柄選定基準
  • ウェイト付け方法
  • リバランス頻度

変更の影響

パフォーマンスへの影響

ファクトシートによると、変更前後のパフォーマンスは:

期間ETFMVGDXTR(新)差異
1ヶ月+15.25%+15.37%-0.12%
3ヶ月+31.92%+32.24%-0.32%

変更後もトラッキング精度は維持されています。

投資家への影響

  • 投資戦略に変更なし
  • 保有銘柄に大きな変更なし
  • 継続保有で問題なし

注意事項

"During this period performance was achieved under circumstances that no longer apply."

2025年9月19日以前のパフォーマンスは、旧ベンチマークの下で達成されたものであり、新ベンチマークとは直接比較できない可能性があります。

リスク要因の詳細分析

主要リスク

1. 金・銀鉱山会社への投資リスク

"Risk of Investing in Gold and Silver Mining Companies: A Gold ETF will be sensitive to changes in, and its performance will depend to a greater extent on, the overall condition of gold and silver ore mining companies."

  • 金価格だけでなく、鉱山会社の経営状況に依存
  • 操業リスク(事故、ストライキ、設備故障)
  • 埋蔵量の枯渇
  • 新規プロジェクトの失敗

2. 小型株への投資リスク

"Risk of Investing in Smaller Companies: The securities of smaller companies may be more volatile and less liquid than the securities of large companies."

  • GDXは主に大型株だが、一部中小型株も含む
  • 中小型株は流動性が低い
  • ボラティリティが高い

3. 基礎素材セクターのリスク

"Risk of Investing in the Basic Materials Sector: Companies engaged in the production and distribution of basic materials may be adversely affected by changes in world events, political and economic conditions, energy conservation, environmental policies, commodity price volatility, changes in exchange rates, imposition of import controls, increased competition, depletion of resources and labor relations."

  • コモディティ価格の変動
  • 環境規制の強化
  • エネルギーコストの上昇
  • 為替変動
  • 労働争議

4. 市場リスクとボラティリティ

"Market Risk and Volatility: The value of investments and the income from them, and therefore the value of and income from the shares can go down as well as up and an investor may not get back the amount invested."

  • 市場全体の下落
  • 突発的な価格変動
  • 元本割れのリスク
  • 2022年-2023年の例:2年連続マイナス

追加のリスク要因

5. 地政学リスク

金鉱山の多くは政治的に不安定な地域に存在:

  • アフリカ(南アフリカ、ガーナ、マリなど)
  • 南米(ペルー、アルゼンチン、ブラジル)
  • 政変、国有化、ロイヤルティ引き上げ

6. 環境・社会リスク(ESG)

  • 鉱山開発の環境破壊
  • 地域社会との対立
  • 水資源の汚染
  • ESG投資家からの売却圧力

7. コスト上昇リスク

  • エネルギーコスト(電力、燃料)
  • 労働コスト
  • 資材コスト
  • 鉱山の深部化(採掘コスト増加)

8. 為替リスク

  • 金価格はドル建て
  • 鉱山会社の多くは自国通貨でコスト負担
  • ドル高は金鉱会社の利益を圧迫

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勉強会の資料としても有効です。

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abrdnとは:スコットランド発、200年超の歴史を持つ資産運用会社

abrdn(アバディーン、旧社名:Standard Life Aberdeen)は、1825年にスコットランドのアバディーンで創業された、200年近い歴史を持つ欧州有数の資産運用会社です。2017年にStandard LifeとAberdeen Asset Managementが合併し、2021年に「abrdn」へとブランド変更を行いました。

現在、運用資産総額は約5,000億ドルを誇り、世界30カ国以上でビジネスを展開しています。ETF事業においては、"Aberdeen is a leading innovator of Exchange Traded Funds"(アバディーンはETFの革新的リーダー)として、投資家がポートフォリオを賢明に構築・分散するための投資ソリューションを提供しています。

特にコモディティ分野では、物理的裏付けのある貴金属ETFを積極的に展開しており、その中でも本日ご紹介するGLTRは、世界で唯一の4貴金属(金・銀・プラチナ・パラジウム)バスケットETFとして、ユニークな地位を確立しています。

コスト構造の徹底分析:0.60%の経費率は高いのか?

年間経費率0.60%の詳細内訳

Total Expense Ratio(TER)の構成要素

年間経費率0.60%には、以下のコストが含まれています:

  1. 運用管理費用(Management Fee)
    • 運用会社abrdnへの報酬
    • ファンド管理・運営コスト
    • 推定:約0.25%
  2. 保管費用(Custody Fee)- 4種類の金属
    • 金地金の物理的保管コスト
    • 銀地金の保管コスト(容積が大きい)
    • プラチナ地金の保管コスト
    • パラジウム地金の保管コスト
    • 保管施設の維持費
    • セキュリティコスト
    • 総合保険料(部分的)
    • 推定:約0.25%
  3. 監査・検証費用
    • Bureau Veritas による年2回の独立監査
    • バーリストの作成・公開コスト
    • 推定:約0.05%
  4. その他費用(Other Expenses)
    • 法務費用
    • 規制当局への登録費用
    • トラスティ費用(Bank of New York Mellon)
    • 推定:約0.05%

単一金属ETCとのコスト比較:0.60%は本当に高いのか?

主要貴金属ETC/ETFの経費率比較

商品名金属経費率運用会社
iShares Physical Gold ETC金のみ0.12%BlackRock
iShares Silver Trust (SLV)銀のみ0.50%BlackRock
Aberdeen Physical Platinum Shares ETFプラチナのみ0.60%abrdn
Aberdeen Physical Palladium Shares ETFパラジウムのみ0.60%abrdn
GLTR (4金属バスケット)4金属0.60%abrdn

この比較から、重要な洞察が得られます:

GLTRのコスト効率性

もし投資家が4種類の金属に個別に投資した場合:

仮想ポートフォリオの経費率計算

  • 金64% × 0.12% = 0.077%
  • 銀28.3% × 0.50% = 0.142%
  • プラチナ3.5% × 0.60% = 0.021%
  • パラジウム4.1% × 0.60% = 0.025%
  • 加重平均経費率:0.265%

しかし、これに以下のコストが追加されます:

追加的な取引コスト

  • 4銘柄の購入手数料
  • 4銘柄のビッド・アスク・スプレッド
  • リバランスコスト(配分比率を維持するため)
  • 年間推定:0.20%~0.40%

合計実質コスト:0.465%~0.665%

つまり、GLTRの0.60%という経費率は、実は4銘柄を個別に保有・管理するコストとほぼ同等か、むしろ安いのです。

なぜ金ETCより経費率が高いのか:4金属保管の複雑性

金(Gold)の保管が最も低コスト(0.12%)

  • 高価値・小容積
  • 1kgの金 = 約$60,000
  • 保管効率が極めて高い
  • 世界中に保管インフラ

銀(Silver)の保管がコスト高(0.50%)

  • 低価値・大容積
  • 1kgの銀 = 約$1,500(金の40分の1)
  • 同じ価値を保管するのに40倍の容積
  • 保管コストが高い
  • 重量も重く、セキュリティコスト増

プラチナ・パラジウムの保管(0.60%)

  • 金と銀の中間的な価値密度
  • 専門的な取り扱い・保管が必要
  • 市場規模が小さく、スケールメリットが限定的

GLTRが4金属を統合保管(0.60%)

  • 各金属の保管コストを適切に配分
  • 銀28.3%の配分により、銀の保管コストが全体を押し上げ
  • しかし、個別保有よりは効率的

長期投資におけるコスト差の累積効果

10年間の投資でのコスト比較シミュレーション

100万円を10年間投資した場合(年率リターンを8%と仮定):

GLTR(0.60%)

  • 最終評価額:約206万円
  • 累積経費:約124,000円

個別4銘柄保有(実質コスト0.60%程度)

  • 最終評価額:約206万円
  • 累積経費:約124,000円
  • ただし、リバランスの手間とストレス

金のみ(0.12%)

  • 最終評価額:約216万円
  • 累積経費:約26,000円
  • 差額:+10万円(有利)
  • ただし、金のみへの集中リスク

この比較から:

✅ GLTRのメリット

  • リバランス不要の自動維持
  • 4金属への分散効果
  • シンプルな管理

❌ GLTRのデメリット

  • 金単体ETCより経費率が高い
  • 10年で約10万円のコスト差

結論:どちらを選ぶべきか?

  • 金のみで十分と考える投資家 → 金単体ETC(0.12%)が有利
  • 4金属への分散を重視する投資家 → GLTR(0.60%)が最適
  • **コスト差の10万円は「分散保険料」**と考えることができる

単一金属ETCとの詳細比較

金単体 vs. 4金属バスケット:どちらが優れているか

金単体ETC(例:iShares Physical Gold ETC)の特徴

✅ 利点:

  • 経費率0.12%と極めて低コスト
  • 純粋な金価格エクスポージャー
  • 最も流動性が高い
  • 世界中で取引可能(3通貨対応)
  • シンプルで理解しやすい

❌ 欠点:

  • 金のみへの集中リスク
  • 金価格下落時の損失が大きい
  • 工業需要の成長を取り込めない
  • 単一資産の価格変動に完全依存

4金属バスケット(GLTR)の特徴

✅ 利点:

  • 4金属への分散効果
  • ボラティリティの平滑化
  • 投資需要+工業需要の両方を捉える
  • 各金属の価格サイクルの違いを活用
  • リバランス不要の自動維持
  • S&P 500との低相関性(0.180)

❌ 欠点:

  • 経費率0.60%と金単体の5倍
  • 金の配分が64%なので、金の上昇局面では金単体に劣る
  • 銀・プラチナ・パラジウムの下落が足を引っ張る可能性
  • やや複雑な構造

パフォーマンス比較:過去10年間(2015-2025年)

ファクトシートのグラフから推定

商品累積リターン年率リターン
GLTR(4金属バスケット)約+305%約+15.0%
金単体ETC(推定)約+280%約+14.3%
銀単体ETC(推定)約+200%約+11.6%

2015-2025年の10年間では、GLTRが金単体をわずかに上回った

これは以下の要因によります:

  • 2016-2020年:パラジウムの急騰($500→$3,000)がプラス寄与
  • 2023-2025年:銀の急騰($20→$46)がプラス寄与
  • 金の安定上昇($1,100→$3,825)が基盤

ただし、期間によって優劣は逆転します:

  • 金単体が有利な期間:2019-2020年(金の急騰期)
  • GLTRが有利な期間:2016-2018年(パラジウム上昇期)、2023-2025年(銀上昇期)

投資判断の基準:どちらを選ぶべきか

金単体ETCを選ぶべき投資家

✓ 金こそが真の安全資産と信じている ✓ コストを最小化したい ✓ 3通貨対応の柔軟性を重視(ドル・ポンド・ユーロ) ✓ シンプルな投資を好む ✓ 工業需要には興味がない ✓ 歴史的に最も信頼されている金のみで十分

GLTRを選ぶべき投資家

✓ 貴金属セクター全体への投資を希望 ✓ 分散効果を重視 ✓ 金だけでなく、銀・プラチナ・パラジウムの成長も捉えたい ✓ ボラティリティを抑えたい ✓ リバランスの手間を省きたい ✓ 工業需要の成長(太陽光、EV、水素など)に期待 ✓ 0.48%の追加コスト(0.60% - 0.12%)を「分散保険料」として許容できる

日本居住者にとっての税務上の考慮事項

米国ETFの税務上の分類

日本の税法上、米国上場ETFは以下のように扱われます:

売却益:譲渡所得(分離課税)

  • 税率:20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
  • 確定申告が必要(特定口座での源泉徴収も可能)
  • 他の株式等の譲渡損失と損益通算可能

配当・分配金:なし

  • 本ETFは物理的貴金属を保有する構造上、配当・分配金は発生しない
  • この点が税務上シンプルで有利

外国税額控除の適用

米国での源泉徴収

  • 本ETFは米国籍のため、売却益に対して米国での課税はない(非居住者)
  • 配当がないため、配当課税も発生しない
  • 実質的に日本の税金のみが適用

NISA・つみたてNISAでの取扱い

重要な制約:NISA対象外

米国ETFは、日本の以下の非課税投資制度の対象外です:

  • NISA(一般NISA)
  • つみたてNISA
  • ジュニアNISA

これは、海外上場商品であるため、日本の税制優遇を受けられないことを意味します。

国内商品との税務比較

国内で4貴金属に投資する場合

日本では、4貴金属バスケットのような商品は存在しません。個別に投資するしかありません:

1. 国内金ETF(例:金の果実シリーズ)

  • NISA対象:適格
  • 売却益:20.315%(NISA利用で非課税)
  • 経費率:約0.44%

2. 国内銀ETF(例:銀の果実シリーズ)

  • NISA対象:適格
  • 売却益:20.315%(NISA利用で非課税)
  • 経費率:約0.50%

3. プラチナ・パラジウム

  • 国内にETFがほとんど存在しない
  • 投資が極めて困難

GLTRの優位性

  • 1銘柄で4金属に投資可能(国内では不可能)
  • 経費率0.60%は国内金ETF(0.44%)より高いが、バスケット全体としては妥当
  • NISAの非課税メリットは受けられないが、分散効果で相殺

相続税・贈与税への影響

ETFを保有している場合の相続税評価:

評価方法

  • 相続発生日の市場価格(終値)で評価
  • ドル建てのため、相続発生日のTTBレートで円換算
  • 他の株式等と同様の評価

相続税の計算

  • 他の相続財産と合算して課税
  • 基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人数

物理的な金地金・銀地金を自宅保管している場合と比較して、ETFとして保有されているため、評価が明確で税務申告が簡便です。

投資適格性:どのような投資家に適しているか

推奨投資家プロファイル

✅ 強く推奨される投資家

1. 貴金属セクター全体への投資を希望する投資家

  • 金だけでなく、銀・プラチナ・パラジウムにも投資したい
  • 各金属の特性を理解している
  • 分散投資の重要性を認識

2. ポートフォリオ分散を重視する投資家

  • 株式・債券に加えた第3の資産クラス
  • 資産全体の5%~15%程度を貴金属で保有
  • 低相関資産(S&P 500との相関0.180)による分散効果を理解

3. 長期資産保全を重視する投資家

  • 10年以上の投資期間を想定
  • インフレヘッジ機能を重視
  • 短期的な価格変動に惑わされない

4. リバランスの手間を省きたい投資家

  • 複数の貴金属を自動的にバランス維持
  • 固定比率の維持をETFに任せたい
  • シンプルな投資を好む

5. 工業需要の成長を取り込みたい投資家

  • 太陽光パネル需要(銀)
  • 水素燃料電池需要(プラチナ)
  • 排ガス規制対応(パラジウム)
  • グリーン経済移行の恩恵

6. コスト意識が高いが、分散も重視する投資家

  • 0.60%の経費率が4金属バスケットとして妥当と理解
  • 個別保有のコストと比較して合理的と判断
  • 0.48%の追加コスト(vs. 金単体0.12%)を「分散保険料」として許容

7. 米国証券市場での取引に慣れている投資家

  • 米国株式・ETFへの投資経験がある
  • ドル建て資産を保有したい
  • 外国証券取引口座を既に開設済み

投資を慎重に検討すべき投資家

❌ 推奨されない投資家

1. 金のみへの投資で十分と考える投資家

  • 金こそが唯一の真の安全資産と信じている
  • 銀・プラチナ・パラジウムに興味がない
  • コストを最小化したい(金単体0.12%の方が有利)
  • → iShares Physical Gold ETCなどの金単体ETCが適切

2. 短期投資家・トレーダー

  • 貴金属のボラティリティが高い
  • 短期的な損失リスクが大きい
  • 取引コストが累積する
  • 本ETFは長期保有を前提とした設計

3. 元本保証を重視する投資家

  • 貴金属価格は大きく変動する
  • 2013-2016年の-25%下落のような調整もあり得る
  • 資本リスクが存在
  • 預金や国債とは本質的に異なる

4. 高配当・インカムゲインを求める投資家

  • 本ETFは配当・分配金なし
  • 定期的なキャッシュフローを求める投資家には不向き
  • キャピタルゲインのみが収益源

5. 為替リスクを完全に回避したい投資家

  • ドル建て商品のため、USD/JPY為替変動リスクあり
  • 通貨ヘッジ版は存在しない
  • 円建て資産のみで運用したい投資家には不向き

6. NISA枠での投資を最優先する投資家

  • NISA・つみたてNISA対象外
  • 税制優遇を受けられない
  • 国内金ETF(NISA対象)を検討すべき
  • ただし国内には4金属バスケットは存在しない

7. 外国証券取引に不慣れな投資家

  • 米国証券取引口座の開設が必要
  • ドル決済の理解が必要
  • 税務申告の複雑性(確定申告必要)
  • 国内ETFの方が取引は簡便

8. 単純化を極端に追求する投資家

  • 4金属バスケットの構造がやや複雑
  • 各金属の特性を理解する必要
  • 金単体ETCの方がシンプル

投資金額と期間の目安

推奨投資金額

  • 最低投資金額:50万円以上が望ましい
    • 米国ETFの最低取引単位(1株=約$163、約25,000円)
    • 取引コスト・為替コストの比率を抑える
    • ポートフォリオの一部として有意義な金額
  • 上限:特になし
    • 機関投資家の大規模投資も可能
    • 純資産18.5億ドルの流動性

推奨投資期間

  • 最低:5年以上
    • 短期的な価格変動を乗り越える
    • 取引コストを吸収する
    • 貴金属サイクルの一部を経験
  • 理想:10年以上
    • 貴金属の長期サイクルを捉える
    • インフレヘッジ機能を発揮
    • 複数の景気サイクルを経験

ポートフォリオ内での推奨比率

  • 保守的:全資産の5%~10%
    • 株式60%、債券30%、貴金属5-10%
    • 分散効果を得つつ、リスク限定的
  • 標準的:全資産の10%~15%
    • 株式55%、債券30%、貴金属10-15%
    • しっかりとした分散効果
  • 積極的:全資産の15%~20%
    • 株式50%、債券25%、貴金属15-20%、その他5%
    • 貴金属を積極的に活用
    • ただし20%を超える配分は一般的に推奨されない

実践的な投資戦略の提案

推奨アプローチ:時間分散投資

貴金属価格は大きく変動するため、一括投資よりも以下の戦略が推奨されます:

1. ドルコスト平均法(定期定額投資)

  • 毎月または毎四半期、一定額を投資
  • 価格変動リスクを平準化
  • 心理的負担の軽減
  • 長期的な平均取得単価の最適化

具体例:月次積立

  • 毎月1万円(約$65)を投資
  • 年間12万円(約$780)の投資
  • 価格が高い時は少なく、安い時は多く購入
  • 10年で120万円の投資

2. バリュエーション重視投資

  • 貴金属価格が調整局面で買い増し
  • 史上最高値圏では新規投資を控えめに
  • 長期的な平均回帰を前提とした戦略

目安となる指標

  • 金/銀価格比率:80倍超で銀が割安、50倍未満で銀が割高
  • 実質金利:マイナス圏で貴金属が有利、プラス2%超で不利
  • 中央銀行の金購入動向:大量購入期は追い風

3. ポートフォリオ・リバランス戦略

  • ポートフォリオ全体の中で貴金属の比率を一定に保つ
  • 貴金属価格上昇時は一部売却し、株式・債券を購入
  • 貴金属価格下落時は株式・債券を売却し、貴金属を購入
  • 年1回または半年に1回のリバランス

具体例:10%ルール

  • 目標配分:貴金属10%
  • 貴金属が15%に上昇 → 5%分を売却
  • 貴金属が5%に下落 → 5%分を追加購入
  • 機械的なルールに基づく投資

GLTRと金単体ETCの併用戦略

最適な組み合わせ例

貴金属への配分が10%の場合:

パターンA:保守的(金重視)

  • 金単体ETC:7%
  • GLTR(4金属バスケット):3%
  • コストと分散のバランス

パターンB:標準的(バランス型)

  • 金単体ETC:5%
  • GLTR(4金属バスケット):5%
  • 金と4金属バスケットを同等配分

パターンC:積極的(分散重視)

  • 金単体ETC:3%
  • GLTR(4金属バスケット):7%
  • 分散効果を最大化

この併用戦略により: ✓ コストと分散効果のバランス ✓ 金の安定性とバスケットの成長性の両立 ✓ 柔軟なリバランス

競合商品との総合比較

主要貴金属ETF/ETCの多角的比較

1. iShares Physical Gold ETC(金単体)

  • 経費率:0.12%
  • 純資産:$30.6B(世界第2位)
  • 設定:2011年(14年)

✅ 優位点:

  • 圧倒的な低コスト
  • 3通貨対応(ドル・ポンド・ユーロ)
  • 巨大な流動性

❌ 劣位点:

  • 金のみへの集中
  • 工業需要の成長を取り込めない

2. SPDR Gold Shares (GLD)(金単体)

  • 経費率:0.40%
  • 純資産:$60B(世界最大)
  • 設定:2004年(21年)

✅ 優位点:

  • 世界最大の流動性

❌ 劣位点:

  • 経費率がやや高い
  • 金のみへの集中

3. iShares Silver Trust (SLV)(銀単体)

  • 経費率:0.50%
  • 純資産:$12B
  • 設定:2006年

✅ 優位点:

  • 純粋な銀投資

❌ 劣位点:

  • 経費率がGLTRとほぼ同じ
  • 銀のみへの集中(高ボラティリティ)

4. GLTR(4金属バスケット)

  • 経費率:0.60%
  • 純資産:$1.85B
  • 設定:2010年(15年)

✅ 優位点:

  • 唯一の4金属バスケット
  • 分散効果による安定性
  • S&P 500との低相関(0.180)
  • リバランス不要

❌ 劣位点:

  • 経費率が金単体より高い
  • 純資産規模は中堅クラス

総合評価:GLTRの競争優位性

本ETFは以下の点で、明確な差別化を実現しています:

1. ユニークな商品性

  • 世界で唯一の4貴金属バスケット
  • 他に代替商品が存在しない
  • この商品でしか実現できない投資戦略

2. 分散効果の実証

  • S&P 500との10年相関:0.180
  • ボラティリティの平滑化
  • 各金属の価格サイクルの違いを活用

3. 15年の運用実績

  • 2010年設定以来、安定運用
  • 設定来年率+5.19%の実績
  • トラブル・不祥事の不在

4. abrdnブランドの信頼性

  • 200年近い歴史のスコットランド企業
  • 運用資産総額約5,000億ドル
  • 厳格な保管・監査体制

5. 透明性

  • 毎日更新されるバーリスト
  • 年2回の独立監査
  • 明確な情報開示

唯一の劣位点は、金単体ETCと比較してコストが高いことですが、これは4金属の保管コストと分散効果の対価として合理的です。

最終的な投資判断のための総括

本ETFが最適な投資家像

以下の全てを満たす投資家にとって、GLTRは最適な選択肢です:

  1. 貴金属セクター全体への投資を希望(金だけでは不十分と考える)
  2. 10年以上の長期投資期間を想定できる
  3. ポートフォリオの5%~15%程度を貴金属に配分したい
  4. 分散効果を重視し、0.60%の経費率を妥当と判断できる
  5. 米国ETFへの投資経験があり、外国証券取引に慣れている
  6. リバランスの手間を省きたい
  7. 工業需要の成長(太陽光、水素、EV)に期待している
  8. S&P 500との低相関性(0.180)を評価している

投資判断の最終チェックリスト

本ETFへの投資を決定する前に、以下を自問してください:

□ 10年以上の長期投資期間を確保できるか?
□ 短期的な価格変動(-25%程度)に耐えられるか?
□ 4貴金属それぞれの特性を理解しているか?
□ 0.60%の経費率を「分散保険料」として許容できるか?
□ ポートフォリオ全体の中での適切な配分比率(5-15%)を守れるか?
□ 「貴金属は保険」であり「投機対象ではない」ことを理解しているか?
□ 外国証券取引の経験があるか、学習意欲があるか?
□ NISAの非課税メリットよりも分散効果を優先するか?
□ ドル建て資産を保有することに抵抗がないか?

全ての項目に「はい」と答えられる投資家にとって、abrdn Physical Precious Metals Basket Shares ETF (GLTR)は極めて優れた投資選択肢となるでしょう。




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1つのファンドを3つの記事に別けて掲載することが定番になってしまいました。

2

キャプチャ0140

BlackRock(ブラックロック)は、1988年にラリー・フィンクによって設立された世界最大の資産運用会社として、運用資産総額約10兆ドルを誇る業界のリーディングカンパニーです。同社は2009年にバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を買収することにより、ETF事業の先駆者であるiSharesブランドを傘下に収め、現在では世界最大のETF運用会社としての地位を確立しています。

iSharesブランドは1996年の設立以来、インデックス投資の民主化を推進し、機関投資家と個人投資家の両方に低コストで透明性の高い投資商品を提供し続けています。同ブランドの特徴は、MSCI、FTSE、S&P等の主要インデックスプロバイダーとの緊密なパートナーシップにより、幅広い資産クラス、地域、セクター、投資テーマをカバーする包括的なETFラインナップを展開している点にあります。

「アジア太平洋(日本除く)」という投資領域

なぜ「日本除く」なのか

MSCI Pacific ex Japan Indexは、アジア太平洋地域の先進国株式市場から日本を除外したインデックスです。

日本を除外する理由

  1. 市場規模:日本株式市場は単独で巨大(時価総額約$6兆)
  2. 独立性:日本は独自のインデックス(MSCI Japan、TOPIX等)で追跡
  3. 投資家ニーズ:日本とそれ以外を分けて投資したい

「Pacific」に含まれる国

✓ オーストラリア ✓ 香港 ✓ シンガポール ✓ ニュージーランド

注意:韓国、台湾は含まれない

  • 韓国:MSCI Emerging Markets(新興国)に分類
  • 台湾:MSCI Emerging Markets(新興国)に分類
  • この点が重要:「Pacific ex Japan」は先進国のみ

Fidelity Emerging Asia Fund(前回分析)との違い

項目Fidelity Emerging AsiaiShares Pacific ex Japan
地域新興アジア全体アジア太平洋先進国(日本除く)
主要国中国、インド、台湾、韓国オーストラリア、香港、シンガポール
運用方式アクティブパッシブ
リターン大幅アウトパフォームアンダーパフォーム

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:iShares Pacific ex Japan Equity Index Fund (LU)
  • シェアクラス:Class A2 U.S. Dollar
  • ISIN:LU0836512961
  • 設定日:2012年10月24日(約13年の運用実績
  • ドミサイル:ルクセンブルク
  • 運営会社:BlackRock (Luxembourg) S.A.

資産規模と経費

  • ファンド純資産総額:$239.43M(約360億円、2025年11月末時点)
  • 保有銘柄数:94銘柄
  • 経費率(Ongoing Charge):0.54%
  • 年間管理報酬:0.45%
  • パフォーマンスフィー:0.00%
  • 収益分配:Accumulating(再投資型)

投資戦略

  • 運用方式:パッシブ(インデックス追跡)
  • ベンチマーク:MSCI Pacific ex Japan Index (custom) (USD)
  • 構造:物理的(株式を実際に保有)

リスク分類

  • SRRI(Synthetic Risk and Reward Indicator):6(7段階中)
  • 分類:比較的高リスク(株式ファンドとして標準的)

格付け

  • モーニングスター評価:★★(Bronze、星2つ)
  • カテゴリー:Pacific ex-Japan Equity

経費率0.54%:パッシブファンドとしては高い

パッシブファンドのコスト比較

ファンド運用方式経費率評価
iShares Pacific ex Japanパッシブ0.54%高い
Vanguard Pacific Stock Indexパッシブ0.10%極めて低い
iShares Core MSCI Pacific ETFパッシブ0.15%低い
Vanguard ユーロ圏国債ETFパッシブ0.07%極めて低い
iShares ドイツ国債ETFパッシブ0.20%標準的

0.54%の問題点

パッシブファンドとして:

  • Vanguard Pacific(0.10%)の5.4倍
  • iShares Core Pacific ETF(0.15%)の3.6倍
  • アクティブファンド並みのコスト

10年間のコスト累積

100万円を10年間投資した場合(年率リターン5%と仮定):

  • iShares Pacific ex Japan(0.54%):累積コスト約65,000円
  • Vanguard Pacific(0.10%):累積コスト約12,000円
  • 差額:約53,000円

なぜ0.54%と高いのか

1. 小規模ファンド($239.43M)

  • 運用資産が小さい
  • 固定費を分散できない
  • 償還リスクも懸念

2. ルクセンブルク籍のミューチュアルファンド

  • ETFではなく、伝統的なミューチュアルファンド
  • カストディアン費用、管理費用が高い

3. BlackRockの価格設定

  • 競合(Vanguard)より高い
  • 投資家にとって不利

ポートフォリオ特性

株式バリュエーション(2025年11月末時点)

主要指標

指標
P/E Ratio(株価収益率)18.86x
P/B Ratio(株価純資産倍率)2.01x
3年ベータ1.00
標準偏差(3年)14.65

P/E 18.86xの評価

  • 世界株式平均:約20-22x
  • やや割安
  • しかし、オーストラリア集中(後述)が影響

地域別配分:オーストラリア61.47%の極端な集中

地域別内訳

ファンドベンチマーク
オーストラリア61.47%61.47%
香港20.03%20.03%
シンガポール16.77%16.77%
ニュージーランド1.73%1.73%

重要な問題:オーストラリアが6割

これは:

  • 時価総額加重平均の結果
  • オーストラリア株式市場が太平洋地域で最大
  • 単一国への過度な集中

カントリーリスク

オーストラリア経済の特徴:

  • 資源輸出依存(鉄鉱石、石炭、天然ガス)
  • 中国経済への依存度が高い
  • 不動産バブルの懸念
  • 人口約2,600万人の小規模経済

分散投資の観点からは問題

「Pacific ex Japan」という名称から:

  • アジア太平洋全体に分散されていると期待
  • 実際は、オーストラリア6割
  • 分散効果が限定的

セクター別配分:金融44.68%の集中

セクター別内訳

セクターファンドベンチマーク
金融44.68%44.69%
素材12.33%12.32%
資本財9.39%9.39%
不動産7.82%7.81%
消費者裁量7.81%7.80%
ヘルスケア5.40%5.40%
公益事業3.94%3.94%
通信3.38%3.38%
消費者必需品2.76%2.76%
エネルギー2.18%2.18%
情報技術1.12%1.12%

金融44.68%の問題

これは:

  • オーストラリアの4大銀行が巨大
  • 香港、シンガポールも金融センター
  • セクター集中リスク

金融危機のリスク

2008年の世界金融危機では:

  • 金融セクターが大幅下落
  • このファンドも同様のリスク
  • 分散効果が低い

トップ10銘柄:オーストラリア銀行が支配

上位10銘柄

順位銘柄名比率セクター
1Commonwealth Bank of Australia8.16%金融
2BHP Group Ltd6.76%素材
3AIA Group Ltd5.30%香港金融
4DBS Group Holdings Ltd4.34%シンガポール金融
5Westpac Banking Corp4.11%金融
6National Australia Bank3.93%金融
7ANZ Group Holdings3.30%金融
8Hong Kong Exchanges and Clearing3.09%香港金融
9Wesfarmers Ltd2.97%消費者裁量
10CSL Ltd2.89%ヘルスケア
合計44.85%

オーストラリア4大銀行が19.50%

  • Commonwealth Bank:8.16%
  • Westpac:4.11%
  • National Australia Bank:3.93%
  • ANZ:3.30%
  • 合計:19.50%

トップ10のうち8銘柄がオーストラリア(36.12%)

  • 極めて集中したポートフォリオ
  • オーストラリア経済・金融セクターに依存

時価総額構成:大型株93%

時価総額別内訳

時価総額ファンドベンチマーク
大型株($10Bn超)92.99%92.99%
中型株($2-10Bn)7.01%7.01%

大型株集中

  • 小型株なし
  • 中型株わずか7%
  • リスク・リターン特性は大型株インデックスに近い



この記事は投資に関する情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。投資決定は各自の判断と責任において行ってください。過去のパフォーマンスは将来の運用成果を保証するものではありません。


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ブルーインパルス見れました。

1

キャプチャ0140

BlackRock(ブラックロック)は、1988年にラリー・フィンクによって設立された世界最大の資産運用会社として、運用資産総額約10兆ドルを誇る業界のリーディングカンパニーです。同社は2009年にバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を買収することにより、ETF事業の先駆者であるiSharesブランドを傘下に収め、現在では世界最大のETF運用会社としての地位を確立しています。

iSharesブランドは1996年の設立以来、インデックス投資の民主化を推進し、機関投資家と個人投資家の両方に低コストで透明性の高い投資商品を提供し続けています。同ブランドの特徴は、MSCI、FTSE、S&P等の主要インデックスプロバイダーとの緊密なパートナーシップにより、幅広い資産クラス、地域、セクター、投資テーマをカバーする包括的なETFラインナップを展開している点にあります。

前編では、ドイツ国債の安全資産としての位置づけ、基本構造、AAA格付け99.92%の極めてシンプルなポートフォリオについて解説しました。中編では、2012年の設定以来約13年間にわたる具体的な運用実績、特に2022年の-17.95%という衝撃的な下落、そして「安全資産」であるはずのドイツ国債が、実は長期投資において極めて低いリターンしか提供していないという厳しい現実を分析します。

パフォーマンス分析:13年間でわずか+0.12%

期間別パフォーマンス(2025年11月30日時点)

累積リターン・年率リターン

期間SDEU (%)ベンチマーク (%)差異 (%)
1ヶ月-0.37-0.35-0.02
3ヶ月+0.45+0.48-0.03
6ヶ月-0.52-0.44-0.08
YTD(年初来)-0.79-0.77-0.02
1年-2.39-2.24-0.15
3年(年率)+0.14+0.27-0.13
5年(年率)-3.51-3.37-0.14
設定来(年率)+0.12+0.28-0.16

衝撃的な事実:13年間でほぼゼロリターン

設定来年率+0.12%の意味

2012年5月8日に100万円を投資した場合:

  • 約13年後(2025年11月):約1,015,600円
  • 利益:わずか約15,600円
  • 年率換算:+0.12%

これは:

  • 13年間で約1.56%の累積リターン
  • ほぼゼロリターン
  • 普通預金(金利0.001%)の約120倍だが、実質的な差はわずか
  • インフレ(約2%/年)を考慮すると、実質マイナスリターン

ユーロ建て vs. 円建て

重要な注意:

  • 上記はユーロ建てのリターン
  • 日本投資家にとっては、EUR/JPY為替レートの影響を受ける
  • 2012年5月:約1ユーロ=100円
  • 2025年11月:約1ユーロ=163円
  • 円建てリターンは大幅プラス(約+63%の為替差益)

ただし、本記事ではユーロ建てパフォーマンスを基準に分析します。

5年年率-3.51%:損失を計上

2020年11月~2025年11月の5年間

  • SDEU:年率-3.51%
  • ベンチマーク:年率-3.37%

5年累積リターン

年率-3.51%を5年間複利計算すると:

  • (1 - 0.0351)^5 - 1 ≈ -16.6%
  • 100万円 → 約834,000円
  • 損失:約166,000円

「安全資産」であるはずのドイツ国債が、5年間で約17%の損失を出したのです。

年次パフォーマンス:2022年の大惨事

カレンダーイヤー・リターン(2015年~2024年)

過去10年間の年次リターン

SDEU (%)ベンチマーク (%)差異 (%)
2024+0.32+0.59-0.27
2023+5.44+5.57-0.13
2022-17.95-17.84-0.11
2021-2.85-2.68-0.17
2020+2.76+3.01-0.25
2019+2.88+3.01-0.13
2018+2.21+2.36-0.15
2017-1.53-1.36-0.17
2016+3.78+3.97-0.19
2015+0.14+0.33-0.19

2022年:-17.95%の歴史的大暴落

何が起きたのか

2022年は、ドイツ国債にとって過去最悪の年でした:

  • SDEU:-17.95%
  • ベンチマーク:-17.84%

100万円を2022年初に投資した場合

  • 2022年末:約820,500円
  • 損失:約179,500円

原因:ECBの急速な利上げ

2022年は、欧州中央銀行(ECB)が急速に政策金利を引き上げました:

時期ECB政策金利変化
2022年1月0.00%
2022年7月+0.50%+0.50%
2022年9月+1.25%+0.75%
2022年10月+2.00%+0.75%
2022年12月+2.50%+0.50%

わずか6ヶ月で0%から2.5%へ

金利上昇と債券価格の関係

  • デュレーション:7.03年
  • 金利上昇:約2.5%
  • 価格下落:約7.03 × 2.5% = 約-17.6%

実際の下落(-17.95%)とほぼ一致します。

2023年:+5.44%の回復

金利安定化で反発

2023年は:

  • ECB政策金利:2.5% → 4.5%(さらなる上昇)
  • しかし、市場は既に織り込み済み
  • 長期金利は安定化
  • ドイツ国債は+5.44%の回復

しかし、2022年の損失を取り戻せず

  • 2022年:-17.95%
  • 2023年:+5.44%
  • 2年累積:約-13.7%

2021年:-2.85%、2024年:+0.32%

低リターンの継続

2021年:

  • インフレ懸念で金利上昇
  • -2.85%

2024年:

  • 金利安定化
  • わずか+0.32%

ベンチマークとの追跡精度:一貫した小幅アンダーパフォーム

期間別トラッキングエラー

期間SDEU (%)ベンチマーク (%)差異(年率)
3年+0.14+0.27-0.13%
5年-3.51-3.37-0.14%
設定来+0.12+0.28-0.16%

トラッキングエラーの評価

年率-0.13%~-0.16%

このトラッキングエラーは:

  • 経費率0.20%とほぼ一致
  • 極めて優秀なトラッキング精度
  • サンプリング手法でも十分な精度

経費率がほぼ全てのアンダーパフォームを説明

  • 経費率:0.20%
  • トラッキングエラー:-0.13%~-0.16%
  • 差:-0.03%~+0.04%

つまり、経費以外のコスト(売買コスト、サンプリング誤差)は極めて小さいです。

ドイツ国債投資の魅力と限界

魅力:安全性

最高の信用力

✓ AAA格付け(S&P、Moody's、Fitch) ✓ ユーロ圏最大の経済大国 ✓ 財政規律(債務残高GDP比約60%) ✓ 政治的安定性

高い流動性

✓ 世界最大級の国債市場 ✓ いつでも売買可能 ✓ スプレッドが極めて小さい

ユーロ建て

✓ ユーロ圏投資家にとって為替リスクなし

限界:低リターン

設定来年率+0.12%という現実

  • 13年間でほぼゼロリターン
  • インフレ(約2%/年)を考慮すると実質マイナス
  • 購買力は約26%減少

なぜこれほど低いのか

1. 低金利環境(2012-2021年)

2012-2021年、ECBはゼロ金利・量的緩和政策を実施:

  • 政策金利:0.00%~-0.50%
  • ドイツ10年物国債利回り:マイナスになることも
  • 国債を保有しても利子収入がほとんどない

2. 2022年の金利急上昇

2022年、ECBは急速に利上げ:

  • 0% → 2.5%(6ヶ月)
  • 債券価格が大幅下落(-17.95%)
  • これまでの利子収入を吹き飛ばす

3. 現在の金利(2025年)

  • 満期利回り:2.46%
  • インフレ率:約2-3%
  • 実質利回り:約-0.5%~+0.5%

金利上昇リスク:デュレーション7.03年の意味

デュレーションとは

デュレーションは、金利変動に対する債券価格の感応度です:

  • デュレーション7.03年
  • 金利が1%上昇 → 価格約-7.03%下落
  • 金利が1%低下 → 価格約+7.03%上昇

シナリオ分析

シナリオ1:金利1%上昇

  • 現在の10年物利回り:約2.3-2.5%
  • 1%上昇後:約3.3-3.5%
  • 価格変動:約-7.03%
  • 100万円 → 約929,700円

シナリオ2:金利2%上昇

  • 2%上昇後:約4.3-4.5%
  • 価格変動:約-14.06%
  • 100万円 → 約859,400円

シナリオ3:金利1%低下

  • 1%低下後:約1.3-1.5%
  • 価格変動:約+7.03%
  • 100万円 → 約1,070,300円

現在の金利環境(2025年)

ECBの政策スタンス

  • 現在の政策金利:3.00%(推定)
  • インフレ率:約2-3%
  • 今後の見通し:
    • インフレが収束すれば、利下げの可能性
    • インフレが再燃すれば、さらなる利上げ

金利上昇リスクは限定的?

  • 政策金利3.00%は既に高水準
  • さらなる大幅利上げの可能性は低い
  • むしろ、今後1-2年で利下げの可能性
  • 金利下落 → 債券価格上昇の可能性

ただし、これは予測であり、確実ではありません。

信用リスク:ドイツ政府のデフォルトは起こりうるか

AAA格付けの意味

極めて低いデフォルトリスク

  • S&P、Moody's、Fitch:すべてAAA
  • 過去にデフォルトした先進国はほとんどない(アルゼンチン、ギリシャは例外)

ドイツの財政状況

健全な財政

指標値(推定)
政府債務残高/GDP約60%
財政収支/GDP約-2%~0%
経常収支/GDP約+6%

ユーロ圏で最も健全

  • イタリア:債務/GDP約140%
  • フランス:債務/GDP約110%
  • スペイン:債務/GDP約110%
  • ドイツ:債務/GDP約60%

デフォルトリスクの評価

極めて低い

ドイツ政府がデフォルトする可能性は:

  • 通常の経済環境では、ほぼゼロ
  • 大規模な戦争、壊滅的な自然災害、ユーロ圏解体などの極端な事象が必要

ただし、ゼロではない

  • 2010-2012年のユーロ圏債務危機では、ギリシャがデフォルト
  • 将来、ユーロ圏が解体すれば、ドイツも影響を受ける可能性



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📈 参加者の声

「毎週のアップデートで、TVニュースの「影」が理解できるようになりました」 「毎月から毎週に変わって、しかも見逃し配信されるようになったので、めっちゃ助かります。」「継続参加で、投資に対する考え方を、「上から目線」で見ることができるようになりました。」 「土曜の朝は、テレビなんかみてるより、YouTubeですね。」
↑作っていません。本当です。

💎 講師プロフィール

IFTA国際検定テクニカルアナリスト資格保有

  • 2000年から海外投資実績、オフショアファンド研究を毎日欠かさず続ける
  • 2007年から勉強会の継続開催で培った実践知識と海外コネクション
  • テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は完全に切り分けて解説します

📝 参加方法

  1. 下記フォームから初回申し込み
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4

Fidelity Investmentsとは:世界最大級の資産運用会社

Fidelity Investments(フィデリティ・インベストメンツ)は、1946年にボストンで創業された、世界最大級の独立系資産運用会社です。

パフォーマンス分析:圧倒的なアウトパフォーマンス

2025年の驚異的パフォーマンス(2025年11月末時点)

短期パフォーマンス

期間ファンドベンチマークセクター平均差異(vs.ベンチマーク)ランキング
1ヶ月(Monthly)+31.73%+28.75%+26.39%+2.98%
年初来(YTD)+28.20%+28.94%+24.35%-0.74%
1年+20.82%+15.09%+12.86%+5.73%21%(上位21%)
3年(年率)+3.56%+4.54%+3.97%-0.98%6%(上位6%)
5年(年率)+12.05%+8.20%+8.25%+3.85%60%(平均的)
10年(年率)+8.40%+6.39%+8.25%+2.01%6%(上位6%)
設定来(年率)+8.40%+6.39%+2.01%

圧倒的なアウトパフォーマンスの実態

1年間のパフォーマンス(2024年12月~2025年11月)

  • ファンド:+20.82%
  • ベンチマーク:+15.09%
  • 差異:+5.73%
  • カテゴリーランキング:上位21%(40ファンド中)

100万円を投資した場合:

  • ファンド:約121万円(+20.82万円)
  • ベンチマーク:約115万円(+15.09万円)
  • 追加利益:約5.73万円

5年間の年率パフォーマンス(2020年12月~2025年11月)

  • ファンド:年率+12.05%
  • ベンチマーク:年率+8.20%
  • 差異:年率+3.85%

5年累積リターン:

  • ファンド:約+77.3%
  • ベンチマーク:約+48.0%
  • 差異:約+29.3%

100万円を投資した場合:

  • ファンド:約177万円
  • ベンチマーク:約148万円
  • 追加利益:約29万円

10年間の年率パフォーマンス(2015年12月~2025年11月)

  • ファンド:年率+8.40%
  • ベンチマーク:年率+6.39%
  • 差異:年率+2.01%

10年累積リターン:

  • ファンド:約+124%
  • ベンチマーク:約+87%
  • 差異:約+37%

100万円を投資した場合:

  • ファンド:約224万円
  • ベンチマーク:約187万円
  • 追加利益:約37万円

設定来(32年間)の年率パフォーマンス(1993年4月~2025年11月)

  • ファンド:年率+8.40%
  • ベンチマーク:年率+6.39%
  • 差異:年率+2.01%

10,000ドルを投資した場合:

  • ファンド:31,206ドル(3.1倍)
  • ベンチマーク:21,997ドル(2.2倍)
  • 差異:+9,209ドル(約42%の追加リターン)

カレンダーイヤー・リターンの詳細分析

過去5年間の年次リターン

ファンドベンチマークセクター平均差異
2025+31.73%+28.75%+26.39%+2.98%
2024+21.80%+11.95%+11.03%+9.85%
2023+13.58%+5.97%+4.68%+7.61%
2022-31.26%-19.68%-18.96%-11.58%
2021-14.64%-4.72%-2.59%-9.92%

重要な洞察

1. 2024年:圧倒的アウトパフォーマンス(+9.85%)

  • ファンド:+21.80%
  • ベンチマーク:+11.95%
  • 差異:+9.85%(ほぼ10%のアウトパフォーム)
  • 銘柄選択の成功を如実に示す

2. 2023年:大幅アウトパフォーマンス(+7.61%)

  • ファンド:+13.58%
  • ベンチマーク:+5.97%
  • 差異:+7.61%
  • 2年連続の大幅アウトパフォーム

3. 2025年:堅調な相対パフォーマンス(+2.98%、11月末時点)

  • ファンド:+31.73%
  • ベンチマーク:+28.75%
  • 3年連続でアウトパフォーム

4. 2022年:大幅アンダーパフォーム(-11.58%)

  • ファンド:-31.26%
  • ベンチマーク:-19.68%
  • 下落局面で大きく負けた
  • 中国株式の急落(ゼロコロナ政策、テック規制)が影響

5. 2021年:アンダーパフォーム(-9.92%)

  • ファンド:-14.64%
  • ベンチマーク:-4.72%
  • 下落局面で負けた

パフォーマンスのパターン分析

上昇相場での圧倒的強さ

  • 2023年:+7.61%のアウトパフォーム
  • 2024年:+9.85%のアウトパフォーム
  • 2025年:+2.98%のアウトパフォーム

上昇相場では、銘柄選択の優位性が明確に発揮されています。

下落相場での脆弱性

  • 2021年:-9.92%のアンダーパフォーム
  • 2022年:-11.58%のアンダーパフォーム

下落相場では、**高ベータ(市場感応度が高い)**の銘柄を多く保有しているため、ベンチマークより大きく下落します。

長期的にはプラス

しかし、過去5年間(2021-2025年)を通算すると:

  • 5年年率:+12.05%(ファンド) vs. +8.20%(ベンチマーク)
  • 年率+3.85%のアウトパフォーム

上昇相場での大幅な利益が、下落相場での損失を補って余りあります。

モーニングスター・カテゴリー・ランキング:一貫した上位成績

期間別ランキング

期間ランキング対象ファンド数パーセンタイル
1年4021%(上位21%)
3年396%(上位6%)
5年3760%(平均的)
10年276%(上位6%)

パーセンタイル・ランクの意味

  • 1% = 最優秀(カテゴリー内で1位)
  • 100% = 最劣(カテゴリー内で最下位)
  • 50% = 中央値

重要な洞察

1. 3年ランキング:6%(上位6%)

  • 39ファンド中、上位2-3番目
  • 直近3年間(2022-2025年)のパフォーマンスが極めて優秀
  • 2023年・2024年の大幅アウトパフォームが寄与

2. 10年ランキング:6%(上位6%)

  • 27ファンド中、上位1-2番目
  • 長期パフォーマンスも極めて優秀
  • 年率+8.40% vs. ベンチマーク+6.39%

3. 5年ランキング:60%(平均的)

  • 37ファンド中、やや下位
  • 2021-2022年の大幅下落が影響
  • しかし、リターンは年率+12.05%と高い(ベンチマーク+8.20%)

4. 1年ランキング:21%(上位21%)

  • 40ファンド中、上位8-9番目
  • 直近1年間も好調

モーニングスター格付けの詳細

期間別格付け

期間格付け意味
総合★★★★上位22.5%-10%(4星)
3年★★★★★上位10%(5星、最高評価)
5年★★★中央35%(3星、平均的)
10年★★★★★上位10%(5星、最高評価)

3年・10年で5星の意味

  • モーニングスター格付けは、リスク調整後リターンを評価
  • 単にリターンが高いだけでなく、リスクに見合ったリターンを評価
  • 5星は「上位10%」という最高評価

本ファンドは:

  • 短期(3年)で5星:直近の好調さ
  • 長期(10年)で5星:長期的な優秀さ
  • 中期(5年)で3星:2021-2022年の下落が影響

総合的に見れば、極めて優れたファンドと評価されています。

なぜアウトパフォームできるのか:成功要因の分析

要因1:優れた銘柄選択

トップ10銘柄のパフォーマンス(推定)

本ファンドのトップ10銘柄(45.59%を占める)は:

  1. TSMC(13.98%):2023-2025年でAIブームの最大受益者
  2. Tencent(8.20%):中国テック規制後の回復
  3. SK Hynix(4.20%):AI向けHBMメモリーで急成長
  4. PDD Holdings(4.09%):Temuの海外展開で急成長
  5. Samsung Electronics(合計4.62%):メモリー半導体の回復

これらの銘柄は、2023-2024年に市場平均を大きく上回るパフォーマンスを記録しました。

特に:

  • TSMC:2023年+60%超、2024年+90%超
  • SK Hynix:2023年+50%超、2024年+40%超
  • PDD Holdings:2023年+90%超

これらの勝ち組銘柄への大規模投資が、ベンチマークアウトパフォームの最大要因です。

要因2:セクター配分の成功

ヘルスケアのオーバーウェイト(+3.46%)

  • ファンド:6.88%
  • ベンチマーク:3.42%

新興国の医療需要拡大、バイオテック企業の成長を正しく見込みました。

金融のアンダーウェイト(-3.53%)

  • ファンド:16.39%
  • ベンチマーク:19.92%

中国の不動産不況、金利環境の影響を受ける金融セクターを避けました。

エネルギー・公益・不動産の完全回避

  • ファンド:0.00%
  • ベンチマーク:合計6.71%

低成長セクターを完全に避け、高成長セクターに集中しました。

要因3:集中投資戦略

73銘柄という適度な集中

  • ベンチマーク:数百銘柄
  • 本ファンド:73銘柄
  • トップ10で45.59%

過度に分散せず、高確信度の銘柄に集中することで:

  • 銘柄選択の効果を最大化
  • 優秀な銘柄のリターンを十分に享受
  • 平凡な銘柄を避ける

要因4:Fidelityのグローバルリサーチ力

現地調査の徹底

Fidelityは世界各地にリサーチオフィスを持ち:

  • アジア各国に現地拠点
  • 企業経営陣との直接対話
  • オン・ザ・グラウンド・リサーチ(現地調査)
  • 情報の非対称性を活用

74,000名の従業員

Fidelityは世界中に約74,000名の従業員を擁し:

  • 巨大なリサーチ体制
  • 専門家による深い分析
  • 小規模運用会社には不可能な情報収集

要因5:成長株への集中

Equity StyleMap:Large Growth

  • 84.09%の資産が「Large Growth(大型グロース株)」
  • 成長性の高い企業への集中投資
  • 2023-2025年の成長株ブームを捉えた

具体例

  • TSMC:AI半導体需要の爆発的成長
  • SK Hynix:HBMメモリーの急成長
  • PDD Holdings:Temuの海外展開

リスク特性の詳細分析

ボラティリティ指標

ボラティリティ統計(2025年11月末時点)

指標意味
Beta(ベータ)1.09市場より9%変動が大きい
R²(アールスクエア)0.84ベンチマークとの相関84%
Sharpe Ratio(シャープレシオ)0.94リスク調整後リターンが優秀
Standard Deviation(標準偏差)16.87%年率16.87%の変動

Beta 1.09の意味

ベータが1を超える

  • ベンチマークが1%上昇 → ファンドは1.09%上昇(理論上)
  • ベンチマークが1%下落 → ファンドは1.09%下落(理論上)

実際のパフォーマンスとの整合性

2024年のデータで検証:

  • ベンチマーク:+11.95%
  • ファンド:+21.80%
  • 比率:1.82倍

ベータ1.09の予測(+13.06%)を大きく上回っています。これは:

  • 銘柄選択の成功(アルファの創出)
  • ベータだけでは説明できない超過リターン

R² 0.84の意味

高い相関性

  • R²が0.84 = ベンチマークとの相関が84%
  • ファンドの変動の84%がベンチマークで説明できる
  • 残り16%が銘柄選択・セクター配分による

アクティブ運用としては適度

  • R²が1.0に近い = パッシブ運用に近い
  • R²が0.5未満 = ベンチマークと無関係
  • 0.84は、ベンチマークを意識しつつ、アクティブに銘柄選択

Sharpe Ratio 0.94の意味

リスク調整後リターンが優秀

Sharpe Ratioは「リスク1単位あたりのリターン」を示します:

  • 0.94という数値は、年率16.87%のリスクに対して妥当なリターンを得ている
  • 高いほど、リスクに見合ったリターン

ベンチマークとの比較

データは提供されていませんが、ファンドがベンチマークをアウトパフォームしているため、ファンドのSharpe Ratioもベンチマークより高い可能性が高い。

Standard Deviation 16.87%の意味

高いボラティリティ

  • 年率16.87%の標準偏差
  • 約68%の確率で、年間リターンが平均±16.87%の範囲に収まる
  • 年率リターン8.40%の場合、68%の確率で-8.47%~+25.27%の範囲

新興市場としては標準的

  • 新興市場株式は本質的にボラティリティが高い
  • 先進国株式:標準偏差10-15%
  • 新興国株式:標準偏差15-25%
  • 16.87%は新興市場としては標準的

リスクとリターンのトレードオフ

  • 高いリスク(16.87%の標準偏差)
  • 高いリターン(設定来年率8.40%、10年年率8.40%)
  • リスクに見合ったリターンを実現

2022年の大幅下落:アンダーパフォームの分析

2022年:-31.26%の急落

パフォーマンス比較

  • ファンド:-31.26%
  • ベンチマーク:-19.68%
  • セクター平均:-18.96%
  • 差異:-11.58%(大幅アンダーパフォーム)

なぜ大きく下落したのか

1. 中国テック株の急落

本ファンドは中国テック株に大きく投資:

  • Tencent(8.20%)
  • Alibaba(3.66%)
  • PDD Holdings(4.09%)

2022年、中国政府のテック企業規制強化により:

  • Alibaba:2022年に約-25%
  • Tencent:2022年に約-24%

2. 成長株の調整

2022年は世界的な金利上昇により成長株が調整:

  • 米国Fed(連邦準備制度)が急速な利上げ
  • グロース株のバリュエーション低下
  • 本ファンドは「Large Growth」スタイルのため直撃

3. ゼロコロナ政策

中国政府の厳格なゼロコロナ政策により:

  • 経済活動の停滞
  • 消費の低迷
  • 中国株式全般の下落

4. 高ベータ(1.09)の影響

ベータ1.09のため、市場下落時に:

  • ベンチマーク:-19.68%
  • 理論上の予測(-19.68% × 1.09):約-21.5%
  • 実際:-31.26%

理論値を約-10%下回る下落は、銘柄選択の失敗を示しています。

2022年の教訓

リスク

  • 成長株への集中投資は、下落局面で脆弱
  • 中国株への大規模投資は、政策リスクが大きい
  • 高ベータは、下落時に損失を拡大

しかし、長期的にはプラス

  • 2023年:+13.58%(ベンチマーク+5.97%)
  • 2024年:+21.80%(ベンチマーク+11.95%)
  • 2025年:+31.73%(ベンチマーク+28.75%、11月末時点)

2022年の大幅下落を、2023-2025年の大幅上昇で取り戻しただけでなく、ベンチマークを大きく上回りました。

四半期末パフォーマンス(2025年9月末時点)

参考データ

期間リターン
YTD(年初来)+27.38%
1年+29.36%
3年(年率)+6.67%
5年(年率)+12.85%
10年(年率)+8.52%

2025年11月末データと比較すると:

  • YTDが+27.38%(9月末)→ +28.20%(11月末)
  • 10月・11月も好調に推移


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ESGに関するファクトシートの記述は全部無視してます。

3
1582641198047金融商品のローコスト革命児ともいえる、1975年にペンシルベニア州のバレー・フォージで創業したヴァンガードVanguard Group, Inc

ヴァンガードは、さしずめ航空会社で言えばLCCのようなもので、ファンド数は470を超え、預かり資産USD7.1Tは、ブラックロック、ステート・ストリートと並ぶ世界最大級の運用会社となりますが、これだけの大手でありながらも実は非上場会社を守っています。


Vanguardとは:世界最大級のインデックス運用会社

Vanguard(バンガード)は、1975年にJohn C. Bogle(ジョン・ボーグル)によって設立された、世界最大級の資産運用会社です。

Vanguardの特徴

✓ インデックス投資の父:世界初の個人向けインデックスファンド(1976年) ✓ 超低コスト:業界最低水準の経費率 ✓ 運用資産:約9兆ドル(約1,350兆円、2024年時点) ✓ 投資家所有構造:株主ではなく、ファンド投資家が所有

ボーグルの哲学

"Don't look for the needle in the haystack. Just buy the haystack." 「干し草の中から針を探すな。干し草全体を買え。」

この哲学が、インデックス投資の基礎を築きました。

ユーロ圏国債投資の意義

ドイツ国債 vs. ユーロ圏国債

ドイツ国債ETF(前回分析)

  • 投資対象:ドイツ国債のみ
  • 格付け:AAA 99.92%
  • 国別集中リスク:高い

Vanguard ユーロ圏国債ETF(本記事)

  • 投資対象:ユーロ圏19カ国の国債
  • 格付け:AAA 23.1%、A 41.2%、BBB 22.3%
  • 地理的分散:広い

なぜユーロ圏全体なのか

メリット ✓ 地理的分散:単一国リスクの低減 ✓ より広範な市場へのアクセス ✓ 流動性:より多くの銘柄

デメリット ❌ 信用リスク増加:イタリア(BBB)、スペイン(A)など ❌ ユーロ圏債務危機のリスク

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:Vanguard EUR Eurozone Government Bond UCITS ETF
  • ティッカーシンボル:VGEA(ドイツ取引所、イタリア)、VETA(ロンドン、スイス)
  • ISIN:IE00BH04GL39
  • 設定日:2019年2月19日(約7年の運用実績
  • ドミサイル:アイルランド
  • 運営会社:Vanguard Funds plc

資産規模と経費

  • ファンド純資産総額:€4,290百万(約6,450億円、2025年11月末時点)
  • シェアクラス純資産:€3,043百万(約4,565億円)
  • 保有銘柄数:489銘柄
  • 総経費率(OCF):0.07%(驚異的な低コスト)
  • 収益分配:Accumulating(再投資型)
  • 取引通貨:ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)、スイスフラン(CHF)

投資戦略

  • 運用方式:パッシブ(インデックス追跡)
  • ベンチマーク:Bloomberg Euro-Aggregate: Treasury Index
  • 構造:物理的(Physical)
  • 手法:サンプリング(Representative Sample)

リスク分類

  • SRRI(Synthetic Risk and Reward Indicator):4(7段階中)
  • 分類:中程度のリスク

驚異的な低コスト:経費率0.07%

債券ETFとしては世界最低水準

コスト比較

ETF投資対象経費率運用資産
Vanguard ユーロ圏国債ユーロ圏国債0.07%€4,290M
iShares ドイツ国債(SDEU)ドイツ国債0.20%€176.85M
iShares Core € Govt Bondユーロ圏国債0.09%€9,000M程度
Xtrackers Eurozone Govt Bondユーロ圏国債0.12%€2,000M程度

0.07%の意味

  • 100万円投資で、年間コストわずか700円
  • ドイツ国債ETF(0.20%)の35%のコスト
  • 競合iShares(0.09%)よりも22%安い

10年間のコスト累積効果

100万円を10年間投資した場合(年率リターン2%と仮定):

  • Vanguard(0.07%):累積コスト約8,400円
  • iShares SDEU(0.20%):累積コスト約24,000円
  • 差額:約15,600円(Vanguard有利)

なぜこれほど低コストなのか

1. Vanguardの構造

Vanguardは、投資家所有構造:

  • 株主への配当が不要
  • 利益を経費率引き下げに還元
  • 規模の経済

2. 巨大な運用資産(€4,290M)

  • 固定費を薄く分散
  • 取引コストの削減
  • 交渉力

3. サンプリング手法

  • 全銘柄保有ではなく、代表的な銘柄を選択
  • 取引コストの削減

ポートフォリオ特性

債券特性(2025年11月末時点)

主要指標

指標ファンドベンチマーク
保有銘柄数489554
満期利回り(YTW)2.82%2.82%
平均クーポン2.5%2.5%
平均残存期間8.7年8.7年
平均格付けA+A+
平均デュレーション7.0年7.0年
現金比率0.2%

ベンチマークとの完璧な一致

ファンドとベンチマークの特性が完全に一致しています:

  • 満期利回り:2.82%
  • 平均デュレーション:7.0年
  • 平均格付け:A+

これは、極めて高いトラッキング精度を示しています。

国別配分:ユーロ圏の多様性

上位10カ国

比率
フランス23.4%
イタリア22.3%
ドイツ18.7%
スペイン14.2%
ベルギー4.9%
オランダ4.2%
オーストリア3.6%
ポルトガル2.0%
フィンランド1.7%
アイルランド1.5%

重要な洞察

1. フランスが最大(23.4%)

  • ユーロ圏第2位の経済大国
  • 格付け:AA(S&P)
  • 債務/GDP:約110%

2. イタリアが第2位(22.3%)

  • ユーロ圏第3位の経済大国
  • 格付け:BBB(投資適格だが低い)
  • 債務/GDP:約140%
  • 最大のリスク要因

3. ドイツは第3位(18.7%)

  • ユーロ圏最大の経済大国
  • 格付け:AAA
  • なぜ18.7%なのか? → 時価総額加重平均のため

4. PIIGS諸国のエクスポージャー

PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)は、2010-2012年のユーロ圏債務危機で問題となった国々:

  • イタリア:22.3%
  • スペイン:14.2%
  • ポルトガル:2.0%
  • アイルランド:1.5%
  • ギリシャ:0%(ユーロ圏国債だが含まれていない可能性)
  • 合計:約40%

格付け構成:ドイツ国債ETFより低い

格付け別内訳

格付け比率
AAA23.1%
AA11.6%
A41.2%
BBB22.3%
格付けなし1.8%

ドイツ国債ETFとの比較

ETFAAAAAABBB
ドイツ国債(SDEU)99.92%0%0%0%
Vanguard ユーロ圏23.1%11.6%41.2%22.3%

重要な違い

  • ドイツ国債ETF:AAA 99.92% = 極めて高い信用力
  • Vanguard ユーロ圏:BBB 22.3% = 信用リスクあり

BBB格付けは:

  • 投資適格の最低ライン
  • デフォルトリスクは低いが、AAA/AAより高い
  • イタリアが主な要因

満期構成:幅広い分散

満期別内訳

満期比率
1年未満0.2%
1-5年42.1%
5-10年31.9%
10-15年9.9%
15-20年5.4%
20-25年4.7%
25年超5.8%

中期債中心

  • 1-5年:42.1%(最大)
  • 5-10年:31.9%
  • 合計74%が1-10年

これにより:

  • デュレーション7.0年
  • 金利変動リスクを適度に抑制

発行体:国債99.8%

極めてシンプル

発行体比率
国債(Treasury/Federal)99.8%
現金0.3%

ドイツ国債ETFと同様、国債のみに投資しています。

投資目的:ユーロ圏国債インデックスの追跡

ベンチマーク:Bloomberg Euro-Aggregate: Treasury Index

インデックスの特徴

このインデックスは:

  • ユーロ建て国債
  • ユーロ圏加盟国政府が発行・保証
  • 固定金利
  • 残存期間1年以上
  • 投資適格(一般に)

を追跡します。

サンプリング手法の効果

489銘柄で554銘柄のインデックスを追跡

  • カバー率:約88%
  • 残り12%はサンプリングで近似

トラッキング精度(後述)

設定来で年率-0.03%程度のトラッキングエラーは、極めて優秀です。

収益分配:Accumulating(再投資型)

自動再投資

  • 分配金:なし
  • 利子収入は自動的にファンド内で再投資
  • 税効率が高い(分配時の課税を回避)

Distributing(分配型)vs. Accumulating(再投資型)

タイプ分配金税金適する投資家
Distributingあり分配時に課税インカム重視
Accumulatingなし売却時のみ課税長期成長重視

本ETFはAccumulatingなので、長期投資家に適しています。



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勉強会の次のネタ考えてるだけで1週間経ってしまいます。


Logo-abrdn@0.5xabrdnは1983年にスコットランドで設立された歴史ある運用会社で、2021年に社名をStandard Life Aberdeenからabrdnに変更しました。コモディティETFの分野では、透明性の高い実物保管型の商品を提供することで知られています。


リスク要因の徹底分析

リスク・リターン・プロファイル

ファンドのKey Investor Information Document(KIID)およびKey Information Document(KID)によれば、本ファンドは7段階中の1(最も低いリスク区分)に分類されています。

低リスク                           高リスク
通常低リターン                     通常高リターン
|-----|-----|-----|-----|-----|-----|
  1     2     3     4     5     6     7
 ↑
本ファンド

この分類は、ファンドの純資産価値(NAV)の変動性(ボラティリティ)に基づいています。マネーマーケットファンドとして極めて安定した値動きを示すことから、最低リスク区分に位置づけられています。

主要なリスク要因

ファンドの目論見書では、以下の主要リスクが開示されています:

1. 元本保証のないこと(リスク(a))

重要: 投資の価値および投資からの収益は下落する可能性があり、投資家は投資額を下回る金額しか回収できない場合があります。

これはマネーマーケットファンドを理解する上で最も重要な点です。一般の方は「マネーマーケットファンド=銀行預金の代替」と誤解しがちですが、本質的に異なります:

比較項目銀行預金マネーマーケットファンド
元本保証あり(預金保険制度)なし
価格変動なし(元本固定)あり(NAV変動)
利回り固定または変動変動(市場金利連動)
信用リスク銀行の破綻リスク複数発行体の信用リスク

2. NAVの変動リスク(リスク(b))

ファンド価格は保証されておらず、損失リスクは投資家が負担します。以下のような事象がNAV下落を引き起こす可能性があります:

a) 発行体のデフォルト

  • ファンドが資金を預託している銀行が破綻した場合
  • 保有しているCPやCDの発行体が債務不履行に陥った場合
  • 2008年のリーマンショック時、Reserve Primary Fundが元本割れを起こした歴史的事例

b) マイナス金利環境

  • 金利が極端に低下し、ファンドのコストを下回る場合
  • 2016年頃の欧州や日本、2020年3月のコロナショック直後の米国で顕在化
  • 利回り<ファンド経費という状況では、NAVが徐々に減少

c) Constant NAVからVariable NAVへの移行リスク

本ファンドはLVNAV(Low Volatility NAV)型であり、通常は定額NAV(Constant NAV)で売買が行われます。しかし、以下の状況では変動NAV(Variable NAV)に移行する可能性があります:

  • 市場ストレスにより定額NAVの維持が困難になった場合
  • 金利・預金金利が低下またはマイナスとなった場合

Variable NAVへの移行は、投資家にとって以下の影響をもたらします:

  • 日々の価格変動の可視化
  • 会計処理の複雑化
  • 心理的な不安の増大

d) 流動性リスク

  • 市場ストレス時には、ファンド自体の流動性が制限される可能性
  • 2008年金融危機時、多くのMMFが一時的に解約制限(ゲーティング)を実施
  • 本ファンドは外部からの流動性保証やNAV安定化支援を受けていないため、自己資金のみで対応

3. ESG基準適用のリスク(リスク(c))

投資プロセスにESGおよび持続可能性基準を適用することにより:

除外による機会損失

  • ベンチマークやユニバース内の一部証券が除外される
  • 潜在的な投資機会の喪失

主観性の問題

  • ESGおよび持続可能性基準の解釈は主観的
  • 他の類似ファンドとは異なる銘柄に投資する可能性(したがってパフォーマンスも異なる)
  • 個々の投資家の見解とは一致しない企業に投資する可能性

これは、「倫理的投資」の避けられないトレードオフです。ESG基準を重視すれば、投資ユニバースは狭まり、リターンの最大化は二次的目標となります。

その他の重要なリスク

金利リスク

短期金融市場ファンドであっても、完全に金利リスクから免れるわけではありません:

  • WAM 32日、WAL 56日ということは、平均して1~2ヶ月の金利エクスポージャー
  • 金利が急上昇すれば、保有資産の時価は下落
  • ただし、満期保有により実現損失は回避可能

Mark to Market(時価評価)の影響が0.0055%と極小であることは、このリスクが極めて限定的であることを示しています。

信用リスク

113銘柄への分散にもかかわらず:

  • A格以上に限定しているとはいえ、投資適格格付けは「投資不適格ではない」という意味に過ぎず、デフォルトリスクは存在
  • 特に金融危機時には、格付けが急速に引き下げられる可能性
  • 金融機関への高いエクスポージャー(CD 26.2%など)は、システミックリスクに脆弱

カウンターパーティリスク

MMF規制により、単一カウンターパーティへのエクスポージャーは**最大5%**に制限されています。しかし:

  • 5%でも大きな損失となり得る
  • 複数の金融機関が同時に破綻する可能性(2008年の教訓)

法規制リスク

2017年のEU MMF規制(Regulation 2017/1131)により、マネーマーケットファンドには厳格な規制が課されています:

  • 流動性要件
  • 分散要件
  • ストレステストの実施

しかし、規制は変更される可能性があり、将来的にはより厳格な要件が課される可能性があります。これはコスト増加や運用制約の強化につながる可能性があります。

オペレーショナルリスク

  • システム障害による解約・購入の遅延
  • 誤った価格計算(NAV算出ミス)
  • 不正行為や内部統制の失敗

これらのリスクは、どの金融商品にも存在しますが、日々の流動性を前提とするMMFでは特に重要です。

投資家適合性の分析

適している投資家

1. 機関投資家の現金管理ツール

最適な用途

  • 企業の余剰資金の一時的な運用先
  • 年金基金の流動性バッファー
  • 保険会社の短期運用枠
  • 財団やエンダウメントの待機資金

理由

  • 37億ドルという大規模なファンドサイズが、大口の資金流出入に対応可能
  • T+1決済により、計画的な資金繰りに対応
  • S&P AAAm、Fitch AAAmm fという最高格付けが、内部統制要件を満たす
  • SFDR Article 8により、ESG方針を持つ機関投資家の要件を満たす

2. ラップ口座・プライベートバンキング顧客

最適な用途

  • オフショアラップ口座内の現金ポジション
  • プライベートバンキングサービスにおける流動性管理
  • 国際分散投資ポートフォリオの米ドル建て部分

理由

  • 最低投資額USD 500と低いエントリーバリア
  • ルクセンブルグ籍SICAV構造により、多くのプラットフォームで取扱可能
  • 米ドル建てにより、為替リスクなしで流動性確保

3. 高金利環境下でリスクを取りたくない投資家

2025年下半期の文脈

  • FRBの利下げサイクル入りの可能性がある中、短期金利は依然として魅力的
  • 30日利回り4.43%は、多くの定期預金を上回る
  • 株式や債券のボラティリティが高い局面では、安定した4%台のリターンは魅力的

理由

  • 元本の大幅な変動リスクを避けつつ、市場金利並みのリターンを享受
  • 金利上昇局面では、短期資産は価格下落リスクが小さい
  • ポートフォリオの安定化要素として機能

適していない投資家

1. 高リターンを追求する投資家

本ファンドの1年リターンは4.26%(ネット)であり:

  • 株式市場の長期平均リターン(7~10%)には遠く及ばない
  • ハイイールド債券(6~8%程度)にも劣る
  • インフレ率(2~3%)を大きく上回るものの、実質リターンは限定的

資本の大幅な増加を目指す投資家には不向きです。

2. 完全な元本保証を求める投資家

銀行預金ではないため:

  • 預金保険制度の対象外
  • NAV変動の可能性あり
  • マイナスリターンのリスクも存在

「絶対に元本を減らしたくない」という投資家には、銀行預金または国債の直接保有が適しています。

3. 短期売買を繰り返す投資家

T+1決済であり、即座の資金化は不可能です。また:

  • 頻繁な売買は、本ファンドの想定する使用方法ではない
  • 取引コストや税務上の複雑さが増す

デイトレードのような短期売買には全く適していません。

4. 為替リスクを積極的に取りたい投資家

本ファンドは米ドル建てのみであり:

  • 非米ドル投資家には為替リスクが発生
  • 円安・ドル高局面では為替益が得られるが、逆もまた真
  • 為替ヘッジコストを考慮すると、日本居住者にとっての魅力は減少

為替投機を目的とする場合、より効率的な手段が存在します。

2025年下半期の投資環境における評価

マクロ経済環境

2025年11月時点の状況

  • FRBは2024年から2025年にかけて利下げサイクルに入っている可能性
  • インフレ率は目標の2%に近づきつつある
  • 景気後退リスクと軟着陸シナリオの間で議論が続く
  • 短期金利は依然として4%台を維持

この環境下で、本ファンドの4.43%(グロス)という利回りは:

  • 歴史的に見れば魅力的な水準
  • ただし、利下げサイクルが進行すれば、この水準は維持できない
  • 2026年には3%台、さらには2%台への低下も想定すべき

代替投資との比較

1. 米国短期国債(T-Bills)

比較項目本ファンド米国3ヶ月T-Bills米国1年T-Bills
利回り(2025年9月)4.43%(グロス)約4.5%約4.2~4.3%
信用リスク複数発行体(A格以上)米国政府(実質リスクフリー)米国政府
流動性T+1決済極めて高い高い
最低投資額USD 500USD 100~USD 1,000~
課税配当所得利子所得利子所得
コスト0.44%(年間)購入手数料のみ購入手数料のみ

結論

  • 利回りではT-Billsとほぼ同等
  • しかし、T-Billsは米国政府の信用力に基づくリスクフリー資産
  • 本ファンドの0.44%のコストを考慮すると、ネットリターンではT-Billsが優位
  • ただし、T-Billsは満期まで保有が前提であり、途中売却には市場リスクあり
  • 本ファンドは日々の流動性を提供する点で優位

2. 米国籍マネーマーケットファンド

米国籍の代表的なMMFとの比較:

項目本ファンドVanguard Federal Money Market FundFidelity Government Money Market Fund
設定地ルクセンブルグ米国米国
経費率0.44%0.11%0.42%(リテールクラス)
最低投資額USD 500USD 3,000USD 0(但し口座開設要)
格付けS&P AAAmAAAmAAAm
30日利回り(概算)4.43%約4.55%(2025年9月推定)約4.45%(同)

結論

  • 米国籍MMFの方が低コスト(特にVanguard)
  • 利回りも若干高い
  • しかし、米国非居住者には口座開設のハードルが高い
  • 本ファンドは、欧州・アジアの投資家にとってアクセスしやすい

3. 高格付け短期社債ETF

項目本ファンドiShares Short Treasury Bond ETF(SHV)
タイプアクティブMMFパッシブETF(米国短期国債)
経費率0.44%0.15%
流動性T+1取引時間中いつでも売買可能
価格変動極小小(金利変動により若干変動)
利回り4.43%約4.4~4.5%(2025年9月推定)

結論

  • ETFの方が低コストかつ流動性が高い
  • ただし、ETFは市場価格で取引されるため、NAVとの乖離リスクあり
  • 本ファンドは常にNAV(または定額NAV)での取引が保証される

本ファンドの強みと弱み

強み

  1. 40年以上の運用実績
    • 1984年設定という長い歴史
    • 複数の金融危機(1987年ブラックマンデー、1998年ロシア危機、2008年金融危機、2020年コロナショック)を経験
    • 元本割れの記録なし(ファクトシート上確認できる範囲)
  2. 大規模なファンドサイズ
    • 37億ドルという規模は、流動性と安定性の証
    • 大口投資家の売買にも対応可能
  3. 最高格付けの維持
    • S&P AAAm、Fitch AAAmmfという最高格付け
    • 厳格な信用基準とポートフォリオ管理
  4. ESG統合
    • SFDR Article 8準拠
    • 機関投資家のESG要件を満たす
  5. グローバルな地域分散
    • 米国のみならず、フランス、日本、シンガポールなど世界中に分散
    • 地域リスクの分散
  6. IMMFAメンバーシップ
    • 業界ベストプラクティスへのコミットメント
    • 透明性の高い運用

弱み

  1. 相対的に高いコスト
    • 0.44%の経費率は、米国籍MMFや短期国債と比較して高い
    • 特にVanguardのMMF(0.11%)と比較すると4倍
  2. ベンチマーク対比でのアンダーパフォーマンス(ネットベース)
    • 手数料控除後は、SOFRを0.15%下回る
    • パッシブ運用のMMFに劣る可能性
  3. 元本保証なし
    • 銀行預金ではないため、預金保険制度の対象外
    • 極端な市場環境下では元本割れのリスクあり
  4. 利下げサイクルでの利回り低下リスク
    • 短期金利に連動するため、FRBの利下げにより利回りは低下
    • 2026年には3%以下となる可能性
  5. 米国非居住者の為替リスク
    • 非米ドル建て投資家には為替リスクが発生
    • 円高局面では実質リターンが大幅に低下

総合評価と投資判断の視点

5段階評価

評価項目評価コメント
安全性★★★★☆最高格付けだが元本保証なし
流動性★★★★★オーバーナイト41%、T+1決済
収益性★★★☆☆市場金利並み、高リターンは期待できない
コスト効率★★★☆☆0.44%は競合比やや高い
ESG対応★★★★☆SFDR Article 8、明確な除外基準
透明性★★★★★IMMFAメンバー、詳細な開示
総合評価★★★★☆保守的な現金管理ツールとして優秀

どのような投資家に最適か

最も適している投資家

  1. 欧州・アジアの機関投資家で、米ドル建ての流動性管理を必要とする
  2. オフショアラップ口座を保有し、現金ポジションの効率的な運用を求める個人
  3. ESG基準を重視する投資家
  4. 40年の実績を持つ保守的な運用を評価する投資家

慎重に検討すべき投資家

  1. 米国居住者(より低コストな米国籍MMFが利用可能)
  2. 完全な元本保証を求める投資家(銀行預金を選択すべき)
  3. 高リターンを追求する投資家(株式や債券が適切)
  4. コストに極めて敏感な投資家(短期国債の直接保有を検討)

2025年下半期の投資判断

2025年11月現在の視点

短期的視点(3~6ヶ月)

  • FRBの利下げサイクル初期段階では、依然として4%前後の利回りが期待できる
  • 株式市場のボラティリティが高い局面では、安全資産としての価値が高まる
  • 年末の流動性需要に対応する一時的な待機資金の置き場として有効

中期的視点(6ヶ月~2年)

  • 利下げサイクルの進行により、利回りは3%台、さらには2%台へ低下する可能性
  • インフレ率が2%程度で安定すれば、実質リターンは1~2%程度に
  • この利回り水準では、他の選択肢(短期国債、高格付け社債等)との比較検討が必要

長期的視点(2年以上)

  • マネーマーケットファンドは、本質的に長期投資商品ではない
  • 長期的な資本成長を目指す場合、株式や長期債券へのアロケーションを検討すべき
  • ただし、ポートフォリオの10~20%程度を流動性バッファーとして保有する戦略は有効

実践的な活用法

推奨される使用シナリオ

  1. 待機資金の一時的な運用先
    • 不動産購入の頭金を貯めている期間
    • 株式投資のタイミングを待つ間の資金置き場
    • 年金受給開始前の退職金の一時的な運用先
  2. ポートフォリオのリバランス準備金
    • 株式市場が高騰し、利益確定した資金の一時的な置き場
    • 逆に暴落時の買い増し原資として待機
  3. 緊急資金の保管先
    • 生活費3~6ヶ月分の緊急資金
    • 医療費や教育費など、近い将来必要となる確実な資金
  4. 国際分散ポートフォリオの米ドル建て部分
    • 米ドル、ユーロ、円など複数通貨で分散する戦略の一環
    • 為替リスクを取りつつ、米ドル建て資産の流動性を確保

推奨されない使用シナリオ

  1. 老後資金の長期運用
    • 20~30年のタイムホライズンでは、株式や長期債券が適切
    • インフレリスクに対する保護が不十分
  2. 教育資金の長期積立
    • 子供が小さい段階(10年以上先)では、成長性のある資産を選択すべき
    • ただし、進学2~3年前からは本ファンドへのシフトも検討価値あり
  3. 投機目的の短期売買
    • T+1決済により、デイトレードには不向き
    • 為替投機であれば、FXやETFの方が効率的

おわりに:賢明な活用のために

abrdn Liquidity Fund (Lux) - US Dollar Fundは、40年以上の運用実績と37億ドルという規模、そして最高格付けを持つ、極めて保守的で信頼性の高いマネーマーケットファンドです。

しかし、それは「完璧な投資商品」ではありません。元本保証はなく、コストは競合と比較してやや高く、高リターンは期待できません。米国非居住者には為替リスクも存在します。

賢明な投資家は、本ファンドを以下のように位置づけるべきです

  1. 安全資産への一時的な避難先として
  2. 流動性管理のツールとして
  3. ポートフォリオの安定化要素として
  4. 長期投資の準備段階として

決して「これだけ持っていれば安心」という商品ではなく、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などと組み合わせた、バランスの取れたポートフォリオの一部として活用すべきです。

特に2025年下半期から2026年にかけては、FRBの利下げサイクルにより、本ファンドの利回りも低下していくことが予想されます。4.43%という現在の利回りが永続するわけではないことを、投資家は肝に銘じるべきです。

最後に、投資判断を行う際には:

  • ご自身の投資目的(資本保全か、収益追求か)
  • 投資期間(短期か、長期か)
  • リスク許容度(元本変動をどこまで許容できるか)
  • 税務上の影響(居住国の税制による)
  • 既存ポートフォリオとのバランス

これらすべてを総合的に考慮した上で、本ファンドが適切かどうかを判断してください。そして必要であれば、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。




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シニアローンを利用する際のポイント

シニアローンは安定性と低コストを兼ね備えた資金調達手段ですが、活用する際にはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

財務指標の維持が求められる

シニアローンでは、借入企業に対して「財務コベナンツ(財務制限条項)」が設定されることが一般的です。たとえば、自己資本比率の維持やEBITDA倍率の上限など、一定の財務健全性を保つことが求められます。これに違反すると、返済の加速や条件見直しを求められる可能性があります。

柔軟性よりも確実性を重視するかが重要

条件変更の柔軟性が低いというデメリットがあるため、成長ステージや事業の変動性が大きい企業にとっては、シニアローン中心の資金調達が必ずしも最適とは限りません。将来の資金需要が大きく変動する可能性がある場合は、メザニンファイナンスやエクイティ調達との併用が検討の余地があります。

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f-mfs-iconMFS Investment Managementは1924年、マサチューセッツ州のボストンで創業した、今でもボストンとシドニーの2拠点だけを持つ独立系の運用会社です。

MFS Meridian Funds - Emerging Markets Debt Fund(MFSメリディアン・ファンド - エマージング・マーケット・デット・ファンド)は、主に米ドル建ての新興国ソブリン債・準ソブリン債に投資するアクティブ運用型債券ファンドです。新興国通貨建て債券や新興国企業が発行する社債にも柔軟に投資を行います。

リスク要因の徹底分析

主要リスク(目論見書記載)

1. 債券リスク(Bond Risk)

債券投資には、以下の複合的なリスクが内在します:

a) 信用リスク

  • 発行体、借り手、カウンターパーティ、または支払い責任者の信用力の低下
  • 信用力の低下の認識だけでも価格下落を引き起こす
  • 格付けの引き下げは、投資家の強制売却を誘発する可能性

本ファンドの場合、平均信用格付けBB+であり、50%がハイイールド債です。これは、信用リスクが極めて高いことを意味します。

具体例

  • 2001年:アルゼンチンのデフォルト(債務不履行)
  • 2015年:ギリシャの債務危機
  • 2020年:レバノンのデフォルト
  • 2023年:ガーナの債務再編

これらはすべて、ソブリン債の信用リスクが顕在化した事例です。

b) 金利リスク

  • 金利上昇により、債券価格は通常下落
  • 本ファンドの平均デュレーション6.4年は、1%の金利上昇で約6.4%の価格下落を意味
  • 長期債ほど金利感応度が高い

2022年の教訓: FRBの急速な利上げ(実質ゼロ金利から5.25%まで)により、本ファンドは-15.85%の損失を記録しました。これは金利リスクの典型的な顕在化です。

c) 流動性リスク

  • 市場混乱時には、債券市場全体または一部セグメントが活発な取引市場を持たない可能性
  • 評価が困難になる
  • 特定の投資または投資タイプを、特定の時点または許容可能な価格で売却できない可能性

2020年3月の教訓: コロナショック時、エマージング債券市場は一時的に流動性が枯渇しました。買い手が消失し、ビッド・アスク・スプレッドが拡大し、多くのファンドが解約請求に対応できなくなるリスクに直面しました。

本ファンドのトップ10保有銘柄に米国債先物が多数含まれるのは、流動性確保の意図があると考えられます。

d) マイナス金利リスク

  • マイナス金利で取引される債券は、満期まで保有するとマイナスリターンが予想される
  • 2016年頃の欧州や日本で顕在化

現在のエマージング債券市場では、マイナス金利は考えにくいですが、理論的には存在します。

2. エマージング市場リスク(Emerging Markets Risk)

エマージング市場は、先進国市場と比較して、以下の特徴があります:

a) 市場構造の未発達

  • 取引所のインフラが不十分
  • 決済システムの遅延や不備
  • 市場参加者の限定

b) 市場の深さの欠如

  • 流動性が低い
  • 大口取引による価格への影響が大きい
  • 市場操作のリスク

c) 規制・監督の脆弱性

  • 監督当局の独立性・専門性の欠如
  • 不透明な規制変更
  • 法の支配の不確実性

d) カストディアン・オペレーショナル・リスク

  • 資産の保管(カストディ)の安全性
  • 決済・清算の信頼性
  • オペレーショナル・リスク

e) 政治・社会・地政学的不安定性

これはエマージング市場投資の最大のリスクです:

政治リスク

  • クーデターや政権交代
  • 政策の急激な変更
  • 資産の国有化・収用
  • 資本規制・為替統制

社会的不安定性

  • 大規模デモ・暴動
  • 格差の拡大による社会不安
  • 治安の悪化

地政学リスク

  • 国際紛争・戦争
  • 制裁措置
  • 国境紛争

具体例

  • 2022年:ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア債券は投資不可能に
  • 2011年:エジプト・チュニジアのアラブの春
  • 2019年:チリの大規模デモ
  • 2024年:パキスタンの政治的混乱

f) 経済的不安定性

エマージング国は、以下の経済リスクに脆弱です:

  • インフレーション:トルコ(2023年に64%)、アルゼンチン(2023年に138%)
  • 通貨危機:1997年アジア通貨危機、2018年トルコリラ危機
  • 経常収支赤字:外貨準備の枯渇リスク
  • 対外債務の持続可能性:スリランカ(2022年デフォルト)

3. デリバティブ・リスク(Derivatives Risk)

本ファンドはデリバティブを活用しており(ポートフォリオ構成で-4.4%)、以下のリスクがあります:

a) レバレッジ効果

  • デリバティブは少額の証拠金で大きなエクスポージャーを取得可能
  • 損失が拡大する可能性(losses can be magnified)

b) 高ボラティリティ

  • デリバティブは現物資産より価格変動が激しい
  • 短期間で大きな損失の可能性

c) 基礎資産以外のリスク

  • カウンターパーティ・リスク:取引相手の債務不履行
  • 流動性リスク:市場が存在しない、または売却できない
  • モデル・リスク:価格評価モデルの誤り
  • オペレーショナル・リスク:事務処理ミス

d) 長短両ポジションの取得可能性

  • ロング(買い)だけでなく、ショート(売り)も可能
  • ショート・ポジションは、理論的には無限の損失可能性

本ファンドのトップ10保有銘柄に含まれる「Euro Bund 10Yr Future(ショート)」は、このリスクの典型例です。欧州金利が予想に反して下落すれば、損失が発生します。

4. ハイイールド・リスク(High Yield Risk)

本ファンドは、全資産を投資適格未満(below investment grade)の債券に投資可能であり、実際に50%がハイイールド債です。

ハイイールド債の特徴

a) 高ボラティリティ

  • 投資適格債より価格変動が激しい
  • 市場ストレス時には流動性が枯渇

b) デフォルト・リスク

  • 債務不履行のリスクが高い
  • 既にデフォルトしている可能性もある

c) 景気循環への感応度

  • 景気後退時に大きく下落
  • 2008年、2020年の急落

d) 回収率の低さ

  • デフォルト時の回収率は、ソブリン債で約30~50%程度
  • 企業ハイイールド債(約40%)より若干高いが、大きな損失

**CCC格以下が8.3%**という事実は、ポートフォリオの一部が既にデフォルト懸念を抱えていることを示唆します。

その他の重要なリスク

為替リスク

本ファンドは93.9%が米ドル建てですが、残り6.1%は現地通貨建てです。現地通貨建て債券には、以下の為替リスクがあります:

通貨の大幅な下落

  • 2018年:トルコリラ(対ドルで約30%下落)
  • 2020年:ブラジルレアル(対ドルで約30%下落)
  • 2022年:エジプトポンド(対ドルで約50%下落)

エジプトポンドへの1.0%のエクスポージャーは、50%の通貨下落があれば、ファンド全体で0.5%の損失を意味します。

カントリー・コンセントレーション・リスク

ファンドは「少数の国または特定の地域に比較的大きな比率を投資する可能性」があります。

現在のトップ10国で37.4%を占めており、これは比較的分散されていますが、それでも:

  • メキシコ単独で6.2%
  • トップ3(メキシコ、サウジ、インド)で14.7%

単一国でのデフォルトや危機が、ファンド全体に大きな影響を与える可能性があります。

ベンチマーク・トラッキング・リスク

本ファンドは、ベンチマーク(JPMorgan EMBI Global Diversified)を大幅に下回るリスクがあります。

中編で見たように、過去10年間で年率0.77%のアンダーパフォーマンスです。これは:

  • 1.53%のOngoing Chargesだけでは説明できない
  • アクティブ運用の失敗を示唆
  • 投資家にとっては、パッシブ運用のETFやインデックスファンドより不利

為替ヘッジ・クラスの制限

本分析の対象はA1USDですが、MFS Meridian Fundsには為替ヘッジ・クラス(例:AH1 EUR)も存在します。

しかし、為替ヘッジには以下の制約があります:

  • ヘッジコスト(金利差によるコスト)
  • 完全なヘッジは不可能(クロスヘッジのベーシスリスク)
  • ヘッジ効率の変動

投資家適合性の分析

適している投資家

1. エマージング債券市場へのエクスポージャーを求める機関投資家

最適な用途

  • 分散投資ポートフォリオの一部として
  • 先進国債券よりも高い利回りを追求
  • プロフェッショナルな運用を外部委託

理由

  • 31億ドルという大規模なファンドサイズが、大口資金の出入りに対応
  • MFS 100年の歴史と運用経験
  • 機関投資家向けクラス(I1USD、Ongoing Charges 0.75%)が利用可能
  • SFDR Article 8がESG方針を満たす

2. 下振れリスク管理を重視する保守的なエマージング債券投資家

最適な用途

  • 2020年と2022年のような危機時の防御力を評価
  • ベンチマークを上回るリターンよりも、大きな損失の回避を優先
  • 安定したリターンを求める

理由

  • 2020年:ファンド+7.05% vs. ベンチマーク+5.26%(+1.79%)
  • 2022年:ファンド-15.85% vs. ベンチマーク-17.78%(+1.93%)
  • 「下振れリスク管理重視」の運用哲学
  • 広範な分散(418銘柄)

3. 米ドル建てエクスポージャーを求める投資家

最適な用途

  • 為替リスクを最小化したいエマージング債券投資家
  • 米ドルのポジションを維持しつつ、利回り向上を図る

理由

  • 93.9%が米ドル建て
  • 現地通貨リスクはわずか6.1%
  • ソブリン債務危機時の為替暴落リスクを回避

4. 長期投資家(10年以上)

最適な用途

  • 退職金口座の一部
  • 長期的な資産形成の一環

理由

  • 短期的なボラティリティを許容できる
  • 償還利回り6.4%を長期的に享受
  • 販売手数料6%を長期保有で償却可能

適していない投資家

1. 高リターンを追求する投資家

10年年率リターン3.36%は:

  • 株式市場の長期平均(約10%)に遠く及ばない
  • 先進国ハイイールド債(約5~6%)にも劣る
  • 米国長期国債(約4~5%)とほぼ同等

エマージング債券のリスクに見合うリターンが実現していません。

2. ベンチマークを上回るアクティブ運用を期待する投資家

過去10年間で年率0.77%のアンダーパフォーマンスという事実は:

  • アクティブ運用の付加価値が出ていない
  • パッシブ運用のエマージング債券ETFの方が有利な可能性

3. 低コストを重視する投資家

A1USDクラスのOngoing Charges 1.53%は:

  • エマージング債券ETF(0.40~0.60%)の約3倍
  • 10年間で約14.3%のコスト差

機関投資家向けクラスにアクセスできない個人投資家には、コスト面で不利です。

4. 短期投資家(3年未満)

販売手数料最大6%は:

  • 短期投資では償却不可能
  • 初年度のリターンを大きく削る

3年未満の投資期間であれば、販売手数料のないETFや他のファンドクラスを検討すべきです。

5. 元本保全を最優先する投資家

本ファンドは:

  • 2018年に-5.68%
  • 2022年に-15.85%
  • リスク区分4(7段階中)

大きな損失を許容できない投資家には不適切です。

6. 現地通貨リスクを積極的に取りたい投資家

本ファンドは93.9%が米ドル建てであり:

  • 現地通貨の大幅上昇による利益を享受できない
  • 米ドル安・現地通貨高のシナリオでは機会損失

現地通貨建てエマージング債券への投資を求める場合、専用のローカルカレンシー・ファンドを検討すべきです。

2025年下半期の投資環境における評価

マクロ経済環境

2025年11月時点の状況

米国

  • FRBは利下げサイクルの初期段階の可能性
  • インフレ率は2%目標に近づきつつある
  • 政策金利は依然として約4.5~5.0%の高水準
  • 景気は減速しつつあるが、リセッション入りは回避の見込み

エマージング市場

  • 米ドル高の一服により、通貨安圧力は緩和
  • しかし、地政学リスクは依然として高い(中東、ウクライナ、台湾海峡)
  • 中国経済の減速がアジア・エマージング市場に影響
  • 一次産品価格の不安定性(原油、金属など)

債券市場

  • 米国10年債利回り:約4.3~4.5%
  • エマージング債券スプレッド:歴史的平均より若干タイト
  • 信用イベント:ガーナ、スリランカ、パキスタンなど債務再編が進行中

本ファンドの魅力度

魅力的な点

  1. 6.4%の償還利回り
    • 米国10年債(約4.3%)対比で約2.1%のスプレッド
    • 先進国債券より明確に高い利回り
    • デフォルトがなければ、魅力的なリターン
  2. 利下げサイクルの恩恵
    • FRBの利下げは、債券価格上昇を意味
    • デュレーション6.4年は、金利低下の恩恵を受ける
  3. 米ドル建て中心のポートフォリオ
    • 為替リスクが限定的
    • 米ドルベースの投資家にとって安心
  4. 27年の運用経験
    • 複数の危機を乗り越えた実績
    • 下振れリスク管理の専門性

懸念点

  1. 一貫したアンダーパフォーマンス
    • 過去10年で年率0.77%の劣後
    • アクティブ運用の正当化が困難
  2. 高いコスト
    • Ongoing Charges 1.53%は、パフォーマンスを圧迫
    • 低コストETFとの競争で不利
  3. 地政学リスクの高まり
    • 中東、ウクライナ、台湾海峡など
    • エマージング市場のリスクプレミアムが突然拡大する可能性
  4. 米国の財政問題
    • 米国債務上限問題が再燃する可能性
    • リスクオフ局面ではエマージング債券は急落

代替投資との比較

1. エマージング債券ETF

代表例:iShares J.P. Morgan USD Emerging Markets Bond ETF(EMB)

項目本ファンド(A1USD)EMB
経費率1.53%0.39%
流動性T+1決済取引時間中いつでも売買可能
最低投資額USD 5001株(約$100)
透明性月次開示日次開示
パフォーマンスベンチマーク対比-0.77%(10年)ベンチマークとほぼ同じ

結論

  • コスト、流動性、透明性すべてでETFが優位
  • ただし、ETFは市場価格で取引されるため、NAVとの乖離リスクあり
  • 本ファンドは、ラップ口座やプライベートバンキングでの利用に適している

2. エマージング市場現地通貨建て債券ファンド

本ファンドは93.9%が米ドル建てですが、より高いリターンを求める投資家は、現地通貨建てファンドを検討する価値があります。

特徴

  • より高い利回り(通常7~9%)
  • 為替リスクが大きい
  • ボラティリティが高い

適している投資家

  • 米ドル安を予想する投資家
  • より高いリスク許容度を持つ投資家

3. マルチアセット・エマージング市場ファンド

エマージング市場への投資を、債券だけでなく、株式・通貨・商品などを含むマルチアセット・アプローチで行うファンドも存在します。

利点

  • より広範な分散
  • 株式のアップサイド・キャプチャー
  • 通貨・商品への投資機会

欠点

  • より高いボラティリティ
  • より複雑な運用
  • 通常、より高いコスト

4. ハードカレンシー・ソブリン債の直接投資

高額投資家や機関投資家は、個別のエマージング・ソブリン債を直接購入することも可能です。

利点

  • 運用報酬なし
  • 満期まで保有すれば、確定利回り(デフォルトがなければ)
  • カスタマイズ可能

欠点

  • 最低投資額が高い(通常$200,000以上)
  • 分散が困難
  • 流動性が低い
  • 専門知識が必要

総合評価と投資判断の視点

5段階評価

評価項目評価コメント
運用会社の信頼性★★★★★MFS 100年の歴史、6,450億ドルの運用資産
運用チームの経験★★★★★1998年からの継続性、27年の経験
パフォーマンス★★☆☆☆10年間で年率0.77%のアンダーパフォーム
リスク管理★★★★☆下振れリスク管理は優秀、広範な分散
コスト効率★★☆☆☆1.53%は高い、ETFと比較して不利
透明性★★★☆☆月次開示、標準的
ESG対応★★★★☆SFDR Article 8、明確な開示
流動性★★★★☆31億ドルの規模、T+1決済
総合評価★★★☆☆信頼できるが、パフォーマンスとコストに課題

どのような投資家に最適か

最も適している投資家

  1. オフショア・プライベートバンキング顧客
    • ラップ口座でのエマージング債券エクスポージャー
    • MFSブランドの信頼性を評価
    • 機関投資家向けクラス(I1USD)にアクセス可能
  2. 下振れリスク管理を最重視する機関投資家
    • 2020年と2022年の危機時の防御力を評価
    • ベンチマークを上回るリターンは二次的
    • ESG方針を満たす必要がある
  3. 長期投資家(15年以上)
    • 短期的なアンダーパフォーマンスを許容
    • 6.4%の償還利回りを長期的に享受
    • 販売手数料を長期保有で完全に償却

慎重に検討すべき投資家

  1. 個人投資家(一般)
    • 機関投資家向けクラスにアクセスできない
    • A1USDクラスのOngoing Charges 1.53%は高い
    • 低コストETFの方が有利な可能性
  2. パフォーマンス重視の投資家
    • 過去のアンダーパフォーマンスは継続する可能性
    • アクティブ運用の付加価値が出ていない
  3. 短中期投資家(5年未満)
    • 販売手数料6%を償却できない
    • ボラティリティに見合うリターンが得られない可能性

2025年下半期の投資判断

2025年11月現在の視点

短期的視点(6ヶ月~1年)

  • 弱気~中立
  • FRBの利下げは債券価格にプラスだが、地政学リスクが高い
  • 6.4%の利回りは魅力的だが、1年で2.81%のアンダーパフォーマンスの実績
  • 他の選択肢(ETF、短期国債など)を比較検討すべき

中期的視点(1~3年)

  • 中立
  • 利下げサイクルの恩恵を受ける可能性
  • しかし、エマージング市場の構造的課題(地政学、債務問題)は継続
  • ポートフォリオの一部(5~10%程度)としては検討価値あり

長期的視点(5年以上)

  • 弱気~中立
  • エマージング債券市場の長期的成長性は認められる
  • しかし、本ファンドが市場平均を上回るリターンを提供する保証はない
  • 機関投資家向けクラスであれば、検討価値あり

実践的な活用法

推奨される使用シナリオ

  1. ポートフォリオの分散要素として(5~15%)
    • 株式中心のポートフォリオに債券を追加
    • 先進国債券との分散
    • 利回り向上を図る
  2. ラップ口座内の債券配分
    • プライベートバンキング・サービスの一環
    • アドバイザーの推奨に基づく
    • 機関投資家向けクラスを利用
  3. 退職金口座の一部(保守的運用)
    • 退職まで10年以上ある場合
    • 株式60%、債券40%のようなバランス型ポートフォリオの債券部分
    • 定期的なリバランス

推奨されない使用シナリオ

  1. ポートフォリオの中核資産(50%以上)
    • リスクが高すぎる
    • 単一資産クラスへの過度の集中
    • エマージング市場危機時の損失が大きい
  2. 短期資金の運用先
    • 2~3年以内に使う予定の資金
    • 販売手数料6%を償却できない
    • ボラティリティが高すぎる
  3. レバレッジをかけた投資
    • 本ファンド自体が既にレバレッジ(103.9%の債券保有)
    • さらなるレバレッジは過度にリスキー

おわりに:賢明な投資判断のために

MFS Meridian Funds - Emerging Markets Debt Fund A1 USDは、世界初の投資信託を設立した伝統ある運用会社MFSが運用する、実績あるエマージング債券ファンドです。

ファンドの強み

  1. MFS 100年の歴史と6,450億ドルの運用資産
  2. 1998年からのポートフォリオマネージャーの継続性
  3. 2005年からの運用チームの一体性
  4. 418銘柄への広範な分散
  5. 下振れリスク管理重視の運用哲学
  6. 2020年と2022年の危機時の相対的優位性

ファンドの弱み

  1. 過去10年間で年率0.77%のベンチマーク対比劣後
  2. Ongoing Charges 1.53%という高コスト
  3. 販売手数料最大6%
  4. 一貫したアンダーパフォーマンス
  5. モーニングスター3つ星という平均的評価

結論

本ファンドは、「信頼できるが、卓越していない」エマージング債券ファンドです。

MFSというブランドの信頼性、運用チームの経験、リスク管理の堅実性は評価できます。しかし、パフォーマンスとコストの面では、より優れた選択肢(低コストETF、他のアクティブファンドなど)が存在する可能性があります。



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コロナ前のように会議室を借りての勉強会も再開したいですね。

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BlackRock(ブラックロック)は、1988年にラリー・フィンクによって設立された世界最大の資産運用会社として、運用資産総額約10兆ドルを誇る業界のリーディングカンパニーです。同社は2009年にバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を買収することにより、ETF事業の先駆者であるiSharesブランドを傘下に収め、現在では世界最大のETF運用会社としての地位を確立しています。

iSharesブランドは1996年の設立以来、インデックス投資の民主化を推進し、機関投資家と個人投資家の両方に低コストで透明性の高い投資商品を提供し続けています。同ブランドの特徴は、MSCI、FTSE、S&P等の主要インデックスプロバイダーとの緊密なパートナーシップにより、幅広い資産クラス、地域、セクター、投資テーマをカバーする包括的なETFラインナップを展開している点にあります。

ドイツ国債投資の意義:なぜ今、ドイツ国債なのか

ユーロ圏の「安全資産」

ドイツ国債(Bundesanleihe、略称:Bund)は、ユーロ圏における事実上の無リスク資産として位置づけられています。

ドイツ国債の特徴

✓ AAA格付け:S&P、Moody's、Fitchの3大格付け機関すべてが最高格付け ✓ ユーロ圏最大の国債市場:発行残高約1.5兆ユーロ(約240兆円) ✓ 高い流動性:売買が容易、スプレッドが極めて小さい ✓ ユーロ建て:為替リスクなし(ユーロ圏投資家にとって)

2025年現在のドイツ国債市場

  • 10年物利回り:約2.3-2.5%
  • ECB(欧州中央銀行)政策金利:3.00%(2025年12月時点、推定)
  • インフレ率:約2-3%
  • 実質利回り:ほぼゼロ~マイナス

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:iShares Germany Govt Bond UCITS ETF
  • ティッカーシンボル:SDEU(ロンドン)、IDEU(ドイツ)
  • ISIN:IE00B5V94313
  • 設定日:2012年5月8日(約13年の運用実績
  • ドミサイル:アイルランド
  • 運営会社:iShares V plc(BlackRock)

資産規模と経費

  • 純資産総額:176.85百万ユーロ(約267億円、2025年11月末時点)
  • 保有銘柄数:66銘柄
  • 総経費率(TER):0.20%
  • 収益分配:半年ごと(Distributing)
  • 取引通貨:ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)

投資戦略

  • 運用方式:パッシブ(インデックス追跡)
  • ベンチマーク:Bloomberg Germany Treasury Bond Index
  • 構造:物理的(Physical)
  • 手法:サンプリング(Sampled)

税務・口座

  • ISA適格:Yes(英国)
  • SIPP利用可能:Yes(英国)
  • UK Reporting Status:Yes

リスク分類

  • SRRI(Summary Risk and Return Indicator):4(7段階中)
  • 分類:中程度のリスク

ポートフォリオ特性

債券特性(2025年11月末時点)

主要指標

指標
平均加重残存期間8.27年
実効デュレーション7.03年
満期利回り(YTM)2.46%
12ヶ月トレーリング・イールド2.16%
標準偏差(3年)5.66%
ベータ(3年)1.00

デュレーション7.03年の意味

デュレーションは、金利変動に対する債券価格の感応度を示します:

  • 金利が1%上昇 → 価格約-7%下落
  • 金利が1%低下 → 価格約+7%上昇

満期利回り2.46%の評価

  • ドイツの現在のインフレ率:約2-3%
  • 実質利回り:約-0.5%~+0.5%
  • インフレヘッジとしては不十分

発行体:ドイツ連邦共和国99.92%

極めてシンプルな構造

発行体比率
ドイツ連邦共和国99.92%
その他0.08%

単一国、単一発行体への投資

これは:

  • 分散投資ではない
  • ドイツ政府の信用力に全面的に依存
  • カントリーリスクが集中

ただし、ドイツは:

  • ユーロ圏最大の経済大国
  • AAA格付け
  • 財政規律(債務残高GDP比約60%)
  • 事実上の「無リスク」資産

格付け構成:AAA 99.92%

最高格付けへの極端な集中

格付け比率
AAA99.92%
その他(現金等)0.08%

これは、信用リスクがほぼゼロであることを意味します。

満期構成:幅広い分散

満期別内訳

満期比率
現金・デリバティブ0.08%
1-2年15.93%
2-3年10.94%
3-5年20.45%
5-7年9.98%
7-10年18.00%
10-15年9.58%
15-20年4.61%
20年超11.44%

重要な特徴

  • 中期債(3-5年)が20.45%で最大
  • 長期債(7-10年)が18.00%
  • 超長期債(20年超)も11.44%含む
  • 幅広い満期分散

この分散により:

  • 金利曲線全体をカバー
  • 特定の満期に集中しない
  • リスクを分散

セクター構成:国債99.92%

極めて単純

  • 国債(Treasury):99.92%
  • 現金・デリバティブ:0.08%

これ以上シンプルにはできません。

投資目的:ドイツ国債インデックスの追跡

ベンチマーク:Bloomberg Germany Treasury Bond Index

インデックスの特徴

このインデックスは:

  • ドイツ連邦政府が発行する国債
  • 残存期間1年以上
  • 発行額が一定以上
  • 流動性が高い債券

を追跡します。

サンプリング手法

物理的・サンプリング

  • Methodology:Sampled
  • Product Structure:Physical

これは:

  • 実際に債券を保有(現物保有)
  • ただし、全銘柄ではなく、代表的な銘柄をサンプリング
  • 66銘柄で構成(インデックスには数百銘柄含まれる可能性)

完全複製 vs. サンプリング

完全複製:

  • 全銘柄を保有
  • 高いトラッキング精度
  • しかし、取引コストが高い

サンプリング:

  • 代表的な銘柄のみ保有
  • トラッキング精度はやや劣る
  • 取引コストを抑制

ドイツ国債は流動性が高いため、サンプリングでも十分なトラッキング精度が得られます。

収益分配:半年ごと

Distributing(分配型)

  • 分配頻度:Semi-Annual(半年ごと)
  • 分配月:通常6月と12月(推定)
  • 12ヶ月トレーリング・イールド:2.16%

分配金の源泉

  • 利子収入(クーポン)
  • 為替差益(該当なし、ユーロ建て)

100万円投資した場合の分配金(推定)

  • 年間分配金:約21,600円(2.16%)
  • 半年ごと:約10,800円

ただし:

  • ユーロ建てのため、円換算は為替レートに依存
  • 源泉税が控除される

リスク分類:SRRI 4(中程度のリスク)

Summary Risk and Return Indicator:4/7

リスク評価
1-2低リスク
3-4中程度のリスク
5-7高リスク

SRRI 4の意味

  • 中程度のリスク
  • 標準偏差約5-10%
  • 年間-10%~-20%の下落もあり得る

主要リスク

  1. 金利リスク:金利上昇で価格下落
  2. 信用リスク:ドイツ政府のデフォルトリスク(極めて低い)
  3. 流動性リスク:市場で売買できないリスク(極めて低い)
  4. カウンターパーティリスク:取引相手の破綻リスク

経費率0.20%:債券ETFとして標準的

コスト構造

  • Total Expense Ratio (TER):0.20%
  • 内訳(推定):
    • 管理報酬:約0.12-0.15%
    • その他費用:約0.05-0.08%

競合債券ETFとの比較

ETF対象経費率
SDEUドイツ国債0.20%
iShares Core € Govt Bondユーロ圏国債0.09%
iShares € Aggregate Bondユーロ建て債券全般0.25%

評価

0.20%は:

  • 単一国国債ETFとして標準的
  • ユーロ圏全体のETFよりやや高い
  • しかし、許容範囲内

10年間のコスト累積

100万円を10年間投資した場合:

  • 年率リターンを2%と仮定
  • 累積コスト:約24,000円

この記事は投資に関する情報提供を目的としており、個別の投資助言ではありません。投資決定は各自の判断と責任において行ってください。過去のパフォーマンスは将来の運用成果を保証するものではありません。


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ブルーインパルス見れました。

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VanEckとは:資源・コモディティ投資のパイオニア

VanEck(ヴァンエック)は、1955年にJohn C. Van Eckによって設立された、資源・コモディティ投資に特化した資産運用会社です。

VanEckの歴史と専門性

  • 設立:1955年(70年近い歴史)
  • 創業者:John C. Van Eck
  • 本社:ニューヨーク
  • 運用資産総額:約1,000億ドル(約15兆円、2024年時点)
  • 従業員数:約400名

金投資のパイオニア

  • 1968年:世界初の金投資ファンド「International Investors Gold Fund」を設立
  • 金投資において50年以上の専門知識
  • ETFにおいても金・金鉱株の分野で世界的リーダー

VanEckの主要商品

  • 金関連:GDX(金鉱株)、GDXJ(小型金鉱株)、物理的金ETF
  • その他コモディティ:原油、天然ガス、農産物
  • 新興市場:中国、インド、ベトナムなど
  • テーマ型:半導体、ゲーム、クリーンエネルギー

GDXの位置づけ

VanEck Gold Miners UCITS ETF (GDX)は、VanEckの看板商品の一つであり、世界最大級の金鉱株ETFです。米国市場でも同名のETF(ティッカー:GDX)が存在し、こちらは純資産約150億ドル(約2.25兆円)という巨大ETFです。

今回ご紹介するのは、欧州籍(アイルランド)のUCITS版で、欧州・アジアの投資家向けに設計された商品です。

金鉱株投資の意義:なぜ金そのものではなく金鉱株なのか

金価格と金鉱株の関係

金鉱株の特徴

金鉱株は、以下の理由で「金価格のレバレッジ」として機能します:

1. 金価格上昇の増幅効果

例えば:

  • 金鉱会社の生産コスト:1オンスあたり$1,200
  • 金価格:$2,000
  • 利益:$800/オンス

金価格が$2,000 → $2,400(+20%)に上昇すると:

  • 新しい利益:$1,200/オンス(+50%)
  • 金価格+20%で、利益が+50%

この「オペレーティング・レバレッジ」により、金鉱株は金価格の変動を増幅して反映します。

2. 2025年の金価格急騰

2025年、金価格は歴史的な上昇を記録:

  • 2024年末:約$2,050/オンス
  • 2025年11月:約$2,700/オンス
  • 上昇率:約+32%

この金価格の上昇が、金鉱株の驚異的なパフォーマンス(GDX: +144%)を生み出しました。

金投資 vs. 金鉱株投資

物理的金投資(iShares Physical Gold ETC等)

✓ メリット:

  • 金価格に直接連動
  • 低ボラティリティ
  • カウンターパーティーリスクなし

❌ デメリット:

  • 金価格上昇分のみのリターン
  • レバレッジ効果なし
  • 配当なし

金鉱株投資(GDX)

✓ メリット:

  • 金価格上昇の増幅効果(レバレッジ)
  • 一部企業は配当支払い
  • 企業成長による追加リターン
  • 2025年YTD: +144%(物理的金は約+32%)

❌ デメリット:

  • 高ボラティリティ(2022年-9.7%、2023年-8.9%)
  • 個別企業リスク(経営、操業、地政学)
  • 金価格下落時の損失拡大
  • コスト上昇リスク

なぜ今、金鉱株なのか

金価格を押し上げる要因(2025年)

  1. 地政学リスク
    • ウクライナ紛争の長期化
    • 中東情勢の不安定化
    • 米中対立の激化
  2. 中央銀行の金購入
    • 中国人民銀行の継続的な金購入
    • 新興国中央銀行のドル離れ
    • 金の準備資産としての重要性
  3. インフレ懸念
    • 先進国の財政拡大
    • エネルギー価格の変動
    • 金のインフレヘッジ機能
  4. ドル安予想
    • 米国の双子の赤字
    • 金はドル建て商品のため、ドル安で上昇

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:VanEck Gold Miners UCITS ETF
  • ティッカーシンボル:GDX(ロンドン証券取引所)
  • ISIN:IE00BQQP9F84
  • 設定日:2015年3月25日(約10年の実績
  • ドミサイル:アイルランド
  • 基本通貨:米ドル(USD)

資産規模と経費

  • 純資産総額:3,807.0百万米ドル(約5,711億円、2025年11月末時点)
  • 発行済株式数:40,900,000株
  • 総経費率(TER):0.53%
  • プロダクト構造:物理的完全複製(Physical Full Replication)
  • UCITS準拠:Yes

取引情報

  • 主要上場市場:ロンドン証券取引所、ドイツ取引所、スイス証券取引所、イタリア証券取引所
  • 通貨:USD、GBP、EUR、CHF
  • リバランス頻度:四半期ごと
  • 分配頻度:なし(無配当型)
  • 収益処理:再投資

登録国

  • オーストリア、スイス、ドイツ、デンマーク、スペイン、フィンランド、フランス、アイルランド、アイスランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スウェーデン、英国

税務上の優遇措置

  • ISA適格:Yes(英国の個人貯蓄口座)
  • SIPP利用可能:Yes(英国の自己投資型個人年金)

追跡ベンチマーク:MarketVector Global Gold Miners Index

ベンチマーク情報

現在のベンチマーク(2025年9月19日以降)

  • 正式名称:MarketVector™ Global Gold Miners Index
  • インデックス提供者:MarketVector Indexes GmbH(VanEckの完全子会社)
  • 計算:Solactive AG
  • Bloomberg Ticker:MVGDXTR
  • Reuters Ticker:.MVGDXTR
  • タイプ:Total Return Net(配当再投資、源泉徴収税控除後)
  • 通貨:USD
  • リバランス頻度:四半期ごと

重要な変更:2025年9月19日

"Effective September 19, 2025 the NYSE Arca Gold Miners Index has been replaced with the MarketVector™ Global Gold Miners Index."

  • 旧ベンチマーク:NYSE Arca Gold Miners Index
  • 新ベンチマーク:MarketVector Global Gold Miners Index

変更の意味

この変更により:

  • VanEck自身の子会社(MarketVector Indexes GmbH)がインデックスを提供
  • インデックスの構成・運営を自社でコントロール
  • より柔軟なインデックス設計が可能

ただし、2025年9月19日以前のパフォーマンスは旧ベンチマークの下で達成されたものです。

インデックスの構成ルール

対象銘柄

"NYSE Arca Gold Miners Index is a pure-play, global index that tracks the performance of the largest publicly-traded companies worldwide which are primarily involved in the mining for gold and silver."

  • 世界最大級の上場企業
  • 主に金・銀の鉱山開発に従事
  • 「Pure-play」= 金・銀鉱山事業が主力

ウェイト付け方法

  • 修正時価総額加重(Modified market-capitalisation weighted)
  • 単一銘柄の上限設定(過度な集中を防ぐ)
  • 四半期ごとのリバランス

2025年の驚異的パフォーマンス:YTD +144.22%

史上最高クラスのリターン

2025年11月末時点のパフォーマンス

期間ETFベンチマーク差異
1ヶ月+15.25%+15.37%-0.12%
3ヶ月+31.92%+32.24%-0.32%
年初来(YTD)+144.22%+145.72%-1.50%
1年+123.19%+124.63%-1.44%
3年(年率)+44.09%+44.87%-0.78%
5年(年率)+20.53%+21.09%-0.56%
10年(年率)+20.76%+21.33%-0.57%
設定来(年率)+15.48%+16.01%-0.53%

YTD +144.22%の意味

投資シミュレーション

2024年12月末に100万円を投資した場合:

  • 2025年11月末:約244万円
  • 利益:約144万円
  • 2.44倍

これは、1年以内に資産が2.4倍以上になったことを意味します。

年率換算の注意

+144.22%は「年初来」のリターンであり、年率ではありません。11ヶ月間で+144%のリターンは、年率換算すると約+170%超に相当します。

金価格との比較

2025年の金価格パフォーマンス

  • 金価格(物理的金):約+32%(2024年末~2025年11月)
  • GDX(金鉱株ETF):+144.22%

レバレッジ効果

  • GDX / 金価格 = 144.22% / 32% = 約4.5倍

金価格の上昇を約4.5倍に増幅して反映しました。これは、金鉱株の「オペレーティング・レバレッジ」が極めて強力に働いたことを示しています。

過去1年間のリターン:+123.19%

2024年12月~2025年11月

  • ETF:+123.19%
  • ベンチマーク:+124.63%

1年間で資産が2.2倍以上になりました。これは、ETF史上でも極めて稀な高パフォーマンスです。

ポートフォリオ構成の詳細

国別配分(2025年11月末時点)

比率
カナダ46.54%
米国18.78%
オーストラリア10.71%
南アフリカ6.66%
ブラジル4.33%
メキシコ3.47%
その他/現金9.52%

重要な洞察

1. カナダが約半分(46.54%)

  • カナダは世界有数の金鉱山国
  • Agnico Eagle Mines、Barrick、Kinrossなど大手企業
  • 政治的安定性、法的透明性

2. 米国が約2割(18.78%)

  • Newmont Corpなど
  • ネバダ州など主要金鉱山州

3. オーストラリアが約1割(10.71%)

  • Northern Star Resources、Gold Fields(豪州上場)
  • 世界第2位の金生産国

4. 新興国も含む

  • 南アフリカ:AngloGold Ashanti(6.66%)
  • ブラジル:4.33%
  • メキシコ:3.47%

この配分は、地理的分散によるリスク低減と、世界の主要金産出国へのアクセスを両立しています。

保有銘柄数:44銘柄

適度な集中度

  • 保有銘柄数:44銘柄
  • トップ10銘柄:53.10%
  • 残り34銘柄:46.77%

この銘柄数は:

  • 過度に分散していない(数百銘柄ではない)
  • しかし、過度に集中していない(20銘柄未満ではない)
  • 主要金鉱企業をバランス良くカバー

トップ10銘柄:53.10%の集中度

上位10銘柄(2025年11月末時点)

銘柄比率
1. Agnico Eagle Mines Ltd7.62%
2. Newmont Corp6.67%
3. Barrick Mining Corp5.82%
4. AngloGold Ashanti PLC5.50%
5. Kinross Gold Corp5.08%
6. Gold Fields Ltd4.81%
7. Northern Star Resources Ltd4.69%
8. Franco-Nevada Corp4.38%
9. Wheaton Precious Metals Corp4.33%
10. Pan American Silver Corp4.21%
合計(トップ10)53.10%

トップ10銘柄の詳細分析

1. Agnico Eagle Mines Ltd(カナダ):7.62%

  • 世界最大級の金鉱会社
  • カナダ、メキシコ、フィンランドで操業
  • 高品位の金鉱山
  • 安定した生産と配当

2. Newmont Corp(米国):6.67%

  • 世界最大の金鉱会社
  • 北米、南米、オーストラリア、アフリカで操業
  • S&P 500構成銘柄
  • 業界のベンチマーク企業

3. Barrick Mining Corp(カナダ):5.82%

  • 世界第2位の金鉱会社
  • 北米、南米、アフリカで操業
  • 銅も生産(多角化)
  • 配当支払い

4. AngloGold Ashanti PLC(南アフリカ):5.50%

  • 南アフリカ最大の金鉱会社
  • アフリカ、オーストラリア、南米で操業
  • 新興市場へのエクスポージャー

5. Kinross Gold Corp(カナダ):5.08%

  • カナダの中堅金鉱会社
  • 北米、南米、西アフリカで操業
  • 低コスト生産者

6. Gold Fields Ltd(南アフリカ):4.81%

  • 南アフリカの大手金鉱会社
  • 南アフリカ、オーストラリア、ペルーで操業

7. Northern Star Resources Ltd(オーストラリア):4.69%

  • オーストラリア最大級の金鉱会社
  • 西オーストラリアで主に操業
  • 高成長企業

8. Franco-Nevada Corp(カナダ):4.38%

  • 金ロイヤルティ・ストリーミング会社
  • 鉱山を直接操業せず、ロイヤルティ収入
  • 低リスク・高利益率ビジネスモデル

9. Wheaton Precious Metals Corp(カナダ):4.33%

  • 貴金属ストリーミング会社
  • 銀も対象(金・銀のストリーミング)
  • Franco-Nevadaと同様のビジネスモデル

10. Pan American Silver Corp(カナダ):4.21%

  • 世界最大級の銀生産会社
  • 金も生産(金・銀両方)
  • 南米(メキシコ、ペルー、アルゼンチン)で主に操業

ポートフォリオの戦略的特徴

1. 金鉱会社 vs. ロイヤルティ/ストリーミング会社

  • 金鉱会社(7銘柄):Agnico、Newmont、Barrick、AngloGold、Kinross、Gold Fields、Northern Star
  • ロイヤルティ/ストリーミング(2銘柄):Franco-Nevada、Wheaton
  • 銀鉱会社(1銘柄):Pan American Silver

ロイヤルティ/ストリーミング会社の特徴

✓ メリット:

  • 操業リスクなし
  • 高利益率
  • 配当が安定

❌ デメリット:

  • 金価格上昇の増幅効果が小さい
  • 成長性が限定的

2. 大型株中心

  • 加重平均時価総額:$34.4B(約5.2兆円)
  • ほとんどが時価総額100億ドル超の大型株
  • 流動性が高く、リスクが相対的に低い

3. 地理的分散

  • カナダ、米国、オーストラリア(先進国):約76%
  • 南アフリカ、ブラジル、メキシコ(新興国):約14%
  • カントリーリスクを分散

バリュエーション指標

ファンドレベルのバリュエーション(2025年11月末時点)

指標
P/E Ratio(株価収益率)24.30
P/B Ratio(株価純資産倍率)3.56
加重平均時価総額$34.4B

P/E Ratio 24.30の意味

株価収益率24.30倍

  • S&P 500の平均PER:約20-25倍(2025年)
  • GDXのPER 24.30は市場平均と同等

金鉱株の特性

金鉱株のPERは、以下の要因で変動します:

✓ 金価格が高い時:

  • 利益が増加 → PERが低下
  • ただし、株価も上昇するため、PERは上昇することも

✓ 金価格が低い時:

  • 利益が減少 → PERが上昇
  • 株価も下落するため、PERは高止まりすることも

現在のPER 24.30の評価

2025年の金価格急騰により:

  • 金鉱会社の利益が急増
  • 株価も急騰(+144%)
  • PER 24.30は、利益成長を正当化する水準

P/B Ratio 3.56の意味

株価純資産倍率3.56倍

  • S&P 500の平均PBR:約4-5倍(2025年)
  • GDXのPBR 3.56は市場平均よりやや低い

金鉱株のPBRの特性

金鉱株のPBRは、以下を反映します:

  • 鉱山資産の価値
  • 埋蔵量の評価
  • 将来キャッシュフローの現在価値

PBR 3.56は、鉱山資産の価値が適切に評価されていることを示唆します。

モーニングスター格付け:★★★(星3つ、平均的)

カテゴリー分類

  • モーニングスター・カテゴリー:Sector Equity Precious Metals
  • 格付け:★★★(星3つ)

星3つの意味

  • 上位10%:★★★★★(星5つ)
  • 上位22.5%:★★★★(星4つ)
  • 中央35%:★★★(星3つ) ← GDX
  • 下位22.5%:★★(星2つ)
  • 下位10%:★(星1つ)

重要な注意

モーニングスター格付けは、リスク調整後リターンを評価します。GDXの★★★は:

  • リターン自体は極めて高い(YTD +144%)
  • しかし、リスク(ボラティリティ)も極めて高い
  • リスク調整後のリターンは「平均的」と評価

これは、高リターンが高リスクで相殺されていることを意味します。


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3

パフォーマンス分析:ベンチマークを大きく下回る実績

2025年の年初来パフォーマンス(2025年10月末時点)

短期パフォーマンス

期間ファンドベンチマークセクター平均差異(vs.ベンチマーク)
1ヶ月-1.10%-1.32%-0.82%+0.22%
3ヶ月+5.58%+6.02%+4.81%-0.44%
YTD+17.99%+27.59%+21.18%-9.60%
1年+11.39%+19.05%+12.73%-7.66%

深刻なアンダーパフォーマンスの実態

2025年は不動産セクターにとって好調な年でしたが、本ファンドのパフォーマンスは厳しい結果となっています:

年初来(YTD)のアンダーパフォーマンス:-9.60%

  • ベンチマーク:+27.59%
  • ファンド:+17.99%
  • 差異:-9.60%(約10%のアンダーパフォーム)

これは以下を意味します:

  • ベンチマークに100万円投資した場合:約128万円(+27.59%)
  • 本ファンドに100万円投資した場合:約118万円(+17.99%)
  • 差額:約10万円の機会損失

1年間のアンダーパフォーマンス:-7.66%

  • ベンチマーク:+19.05%
  • ファンド:+11.39%
  • セクター平均:+12.73%

ファンドはベンチマークだけでなく、セクター平均(同業他社の平均)をも下回っています

長期パフォーマンス:年率リターンの検証

年率リターン(Annualized)

期間ファンドベンチマークセクター平均差異(vs.ベンチマーク)
3年+5.74%+7.99%+7.40%-2.25%
5年+1.00%+4.03%+1.60%-3.03%
10年+2.33%+2.88%+1.94%-0.55%
設定来(20年)+3.41%+4.28%+3.51%-0.87%

継続的なアンダーパフォーマンスの深刻性

全ての期間において、ファンドはベンチマークを下回っています:

3年年率(2022-2025年)

  • アンダーパフォーマンス:-2.25%
  • 3年累積では約**-6.5%**の機会損失
  • 100万円投資の場合、約6.5万円の差

5年年率(2020-2025年)

  • アンダーパフォーマンス:-3.03%
  • ファンド:年率+1.00%(5年で約+5.1%)
  • ベンチマーク:年率+4.03%(5年で約+21.8%)
  • 5年累積では約-16.7%の機会損失

これは極めて深刻です。5年間で100万円を投資した場合:

  • ベンチマーク:約122万円
  • ファンド:約105万円
  • 差額:約17万円

10年年率(2015-2025年)

  • アンダーパフォーマンス:-0.55%
  • 比較的小さいが、それでも下回る
  • 10年累積では約-5.5%の機会損失

設定来(20年、2005-2025年)

  • アンダーパフォーマンス:-0.87%
  • 20年間で年率約0.87%の差
  • 複利効果により、累積では約**-16%**の機会損失

12ヶ月ローリング・リターンの詳細分析

過去5年間の12ヶ月ローリング・リターン

期間ファンドベンチマークセクター平均差異
2024年9月-2025年9月+5.23%+11.54%+5.04%-6.31%
2023年9月-2024年9月+11.79%+13.26%+17.27%-1.47%
2022年9月-2023年9月-0.79%-1.23%-1.35%+0.44%
2021年9月-2022年9月-21.22%-19.07%-22.37%-2.15%
2020年9月-2021年9月+12.07%+17.46%+11.46%-5.39%

重要な洞察

  1. 2021-2022年の下落局面
    • ファンド:-21.22%
    • ベンチマーク:-19.07%
    • 下落時もアンダーパフォーム(-2.15%)
    • 「下落を抑える」という防衛力もなし
  2. 2024-2025年の上昇局面
    • ファンド:+5.23%
    • ベンチマーク:+11.54%
    • 上昇相場で大きく遅れる(-6.31%)
    • 市場の好調さを取り込めていない
  3. 唯一のアウトパフォーム
    • 2022年9月-2023年9月期のみ、わずかに上回る(+0.44%)
    • 5年間で1回のみ
    • アクティブ運用の価値を発揮できていない

なぜアンダーパフォームするのか:要因分析

1. コストの重み:年率1.13%の継続費用

コスト構造の内訳

  • 年間管理報酬(AMC):0.60%
  • その他費用:0.53%(監査、法務、カストディアンなど)
  • 継続費用(OCF)合計:1.13%
  • パフォーマンスフィー:変動(ベンチマーク超過時のみ)

ベンチマークとの比較

ベンチマーク(指数)にはコストがありません(理論上のリターン)。したがって:

  • ファンドがベンチマークと同等のパフォーマンスを上げるには、年率1.13%以上のアルファ(超過リターン)を生み出す必要
  • 実際には、ファンドはアルファを生み出せず、逆にマイナスアルファ
  • コスト1.13% + マイナスアルファ = 大幅なアンダーパフォーマンス

競合ETFとのコスト比較

商品経費率追跡対象
iShares Asia Property Yield UCITS ETF0.59%同じベンチマーク
本ファンド(アクティブ)1.13%同じベンチマーク
差額0.54%

iSharesのパッシブETFと比較して、年率0.54%高いコストを負担しています。この追加コストに見合うアルファが生み出せていません。

2. 集中ポートフォリオのリスク:24銘柄という少なさ

極端な集中投資

  • 保有銘柄数:わずか24銘柄
  • トップ10銘柄で**58.24%**を占める
  • 単一銘柄の最大ウェイト:9.23%(三井不動産)

集中投資の功罪

✅ 集中投資の理論的メリット:

  • 最も確信度の高い銘柄への集中
  • 銘柄選択スキルが直接的に反映
  • 大きなアウトパフォームの可能性

❌ 実際の結果:

  • 銘柄選択が功を奏していない
  • 個別銘柄リスクが大きい
  • トラッキングエラー(3.52)の大きさ
  • アンダーパフォームが継続

ベンチマークの銘柄数との比較

  • ベンチマーク(FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index):約100銘柄以上
  • 本ファンド:24銘柄
  • 約4分の1の銘柄数で、全体を代表しようとする戦略

この集中戦略が裏目に出ている可能性があります。

3. セクター配分の誤り?

前編で見た通り、本ファンドは以下のセクター配分を行っています:

セクターオーバー/アンダーウェイト
Real Estate Holding & Development+6.21%
Retail REITs+4.87%
Residential REITs+5.15%
Diversified REITs-9.54%
Industrial REITs-3.64%

Diversified REITsの大幅アンダーウェイトが裏目?

  • ベンチマーク:18.39%
  • ファンド:8.85%
  • 差異:-9.54%

もし、Diversified REITsが好調だった場合、この大幅なアンダーウェイトがパフォーマンスの足を引っ張った可能性があります。

Industrial REITsのアンダーウェイト

  • ベンチマーク:9.44%
  • ファンド:5.80%
  • 差異:-3.64%

物流・倉庫REITsはeコマースの成長で好調なセクターですが、アンダーウェイトしています。

4. 銘柄選択の失敗?

保有銘柄の評価

上位10銘柄を見ると:

  1. Mitsui Fudosan(三井不動産):9.23%
  2. Stockland(オーストラリア):8.22%
  3. Scentre Group(オーストラリア):8.11%
  4. Japan Real Estate Investment(J-REIT):5.74%
  5. Japan Metropolitan Fund Invest(J-REIT):4.69%
  6. Link REIT(香港):4.55%
  7. Comforia Residential REIT(J-REIT):4.52%
  8. United Urban Investment(J-REIT):4.44%
  9. CapitaLand Integrated Commercial Trust(シンガポール):4.41%
  10. KDX Realty Investment(J-REIT):4.34%

一見、優良銘柄に見えますが、これらの銘柄の個別パフォーマンスがベンチマーク平均を下回った可能性があります。

特に、日本のREITが多い(10銘柄中6銘柄)ことが、日本市場のアンダーパフォームに引きずられた可能性があります。

5. 小規模ファンドのハンディキャップ

規模による制約

純資産総額23.55百万ドル(約35億円)という小規模性は:

❌ デメリット:

  • 取引コストの比率が高い
  • 売買時の市場インパクトが大きい
  • 流動性の制約
  • 固定費の負担が相対的に大きい
  • リサーチリソースの限界

これらが、パフォーマンスに悪影響を与えている可能性があります。

ベンチマークとの追跡精度:トラッキングエラー3.52の意味

リスク統計(3年間)

ファンド vs. ベンチマーク

指標ファンドベンチマーク
Beta0.901.00
Standard Deviation14.13%15.30%
Sharpe Ratio0.050.19
Tracking Error3.52%

Beta 0.90の意味

ベータが1未満

  • ベンチマークが1%上昇する時、ファンドは0.90%上昇
  • ベンチマークが1%下落する時、ファンドは0.90%下落
  • 理論上は「守りに強い」

しかし、実際には:

  • 上昇相場でベンチマークに劣後
  • 下落相場でも十分に守れていない(2021-2022年で-2.15%のアンダーパフォーム)

このベータは、単に市場エクスポージャーが低い(現金保有が多い、など)ことを意味している可能性があります。

Standard Deviation(標準偏差)14.13%

ボラティリティは低い

  • ファンド:14.13%
  • ベンチマーク:15.30%
  • 差:-1.17%

ファンドのボラティリティはベンチマークより低いです。これは一見良いことのように見えますが:

問題点

  • リスクを取っていない
  • リターンも低い
  • リスク・リターンのトレードオフが悪化

Sharpe Ratio(シャープレシオ)0.05 vs. 0.19

極めて低いシャープレシオ

シャープレシオは「リスク調整後リターン」を示します:

  • 高いほど、リスクに見合ったリターンを得ている
  • 低いと、リスクに見合わないリターン

ファンド:0.05

  • 極めて低い
  • リスクを取っているが、リターンがほとんどない

ベンチマーク:0.19

  • ファンドの約3.8倍
  • ベンチマークの方がリスク・リターン効率が良い

この比較は、アクティブ運用の付加価値がマイナスであることを明確に示しています。

Tracking Error(トラッキングエラー)3.52%

大きなトラッキングエラー

トラッキングエラー3.52%は、以下を意味します:

  • ベンチマークからの乖離が大きい
  • 年間で約±3.52%の範囲でブレる
  • アクティブ運用としては中程度

トラッキングエラーの評価

✓ アクティブ運用なので、トラッキングエラーがあること自体は正常 ✓ 問題は、このトラッキングエラーがマイナスの方向に働いていること

Information Ratio(情報レシオ)の計算

Information Ratio = (ファンドのリターン - ベンチマークのリターン) / Tracking Error

3年間のデータで計算すると:

  • (5.74% - 7.99%) / 3.52% = -0.64

マイナスの情報レシオは、トラッキングエラーがマイナスのアルファを生み出していることを示します。つまり、アクティブ運用が逆効果です。

保有銘柄の詳細分析

トップ10銘柄(58.24%を占める)

1. Mitsui Fudosan(三井不動産):9.23%

  • 日本最大手の総合不動産会社
  • オフィス、商業、住宅、ホテルなど多角化
  • 東京を中心に優良物件を保有
  • 安定配当

2. Stockland(ストックランド):8.22%

  • オーストラリア大手の総合不動産会社
  • 住宅開発、商業施設、リタイアメント施設
  • オーストラリア不動産市場の代表格

3. Scentre Group(シーントル・グループ):8.11%

  • オーストラリア・ニュージーランドの商業施設REIT
  • Westfieldブランドのショッピングセンター運営
  • 小売セクターの回復に連動

4. Japan Real Estate Investment(日本リアルエステイト投資法人):5.74%

  • 日本最大級のオフィスREIT
  • 東京都心の優良オフィスビルに集中投資
  • 三菱地所グループ

5. Japan Metropolitan Fund Invest(ジャパン・メトロポリタン・ファンド投資法人):4.69%

  • 総合型J-REIT
  • オフィス、商業、住宅を保有

6. Link REIT(領展房地産投資信託基金):4.55%

  • 香港最大のREIT
  • ショッピングモール、駐車場に投資
  • 香港・中国本土で展開

7. Comforia Residential REIT(コンフォリア・レジデンシャル投資法人):4.52%

  • 日本の住宅特化型REIT
  • 都市型賃貸マンションに投資
  • 東急不動産グループ

8. United Urban Investment(ユナイテッド・アーバン投資法人):4.44%

  • 総合型J-REIT
  • オフィス、商業、ホテル

9. CapitaLand Integrated Commercial Trust(キャピタランド統合商業信託):4.41%

  • シンガポール最大の商業REIT
  • ショッピングモール、オフィス
  • 東南アジア全域に展開

10. KDX Realty Investment(ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人):4.34%

  • 日本の住宅特化型REIT
  • 東京・大阪の賃貸マンション

ポートフォリオの特徴

地域的集中

  • 日本銘柄:10銘柄中6銘柄(約60%)
  • オーストラリア銘柄:2銘柄
  • 香港・シンガポール銘柄:2銘柄

セクター的集中

  • 不動産開発会社:3銘柄(三井不動産、Stockland、Scentre)
  • オフィスREIT:2銘柄
  • 住宅REIT:2銘柄
  • 商業REIT:2銘柄
  • 総合REIT:1銘柄

時価総額分布

時価総額レンジファンドベンチマーク
200億ドル超11.25%13.51%
100-200億ドル36.19%21.45%
50-100億ドル13.92%23.87%
50億ドル未満37.57%41.16%

100-200億ドルへのオーバーウェイト

  • ベンチマーク:21.45%
  • ファンド:36.19%
  • 差:+14.74%

中型株への集中が特徴です。これは、流動性と成長性のバランスを取った戦略と思われますが、結果的にパフォーマンスには貢献していません。

Historic Yield 4.10%の魅力と実態

配当利回りの評価

Historic Yield:4.10%

これは以下を意味します:

  • 過去12ヶ月間の分配金実績
  • 現在の株価に対する利回り
  • 税引前、コスト控除前の数字

ベンチマークとの比較

ファンドの投資目的は「ベンチマークを上回る配当利回り」ですが、実際のデータは提供されていません。

類似ファンドとの比較

  • iShares Asia Property Yield UCITS ETF:配当利回り約3.6%(2025年6月時点)
  • 本ファンド:4.10%

一見、本ファンドの方が高配当に見えますが:

⚠️ 注意点:

  • H2 USDシェアクラスは「Accumulation Gross」(無配当累積型)
  • 実際には配当は支払われない
  • Historic Yieldは理論上の数字
  • 投資家は配当を受け取れない

無配当累積型の意味

Accumulation(累積型)とは

  • 配当相当額がファンド内で再投資される
  • 投資家には現金配当が支払われない
  • NAV(純資産価値)の上昇として反映
  • 税効率が高い(配当課税を繰り延べ)

Distribution(分配型)との違い

特徴累積型(本ファンド)分配型
現金配当なしあり
NAV成長配当再投資で加速配当分だけ減少
税効率高い(売却時のみ課税)低い(毎回課税)
適合投資家長期投資家インカム重視投資家

本ファンドは累積型のため、インカムゲインを求める投資家には不向きです。


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喉が痛い。風邪ですね。    

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GuruFocusとは:著名投資家の投資行動を追跡する独自プラットフォーム

GuruFocus(グルフォーカス)は、2004年にDr. Charlie Tian(チャーリー・ティアン博士)によって設立された、独自の投資リサーチプラットフォームです。

GuruFocusの創業ストーリー

Dr. Charlie Tianは:

  • 中国出身のコンピューター科学者
  • テキサス大学オースティン校でPh.D.取得
  • シリコンバレーのエンジニアから投資家へ転身
  • ウォーレン・バフェットの投資哲学に深く影響を受ける

GuruFocusの独自性

GuruFocusは、以下のユニークな機能を提供:

  1. 「Guru」ポートフォリオの追跡
    • 著名投資家(Guru)の13F報告書を集約
    • ウォーレン・バフェット、セス・クラーマン、デビッド・アインホーン、ビル・ゲイツ、レイ・ダリオなど
    • リアルタイムでポートフォリオ変更を追跡
  2. バリュー投資指標の提供
    • Peter Lynchのフェアバリュー
    • DCF(ディスカウンテッド・キャッシュフロー)モデル
    • グレアム・ナンバー
    • 財務健全性スコア
  3. スクリーニングツール
    • 10,000以上の指標
    • Magic Formula(ジョエル・グリーンブラット)
    • ROIC、FCF、Piotroskiスコア

GuruFocusの投資哲学:「巨人の肩の上に立つ」

"Standing on the shoulders of the giants"

この哲学は:

  • ウォーレン・バフェット、チャーリー・マンガーなどの「巨人」から学ぶ
  • 彼らの投資行動を追跡・分析する
  • 優れた投資家の知恵を活用する

GuruFocus Investments, LLC

  • 設立:2004年
  • 本社:テキサス州プレイノ
  • 運用資産:約$36M(Guru Favorite Stocks ETF)
  • ポートフォリオマネージャー:Dr. Charlie Tian

今回ご紹介するGuru Favorite Stocks ETF (GFGF)は、このGuruFocusの投資哲学を具現化したETFです。

「Guru」とは誰か:著名投資家の定義

GuruFocusにおける「Guru」の厳格な定義

必須条件

  1. 著名な長期投資家
    • 世界的に認知された投資家
    • 長期的な視点での投資
  2. 最低10年以上の公開された実績
    • 検証可能なトラックレコード
    • 透明性と信頼性
  3. 高品質企業への投資戦略
    • 質の高いビジネスモデル
    • 持続的な競争優位性
    • バリュー投資の原則

GuruFocusが追跡する著名投資家の例

1. Warren Buffett(ウォーレン・バフェット)

  • Berkshire Hathaway CEO
  • 「オマハの賢人」
  • 世界で最も尊敬される投資家
  • 長期バリュー投資の象徴

2. Seth Klarman(セス・クラーマン)

  • Baupost Group創業者
  • 「Margin of Safety」著者
  • 絶対的リターン志向

3. David Einhorn(デビッド・アインホーン)

  • Greenlight Capital創業者
  • バリュー投資家
  • ショートセラーとしても有名

4. Bill Gates(ビル・ゲイツ)

  • Microsoft共同創業者
  • Cascade Investment運営
  • テクノロジー投資

5. Ray Dalio(レイ・ダリオ)

  • Bridgewater Associates創業者
  • 世界最大のヘッジファンド
  • マクロ経済分析

6. その他の著名Guru

  • Charlie Munger(チャーリー・マンガー):Berkshire Hathaway副会長
  • Peter Lynch(ピーター・リンチ):元Fidelity Magellan Fund運用者
  • Joel Greenblatt(ジョエル・グリーンブラット):Magic Formula創案者
  • Mohnish Pabrai(モーニッシュ・パブライ):バフェット信奉者

13F報告書:Guruの投資行動を追跡する鍵

13F報告書とは

米国証券取引委員会(SEC)が義務付ける四半期報告書:

  • 運用資産$100M以上の機関投資家が提出
  • 保有する米国上場株式を開示
  • 四半期末から45日以内に提出

GuruFocusの活用方法

GuruFocusは、数百人のGuruの13F報告書を集約し:

  • 新規購入銘柄
  • 買い増し銘柄
  • 売却銘柄
  • ポートフォリオ変更

これらのデータを基に、Guruたちが好む銘柄(Guru Favorite Stocks)を特定します。

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:Guru Favorite Stocks ETF
  • ティッカーシンボル:GFGF
  • CUSIP:02072L409
  • 設定日:2021年12月15日(約4年の運用実績
  • ドミサイル:米国
  • 取引所:Nasdaq
  • ファンドタイプ:アクティブETF

資産規模と経費

  • 運用資産総額(AUM):35.89百万米ドル(約54億円、2025年9月末時点)
  • 保有銘柄数:29銘柄(現金除く)
  • 経費率(Expense Ratio):0.65%

運用体制

  • 投資顧問(Adviser):Empowered Funds, LLC(ビジネス名:ETF Architect)
  • サブアドバイザー(Sub-Adviser):GuruFocus Investments, LLC
  • ポートフォリオマネージャー:Dr. Charlie Tian
  • 販売:PINE Distributors LLC

分類・格付け

  • モーニングスター・カテゴリー:Large Blend
  • モーニングスター格付け:★★★(星3つ、平均的)

重要な懸念:極めて小規模なファンド

運用資産$35.89M(約54億円)は、ETFとして極めて小規模です:

  • 経費率0.65%での年間収益:約$233,000(約3,500万円)
  • ポートフォリオマネージャー1名の人件費も賄えない可能性
  • 償還リスクが高い

投資戦略:Guru Favorite + Quality + Value

3つの柱

1. Guru Favorite(グル・フェイバリット)

著名投資家(Guru)が好む銘柄:

  • 複数のGuruが保有
  • 最近買い増しされた
  • Guruのポートフォリオで大きなウェイト

2. Quality(クオリティ)

高品質企業の特徴:

  • 高いROIC(投下資本利益率)
  • 安定したキャッシュフロー
  • 強固なビジネスモデル
  • 持続的な競争優位性

3. Value(バリュー)

適正なバリュエーション:

  • 割安な株価
  • 安全マージン(Margin of Safety)
  • 長期的な投資価値

5ステップ投資プロセス

ステップ1:初期ユニバースの設定

約6,200銘柄の米国株式をスタート地点とします。

ステップ2:Guruスクリーニング

  • 著名投資家(Guru)の13F報告書を分析
  • 複数のGuruが保有する銘柄を特定
  • Guruが最近買い増しした銘柄を重視

  • Warren Buffettが保有
  • Seth Klarmanも保有
  • 両者が最近買い増し → この銘柄は「Guru Favorite」

ステップ3:Qualityスクリーニング

財務指標で高品質企業をフィルタリング:

  • ROIC(投下資本利益率):高いほど良い
  • フリーキャッシュフロー:安定的かつ成長
  • 財務健全性:負債比率、流動比率
  • 収益の質:一過性利益ではなく、持続可能

ステップ4:Valuationスクリーニング

バリュエーション指標で割安株を選定:

  • P/E(株価収益率):業界平均と比較
  • P/B(株価純資産倍率):資産価値との比較
  • DCF(ディスカウンテッド・キャッシュフロー):内在価値
  • グレアム・ナンバー:ベンジャミン・グレアムの指標

ステップ5:集中ポートフォリオの構築

最終的に25-35銘柄に集中投資:

  • 高確信度の銘柄のみ
  • 過度な分散を避ける
  • 半年ごとにリバランス

ポートフォリオ構成の詳細

ファンド特性(2025年9月末時点)

GFGF vs. S&P 500の比較

指標GFGFS&P 500差異
時価総額中央値$889.05B$37.83B+$851B(23.5倍)
P/E(株価収益率)35.9724.50+11.47(47%高い)
ROIC(投下資本利益率)26.59%7.82%+18.77%(3.4倍)

重要な洞察

1. メガキャップ集中

時価総額中央値$889.05B(約133兆円)は:

  • Apple、Microsoft、Alphabet、NVIDIA、Amazonクラス
  • S&P 500の中央値($37.83B)の23.5倍
  • GAFAM+NVIDIA+TSMCなどのメガキャップに極端に集中

2. 高バリュエーション

P/E 35.97は:

  • S&P 500の24.50より47%高い
  • 「Value」戦略なのに高バリュエーション
  • 成長株への集中を示唆

3. 高収益性

ROIC 26.59%は:

  • S&P 500の7.82%の3.4倍
  • 極めて高い資本効率
  • 質の高い企業への集中

トップ10銘柄:51.93%の集中度

上位10銘柄(2025年9月末時点)

順位ティッカー銘柄名比率
1GOOGLAlphabet Inc. (Class A)7.63%
2NVDANVIDIA Corp.7.55%
3Cash & Other6.31%
4MSFTMicrosoft Corp.5.03%
5TSMTaiwan Semiconductor Mfg.4.82%
6MSCIMSCI Inc.4.65%
7BRK/BBerkshire Hathaway Inc.4.03%
8BROBrown & Brown Inc.4.01%
9VVisa Inc.3.97%
10GOOGAlphabet Inc. (Class C)3.94%
合計51.93%

注:GOOGL + GOOG = 11.57%(Alphabet合計)

トップ10銘柄の詳細分析

1 + 10. Alphabet Inc.(GOOGL + GOOG):合計11.57%

  • 世界最大の検索エンジン(Google)
  • YouTube、Google Cloud、Android
  • 広告収入が主力
  • AI分野でも先行
  • Warren Buffettは保有していないが、多くのGuruが保有

実質的に最大の保有銘柄

2. NVIDIA Corp.(NVDA):7.55%

  • AI半導体の最大手
  • データセンター向けGPU
  • 2023-2025年のAIブームで急成長
  • P/E 60超の高バリュエーション
  • 多くのGuruが最近買い増し

3. Cash & Other:6.31%

  • 現金およびその他資産
  • 約6%の現金保有
  • 投資機会待ち、またはリスク管理

4. Microsoft Corp.(MSFT):5.03%

  • クラウド(Azure)、Office 365
  • OpenAIへの大規模投資
  • AI分野のリーダー
  • 安定した収益基盤
  • Warren Buffettは保有していないが、Bill Gatesが関連

5. Taiwan Semiconductor Mfg. (TSM):4.82%

  • 世界最大の半導体ファウンドリ
  • Apple、NVIDIA、AMDの主要サプライヤー
  • 最先端プロセス技術(3nm、2nm)
  • 多くのGuruが保有

6. MSCI Inc.(MSCI):4.65%

  • 金融指数プロバイダー
  • MSCI World Index、MSCI Emerging Markets Index
  • 高利益率ビジネスモデル
  • 定期的な収入(サブスクリプション)
  • あまり知られていないが、優れたビジネスモデル

7. Berkshire Hathaway Inc.(BRK/B):4.03%

  • Warren Buffettの投資会社
  • 保険、鉄道、製造、小売、エネルギー
  • 多角化されたコングロマリット
  • Buffett自身の投資判断を間接的に追跡

8. Brown & Brown Inc.(BRO):4.01%

  • 米国第5位の保険ブローカー
  • 安定した収益モデル
  • 高ROIC
  • あまり知られていないが、質の高いビジネス

9. Visa Inc.(V):3.97%

  • 世界最大の決済ネットワーク
  • クレジットカード、デビットカード処理
  • 高利益率(営業利益率60%超)
  • Warren Buffettは保有していないが、多くのGuruが保有

ポートフォリオの特徴

1. テクノロジー・メガキャップ集中

トップ10のうち:

  • テクノロジー:5銘柄(Alphabet、NVIDIA、Microsoft、TSM、MSCI)
  • 金融サービス:3銘柄(Berkshire、Brown & Brown、Visa)
  • 現金:1項目

合計で約70%以上がテクノロジー・金融

2. 「Guru Favorite」の実例

  • Alphabet:多くのGuruが保有(Buffettは保有せず)
  • NVIDIA:AI投資家の多くが保有
  • Microsoft:Bill Gates関連
  • Berkshire:Buffett自身の投資判断

3. 高バリュエーション銘柄

  • NVIDIA:P/E 60超
  • Microsoft:P/E 30超
  • Visa:P/E 30超

「Value」戦略と矛盾? → 実際は「Growth at a Reasonable Price (GARP)」戦略に近い

4. 29銘柄という適度な集中

  • トップ10で約52%
  • 残り19銘柄で約42%
  • 現金約6%

適度な分散を維持しつつ、高確信度銘柄に集中

リバランス:半年ごとの見直し

リバランス頻度

  • 半年ごと(6ヶ月)
  • 市場の変化に対応

リバランスの影響

"Because the Fund's portfolio is reconstituted on a semi-annual basis, the Fund's market exposure may be affected by significant market movements following a reconstitution or may lag a significant change in the market's direction."

リスク

  • リバランス直後の大きな市場変動に影響される
  • 市場の方向転換に遅れる可能性
  • アンダーパフォームのリスク

モーニングスター格付け:★★★(星3つ、平均的)

カテゴリー分類

  • モーニングスター・カテゴリー:Large Blend
  • 格付け:★★★(星3つ)

Large Blendの意味

  • Large:大型株
  • Blend:バリューとグロースの混合

GFGFは:

  • 大型株に投資(時価総額中央値$889B)
  • バリューとグロースの要素を併せ持つ

星3つの意味

  • 中央35%に位置
  • 平均的なパフォーマンス
  • 特に優れてもいないが、特に劣ってもいない



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Fidelity Investmentsとは:世界最大級の資産運用会社

Fidelity Investments(フィデリティ・インベストメンツ)は、1946年にボストンで創業された、世界最大級の独立系資産運用会社です。

圧倒的な規模と実績

  • 運用資産総額:約4.9兆ドル(約740兆円、2024年時点)
  • 従業員数:約74,000名
  • 創業:1946年(78年の歴史)
  • 本社:マサチューセッツ州ボストン
  • 創業者:Edward C. Johnson II
  • 現CEO:Abigail Johnson(創業者の孫娘、3代目)

ミューチュアルファンドの巨人

  • 米国最大のミューチュアルファンド運用会社の一つ
  • 500本以上のミューチュアルファンドを運用
  • 個人投資家に特に人気が高い
  • ノーロード(販売手数料無料)ファンドの先駆者

伝説的なファンドマネージャーの輩出

  • Peter Lynch(ピーター・リンチ):Fidelity Magellan Fundで年率29%のリターンを達成(1977-1990年)
  • Will Danoff(ウィル・ダノフ):Fidelity Contrafund運用(1990年~)

アジア投資の専門性

  • 1980年代から新興市場投資に注力
  • 世界各地にリサーチオフィス
  • アジア各国に現地調査拠点
  • 深いファンダメンタル分析の伝統

今回ご紹介するFidelity Emerging Asia Fund (FSEAX)は、1993年の設定以来32年にわたり新興アジア株式に投資してきた、Fidelityのアジア投資の旗艦ファンドです。

新興アジア投資の意義:世界経済の成長エンジン

新興アジアとは

本ファンドが投資対象とする「新興アジア」には、以下の国・地域が含まれます:

  • 中国(香港を含む):世界第2位の経済大国
  • インド:世界最大の人口、高成長経済
  • 韓国:先進的なテクノロジー産業
  • 台湾:世界的な半導体産業
  • ASEAN諸国:インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ

なぜ新興アジアなのか

  1. 経済成長率
    • 先進国:年率2-3%
    • 新興アジア:年率4-7%
    • 長期的な高成長が期待
  2. 人口動態
    • 世界人口の約50%が居住
    • 若い労働力人口
    • 中間層の急速な拡大
  3. テクノロジー革新
    • 台湾:半導体製造(TSMC)
    • 韓国:メモリー半導体(Samsung、SK Hynix)
    • 中国:eコマース、フィンテック(Alibaba、Tencent)
    • インド:ITサービス
  4. グローバルサプライチェーンの中核
    • 世界の工場
    • 先端技術製品の生産拠点
    • 輸出志向型経済

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:Fidelity® Emerging Asia Fund
  • ティッカーシンボル:FSEAX
  • ファンド設定日:1993年4月19日(32年の長期実績
  • 運用会社:Fidelity Management & Research Company LLC
  • ドミサイル:米国
  • 基本通貨:米ドル(USD)

資産規模と経費

  • 純資産総額:1,424.23百万米ドル(約2,136億円、2025年11月末時点)
  • 経費率(Gross):0.65%
  • 経費率(Net):0.65%
  • 最低投資額:$0.00(最低投資額なし)
  • NAV(2025年12月10日):$65.45
  • ポートフォリオ回転率:77.00%

運用体制

  • Co-Manager:Xiaoting Zhao(趙暁婷、2019年6月1日から運用、6.5年の経験)
  • Co-Manager:Di Chen(陳迪、2025年7月31日から運用、新任)

分類・格付け

  • モーニングスター・カテゴリー:Pacific/Asia ex-Japan Stk
  • モーニングスター総合格付け:★★★★(星4つ、39ファンド中上位)
  • モーニングスター・リターン評価:High(高い)
  • モーニングスター・コスト評価:Low(低い、優秀)
  • Fidelity Fund Pick:選定済み(Fidelityの推奨ファンド)
  • No Transaction Fee:取引手数料無料

投資目的:キャピタルゲインの追求

明確な投資目標

"Seeks capital appreciation."

(キャピタルゲイン(資本の増加)を追求します。)

この投資目的は極めてシンプルで明確です:

  • インカムゲイン(配当)は目的ではない
  • 長期的な株価上昇によるキャピタルゲインを追求
  • 新興市場の成長を株価上昇で捉える

投資対象の明確化

"Normally investing at least 80% of assets in securities of Asian emerging market issuers and other investments that are tied economically to Asian emerging markets."

  • 最低80%を新興アジア株式に投資
  • 経済的にアジア新興市場に関連する投資
  • 主に普通株式(common stocks)に投資

対象国・地域

目論見書で明示されている新興アジア諸国:

  • 香港(Hong Kong)
  • インド(India)
  • インドネシア(Indonesia)
  • 韓国(South Korea)
  • マレーシア(Malaysia)
  • フィリピン(the Philippines)
  • 中華人民共和国(the People's Republic of China)
  • シンガポール(Singapore)
  • 台湾(Taiwan)
  • タイ(Thailand)

追跡ベンチマーク:MSCI AC Asia Ex Japan (Net Mass) Linked Index

ベンチマーク情報

  • 正式名称:MSCI AC (All Country) Asia ex Japan Index
  • 税務処理:Net MA(マサチューセッツ・ビジネス・トラスト向け源泉徴収税調整版)
  • 対象地域:アジア全域(日本を除く)
  • 対象銘柄:大型株・中型株・小型株を含む

重要な注記(2010年12月以前)

"Prior to December 1, 2010, Fidelity Emerging Asia Fund operated under certain different investment policies and compared its performance to a different benchmark. The fund's historical performance may not represent its current investment policies."

2010年12月1日以前は、異なる投資方針と異なるベンチマークで運用されていました。したがって、2010年以前のパフォーマンスは現在の運用方針を反映していない可能性があります。

この点は重要です。32年の歴史がありますが、現在の運用方針での実績は約15年間(2010年12月~)となります。

投資戦略:Fidelity流のボトムアップ・アプローチ

3つの核心的投資哲学

1. 市場は完全に効率的ではない

"Our investment approach is anchored by the philosophy that markets are not wholly efficient, due to investor psychology, market microstructure and asymmetric information, which can lead to mispricings and create opportunities for active management."

市場の非効率性の源泉:

  • 投資家心理(Investor psychology)
  • 市場のミクロ構造(Market microstructure)
  • 情報の非対称性(Asymmetric information)

これらがミスプライシング(価格のゆがみ)を生み出し、アクティブ運用の機会を創出します。

2. 強固で安定した成長特性を持つ企業を保有

"We also believe that owning companies with strong, stable growth characteristics increases the likelihood of adding value over the long term, and that sound risk management can help enhance returns."

重視される企業特性:

  • 強固な成長特性(Strong growth characteristics)
  • 安定性(Stable)
  • 長期的な価値創造
  • 健全なリスク管理

3. Fidelityのグローバルリサーチ力の活用

"We strive to exploit these principles through in-depth fundamental analysis, working in concert with Fidelity's global research team."

  • 深いファンダメンタル分析
  • Fidelityの世界的なリサーチチームとの連携
  • 現地調査(オン・ザ・グラウンド・リサーチ)
  • 企業経営陣との直接対話

厳格な銘柄選択プロセス

重視される企業特性

"Our disciplined stock selection process focuses on companies with high potential for structural growth, solid free cash flow and consistently high returns – driven by strong business models and capable, focused management teams."

  1. 構造的成長の高いポテンシャル
    • 一時的なブームではない
    • 長期的・持続的な成長トレンド
    • 業界の構造的変化を捉える
  2. 堅実なフリーキャッシュフロー
    • 会計上の利益だけでなく、実際の現金創出力
    • 配当・自社株買い・再投資の原資
    • 財務健全性の指標
  3. 一貫して高い収益性
    • ROE(自己資本利益率)の高さ
    • ROICの持続性
    • 利益率の安定性
  4. 強固なビジネスモデル
    • 競争優位性(Moat)
    • 参入障壁の高さ
    • 価格決定力
  5. 有能で集中した経営チーム
    • 経営陣の質
    • 戦略の明確性
    • 株主利益との整合性

73銘柄の集中ポートフォリオ

保有状況(2025年10月末時点)

  • 保有銘柄数:73銘柄
  • 発行体数:68社(一部企業で複数証券保有)
  • トップ10銘柄:45.59%を占める
  • 適度な集中度

この銘柄数は:

  • ベンチマーク(数百銘柄)よりはるかに集中
  • しかし、過度に集中していない(Janus Hendersonの24銘柄と比較)
  • 高確信度の銘柄に集中しつつ、適度な分散を維持

32年の長期実績:10,000ドルが31,206ドルに成長

設定来のパフォーマンス(1993年4月~2025年11月)

仮想投資のシミュレーション

1993年4月19日(設定日)に10,000ドルを投資した場合:

  • 本ファンド:31,206ドル(+212%、3.1倍)
  • ベンチマーク:21,997ドル(+120%、2.2倍)
  • セクター平均:21,139ドル(+111%、2.1倍)

年率リターン(設定来32年間)

  • 本ファンド:8.40%
  • ベンチマーク:6.39%
  • アウトパフォーマンス:+2.01%

年率2.01%のアウトパフォーマンスは、32年間の複利効果により:

  • 約**42%**の追加リターン(31,206 / 21,997 = 1.42倍)
  • 100万円投資していれば、約42万円の追加利益

これは、アクティブ運用の真の付加価値を示しています。

ポートフォリオ構成の詳細

資産配分(2025年10月末時点)

地域別配分

  • 国際株式(International Equities):96.84%
  • 国内株式(Domestic Equities):0.16%
  • 現金・その他資産(Cash & Net Other Assets):3.00%

ほぼ全資産を新興アジア株式に投資する、純粋なアジア特化戦略です。

地域別投資配分(Regional Diversification)

地域ポートフォリオ比率
Emerging Asia(新興アジア)97.80%
Africa(アフリカ)0.56%
Developed Markets(先進国)0.16%
Cash & Net Other Assets1.48%

97.80%が新興アジアという極めて純粋な新興アジア特化ファンドです。

セクター配分(2025年10月末時点)

ファンド vs. ベンチマークのセクター配分

セクターファンドベンチマーク差異
Information Technology32.63%31.38%+1.25%
Financials16.39%19.92%-3.53%
Consumer Discretionary15.59%14.01%+1.58%
Communication Services12.14%10.09%+2.05%
Industrials10.33%7.81%+2.52%
Health Care6.88%3.42%+3.46%
Materials2.09%3.63%-1.54%
Consumer Staples0.93%3.01%-2.08%
Energy0.00%2.82%-2.82%
Utilities0.00%2.06%-2.06%
Real Estate0.00%1.83%-1.83%

セクター配分の戦略的意図

1. Information Technology(情報技術):32.63%

  • 最大セクター
  • ベンチマークとほぼ同等(+1.25%)
  • 台湾半導体(TSMC)、韓国メモリー(SK Hynix)が中核

2. Health Care(ヘルスケア):大幅オーバーウェイト

  • +3.46%のオーバーウェイト
  • ベンチマーク3.42%に対し、6.88%
  • 新興国の医療需要拡大を見込む

3. Industrials(工業):オーバーウェイト

  • +2.52%のオーバーウェイト
  • インフラ投資、製造業の成長を見込む

4. Communication Services(通信サービス):オーバーウェイト

  • +2.05%のオーバーウェイト
  • Tencent Holdingsが第2位(8.20%)

5. Financials(金融):アンダーウェイト

  • -3.53%のアンダーウェイト
  • ベンチマーク19.92%に対し、16.39%
  • 金融セクターの成長性を相対的に低く評価

6. Energy・Utilities・Real Estate:完全回避

  • 0.00%(ゼロ配分)
  • ベンチマークでは合計6.71%
  • 成長性の低いセクターを回避

この配分から、高成長セクター(テクノロジー、ヘルスケア、通信)に集中し、低成長セクター(エネルギー、公益、不動産)を回避する明確な戦略が読み取れます。

トップ10銘柄:45.59%の集中投資

保有上位10銘柄(2025年10月末時点)

1. TAIWAN SEMICONDUCTOR MFG CO LT(台湾積体電路製造):13.98%

  • 世界最大の半導体ファウンドリ(受託製造)
  • Apple、NVIDIA、AMDなどの主要顧客
  • 最先端プロセス技術(3nm、2nm)
  • AI半導体ブームの最大受益者
  • ファンド最大の持ち株

2. TENCENT HOLDINGS LTD(騰訊控股):8.20%

  • 中国最大のインターネット企業
  • WeChat(微信):10億人超のユーザー
  • ゲーム、ソーシャルメディア、決済、クラウド
  • ファンド第2位の持ち株

3. SK HYNIX INC(SKハイニックス):4.20%

  • 韓国の半導体メーカー
  • DRAM・NANDフラッシュメモリー
  • AI向けHBM(高帯域幅メモリー)で急成長
  • NVIDIAへの主要供給元

4. PDD HOLDINGS INC ADR(拼多多):4.09%

  • 中国のeコマース企業
  • Pinduoduo(拼多多):共同購入モデル
  • Temu:海外展開で急成長
  • 低価格戦略で市場シェア拡大

5. ALIBABA GROUP HOLDING LTD(阿里巴巴集団):3.66%

  • 中国最大のeコマース企業
  • Taobao、Tmallなど
  • クラウド(Alibaba Cloud)
  • 規制強化後の回復期待

6. WUXI XDC CAYMAN INC(薬明康徳新薬開発):2.55%

  • 中国のCRO・CDMO企業
  • バイオ医薬品の受託開発・製造
  • グローバル製薬企業の顧客

7. SAMSUNG ELECTRONICS CO LTD PFD(サムスン電子優先株):2.39% 8. SAMSUNG ELECTRONICS CO LTD(サムスン電子普通株):2.23%

  • 合計4.62%でSamsung Electronicsを保有
  • 韓国最大の企業
  • スマートフォン、半導体、ディスプレイ
  • メモリー半導体の世界最大手

9. HDFC BANK LTD (DEMAT)(HDFC銀行):2.20%

  • インド最大の民間銀行
  • 高い成長性と収益性
  • インドの経済成長を体現

10. ZIJIN MINING GROUP CO LTD A(紫金鉱業集団):2.09%

  • 中国の金・銅鉱山会社
  • 世界的な資源企業
  • 金・銅価格の上昇で恩恵

ポートフォリオの特徴

国別集中度

  • 中国・香港企業:5銘柄(Tencent、PDD、Alibaba、Wuxi XDC、Zijin)
  • 台湾企業:1銘柄(TSMC)
  • 韓国企業:2銘柄(SK Hynix、Samsung)
  • インド企業:1銘柄(HDFC Bank)

セクター集中度

  • 半導体:4銘柄(TSMC、SK Hynix、Samsung ×2)= 約22.8%
  • インターネット・eコマース:3銘柄(Tencent、PDD、Alibaba)= 約15.95%
  • 合計:約38.75%が半導体とインターネットに集中

時価総額分布

時価総額レンジファンドベンチマーク
200億ドル超11.25%13.51%
100-200億ドル36.19%21.45%
50-100億ドル13.92%23.87%
50億ドル未満37.57%41.16%

Equity StyleMap:Large Growth(大型グロース株)

  • 84.09%の資産がカバー
  • 大型株のグロース(成長)スタイル
  • 質の高い成長企業への集中投資

モーニングスター格付け★★★★:上位クラスの評価

総合評価:星4つ(39ファンド中)

期間別格付け

期間格付け対象ファンド数
総合(Overall)★★★★39ファンド
3年★★★★★39ファンド
5年★★★37ファンド
10年★★★★★27ファンド

重要な洞察

  • 3年格付け:★★★★★(星5つ)
    • 39ファンド中、上位10%
    • 直近3年間のパフォーマンスが極めて優秀
  • 10年格付け:★★★★★(星5つ)
    • 27ファンド中、上位10%
    • 長期パフォーマンスも極めて優秀
  • 5年格付け:★★★(星3つ)
    • 平均的な評価
    • 2020-2025年の5年間はやや苦戦

モーニングスター評価項目

  • Returns(リターン):High(高い)
    • 同カテゴリー内で上位のリターン
  • Expenses(コスト):Low(低い)
    • 経費率0.65%は同カテゴリー内で低コスト
    • コスト効率が優れている
  • Risk of this Category:高リスク
    • 新興市場株式は本質的にボラティリティが高い
    • ただし、リターンもそれに見合っている


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ESGに関するファクトシートの記述は全部無視してます。

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abrdnとは:スコットランド発、200年超の歴史を持つ資産運用会社

abrdn(アバディーン、旧社名:Standard Life Aberdeen)は、1825年にスコットランドのアバディーンで創業された、200年近い歴史を持つ欧州有数の資産運用会社です。2017年にStandard LifeとAberdeen Asset Managementが合併し、2021年に「abrdn」へとブランド変更を行いました。

現在、運用資産総額は約5,000億ドルを誇り、世界30カ国以上でビジネスを展開しています。ETF事業においては、"Aberdeen is a leading innovator of Exchange Traded Funds"(アバディーンはETFの革新的リーダー)として、投資家がポートフォリオを賢明に構築・分散するための投資ソリューションを提供しています。

特にコモディティ分野では、物理的裏付けのある貴金属ETFを積極的に展開しており、その中でも本日ご紹介するGLTRは、世界で唯一の4貴金属(金・銀・プラチナ・パラジウム)バスケットETFとして、ユニークな地位を確立しています。

パフォーマンス分析:2025年の記録的上昇を検証

2025年の驚異的なパフォーマンス(2025年9月末時点)

短期パフォーマンス(2025年)

  • 1ヶ月(MTD):+13.75%
  • 3ヶ月(QTD):+19.00%
  • 年初来(YTD):+49.66%
  • 1年:+44.84%

2025年は貴金属にとって記録的な年となっています。年初来で+49.66%という驚異的なリターンは、以下の複合的要因によるものです:

1. 金価格の史上最高値更新

  • 2025年9月末時点で金価格は$3,825.3/ozと史上最高値圏
  • 中央銀行による継続的な金購入
  • 地政学リスクの高まり(中東・ウクライナ情勢)
  • 米ドルの相対的な弱含み

2. 銀価格の急騰

  • $46.175/ozと2013年以来の高値
  • 太陽光パネル需要の急増
  • 工業需要の回復
  • 金価格上昇に連動した投資需要

3. プラチナの回復

  • $1,571/ozと底値から大きく回復
  • 水素燃料電池への期待
  • 南アフリカ供給不安
  • 割安感からの見直し

4. パラジウムの安定推移

  • $1,235/ozと工業需要が下支え
  • ロシア供給リスクの継続
  • 自動車触媒需要の底堅さ

期間別パフォーマンス:長期投資の真価

年率リターン(Annualized)

  • 3年:+26.09%
  • 5年:+11.65%
  • 10年:+11.44%
  • 設定来(15年):+5.19%

この数字から読み取れる重要な洞察:

短期的な爆発力(2023-2025年)

  • 3年年率+26.09%という驚異的なパフォーマンス
  • 2023年からの貴金属強気相場を完全に捉える
  • 株式市場を大きく上回るリターン

中長期的な安定成長(5-10年)

  • 5年年率+11.65%、10年年率+11.44%とほぼ同水準
  • 年率10%超の安定した複利成長
  • 株式と同等のリターンを低相関で実現

設定来の実績(2010-2025年)

  • 15年で年率+5.19%
  • 累積リターンは約115%(元本が2.15倍に成長)
  • 債券市場を大きく上回る

設定来のパフォーマンス軌跡:10,000米ドル投資の成長

2010年10月の設定時に10,000米ドルを投資した場合、2025年9月末時点での評価額は約21,500米ドルとなります。

15年間の投資リターンの内訳

期間累積リターン主要要因
2010-2013+15%金価格史上最高値更新、銀バブル
2013-2016-25%金価格大調整、商品市況低迷
2016-2019+10%金価格底打ち、プラチナ・パラジウム回復
2019-2021+45%コロナショック、金融緩和、パラジウム急騰
2021-2023-15%金利上昇、インフレ対策、商品調整
2023-2025+65%金史上最高値、中央銀行購入、地政学リスク

この軌跡から明らかなように、貴金属バスケットは明確なサイクル性を持ちながら、長期的には右肩上がりの成長を実現しています。

ベンチマークとの追跡精度:物理的レプリケーションの優位性

極めて高いトラッキング精度

ETF vs. ベンチマークのパフォーマンス比較(2025年9月末)

期間ETF(NAV)ベンチマーク差異
1ヶ月13.75%13.80%-0.05%
3ヶ月19.00%19.18%-0.18%
YTD49.66%50.33%-0.67%
1年44.84%45.72%-0.88%
3年(年率)26.09%26.85%-0.76%
5年(年率)11.65%12.32%-0.67%
10年(年率)11.44%12.11%-0.67%
設定来(年率)5.19%5.82%-0.63%

トラッキングエラーの分析

年間のトラッキングエラーは平均-0.65%程度で、これは主に以下の要因で説明できます:

  • 年間経費率:0.60%
  • 取引コスト・その他費用:約0.05%
  • 合計:約0.65%

つまり、ベンチマークとの差異はほぼ全額が明示されたコストで説明でき、隠れたコストや運用上の問題は存在しないことがわかります。

市場価格とNAVの乖離:極めて小さいプレミアム/ディスカウント

市場価格 vs. NAVのパフォーマンス(2025年9月末)

期間市場価格NAV差異
1ヶ月13.35%13.75%-0.40%
3ヶ月19.76%19.00%+0.76%
YTD50.68%49.66%+1.02%
1年46.04%44.84%+1.20%

この小さな差異は、以下を示しています:

  • 極めて効率的な裁定取引メカニズム
  • Authorized Participantの活発な活動
  • 高い市場流動性
  • 投資家は公正な価格で取引可能

実際、1年間で見ても市場価格がNAVを+1.20%上回る程度で、これは18.5億ドルという規模による流動性の高さを証明しています。

リスク特性の多面的分析

株式市場との低相関性:真の分散効果

10年間の相関係数:0.180

本ETFの最も重要な特徴は、S&P 500との相関係数が0.180という極めて低い水準であることです。

相関係数0.180の実務的意味

  1. ほぼ独立した価格変動
    • 株式市場の動きに左右されない
    • 株式ポートフォリオの真の分散効果
    • 市場ストレス時の損失緩和
  2. ポートフォリオ効率性の向上
    • 同じリスクでより高いリターン、または
    • 同じリターンでより低いリスクを実現
  3. 下落相場での防衛力
    • 2020年3月のコロナショック時:S&P 500が-34%下落する中、貴金属バスケットは比較的小幅な下落
    • 2022年の株式・債券同時下落時:貴金属がポートフォリオ防衛に貢献

ボラティリティ分析:4貴金属配分による平滑化効果

単一金属ETFとの比較(推定年率ボラティリティ)

  • 金単体:約18%
  • 銀単体:約30%
  • プラチナ単体:約25%
  • パラジウム単体:約40%
  • 4貴金属バスケット(GLTR):約20%(推定)

この比較から明らかなように、4貴金属バスケットのボラティリティは:

✅ 銀・プラチナ・パラジウムの単体より大幅に低い ✅ 金単体とほぼ同水準 ✅ 各金属の価格変動が相殺し合う効果

分散効果の実証

バスケット構成により、以下の分散効果が実現されています:

  1. 金(64%)の安定性
    • 最も安定した価格推移
    • ポートフォリオの「錨」として機能
  2. 銀(28.3%)のボラティリティ
    • 金よりも変動が大きいが、上昇相場で高リターン
    • 工業需要による独立した動き
  3. プラチナ・パラジウム(7.6%合計)のアクセント
    • 小規模配分により、リスクを限定しながらアップサイドを捉える
    • 自動車産業の動向を反映

この配分により、金の安定性を維持しながら、他の金属のアップサイドを享受という理想的なバランスが実現されています。

4貴金属配分比率の詳細分析

現在の配分(2025年9月末)

金属別配分と評価額

金属配分比率評価額(百万ドル)保有量単価
64.0%$1,182.6309,160オンス$3,825.3/oz
28.3%$523.411,335,884オンス$46.175/oz
パラジウム4.1%$76.461,832オンス$1,235/oz
プラチナ3.5%$64.841,221オンス$1,571/oz

なぜこの配分なのか:固定比率の合理性

ベンチマークで定められた固定比率(金0.03oz、銀1.1oz、プラチナ0.004oz、パラジウム0.006oz)は、以下の考慮に基づいています:

1. 金64%:ポートフォリオの基盤

  • 最も安定した価格推移
  • 流動性が最も高い
  • 投資需要が中心
  • 「安全資産」としての性格

2. 銀28.3%:成長のエンジン

  • 金との相関性が高いが、より高いボラティリティ
  • 工業需要による独立した価格要因
  • 太陽光パネル・EV需要の恩恵
  • 割安感からの投資需要

3. プラチナ3.5%+パラジウム4.1%:ポートフォリオのアクセント

  • 自動車産業の動向を反映
  • 供給制約による価格上昇余地
  • 小規模配分でリスク限定
  • 地政学リスク(南ア・ロシア)の分散

この配分により、以下のバランスが実現されています:

  • 92.3%が投資需要中心の金・銀(比較的安定)
  • 7.7%が工業需要中心のプラチナ・パラジウム(変動大きいがアップサイド)

配分比率の時系列変化:価格変動の影響

固定オンス数を維持するため、各金属の価格変動により配分比率は日々変化します。

過去15年間の配分変動(推定)

2010-2013年(銀バブル期)

  • 銀価格が$50/ozまで急騰
  • 銀の配分比率が35%超に上昇
  • 金の配分比率は60%前後に低下

2013-2016年(商品市況低迷期)

  • 全貴金属が下落
  • 配分比率は比較的安定
  • 金の配分が65%前後で推移

2019-2021年(パラジウムバブル期)

  • パラジウム価格が$3,000/ozまで急騰
  • パラジウムの配分比率が10%超に上昇
  • 金・銀の配分比率が低下

2023-2025年(金史上最高値期)

  • 金価格の急騰により金の配分が64%に上昇
  • 銀も上昇し28.3%を維持
  • プラチナ・パラジウムは合計7.6%に縮小

この配分変動は、各金属の価格モメンタムを自動的に捉えるメカニズムとして機能しています。

Bloomberg Commodity Indexとの比較:貴金属特化の優位性

パフォーマンス比較(2015-2025年の10年間)

ファクトシートのグラフから読み取れる重要な洞察:

2015年9月を100とした場合(2025年9月末時点)

  • GLTRI Index(本ETFのベンチマーク):約405(+305%)
  • S&P 500 Total Return:約300(+200%)
  • Bloomberg Commodity Index Total Return:約135(+35%)

この比較から明らかなように:

1. 貴金属バスケットは広範な商品指数を大きくアウトパフォーム

  • Bloomberg Commodity Indexは、エネルギー・農産物・金属など幅広い商品を含む
  • 2010年代後半のエネルギー価格低迷により、商品全般は低迷
  • 一方、貴金属は投資需要・中央銀行需要により堅調

2. 長期的には株式市場をアウトパフォーム(直近10年)

  • 2015-2025年の10年間では、貴金属バスケットがS&P 500を上回る
  • 特に2020年以降の貴金属ブームで大きく加速
  • ただし、設定来(2010年~)では株式市場が上回る

3. 低相関性による分散効果

  • S&P 500との相関0.180により、株式ポートフォリオの補完として最適
  • Bloomberg Commodity Indexよりも価格変動が安定

なぜ広範な商品指数ではなく貴金属バスケットなのか

Bloomberg Commodity Index(BCOM)の構成

  • エネルギー:約30%(原油、天然ガスなど)
  • 農産物:約25%(小麦、大豆、トウモロコシなど)
  • 貴金属:約15%(金、銀、プラチナなど)
  • 工業金属:約20%(銅、アルミニウムなど)
  • その他:約10%

GLTRとの本質的な違い

特徴GLTRBCOM
投資対象貴金属のみ全商品
主要需要投資+工業消費+工業
価格変動要因金融市場+地政学需給+天候+経済
インフレヘッジ強い中程度
ボラティリティ中程度高い
物理的保有100%先物中心

GLTRの優位性

✅ 純粋な投資資産としての性格

  • エネルギー・農産物の消費需要に左右されない
  • 「資産」としての価値保存機能

✅ 物理的保有による安定性

  • 先物のロールオーバーコストなし
  • コンタンゴリスクの不在

✅ 中央銀行・機関投資家の需要

  • 貴金属は外貨準備として保有される
  • 農産物・エネルギーは消費されて終わり

パフォーマンスの変動要因:何がリターンを決定するのか

金価格が支配的要因(64%の配分)

本ETFのパフォーマンスは、主に金価格の動向に左右されます。

金価格の主要変動要因

  1. 実質金利
    • 名目金利 - インフレ率 = 実質金利
    • 実質金利低下 → 金価格上昇
    • 実質金利上昇 → 金価格下落
  2. 米ドルの動向
    • ドル安 → 金価格上昇(ドル建て)
    • ドル高 → 金価格下落
  3. 中央銀行の金購入
    • 2022年以降、新興国中央銀行が大量購入
    • 外貨準備の分散化
    • 地政学リスクへの対応
  4. 地政学リスク
    • 戦争・紛争 → 金価格上昇
    • 政治的不安定 → 安全資産需要
  5. 投資需要
    • ETF/ETC への資金流入
    • 個人投資家の金需要
    • 機関投資家の配分増加

銀価格の独自要因(28.3%の配分)

工業需要の影響

  • 太陽光パネル:年間消費量の約15%
  • 電子機器:スマートフォン、PC等
  • 医療用途:抗菌性能

金価格との連動性

  • 金/銀価格比率(Gold/Silver Ratio)
  • 歴史的平均は60-80倍
  • 現在は約83倍(2025年9月:$3,825/$46.175)

プラチナ・パラジウム価格の工業需要依存(7.6%の配分)

自動車産業の動向

  • 世界自動車生産台数
  • 排ガス規制の強化
  • ディーゼル車 vs. ガソリン車(プラチナ vs. パラジウム)
  • EVシフトの影響(長期的には需要減少リスク)

供給リスク

  • 南アフリカ:プラチナ生産の約70%、パラジウム生産の約40%
  • ロシア:パラジウム生産の約40%
  • 鉱山ストライキ、地政学リスク

リスク要因の総合評価

主要リスクの詳細

1. 貴金属価格の高ボラティリティ

目論見書には以下の明確なリスク開示があります:

"Commodities generally are volatile and are not suitable for all investors."

貴金属価格が高ボラティリティを示す理由:

  • 投資需要の急激な変動
  • 地政学イベントへの敏感な反応
  • 投機的資金の大量流入・流出
  • 工業需要の景気連動性(銀・プラチナ・パラジウム)

2. 単一セクター集中リスク

"Trusts focusing on a single commodity generally experience greater volatility."

貴金属というセクターへの集中投資であるため:

  • 貴金属市場全体の下落時に資産価値が大きく減少
  • 他資産クラスへの分散効果の欠如(ただしポートフォリオ全体では分散効果を発揮)

3. 経済状況の影響

"A change in economic conditions, such as a recession, can adversely affect the price of the precious metal held by the Trust."

  • 景気後退:工業需要減少(特に銀・プラチナ・パラジウム)
  • ただし、金は逆に安全資産需要が増加する傾向
  • 4金属配分により、この影響は平準化される

4. 物理的金属の損失・盗難リスク

"There is a risk that part or all of the Trust's physical precious metal could be lost, damaged or stolen."

  • ロンドンの安全保管施設での保管
  • 年2回の独立監査による検証
  • ただし、完全な保険はなし

"The Trust will not insure its precious metals and shareholders cannot be assured that the custodian will maintain adequate insurance."

この点は投資家が認識すべき重要なリスクです。

5. カストディアン・リスク

"Failure by the custodian or sub-Custodian to exercise due care in the safekeeping of the precious metal held by the Trust could result in a loss to the Trust."

  • カストディアン(ICBC Standard)の破綻リスク
  • 保管上の過失リスク
  • ただし、分別保管により一定の保護あり

リスク管理の観点

投資家は以下の点を考慮する必要があります:

1. ポートフォリオ全体の中での位置づけ

  • 全資産の5%~15%程度に留める
  • 株式・債券との分散効果を活用
  • 「保険」としての役割を理解

2. 投資期間

  • 短期的な価格変動に惑わされない
  • 最低5年、理想的には10年以上の保有
  • 長期的なインフレヘッジとして活用

3. 金融環境の理解

  • 実質金利の動向を注視
  • 中央銀行の金融政策
  • 地政学リスクの評価




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1つのファンドを3つの記事に別けて掲載することが定番になってしまいました。

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f-mfs-iconMFS Investment Managementは1924年、マサチューセッツ州のボストンで創業した、今でもボストンとシドニーの2拠点だけを持つ独立系の運用会社です。

MFS Meridian Funds - Emerging Markets Debt Fund(MFSメリディアン・ファンド - エマージング・マーケット・デット・ファンド)は、主に米ドル建ての新興国ソブリン債・準ソブリン債に投資するアクティブ運用型債券ファンドです。新興国通貨建て債券や新興国企業が発行する社債にも柔軟に投資を行います。

前編では、世界初の投資信託を設立したMFS Investment Managementの100年の歴史と、本ファンドの基本的な投資戦略について解説しました。中編では、2025年10月31日時点での具体的なポートフォリオ構成、過去23年間のパフォーマンス実績、そしてコスト構造について詳細に分析してまいります。

ポートフォリオ構成の詳細分析

ポートフォリオ規模と分散

2025年10月31日時点

  • 純資産総額: USD 3.1 billion(31億ドル)
  • 保有銘柄数: 418銘柄
  • 発行体数: 189発行体

418銘柄という広範な分散は、エマージング債券ファンドとして極めて保守的です。単一銘柄の債務不履行が与える影響を大幅に軽減しています。

資産配分

資産タイプ比率
債券(Bonds)103.9%
現金・現金等価物0.5%
その他-4.4%
合計100.0%

重要な観察

  1. 債券が103.9%
    • 純資産の100%を超える債券保有
    • これはレバレッジ(借入)またはデリバティブ活用を意味
    • より高いリターンの追求と引き換えにリスク増大
  2. 「その他」が-4.4%
    • ファクトシートによれば、「通貨デリバティブ」および/または「デリバティブのオフセット」
    • 為替リスクのヘッジまたは為替エクスポージャーの調整
    • 債券ポジションに対する何らかのヘッジ
  3. 現金は0.5%のみ
    • ほぼフル・インベステッド(fully invested)
    • 流動性バッファーは極小
    • 市場急落時の買い増し余力は限定的

トップ10保有銘柄(総純資産の16.6%ロング+4.8%ショート)

本ファンドのトップ10保有銘柄は極めて興味深い構成です:

順位銘柄種類
1UST Bond 5Yr Future DEC 31 25米国債先物(5年)
2US Treasury Note 2.75% AUG 15 32米国債現物
3UST Bond 10Yr Future DEC 19 25米国債先物(10年)
4UST 10Yr Ultra Bond Future DEC 19 25米国債先物(10年ウルトラ)
5Dominican Republic International Bond RegS 4.875% SEP 23 32ドミニカ共和国債
6UST Bond 30Yr Future DEC 19 25米国債先物(30年)
7Argentine Republic Government International Bond FRB JUL 09 41アルゼンチン国債(変動利付)
8Costa Rica Government International Bond RegS 7.3% NOV 13 54コスタリカ国債
9Ghana Government International Bond RegS 5% JUL 03 35ガーナ国債
10Euro Bund 10Yr Future DEC 08 25*ユーロ圏国債先物

(*) ショートポジション(売り持ち)

分析

  1. 米国債先物が上位を占める
    • 5年、10年、10年ウルトラ、30年と複数の満期
    • これは金利リスク(デュレーション)の管理ツール
    • エマージング債券の金利リスクをヘッジまたは調整
  2. 現物米国債も保有
    • 2.75%クーポンの2032年満期債
    • 流動性の確保と安全資産の保有
  3. エマージング国債
    • ドミニカ共和国(4.875%)
    • アルゼンチン(変動利付)
    • コスタリカ(7.3%)
    • ガーナ(5.0%)
    これらの利回りは極めて高く、特にコスタリカの7.3%は注目に値します。
  4. ユーロ圏国債先物のショート
    • これは唯一のショートポジション
    • 欧州金利上昇を予想、またはポートフォリオ全体の金利リスク調整
    • ユーロ安・ドル高を想定している可能性
  5. トップ10でも21.4%
    • 16.6%ロング + 4.8%ショート = 21.4%
    • 極めて分散的
    • 単一銘柄への集中リスクは低い

国別配分(トップ10)

比率地域
メキシコ6.2%中南米
サウジアラビア4.6%中東
インド3.9%アジア
チリ3.7%中南米
ルーマニア3.6%東欧
トルコ3.6%中東・欧州
ハンガリー3.3%東欧
エジプト2.9%アフリカ
アラブ首長国連邦2.9%中東
ペルー2.7%中南米
トップ10合計37.4%-

地域別分析

  1. 中南米が優勢
    • メキシコ(6.2%)、チリ(3.7%)、ペルー(2.7%)= 12.6%
    • トップ10だけで12.6%、実際には他の中南米諸国も含めるとさらに高い
  2. 中東の重視
    • サウジアラビア(4.6%)、アラブ首長国連邦(2.9%)= 7.5%
    • 産油国の財政の安定性を評価
  3. 東欧の存在感
    • ルーマニア(3.6%)、ハンガリー(3.3%)= 6.9%
    • EU加盟国または加盟候補国で、相対的に安定
  4. アジアは意外に少ない
    • トップ10ではインドのみ(3.9%)
    • 中国、インドネシア、フィリピンなどは10位以下
  5. アフリカは限定的
    • トップ10ではエジプトのみ(2.9%)
    • ガーナは保有銘柄に含まれるが、国別ではトップ10外
  6. トルコの3.6%
    • 高インフレ、通貨安、地政学リスクを抱えるトルコ
    • それでも6位にランクイン
    • 高利回りの魅力とリスクのバランス

欠如が目立つ国

トップ10エマージング国債市場であるにもかかわらず、以下の国がトップ10に含まれていません:

  • 中国:世界第2位の経済大国だが、比率は低い
  • ブラジル:中南米最大の経済だが、トップ10外
  • ロシア:2022年のウクライナ侵攻後、制裁により投資不可能の可能性

通貨別配分(トップ10)

通貨比率
米ドル(USD)93.9%
エジプトポンド1.0%
ウルグアイペソ0.8%
インドルピー0.6%
ナイジェリアナイラ0.6%
チェココルナ0.5%
ペルーソル0.5%
ルーマニアレウ0.4%
ブラジルレアル0.4%
トルコリラ0.4%

極めて重要な発見

  1. 米ドルが93.9%
    • ファンドの目的「米ドル建てトータルリターン」に完全に合致
    • 現地通貨リスクはほぼ取っていない
  2. 現地通貨は合計わずか6.1%
    • エジプトポンドが最大で1.0%
    • 他はすべて1%未満
    • 現地通貨への投資は極めて限定的
  3. 国別配分との乖離
    • 例:トルコは国別で3.6%だが、トルコリラは0.4%
    • これは、トルコが発行する米ドル建て債券を保有していることを意味
    • 同様に、メキシコ、チリ、ペルーなども主に米ドル建て債券

米ドル建てエマージング債券投資の意味

エマージング国が自国通貨ではなく米ドルで債券を発行する理由:

  1. 国際投資家へのアピール:為替リスクを嫌う投資家にアクセス
  2. より低い金利:通貨リスクプレミアムが不要
  3. 市場慣行:国際債券市場では米ドルが標準

しかし、発行国にとってのリスク:

  1. 通貨ミスマッチ:収入は自国通貨、返済は米ドル
  2. 為替リスク:自国通貨安で返済負担増
  3. 2000年代初頭のアルゼンチンやトルコの危機はこのパターン

信用格付けプロファイル

格付け比率格付け説明
米国政府債4.3%実質リスクフリー
AA2.2%極めて高い信用力
A12.2%高い信用力
BBB29.6%投資適格の下限
BB30.9%最大比率、投資適格未満
B10.9%投機的格付け
CCC以下8.3%実質的デフォルトリスク
格付けなし5.5%評価困難
平均信用格付けBB+投資適格未満だが、投機的の上位

重要な観察

  1. BBとBBBで60.5%
    • BB格(30.9%)とBBB格(29.6%)でほぼ60%
    • これは投資適格とハイイールドの境界線上
    • リスクとリターンのバランス点
  2. 投資適格(BBB以上)は48.3%
    • 米国政府債4.3% + AA 2.2% + A 12.2% + BBB 29.6% = 48.3%
    • 約半分は投資適格
  3. ハイイールド(BB以下)は50.1%
    • BB 30.9% + B 10.9% + CCC以下 8.3% = 50.1%
    • 残り半分はハイイールド(ジャンク債)
  4. CCC以下が8.3%
    • これは極めて高リスク
    • デフォルトリスクが顕在化している可能性
    • 高利回りと引き換えに大きなリスク
  5. 平均格付けBB+
    • 投資適格未満だが、投機的格付けの最上位
    • エマージング債券ファンドとしては標準的
    • ただし、保守的投資家には受け入れがたいリスク水準

ポートフォリオ特性

項目数値
平均実効満期(Avg. Eff. Maturity)9.6年
平均実効デュレーション(Avg. Eff. Duration)6.4年
償還利回り(Yield to Maturity)6.4%
ワースト利回り(Yield to Worst)6.3%

分析

  1. 平均実効満期9.6年
    • エマージング債券ファンドとしては中期的
    • 長すぎず、短すぎず、バランスの取れた満期
    • 金利変動への感応度は中程度
  2. 平均実効デュレーション6.4年
    • 金利が1%上昇すると、ファンドNAVは約6.4%下落
    • 金利が1%下落すると、ファンドNAVは約6.4%上昇
    • 金利リスクは無視できない水準
  3. 償還利回り6.4%
    • すべての債券を満期まで保有し、かつ債務不履行がない場合の年率リターン
    • 2025年10月時点では魅力的な水準
    • 米国10年債が約4.3~4.5%の時代に、6.4%は約2%のスプレッド
  4. ワースト利回り6.3%
    • コールオプション、期限前償還、その他の条項を考慮した最悪ケースの利回り
    • 償還利回り6.4%とほぼ同じ
    • ポートフォリオに期限前償還条項付き債券が少ないことを示唆
  5. 6.4%の利回りは保証されない
    • これはあくまで現時点での試算
    • 実際のリターンは以下により大きく異なる:
      • 債務不履行(デフォルト)
      • 債券価格の市場変動
      • 為替変動(現地通貨建て債券の場合)
      • 売却タイミング

パフォーマンス分析

短期パフォーマンス(2025年10月31日時点)

期間A1USDベンチマーク超過/劣後
1ヶ月4.54%5.64%-1.10%
3ヶ月4.07%4.87%-0.80%
6ヶ月0.07%0.57%-0.50%
年初来(YTD)10.27%13.02%-2.75%
1年9.95%12.76%-2.81%

衝撃的な発見

  1. 全期間でベンチマークを下回る
    • 1ヶ月から1年まで、すべての期間でアンダーパフォーム
    • アクティブ運用の付加価値が出ていない
  2. 1年で2.81%のアンダーパフォーマンス
    • 9.95% vs. 12.76%という大きな差
    • Ongoing Charges 1.53%を考慮しても、説明できない差
  3. 年初来で2.75%の劣後
    • 2025年は特に厳しい年
    • 市場環境の急変にポートフォリオが対応できていない可能性
  4. 過去6ヶ月は0.07%
    • ほぼゼロリターン
    • エマージング債券市場の停滞を反映

中期・長期パフォーマンス(年率換算)

期間A1USDベンチマーク超過/劣後
3年11.73%13.02%-1.29%
5年2.13%2.71%-0.58%
10年3.36%4.13%-0.77%

長期的視点での評価

  1. 3年で11.73%
    • 年率11.73%は表面的には優秀
    • しかしベンチマークは13.02%で、1.29%のアンダーパフォーム
  2. 5年でわずか2.13%
    • 年率2.13%は極めて低い
    • これは2020年のコロナショックと2022年のFRB急速利上げの影響
    • エマージング債券の「失われた5年」
  3. 10年で3.36%
    • 年率3.36%は、米国債券市場の平均を下回る
    • 10年米国債の平均利回り(約2.5~3.0%)とほぼ同等
    • エマージング債券のリスクプレミアムが実現していない
  4. 全期間でアンダーパフォーマンス
    • 短期・中期・長期すべてでベンチマークを下回る
    • アクティブ運用の正当化が困難

カレンダー年別リターン(A2USD、販売手数料控除前)

ファンドベンチマーク超過/劣後
2015-1.35%1.18%-2.53%
20168.90%10.15%-1.25%
20178.89%10.26%-1.37%
2018-5.68%-4.26%-1.42%
201913.31%15.04%-1.73%
20207.05%5.26%+1.79%
2021-2.99%-1.80%-1.19%
2022-15.85%-17.78%+1.93%
20239.56%11.09%-1.53%
20246.29%6.54%-0.25%

過去10年の詳細分析

  1. 10年中8年でアンダーパフォーム
    • 2020年と2022年のみアウトパフォーム
    • 一貫性の欠如
  2. 2020年のアウトパフォーマンス
    • コロナショック時に+1.79%の超過リターン
    • これは下振れリスク管理の成功例
    • MFSの運用哲学「下振れリスク管理重視」の実証
  3. 2022年のアウトパフォーマンス
    • FRB急速利上げとエマージング債券暴落の年
    • ファンド-15.85% vs. ベンチマーク-17.78%
    • 損失はしたが、ベンチマークより小さい損失
  4. 2015年と2019年の大幅な劣後
    • 2015年:-2.53%
    • 2019年:-1.73%
    • 好調な市場環境で取り残される
  5. ボラティリティは低い
    • ベンチマークと比較して、上下の振れ幅が小さい傾向
    • 2020年と2022年の危機時に相対的に優れたパフォーマンス
    • 上昇相場では取り残される

投資スタイルの解釈

このパフォーマンス・パターンは、以下の運用スタイルを示唆します:

  • 保守的なポジショニング
  • 下振れリスク管理優先
  • 上昇相場でのアップサイドキャプチャー不足
  • 危機時の防御力

10年間の$10,000投資の成長(NAVベース、販売手数料なし)

A2USDクラス

  • 開始: $10,000(2015年10月)
  • 終了: $13,936(2025年10月)
  • 成長率: 39.36%
  • 年率リターン: 約3.37%

ベンチマーク

  • 開始: $10,000(2015年10月)
  • 終了: $14,985(2025年10月)
  • 成長率: 49.85%
  • 年率リターン: 約4.13%

差異: $1,049(ベンチマークに対して約10%の劣後)

10年間で$1万ドルを投資した場合、ベンチマークと比較して約$1,049の機会損失です。これは無視できない差です。

直近1年の推移(2024年10月~2025年10月)

A2USDクラス

  • 開始: $10,000
  • 終了: $11,003
  • 成長率: 10.03%

ベンチマーク

  • 開始: $10,000
  • 終了: $11,276
  • 成長率: 12.76%

差異: $273(ベンチマークに対して2.73%の劣後)

1年という短期でも、ベンチマークとの差は明確です。

リスク指標

リスク・リターン・プロファイル

PRIIPs KIDリスク・インジケーター4(7段階中)

低リスク                           高リスク
通常低リターン                     通常高リターン
|-----|-----|-----|-----|-----|-----|
  1     2     3     4     5     6     7
                  ↑
              本ファンド

リスク区分4は「中程度のリスク」を意味します。これは:

  • 株式ファンド(通常5~7)より低リスク
  • 債券ファンド(通常2~4)の中では高リスク側
  • エマージング債券ファンドとしては標準的

3年間のリスク指標(A2USDクラス)

標準偏差

  • ファンド: 7.72
  • ベンチマーク: 7.54

標準偏差は、リターンのばらつき(ボラティリティ)を示します。大きいほど、価格変動が激しいことを意味します。

重要な観察

  • ファンドの標準偏差(7.72)は、ベンチマーク(7.54)をわずかに上回る
  • これは、ファンドのボラティリティがベンチマークより若干高いことを意味
  • アクティブ運用により、余分なボラティリティを取っている
  • しかし、そのボラティリティに見合うリターンは得られていない(前述のアンダーパフォーマンス)

コスト構造の分析

A1USDクラスの手数料体系

手数料項目比率
Ongoing Charges(継続費用)1.53%
販売手数料(最大)最大6.00%

1.53%の継続費用は高い

エマージング債券ファンドとしては標準的ですが、絶対額としては高いと言えます:

  • 米国のエマージング債券ETF:0.40~0.60%程度
  • パッシブ運用のエマージング債券ファンド:0.50~0.80%程度
  • アクティブ運用のプレミアム:約0.7~1.0%

年率1.53%は、10年間では約14.3%(複利考慮)に相当します。$10,000の投資に対して、10年間で約$1,430の手数料です。

販売手数料6%の衝撃

最大6%の販売手数料は、初期投資を大きく削ります:

  • $10,000投資の場合、$600が販売手数料
  • 実際の投資額は$9,400
  • 6%の損失を取り戻すには、約6.4%のリターンが必要

  • 販売手数料6%を支払った場合の実質リターン(1年)
  • ファンドリターン9.95% - 販売手数料6% = 約3.95%の初年度リターン
  • ベンチマークの12.76%を大きく下回る

販売手数料は、長期保有によって償却されますが、短期投資には極めて不利です。

他のシェアクラスとの比較

クラスOngoing Charges特徴
A1USD1.53%個人投資家向け、最も一般的
I1USD0.75%機関投資家向け、低コスト
W1USD0.90%ディスクリーショナリー運用口座向け

重要な洞察

  • I1USDクラスのOngoing Charges(0.75%)は、A1USD(1.53%)の半分以下
  • 年間0.78%の差は、10年間で約7.5%の差に相当
  • 機関投資家や高額投資家は、低コストクラスにアクセス可能

ただし、I1USDクラスには通常、より高い最低投資額(数十万ドル以上)が求められます。

中編のまとめ

本日の中編では、MFS Meridian Funds - Emerging Markets Debt Fund A1 USDの具体的なポートフォリオ構成とパフォーマンス実績について詳細に分析しました。

主要な発見

ポートフォリオ構成

  1. 418銘柄、189発行体への広範な分散
  2. 債券103.9%、デリバティブで-4.4%のネット調整
  3. 米ドル建て93.9%、現地通貨はわずか6.1%
  4. 信用格付け平均BB+、ハイイールド債が50%
  5. 平均デュレーション6.4年、償還利回り6.4%
  6. 中南米・中東・東欧への重点投資

パフォーマンス

  1. 全期間でベンチマークを下回る(1ヶ月~10年)
  2. 10年年率リターン3.36% vs. ベンチマーク4.13%(-0.77%)
  3. 2020年と2022年の危機時は相対的に優秀
  4. 上昇相場での取り残され傾向
  5. 下振れリスク管理重視の運用スタイル

コスト

  1. Ongoing Charges 1.53%(年間)は高い
  2. 販売手数料最大6%は初期リターンを大きく削る
  3. 機関投資家向けクラス(I1USD、0.75%)は半額以下





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コロナ前のように会議室を借りての勉強会も再開したいですね。

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グローバル投資の世界において、ポートフォリオの流動性管理は極めて重要な要素です。特に2025年現在、主要中央銀行の金融政策が転換点を迎える中、短期金融市場ファンド(マネーマーケットファンド、MMF)への注目が再び高まっています。本日から3回にわたり、40年以上の運用実績を持つabrdn Liquidity Fund (Lux) - US Dollar Fund(以下、本ファンド)について詳しく解説してまいります。

ポートフォリオ構成の詳細分析

保有銘柄数と分散効果

2025年9月30日時点で、本ファンドは113銘柄を保有しています。マネーマーケットファンドとしては非常に幅広い分散を実現しており、単一発行体の債務不履行リスクを大幅に低減しています。

商品タイプ別配分(Instrument Type)

本ファンドのポートフォリオは、以下の商品タイプで構成されています:

商品タイプ比率特徴
Commercial Paper(CP)33.5%最大比率。企業が発行する無担保短期約束手形
Certificate of Deposit(CD)26.2%銀行が発行する譲渡性預金証書
Time Deposit18.9%定期預金。銀行との相対取引
Call Account11.2%コールアカウント。即座に引き出し可能
Reverse Repo(レポ取引)6.1%債券を担保とした短期資金運用
ABCP3.1%Asset Backed Commercial Paper。資産担保CP
Floating Rate Note0.6%変動金利債
Corporate Bonds0.1%社債(ごく少額)
Cash0.3%現金

ポイント分析

  1. CP(コマーシャルペーパー)が最大比率
    • 33.5%という比率は、企業の短期資金調達手段への信頼を示しています
    • 格付けの高い優良企業のCPに限定することで、信用リスクを管理
  2. CD(譲渡性預金証書)が第2位
    • 26.2%の配分は、銀行セクターへの分散投資を意味します
    • CDは銀行が発行するため、銀行の信用力に依存
  3. 流動性の高い資産を大量保有
    • Call Account(11.2%)とTime Deposit(18.9%)を合わせると30.1%
    • これに加えてReverse Repo(6.1%)も高流動性
    • 合計で40%以上が極めて流動性の高い資産
  4. ABCP(資産担保CP)は限定的
    • わずか3.1%に抑制
    • 2008年金融危機時にABCP市場が凍結した経験から、慎重な配分

信用格付けプロファイル

本ファンドの信用格付け構成(S&P Long Term Ratingsベース)は以下の通りです:

格付け比率信用品質
AAA2.8%最高格付け
AA3.6%極めて高い信用力
AA-29.8%最大比率
A+46.1%第2位の比率
A17.6%高い信用力

重要な観察

  1. A+とAA-で75.9%を占める
    • A+格(46.1%)とAA-格(29.8%)だけで4分の3以上
    • シングルA格以上に100%集中
  2. AAAとAAは合計わずか6.4%
    • 最高格付けの比率が低いのは、利回り追求の表れ
    • それでもシングルA以上に限定することで安全性を確保
  3. 格付けなし・BBB以下は0%
    • 投資適格未満の資産は一切保有していない
    • リスク管理の徹底
  4. 最低格付け基準
    • 短期格付けでA-1またはF-1以上が必須
    • これはマネーマーケットファンド規制の要件

地域別配分(Country)

ポートフォリオの地域別配分は以下の通りです:

国・地域比率
フランス19.9%
米国13.4%
日本10.7%
シンガポール8.4%
カナダ7.5%
スウェーデン5.6%
英国5.1%
ドイツ5.0%
その他24.4%

地域分散の特徴

  1. フランスが最大比率
    • 19.9%という比率は、フランスの大手銀行(BNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリコル等)のCDやCPへの投資を反映
    • ユーロ圏最大の経済国としての信認
  2. 米国は意外にも13.4%
    • 米ドル建てファンドでありながら、米国発行体は13.4%のみ
    • これは、グローバルな銀行や企業が米ドル建てで資金調達していることを示す
    • 為替リスクのない米ドル建て資産への需要が世界中に存在
  3. 日本が10.7%で第3位
    • 三菱UFJ、三井住友、みずほなど日本のメガバンクの米ドル建てCD
    • 日本企業の米ドル建てCP
    • 日本の金融機関の高い信用力を反映
  4. 広範な地域分散
    • 8カ国以上に明示的に分散
    • 「その他」が24.4%あり、実際にはさらに多くの国に投資
    • 地域集中リスクの回避

満期プロファイル

満期までの期間別の配分は以下の通りです:

期間比率累積
1日(オーバーナイト)41.0%41.0%
2-7日8.3%49.3%
8-30日7.0%56.3%
31-60日6.4%62.7%
61-90日9.1%71.8%
91-180日20.3%92.1%
181-365日7.8%99.9%

満期構造の分析

  1. オーバーナイトが41.0%
    • 規制要件の10%を大きく上回る
    • 極めて保守的な流動性管理
    • 即座の解約請求にも対応可能
  2. 1週間以内で49.3%
    • 規制要件の30%を大幅に上回る
    • 市場ストレス時にも十分な流動性を確保
  3. 91-180日が20.3%
    • 満期プロファイルの中で最大の比率
    • やや長めの満期で利回りを確保しつつ、半年以内に満期到来
  4. 181-365日は7.8%のみ
    • 最長満期の資産は抑制的
    • 金利リスクとリファイナンスリスクを最小化
  5. WAM 32日、WAL 56日の裏付け
    • この満期分布により、極めて短い加重平均満期を実現
    • 規制上限(WAM 60日、WAL 120日)の半分程度

パフォーマンス分析

直近の月次利回り(30日年率換算)

2025年4月から9月までの月次利回り推移:

ファンド利回りベンチマーク(SOFR)超過リターン
4月4.51%4.34%+0.17%
5月4.50%4.30%+0.20%
6月4.49%4.32%+0.17%
7月4.50%4.34%+0.16%
8月4.49%4.35%+0.14%
9月4.43%4.30%+0.13%

観察ポイント

  1. 安定的な利回り水準
    • 4月から9月まで4.43%~4.51%の狭いレンジ
    • マネーマーケットファンドとしての安定性を実証
  2. ベンチマーク超過の維持
    • 全ての月でSOFRを上回るリターン
    • 超過リターンは0.13%~0.20%(年率換算で13~20ベーシスポイント)
    • アクティブ運用の付加価値
  3. 超過リターンの縮小傾向
    • 4月の+0.20%から9月の+0.13%へ
    • これは市場環境の変化やスプレッドの縮小を反映している可能性

累積リターンと年率換算リターン

2025年9月30日時点での各期間のリターン:

期間ファンド(グロス)ファンド(ネット)ベンチマーク超過(ネット)
1ヶ月0.35%0.32%0.35%-0.03%
6ヶ月2.25%2.04%2.15%-0.11%
年初来3.39%3.08%3.22%-0.14%
1年4.69%4.26%4.41%-0.15%

: グロスリターンは手数料控除前、ネットリターンは年間管理報酬等控除後

重要な発見

  1. 手数料の影響
    • 1年間でグロスとネットの差は0.43%(4.69% - 4.26%)
    • これは年間管理報酬0.40%とその他費用0.04%の合計(OCF 0.44%)とほぼ一致
  2. ネットベースではベンチマーク下回り
    • 手数料控除後では、SOFRを0.15%下回る
    • これはパッシブ運用のMMFの宿命
    • しかし差は小さく、アクティブ運用の価値は限定的
  3. グロスベースではベンチマーク上回り
    • 手数料控除前では1年で0.28%(4.69% - 4.41%)のアウトパフォーム
    • ポートフォリオマネージャーの銘柄選択に一定の価値

年次別リターン(各年9月30日時点)

年度ファンド(グロス)ファンド(ネット)ベンチマーク
2025年4.69%4.26%4.41%
2024年5.69%5.26%5.32%
2023年4.92%4.49%4.57%
2022年0.83%0.62%0.74%
2021年0.16%0.03%-0.01%
2020年1.22%0.97%0.70%
2019年2.53%2.42%2.40%
2018年1.84%1.73%1.48%
2017年1.08%0.96%0.67%
2016年0.49%0.38%0.24%

長期パフォーマンスの分析

  1. 金利サイクルとの連動
    • 2021年:FRBのゼロ金利政策でリターンはほぼゼロ(0.03%)
    • 2022年:FRBの利上げ開始で0.62%に上昇
    • 2023-2024年:高金利環境で4~5%台の高リターン
    • 2025年:利下げ観測でやや低下
  2. 安定的なアウトパフォーマンス(グロスベース)
    • 2016年~2020年:ベンチマーク対比で年間0.2~0.3%程度のアウトパフォーム
    • アクティブ運用の付加価値を実証
  3. 2024年が最も高リターン
    • グロス5.69%、ネット5.26%
    • これはFRBの高金利政策維持期間
  4. 2021年の低迷期も元本維持
    • ネットで0.03%のプラスリターン
    • マイナスリターンを回避し、資本保全の目的を達成

Mark to Market(時価評価)の影響

2025年9月30日時点で、Mark to Market(MTM)の影響は**0.0055%**です。これは、ポートフォリオの簿価と時価の差がわずか0.0055%しかないことを意味します。

この極めて小さいMTM影響は:

  • ポートフォリオが超短期商品中心であることの証明
  • 金利変動による価格変動リスクが極小
  • 安定したNAV(純資産価値)の維持

コスト構造の分析

手数料体系

手数料項目比率
購入時手数料(Entry Charge)0.00%
年間管理報酬(Annual Management Charge)0.40%
継続費用率(Ongoing Charge Figure)0.44%

コスト分析

  1. 購入時手数料ゼロ
    • エントリーバリアなし
    • 流動性重視のMMFとして適切
  2. 年間管理報酬0.40%
    • マネーマーケットファンドとしてはやや高め
    • 競合する米国籍のMMFは0.10%~0.25%程度
    • アクティブ運用とESG統合のコストを反映
  3. OCF 0.44%
    • 年間管理報酬0.40%に加えて、監査費用、保管手数料等で0.04%
    • 比較的シンプルなコスト構造
  4. 実質リターンへの影響
    • 現在の30日利回り4.43%からOCF 0.44%を差し引くと、実質約4.0%
    • 2025年9月時点の米国1年物国債(約4.2~4.3%)と比較すると若干劣る
    • ただし、流動性と分散効果を考慮する必要あり

最低投資金額

  • USD 500または相当額

極めて低い最低投資金額であり、個人投資家でもアクセス可能です。ただし、実際には機関投資家やラップ口座経由での利用が主流と思われます。

決済サイクル

  • T+1決済(約定日翌営業日決済)

マネーマーケットファンドとしては標準的な決済サイクルです。即日決済(T+0)ではないため、急な資金需要には注意が必要です。

評価時刻

  • 16:00 EST(米国東部標準時)

ニューヨーク市場の取引時間内であり、米ドル建てMMFとして適切なタイミングです。




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シニアローンを利用する際のポイント

シニアローンは安定性と低コストを兼ね備えた資金調達手段ですが、活用する際にはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

財務指標の維持が求められる

シニアローンでは、借入企業に対して「財務コベナンツ(財務制限条項)」が設定されることが一般的です。たとえば、自己資本比率の維持やEBITDA倍率の上限など、一定の財務健全性を保つことが求められます。これに違反すると、返済の加速や条件見直しを求められる可能性があります。

柔軟性よりも確実性を重視するかが重要

条件変更の柔軟性が低いというデメリットがあるため、成長ステージや事業の変動性が大きい企業にとっては、シニアローン中心の資金調達が必ずしも最適とは限りません。将来の資金需要が大きく変動する可能性がある場合は、メザニンファイナンスやエクイティ調達との併用が検討の余地があります。

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IFTA国際検定テクニカルアナリスト資格保有

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  • テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は完全に切り分けて解説します

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Janus Henderson Investorsとは:英米の名門資産運用会社の統合

Janus Henderson Investors(ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズ)は、2017年に米国のJanus Capital Groupと英国のHenderson Global Investorsが合併して誕生した、グローバルな資産運用会社です。

Henderson Global Investorsの歴史(英国サイド)

  • 1934年にロンドンで創業
  • 80年以上の資産運用の歴史
  • 特に不動産投資において高い評価
  • 欧州・アジア太平洋地域での強固なプレゼンス

Janus Capital Groupの歴史(米国サイド)

  • 1969年にコロラド州デンバーで創業
  • 米国株式運用の専門性
  • アクティブ運用の伝統

現在のJanus Henderson Investors

  • 運用資産総額:約3,500億ドル(約53兆円)
  • 世界24カ国以上にオフィス展開
  • 従業員数:約2,000名
  • 不動産投資においては、旧Hendersonの専門性を継承

今回ご紹介するHorizon Asia-Pacific Property Income Fundは、Hendersonの不動産投資の伝統を受け継ぎ、2005年の設定以来20年にわたりアジア太平洋地域の不動産投資を行ってきたファンドです。

アジア太平洋不動産投資の意義:なぜ今、この地域なのか

アジア太平洋地域は、世界経済の成長センターとして、不動産市場においても大きな投資機会を提供しています。

地域の特徴

  • 世界人口の約60%が居住
  • 高い経済成長率(中国、ASEAN諸国)
  • 都市化の継続的進展
  • 中間層の拡大による不動産需要増加
  • インフラ投資の活発化

不動産投資の魅力

  • 高い配当利回り(先進国比)
  • 経済成長による賃料上昇期待
  • REITマーケットの成熟化
  • 透明性・流動性の向上
  • 多様な投資機会(オフィス、商業、住宅、工業)

基本情報

ファンド概要

  • 正式名称:Janus Henderson Horizon Asia-Pacific Property Income Fund
  • シェアクラス:H2 USD(無配当累積型)
  • ISIN:LU0976556422
  • ファンド設定日:2005年10月3日(20年の運用実績)
  • H2 USDシェアクラス設定日:2013年11月8日
  • ドミサイル:ルクセンブルク
  • 法的構造:SICAV(変動資本投資会社)
  • 基本通貨:米ドル(USD)

資産規模と経費

  • 純資産総額:23.55百万米ドル(約35億円、2025年10月末時点)
  • 年間管理報酬(AMC):0.60%
  • 継続費用(OCF):1.13%
  • Historic Yield(過去実績配当利回り):4.10%
  • 最低投資額:7,500米ドル
  • 発行済株式数:データなし(小規模ファンド)

運用体制

  • 運用会社:Janus Henderson Investors Europe S.A.(ルクセンブルク)
  • ポートフォリオマネージャー:
    • Tim Gibson(2011年から運用、14年の経験)
    • Xin Yan Low(2019年から運用、6年の経験)
  • 投資哲学:ボトムアップ・アプローチによる高確信度投資

規制・分類

  • SFDR分類:Article 8(環境・社会特性を促進)
  • モーニングスター・カテゴリー:Property - Indirect Asia
  • モーニングスター格付け:★★★(星3つ)
  • 規制当局:Commission de Surveillance du Secteur Financier (CSSF)、ルクセンブルク

投資目的:持続可能な高配当とキャピタルゲインの両立

明確な投資目標

本ファンドの投資目的は以下の通りです:

"The Fund aims to provide a sustainable level of income, with a dividend yield higher than that of the FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index, plus the potential for capital growth over the long term (5 years or more)."

(ファンドは、FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Indexを上回る配当利回りで持続可能な水準のインカムを提供し、加えて長期的(5年以上)なキャピタルゲインの可能性を目指します。)

この投資目的から、以下の特徴が読み取れます:

1. 高配当重視

  • ベンチマークを上回る配当利回りを明示的に目標
  • Historic Yield 4.10%という魅力的な水準
  • 持続可能な配当を重視(一時的な高配当ではない)

2. 長期投資前提

  • 5年以上の投資期間を想定
  • 短期的な価格変動よりも長期的な成長を重視
  • インカムゲインとキャピタルゲインの両立

3. ベンチマーク連動ではない

  • アクティブ運用ファンド
  • ベンチマークを上回るパフォーマンスを目指す
  • 集中投資による高確信度ポートフォリオ

追跡ベンチマーク:FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index

ベンチマーク情報

  • 正式名称:FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index
  • Bloomberg Code:GLTRI(同じ指数を使用するETFあり)
  • 対象地域:アジア太平洋先進国
  • 対象セクター:不動産会社、REIT
  • 特徴:配当利回り2%以上の銘柄に限定

重要な変更履歴(2020年7月1日)

2020年7月1日に、ベンチマークが以下のように変更されました:

  • 旧ベンチマーク:FTSE EPRA Nareit Pure Asia Total Return Net Dividend Index
  • 新ベンチマーク:FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index

この変更の意味:

  • 新興アジア全体 → アジア太平洋先進国に焦点を絞る
  • より成熟した不動産市場への集中
  • 配当利回り重視の明確化(Dividend Plus)
  • リスク・リターン特性の変化

注意点:2020年7月以前のパフォーマンスは、異なるベンチマークの下で達成されたものであり、現在の運用方針とは直接比較できません。

投資戦略:集中ポートフォリオによる高確信度投資

3つの核心的投資アプローチ

1. ボトムアップ・アプローチによる個別銘柄選択

"The investment process follows a high conviction, 'bottom-up' (fundamental company analysis) approach aiming to identify the best risk-adjusted value from across the investment universe."

  • トップダウン(マクロ経済)ではなく、ボトムアップ(個別企業分析)
  • ファンダメンタル分析の徹底
  • リスク調整後リターンの最適化
  • 投資ユニバース全体からの厳選

2. 高配当・安定配当の追求

"The Investment Manager seeks to identify Asian listed property companies and real estate investment trusts (REITs) which derive the main part of their revenue from the Asia Pacific region, that can deliver a regular and stable dividend with the potential for capital growth over the long term."

重視される企業特性:

  • アジア太平洋地域から収益の大部分を獲得
  • 定期的で安定した配当を実現可能
  • 長期的なキャピタルゲインの可能性
  • REITおよび不動産会社の両方を対象

3. 集中ポートフォリオ戦略

  • 保有銘柄数:わずか24銘柄
  • 分散投資ではなく、集中投資
  • 高確信度の銘柄のみを保有
  • トップ10銘柄で58.24%を占める集中度

この集中戦略は、以下を意味します:

✅ メリット:

  • 最も確信度の高い銘柄への集中
  • 銘柄選択の重要性が極めて高い
  • 運用チームの専門性が直接的に反映

❌ デメリット:

  • 個別銘柄リスクが大きい
  • 特定銘柄の問題が全体に大きく影響
  • ベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)が大きい

投資対象と配分戦略

投資方針の詳細

資産配分ルール

  • 最低75%:アジア太平洋地域の不動産関連株式・REIT
  • 残り最大25%:投資適格国債、現金、短期金融商品
  • デリバティブの使用:リスク低減または効率的運用のため可能

投資対象の特性

  • あらゆる規模の企業(時価総額制限なし)
  • 不動産の所有・開発・管理から主な収益を得る企業
  • 平均以上の配当を提供、または今後提供する見込みの企業

地域配分の実態(2025年10月末時点)

実際のポートフォリオ配分

地域ファンドベンチマーク差異
Pacific Region55.97%59.06%-3.09%
Japan39.91%40.94%-1.03%
Emerging Markets3.05%0.00%+3.05%

重要な洞察

  1. Pacific Regionが過半を占める
    • オーストラリア、シンガポール、香港など
    • 55.97%という高い配分
    • 先進的な不動産市場への投資
  2. 日本が約40%の大きな比重
    • 日本のREIT・不動産会社への大規模投資
    • J-REIT市場の成熟性を活用
    • 安定配当の源泉
  3. 新興市場への小規模配分
    • 3.05%と限定的
    • ベンチマークには含まれない配分
    • 成長機会の追求

この配分から、先進的で成熟した不動産市場を重視し、高配当と安定性を優先していることが明確です。

セクター配分の詳細

ファンド vs. ベンチマークのセクター配分比較

セクターファンドベンチマーク差異
Real Estate Holding & Development33.77%27.56%+6.21%
Retail REITs22.13%17.26%+4.87%
Residential REITs12.73%7.58%+5.15%
Office REITs12.60%12.58%+0.02%
Diversified REITs8.85%18.39%-9.54%
Industrial REITs5.80%9.44%-3.64%
Other Specialty REITs3.05%2.65%+0.40%

セクター配分の戦略的意図

1. Real Estate Holding & Development(不動産開発会社)を大幅オーバーウェイト

  • +6.21%のオーバーウェイト
  • 三井不動産などの大手デベロッパー
  • 開発利益とインカムゲインの両立
  • キャピタルゲイン期待

2. Retail REITs(商業REIT)を大幅オーバーウェイト

  • +4.87%のオーバーウェイト
  • ショッピングセンター、商業施設
  • 消費回復の恩恵
  • 安定配当

3. Residential REITs(住宅REIT)を大幅オーバーウェイト

  • +5.15%のオーバーウェイト
  • 住宅需要の堅調さを評価
  • 人口動態に支えられた需要
  • 安定した賃料収入

4. Diversified REITs(総合REIT)を大幅アンダーウェイト

  • -9.54%のアンダーウェイト
  • ベンチマークの18.39%に対し8.85%のみ
  • セクター特化を重視
  • 明確な投資テーマの追求

この配分戦略から、商業・住宅・不動産開発に集中し、総合型を避ける明確なセクター選好が読み取れます。

パフォーマンスフィー:成功報酬の仕組み

パフォーマンスフィー条件

"10% of any returns that subject to a high water mark the share class achieves above the FTSE EPRA Nareit Developed Asia Dividend Plus Index"

  • ベンチマーク超過リターンの10%を成功報酬として徴収
  • ハイウォーターマーク条項あり
  • ベンチマークを上回らない限り、パフォーマンスフィーは発生しない

ハイウォーターマークの意味

  • 過去の最高NAV(純資産価値)を記録
  • 新たな最高値を更新しない限り、パフォーマンスフィーは発生しない
  • 投資家保護のメカニズム
  • 運用会社は継続的な好成績を上げる必要

投資家への影響

✅ 利点:

  • 運用チームのインセンティブ整合
  • 優れたパフォーマンス達成時のみ支払い
  • ハイウォーターマークによる保護

❌ 注意点:

  • ベンチマーク達成前でもパフォーマンスフィーが発生する場合あり(目論見書要確認)
  • 年率1.13%の継続費用に加えて、パフォーマンスフィーが追加される可能性
  • 実際のコストは変動する

小規模ファンドの意味:23.55百万ドルという規模

純資産総額の評価

ファンドサイズの分類

  • 超大型:10億ドル以上
  • 大型:5億ドル~10億ドル
  • 中型:1億ドル~5億ドル
  • 小型:5,000万ドル~1億ドル
  • 超小型:5,000万ドル未満 ← 本ファンド(23.55百万ドル)

本ファンドは約2,355万ドル(約35億円)という極めて小規模なファンドです。

小規模であることのメリット

✅ 利点:

  • 機動的な売買が可能
  • 小型・中型銘柄への投資が容易
  • 運用の柔軟性
  • 投資判断の迅速な実行

小規模であることのデメリット

❌ リスク:

  • 償還リスク:採算が取れず、運用会社が償還を決定する可能性
  • 流動性の制約:大口投資家の資金流出入が価格に大きく影響
  • コスト効率の悪化:固定費が資産に対して相対的に高い
  • マーケティング不足:規模拡大が困難

なぜ小規模なのか?

考えられる理由:

  1. パフォーマンスの問題(後述の通り、ベンチマークを大きくアンダーパフォーム)
  2. 競合商品の存在(例:iShares Asia Property Yield UCITS ETF)
  3. 地域・セクター特化による市場の限定性
  4. マーケティング・流通の不足

投資家への示唆

この小規模性は、以下を意味します:

⚠️ 償還リスクの認識が必要

  • 運用会社Janus Hendersonが採算性を理由に償還を決定する可能性
  • 長期投資前提のファンドだが、ファンド自体の存続は保証されない

⚠️ 流動性リスク

  • 大口投資家の解約がファンドに大きな影響
  • NAVの変動が大きくなる可能性

✓ 一方で、機動的な運用の可能性

  • 小回りの利く投資判断
  • ニッチな投資機会の活用

ESG投資への対応:SFDR Article 8分類

SFDR(持続可能金融開示規則)とは

欧州連合(EU)の規制により、金融商品は以下のように分類されます:

  • Article 6:ESG統合なし
  • Article 8:環境・社会特性を促進
  • Article 9:持続可能投資を目的

本ファンドはArticle 8

"In accordance with the Sustainable Finance Disclosure Regulation, the Fund is classified as Article 8 and promotes, among other characteristics, environmental and/or social characteristics, and invests in companies with good governance practices."

これは以下を意味します:

✓ 環境・社会特性の促進

  • ESG要因を投資判断に統合
  • 環境配慮型の不動産・REIT重視
  • 社会的責任を果たす企業への投資

✓ グッドガバナンスへの投資

  • 企業統治の優れた企業を選好
  • 透明性の高い経営
  • 株主利益との整合性

✓ ただし、Article 9ではない

  • 持続可能投資が「主目的」ではない
  • あくまで「促進」のレベル
  • 財務リターンが最優先

不動産投資におけるESGの重要性

不動産セクターは、以下の理由でESGが重要です:

  1. 環境面
    • エネルギー効率の高い建物
    • グリーンビルディング認証(LEED、BREEAMなど)
    • 再生可能エネルギーの導入
    • カーボンニュートラル目標
  2. 社会面
    • テナントの健康・ウェルビース
    • 地域コミュニティへの貢献
    • バリアフリー・アクセシビリティ
    • 手頃な住宅の提供
  3. ガバナンス面
    • 透明性の高い情報開示
    • 独立した取締役会
    • 少数株主の権利保護
    • REITガバナンスの強化

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喉が痛い。風邪ですね。    

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logo-etf1792年にユニオンバンクとして創業した米上場大手運用会社ステート・ストリート、State Street Corporation。そのファンドなかのETFのシリーズ名をSPDR ETFと呼んでいます。

今回取り上げるのは、SPDR S&P 500 ETF Trust(ティッカー: SPY)です。

長期パフォーマンスの検証

主要期間のリターン(2025年9月30日時点)

期間SPY NAV (%)ベンチマーク (%)差異 (%)
QTD(四半期)8.098.12-0.03
YTD(年初来)14.7314.83-0.10
1年17.4617.60-0.14
3年(年率)24.7624.94-0.18
5年(年率)16.3216.47-0.15
10年(年率)15.1515.30-0.15

パフォーマンス分析:ほぼ完璧なトラッキング

驚異的なトラッキング精度

上記の表で最も注目すべきは、どの期間を見てもベンチマークとの差異が0.2%以内という点です:

  • 1年間: わずか-0.14%の差
  • 3年間: 年率-0.18%の差
  • 5年間: 年率-0.15%の差
  • 10年間: 年率-0.15%の差

経費率0.0945%を考慮すれば、ほぼ完璧といえる精度です。

前回のインドファンドとの比較

ここで、前回分析したabrdn Indian Equity Fundと比較してみましょう:

abrdn Indian Equity Fund:

  • 経費率: 1.93%
  • 10年アンダーパフォーム: -3.61%(年率)
  • 経費率以上のアンダーパフォーマンス

SPY:

  • 経費率: 0.0945%
  • 10年アンダーパフォーム: -0.15%(年率)
  • 経費率を大幅に上回る精度でトラッキング

この比較から、パッシブ運用の優位性が明確に見て取れます。

具体的なリターンの計算

10年間の投資シミュレーション

2015年9月末にUSD 10,000を投資した場合:

SPY:

  • 年率15.15%のリターン
  • 10年後: 約USD 41,185

ベンチマーク(S&P 500 Index):

  • 年率15.30%のリターン
  • 10年後: 約USD 41,800

差額: わずかUSD 615

もしアクティブ運用ファンド(経費率2%、年率3%のアンダーパフォーム)だった場合:

  • 年率12.30%のリターン
  • 10年後: 約USD 31,840
  • 差額: USD 9,345の損失

この計算は、コストとトラッキング精度がいかに重要かを示しています。

複利の魔法と長期投資

32年間の驚異的な成長

1993年の設定時から投資していた場合(正確な数字は資料に記載されていませんが、S&P 500の過去リターンから推計):

  • 年率約10-11%(配当再投資込み)と仮定
  • USD 10,000が約USD 230,000-270,000に成長

これは23-27倍という驚異的な成長です。

配当再投資の重要性

SPYは配当を分配しますが、それを再投資した場合:

  • 配当利回り平均1.5-2.0%(歴史的平均)
  • 配当再投資により、複利効果が増幅
  • 長期的には、配当再投資がリターンの約40%を占める

トラッキングエラーの詳細分析

トラッキングエラーが発生する理由

ベンチマークと完全一致しない理由:

  1. 経費率(0.0945%)
    • これが最大の要因
    • 年率約0.1%のコストが恒常的に発生
  2. サンプリング手法
    • 完全複製ではなく、代表的な銘柄を保有
    • ただし503銘柄保有なので、影響は極めて小さい
  3. 配当のタイミング差
    • UIT構造により、配当の即時分配が必要
    • 配当再投資までの短期間、キャッシュドラッグが発生
  4. 取引コスト
    • リバランスや銘柄入れ替えに伴う売買コスト
    • ただし、パッシブ運用なので取引頻度は低い
  5. キャッシュポジション
    • 若干のキャッシュを保有する必要があり、完全投資できない

競合ETFとのトラッキング比較

VOO(Vanguard)とIVV(iShares)との比較:

  • VOOとIVV: 経費率0.03%、トラッキングエラーも約-0.03〜-0.05%
  • SPY: 経費率0.0945%、トラッキングエラー約-0.15%

経費率の差(約0.06%)が、そのままトラッキングエラーの差に表れています。

それでもSPYが人気の理由:

  1. 圧倒的な流動性
    • 1日の売買代金が約USD 300-500億
    • ビッド・アスク・スプレッドが極めて小さい(0.01%程度)
    • 大口取引でも価格への影響が小さい
  2. オプション市場の充実
    • SPYオプションは世界最大規模
    • ヘッジ戦略や収益強化戦略に活用可能
  3. 機関投資家の標準ツール
    • 多くの機関投資家がSPYを基準として使用
    • 取引相手が見つかりやすい

リスク特性の分析

ETF特有のリスク

市場価格とNAVの乖離リスク

ETFは株式と同様に市場で取引されるため、理論上の純資産価値(NAV)と市場価格が乖離する可能性があります。

SPYの場合:

  • 通常時: NAVと市場価格の差は0.01-0.02%程度
  • 市場混乱時: 若干の乖離が発生する可能性
  • ただし、裁定取引により、すぐに価格は収束

流動性リスクは事実上ゼロ

SPYの流動性は極めて高く、大口取引でも問題なく執行できます。これは、一般的な個別株よりも流動性が高い水準です。

市場リスク(ベータ=1)

SPYはS&P 500に連動するため、ベータ=1です。これは:

  • 市場が10%上昇すれば、SPYも約10%上昇
  • 市場が10%下落すれば、SPYも約10%下落

市場リスクを完全に受け入れるという設計です。

集中リスクの再確認

中編で見たとおり:

  • 上位10銘柄で約39%
  • マグニフィセント・セブンで約35%
  • ITセクターで約35%

この集中度は、米国の大型テクノロジー企業への依存を意味します。これらの企業が不調の場合、SPYのパフォーマンスも大きく影響を受けます。

為替リスク(日本人投資家の場合)

日本人投資家がSPYに投資する場合、為替リスクが重要です:

  • SPYはUSD建て
  • 円安局面: 為替差益が上乗せされ、円ベースのリターンは増大
  • 円高局面: 為替差損が発生し、円ベースのリターンは減少

例:

  • SPYが年率15%上昇
  • 同時期にUSD/JPYが10%円高(例:150円→135円)
  • 円ベースのリターン: 約3.5%(15% - 10% - α)

為替ヘッジ版のETFも存在しますが、ヘッジコストがかかります。

投資戦略への応用

コア・サテライト戦略のコア

多くの投資家が採用するコア・サテライト戦略において、SPYは理想的な「コア」資産です:

コア(70-80%):

  • SPYで米国大型株市場全体をカバー
  • 低コスト、高流動性、市場平均リターンを確保

サテライト(20-30%):

  • 個別株、セクターETF、新興市場、債券など
  • より高いリターンを狙う、またはリスク分散

ドルコスト平均法との相性

SPYは**ドルコスト平均法(定期定額購入)**との相性が抜群です:

  • 毎月一定額を購入
  • 高値で少なく、安値で多く購入
  • 長期的に平均購入単価を抑制
  • 市場タイミングを気にする必要がない

長期保有の重要性

短期的には変動が大きい

  • 年によっては20-30%の下落もある
  • 2022年は約-18%の下落
  • 2008年金融危機時は約-37%の下落

長期的には右肩上がり

  • 10年間で年率15.15%
  • 15年、20年で見れば、さらに安定
  • 歴史的に、15年以上保有すればマイナスになる確率は極めて低い

VOO、IVVとの最終比較

3つのS&P 500 ETFの比較

項目SPYVOOIVV
設定日1993年2010年2000年
経費率0.0945%0.03%0.03%
平均売買高最高高い高い
構造UITオープンエンドオープンエンド
配当再投資不可可能可能

どれを選ぶべきか

SPYを選ぶべき投資家:

  • 流動性を最重視(頻繁に売買、大口取引)
  • オプション取引を活用したい
  • 最も実績のあるETFに投資したい

VOOまたはIVVを選ぶべき投資家:

  • コストを最重視(長期保有前提)
  • 配当の自動再投資を希望
  • 比較的小口の投資(数百万円程度)

コスト差の影響:

10年間USD 10,000投資、年率15%リターンと仮定:

  • VOO(経費率0.03%): 約USD 41,800
  • SPY(経費率0.0945%): 約USD 41,185
  • 差額: 約USD 615

この差を「重要」と見るか「誤差範囲」と見るかは、投資家次第です。

最終評価と投資判断

SPYの強み

  1. 32年の実績と信頼性
    • 米国初のETFとしての歴史
    • 数十兆円規模の運用資産
  2. ほぼ完璧なトラッキング
    • 10年間で年率わずか-0.15%の誤差
    • 経費率を考慮すれば最高水準
  3. 圧倒的な流動性
    • 世界最大級の取引量
    • ビッド・アスク・スプレッドが極小
  4. シンプルさ
    • 503銘柄で米国経済全体をカバー
    • 銘柄選択不要、自動リバランス
  5. 税制上の効率性
    • ETF構造により、キャピタルゲイン税の繰延が可能
    • 一般的な投資信託より税効率が高い

SPYの弱み・注意点

  1. 経費率が競合より高い
    • VOO、IVVは0.03%
    • SPYは0.0945%(約3倍)
  2. UIT構造の制約
    • 配当の即時分配(自動再投資不可)
    • 証券貸付ができない
  3. 集中リスク
    • 上位数銘柄への集中度が高い
    • テクノロジーセクター比率が35%
  4. 為替リスク(日本人投資家)
    • USD建てのため、円高局面では損失
  5. 分散の限界
    • 米国大型株のみ
    • 小型株、新興国、債券は含まれない

こんな投資家に最適

  1. 米国株式市場全体への投資を望む投資家
    • 個別株選択に時間をかけたくない
    • 市場平均リターンで満足できる
  2. 長期投資家(10年以上)
    • 短期的な変動を気にしない
    • 複利効果を最大限享受したい
  3. コア資産を探している投資家
    • ポートフォリオの中核として安定資産を求める
    • 他の資産(債券、新興国株など)と組み合わせる
  4. コストを重視する投資家
    • アクティブ運用の高コストを避けたい
    • 0.0945%という超低コストを評価できる
  5. シンプルな投資を好む投資家
    • 複雑な戦略は不要
    • 「市場に勝つ」より「市場と同じ」で満足

こんな投資家には向かない

  1. ベンチマークを上回りたい投資家
    • アクティブ運用を信じる
    • 自分の銘柄選択能力に自信がある
  2. 短期トレーダー
    • デイトレード、スイングトレード中心
    • 個別株の方が適している場合も
  3. インカムゲインを重視する投資家
    • 配当利回り1.17%では不十分
    • 高配当株ETFや債券の方が適切
  4. 米国以外の市場を求める投資家
    • 新興国、欧州、日本への投資を望む
    • 世界株式ETF(VT、ACWIなど)の方が適切
  5. 為替リスクを避けたい日本人投資家
    • 為替ヘッジ版または円建て資産を選択すべき

まとめ:パッシブ運用の勝利

SPYは、パッシブ運用の威力を証明する最高の実例です。

前回分析したabrdn Indian Equity Fundとの対比で明確になったのは:

アクティブ運用(abrdn Indian Equity Fund):

  • 経費率1.93%
  • 10年間で年率-3.6%のアンダーパフォーム
  • 高コスト+低パフォーマンス

パッシブ運用(SPY):

  • 経費率0.0945%
  • 10年間で年率-0.15%の僅少な誤差
  • 超低コスト+ほぼ完璧なトラッキング

コストがパフォーマンスを左右するという原則が、32年間の実績によって証明されています。

最終的な投資判断

SPYは、米国株式市場への投資を検討する全ての投資家が、まず検討すべきETFです。

「市場に勝とうとするより、市場そのものになる」というパッシブ運用の哲学は、長期的に見れば、多くのアクティブ運用ファンドマネージャーより優れた結果をもたらしています。

ただし、投資判断においては:

  • VOOやIVVとのコスト比較
  • 自身の投資期間と目的
  • ポートフォリオ全体のバランス
  • 為替リスクへの対応

なども考慮すべきでしょう。

32年間、変わらぬ哲学で市場平均を提供し続けてきたSPY。それは、「シンプルさこそが、最も強力な投資戦略である」ことを教えてくれます。




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もう少しグローバル株式を取り上げておきます。トップテン銘柄もテキスト化しておくことでアクセス数アップ狙ってます。

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長期パフォーマンスの検証

主要期間のリターン(2025年9月30日時点)

期間DIA NAV (%)ベンチマーク (%)差異 (%)
QTD(四半期)5.625.67-0.05
YTD(年初来)10.3310.47-0.14
1年11.3211.50-0.18
3年(年率)19.4219.63-0.21
5年(年率)12.7912.98-0.19
10年(年率)13.3113.50-0.19

トラッキング精度の分析

経費率0.16%を考慮すれば優秀

  • 10年間: 年率-0.19%の差
  • 5年間: 年率-0.19%の差
  • 3年間: 年率-0.21%の差
  • 1年間: -0.18%の差

経費率0.16%と比較すると:

  • 経費率とほぼ同じ程度のトラッキングエラー
  • わずか0.03-0.05%の追加誤差
  • 優秀なトラッキング精度といえます

SPYが経費率0.0945%に対してトラッキングエラー-0.15%だったことと比較すると、DIAも同様に優れたトラッキングを実現しています。

SPYとの決定的パフォーマンス差

DIAとSPYのリターン比較

ここが最も重要な分析です。同じ米国大型株ETFでありながら、パフォーマンスはどう違うのでしょうか?

期間DIA (%)SPY (%)差異 (%)
1年11.3217.46-6.14
3年(年率)19.4224.76-5.34
5年(年率)12.7916.32-3.53
10年(年率)13.3115.15-1.84

衝撃的な差:10年間で累積約20%の差

10年間の投資シミュレーション:

2015年9月末にUSD 10,000を投資した場合:

DIA:

  • 年率13.31%のリターン
  • 10年後: 約USD 34,600

SPY:

  • 年率15.15%のリターン
  • 10年後: 約USD 41,185

差額: 約USD 6,585(約19%の差)

これは、経費率の差(0.07%)では説明できない大きな差です。

なぜDIAはSPYに劣後するのか?

1. テクノロジー企業のウェイト差

最大の要因は、テクノロジー企業、特にマグニフィセント・セブンへのエクスポージャーの差です。

SPYのテクノロジー比率:

  • IT + 通信サービス = 34.78% + 10.14% = 約45%
  • マグニフィセント・セブンで約35%

DIAのテクノロジー比率:

  • IT + 通信サービス = 20.49% + 2.10% = 約22%
  • Microsoftが最大で6.86%、他は小さい

過去10年間、特に2020年以降:

  • テクノロジー企業が市場を牽引
  • NVIDIA、Meta、Alphabetなど、ダウに含まれない企業の急成長
  • AI革命の恩恵を受けたのは主にSPY

2. 価格加重方式の構造的弱点

株価が高いだけの企業が優遇される:

  • Goldman Sachs(10.55%)、Caterpillar(6.32%)など
  • これらは優良企業だが、成長率はテクノロジー企業に及ばない

株価は低いが時価総額が巨大な企業が冷遇される:

  • 例:Amazonの株価は分割後比較的低い → ダウでのウェイトは小さい

3. 30銘柄という制約

  • NVIDIAがダウに含まれていない(2025年9月時点)
  • Metaがダウに含まれていない
  • Teslaがダウに含まれていない
  • Alphabetがダウに含まれていない

これらの企業は、過去10年間で最も成長した企業群です。ダウの30銘柄という制約が、これらの成長企業を取り込めていない原因です。

4. 金融・産業セクターの低成長

DIAの27.35%が金融、14.03%が産業です。これらのセクターは:

  • 景気循環の影響を受けやすい
  • 成長率がテクノロジーより低い
  • 2010年代後半以降、低金利環境で銀行株は苦戦
  • パンデミック後も、テクノロジーほどの回復力がない

5年間と10年間の差が縮小している理由

直近5年: -3.53%の差 10年間: -1.84%の差

10年間より5年間の方が差が大きいのは:

2015-2020年頃:

  • テクノロジー企業はまだ成長途上
  • 金融・産業セクターも比較的健闘
  • DIAとSPYの差は比較的小さかった

2020年以降:

  • COVID-19パンデミックでテクノロジーが急成長
  • リモートワーク、eコマース、クラウドの需要急増
  • AI革命の始まり(特に2023年以降)
  • SPYが大きく引き離す

つまり、直近ほどDIAの劣後が顕著ということです。

リスク特性の比較

ボラティリティとリスク調整後リターン

正確なボラティリティデータは資料に記載されていませんが、一般的な傾向として:

DIA:

  • 金融・産業セクター比率が高い
  • 景気循環の影響を受けやすい
  • 不況時の下落幅が大きい可能性
  • ただし、30銘柄全てが優良大型株なので、極端なリスクはない

SPY:

  • テクノロジー比率が高い
  • 成長株のボラティリティを受ける
  • テクノロジーバブル崩壊時には大きく下落する可能性
  • より広い分散(503銘柄)によるリスク低減効果

結論:

  • DIAとSPYのボラティリティは大きく変わらない
  • ただし、リスクの「種類」が異なる
  • DIA: 景気循環リスク
  • SPY: テクノロジーバブルリスク

シャープレシオ(推定)

DIA:

  • 10年リターン: 13.31%
  • リスクフリーレート: 約3%(10年国債利回り平均と仮定)
  • ボラティリティ: 約15%(推定)
  • シャープレシオ: 約0.69

SPY:

  • 10年リターン: 15.15%
  • リスクフリーレート: 約3%
  • ボラティリティ: 約15%(資料より)
  • シャープレシオ: 約0.81

SPYの方がリスク調整後リターンが優れています。

配当リターンの比較

配当利回りの差

DIA: 1.66% SPY: 1.17% 差: +0.49%

DIAの配当利回りが高い理由:

  1. 成熟企業が多い
    • 高配当の伝統的企業(Coca-Cola、JPMorgan、P&Gなど)
    • 成長投資よりも配当還元を重視
  2. 金融セクター比率が高い
    • 銀行、保険会社は高配当傾向
    • Goldman、JPMorgan、AmExなど
  3. テクノロジー企業が少ない
    • テクノロジー企業は低配当・無配当が多い
    • 内部留保・成長投資を優先

インカムゲイン重視投資家への示唆

10年間の配当総額(推定):

DIA:

  • 年平均配当利回り1.5%と仮定
  • 10年間の累積配当(複利なし): 約15%
  • 配当込みトータルリターン: 約13.31% + α

SPY:

  • 年平均配当利回り1.2%と仮定
  • 10年間の累積配当(複利なし): 約12%
  • 配当込みトータルリターン: 約15.15% + α

配当を加味しても、SPYの方が優れています。

DIAの高配当は魅力的ですが、それでもトータルリターンでSPYに及ばないのが現実です。

投資戦略への応用

DIAが適している投資家

1. バリュー株・景気循環株を好む投資家

  • 金融27%、産業14%という構成
  • PER 21倍(SPYは25倍)という相対的「割安」感
  • 景気回復局面での値上がりを期待

2. 高配当を重視する投資家

  • 配当利回り1.66%(SPYより0.49%高い)
  • 年金生活者など、インカムゲインが必要な層
  • ただし、高配当株ETF(配当利回り3-4%)と比較すると物足りない

3. 「ダウ平均」というブランドを重視する投資家

  • 100年以上の歴史と知名度
  • 「ダウが〇〇ドル」というニュースに馴染みがある
  • 心理的な安心感

4. テクノロジー偏重を避けたい投資家

  • SPYのテクノロジー比率約45%は高すぎると感じる
  • より「バランスの取れた」ポートフォリオを求める
  • ただし、金融27%という別の偏りはある

SPYが適している投資家

1. 長期的なトータルリターンを最大化したい投資家

  • 過去10年の実績が証明
  • 成長企業への高いエクスポージャー
  • テクノロジー革命の恩恵を享受

2. より広い分散を求める投資家

  • 503銘柄 vs 30銘柄
  • セクターバランスも優れている
  • 個別銘柄リスクが低い

3. 低コストを重視する投資家

  • 経費率0.0945%(DIAは0.16%)
  • 長期では、この差が効いてくる

4. AI・テクノロジー革命に期待する投資家

  • NVIDIA、Meta、Alphabetなどを含む
  • 今後もテクノロジーが市場を牽引すると予想
  • マグニフィセント・セブンへの大型配分

両方を保有する戦略

ハイブリッド戦略も選択肢:

ポートフォリオ例:

  • SPY: 70%(コア・成長重視)
  • DIA: 30%(バリュー・配当補完)

メリット:

  • SPYの成長性とDIAの配当を両取り
  • テクノロジー一辺倒のリスクを軽減
  • 景気循環の異なるフェーズで補完

デメリット:

  • 重複銘柄が多い(Microsoftなど30銘柄はSPYにも含まれる)
  • シンプルさが失われる
  • 実質的にはSPYだけでほぼ同じ効果

経費率の差の長期影響

0.07%の差が生む長期的影響

DIA: 0.16% SPY: 0.0945% 差: 0.0655%

30年間USD 10,000投資、年率10%リターンと仮定:

DIA(経費率0.16%):

  • 実質リターン9.84%
  • 30年後: 約USD 161,500

SPY(経費率0.0945%):

  • 実質リターン9.9055%
  • 30年後: 約USD 164,300

差額: 約USD 2,800(約1.7%)

経費率の差だけでは、大きな影響はありません。問題は、パフォーマンス自体の差です。

現在の市場環境での評価

2025年9月時点での考察

1. AI革命は続くのか?

もしAI革命が今後も続くなら:

  • SPY有利(NVIDIAなどを含む)
  • DIAは出遅れる可能性

もしAIバブルが崩壊するなら:

  • DIAの伝統的企業が相対的に安定
  • リスク回避の資金がDIAに向かう可能性

2. 金利環境の変化

金利上昇局面では:

  • DIAの金融セクター(27%)が恩恵を受ける
  • SPYのテクノロジー企業(成長株)は逆風

金利下降局面では:

  • SPYのテクノロジー企業が恩恵を受ける
  • DIAの金融セクターは逆風

3. 景気循環のフェーズ

景気回復・拡大期:

  • DIAの産業セクター(Caterpillar、Boeingなど)が強い
  • SPYも好調だが、DIAがアウトパフォームする可能性

景気後退期:

  • 両者とも下落するが、DIAの方が下落幅が大きい可能性
  • ディフェンシブ性はSPYの方が高い(分散の広さから)

最終評価と投資判断

DIAの強み

  1. 100年以上の歴史を持つ指数
    • 心理的な安心感
    • ブランド力
  2. 高配当利回り(1.66%)
    • SPYより0.49%高い
    • インカムゲイン重視に適している
  3. バリュー株的性格
    • PER 21倍(SPYは25倍)
    • 相対的に「割安」
    • 景気回復期に見直される可能性
  4. 30銘柄という分かりやすさ
    • 全銘柄を把握しやすい
    • 個人投資家にとって理解しやすい
  5. 金融・産業セクターへの高エクスポージャー
    • 伝統的な「アメリカ経済」のイメージ
    • 実体経済との連動性

DIAの弱み

  1. 過去10年、SPYに大きく劣後(年率-1.84%)
    • USD 10,000が10年後にUSD 6,585の差
    • この傾向は直近ほど顕著
  2. 30銘柄という集中リスク
    • SPYの503銘柄と比較して分散不足
    • 個別銘柄の影響が大きい
  3. 価格加重方式の非合理性
    • 株価の高さだけで影響力が決まる
    • 企業価値(時価総額)を反映しない
    • 現代の投資理論と不整合
  4. テクノロジー企業への低エクスポージャー
    • IT比率20%(SPYは35%)
    • NVIDIA、Meta、Alphabetなどを含まない
    • AI革命の恩恵が限定的
  5. 経費率がSPYより高い(0.16% vs 0.0945%)
    • 約1.7倍のコスト
    • 長期では影響

結論:SPYの優位性は明白

客観的データが示す結論:

  1. 10年間のパフォーマンス: SPYが年率+1.84%上回る
  2. テクノロジー革命への対応: SPYが優位
  3. 分散の広さ: SPYが503銘柄、DIAは30銘柄
  4. 経費率: SPYが低い
  5. トラッキング精度: 両者とも優秀だが、SPYがわずかに優位

DIAが優位な点:

  • 配当利回り(+0.49%)
  • バリュー株的性格(低PER)

しかし、配当の差0.49%では、パフォーマンス差1.84%を埋められないのが現実です。

こんな投資家にDIAは適している

  1. 「ダウ平均」というブランド・歴史を重視
    • 心理的な安心感が重要
    • 100年以上の連続性に価値を感じる
  2. テクノロジー偏重を避けたい
    • SPYのIT比率35%は高すぎると感じる
    • より「バランスの取れた」構成を求める
  3. 金融・産業セクターの回復に賭ける
    • 金利上昇局面での金融株の恩恵
    • インフラ投資拡大での産業株の恩恵
  4. 若干の高配当を求める
    • ただし、1.66%では高配当とは言えない
    • 本格的な高配当を求めるなら、他の選択肢を検討すべき

ほとんどの投資家にはSPYを推奨

長期投資家にとって、SPYの優位性は揺るがない:

  1. トータルリターンの優位性
  2. 広い分散による安定性
  3. 低コスト
  4. 現代経済(テクノロジー中心)への対応

DIAは、歴史的・心理的な価値はあるものの、純粋な投資パフォーマンスの観点では、SPYに劣後しているのが事実です。

「ダウ平均に投資している」という満足感と、「実際のリターン」のどちらを優先するか。その答えが、DIAとSPYの選択を決めるでしょう。



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abrdnとは:スコットランド発、200年超の歴史を持つ資産運用会社

abrdn(アバディーン、旧社名:Standard Life Aberdeen)は、1825年にスコットランドのアバディーンで創業された、200年近い歴史を持つ欧州有数の資産運用会社です。2017年にStandard LifeとAberdeen Asset Managementが合併し、2021年に「abrdn」へとブランド変更を行いました。

現在、運用資産総額は約5,000億ドルを誇り、世界30カ国以上でビジネスを展開しています。ETF事業においては、"Aberdeen is a leading innovator of Exchange Traded Funds"(アバディーンはETFの革新的リーダー)として、投資家がポートフォリオを賢明に構築・分散するための投資ソリューションを提供しています。

特にコモディティ分野では、物理的裏付けのある貴金属ETFを積極的に展開しており、その中でも本日ご紹介するGLTRは、世界で唯一の4貴金属(金・銀・プラチナ・パラジウム)バスケットETFとして、ユニークな地位を確立しています。

貴金属バスケット投資の新時代:なぜ「4金属」なのか

従来、貴金属投資といえば金(ゴールド)への投資が主流でした。しかし、各貴金属は異なる需給要因、価格変動パターン、そして経済的役割を持っています。

今回ご紹介するabrdn Physical Precious Metals Basket Shares ETF (GLTR)は、2010年の設定以来15年にわたり、金・銀・プラチナ・パラジウムの4貴金属に分散投資する唯一無二のETFとして、投資家に革新的な投資機会を提供してきました。

基本情報

商品概要

  • ティッカーシンボル:GLTR
  • CUSIP:003263100
  • 取引所:NYSE Arca(ニューヨーク証券取引所アーカ)
  • 設定日:2010年10月21日(15年以上の長期実績)
  • 運用会社:abrdn(旧Aberdeen、スコットランド発の国際的資産運用会社)
  • 基本通貨:米ドル(USD)

資産規模と経費

  • 純資産総額:1,847,187,369.41米ドル(約2,800億円、2025年9月末時点)
  • 年間経費率:0.60%
  • 発行済株式数:11,275,000株
  • 配当方針:無配当型(キャピタルゲイン重視)

物理的保有金属の詳細(2025年9月末時点)

  • 金(Gold):309,160.46オンス @ $3,825.3/oz(純資産の64.0%)
  • 銀(Silver):11,335,883.50オンス @ $46.175/oz(純資産の28.3%)
  • パラジウム(Palladium):61,832.09オンス @ $1,235/oz(純資産の4.1%)
  • プラチナ(Platinum):41,221.39オンス @ $1,571/oz(純資産の3.5%)

保管・管理体制

  • レプリケーション方法:物理的裏付け(Physically-backed)
  • 保管場所:ロンドン、英国の安全保管施設
  • カストディアン:ICBC Standard(中国工商銀行スタンダード)
  • トラスティ:The Bank of New York Mellon(バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)
  • 監査機関:Bureau Veritas Commodities UK Ltd
  • 監査頻度:年2回(うち1回はランダム実施)

投資目的:4貴金属の価格パフォーマンスへの連動

追跡ベンチマーク:abrdn Physical Precious Metals Basket Shares ETF Index

本ETFは、独自のベンチマーク指数である「abrdn Physical Precious Metals Basket Shares ETF Index」に連動することを目的としています。このインデックスは、以下の固定比率で4貴金属を保有する仮想ポートフォリオの日次パフォーマンスを反映します。

ベンチマーク構成(1バスケットあたりの金属量)

  • 金:0.03トロイオンス(LBMA Gold Price PM基準)
  • 銀:1.1トロイオンス(LBMA Silver Price基準)
  • プラチナ:0.004トロイオンス(LBMA Platinum Price PM基準)
  • パラジウム:0.006トロイオンス(LBMA Palladium Price PM基準)

この固定比率により、各金属の価格変動が適切にバランスされ、単一金属への集中リスクを回避しながら、貴金属セクター全体のパフォーマンスを捉えることができます。

投資戦略:4貴金属バスケットの革新性

3つの核心的投資メリット

1. 物理的裏付けによる真の貴金属投資

  • 100%現物保有(先物契約やデリバティブは一切使用せず)
  • 分別保管された実物金属への直接投資
  • ロールオーバーコストやコンタンゴリスクの不在
  • 毎日更新されるバーリストによる完全な透明性
  • 理論上の現物引き渡し請求権

2. 4貴金属への分散による安定性向上

  • 金だけでなく銀・プラチナ・パラジウムにも投資
  • 各金属の異なる需給要因による分散効果
  • 工業需要・投資需要のバランス
  • 単一金属ETFと比較してボラティリティ低減

3. 透明性と安全性の徹底

  • 毎日更新されるバーリスト(abrdn.com/usa/etf)
  • 年2回の独立監査(うち1回はランダム)
  • 世界的監査機関Bureau Veritasによる検証
  • ロンドンの安全保管施設での分別保管
  • カストディアンとトラスティの二重管理体制

4. コスト効率性と利便性

  • 4貴金属を個別に購入・保管するコストと比較して圧倒的に低コスト
  • 証券口座を通じた手軽な取引
  • NYSE Arcaでの高い流動性
  • リバランス不要の固定比率バスケット

物理的レプリケーションの実態:18.5億ドルの現物保有

驚異的な保有規模

純資産総額18.5億ドルという規模は、以下を意味します:

金の保有量:309,160.46トロイオンス(約9.61トン)

  • これは中小国の中央銀行の金保有量に匹敵
  • 価値:約11.8億ドル
  • 分別保管された物理的な金地金

銀の保有量:11,335,883.50トロイオンス(約352.6トン)

  • 世界最大級の物理的銀保有ETFの一つ
  • 価値:約5.2億ドル
  • 工業需要の高い銀への大規模エクスポージャー

プラチナの保有量:41,221.39トロイオンス(約1.28トン)

  • 価値:約6,500万ドル
  • 自動車触媒需要に連動

パラジウムの保有量:61,832.09トロイオンス(約1.92トン)

  • 価値:約7,600万ドル
  • 排ガス規制強化による需要増加

保管・監査体制の厳格性

ロンドン保管の意義

ロンドンは世界最大の貴金属取引市場であり、以下のメリットがあります:

  • LBMA(ロンドン金市場協会)認定保管施設の利用
  • 24時間セキュリティ監視体制
  • 世界で最も信頼性の高い貴金属保管インフラ
  • 地政学的に安定した保管地域
  • 国際的な法的枠組みによる投資家保護

Bureau Veritasによる独立監査

Bureau Veritas Commodities UK Ltdは、世界有数の物理的コモディティ監査機関です:

  • 年2回の定期監査(うち1回は予告なしのランダム監査)
  • 物理的な金属の在庫確認
  • バーリストの照合
  • 保管状態の検証
  • 第三者としての独立性確保

この厳格な監査体制により、投資家は自身の投資が実際の物理的金属で裏付けられていることを確認できます。

4貴金属それぞれの投資価値:なぜバスケットなのか

金(Gold):64.0%の配分

金の本質的価値

  • 5000年の歴史を持つ価値保存手段
  • 通貨価値下落時の資産防衛
  • 中央銀行の外貨準備としての地位
  • インフレヘッジ機能

2024-2025年の金価格高騰

  • 史上最高値を更新
  • 中央銀行による大量購入
  • 地政学リスクの高まり
  • 実質金利の低下

銀(Silver):28.3%の配分

銀の二面性:投資+工業需要

  • 金と同様の貴金属としての価値
  • 太陽光パネル・電子機器での工業需要
  • 金と比較して価格変動が大きい(ボラティリティ高)
  • 「貧者の金」としての投資需要

銀の特殊性

  • 金の約70倍の工業消費量
  • グリーンエネルギー移行による需要増加
  • 供給制約による価格上昇圧力
  • 金価格との相関性

プラチナ(Platinum):3.5%の配分

プラチナの工業需要

  • 自動車触媒(特にディーゼル車)
  • 化学・石油精製触媒
  • 宝飾品需要
  • 投資需要

プラチナの価格特性

  • 金よりも希少(年間生産量は金の約5%)
  • 南アフリカ・ロシアへの生産集中
  • ディーゼル車規制による需要変動
  • 水素燃料電池での新需要期待

パラジウム(Palladium):4.1%の配分

パラジウムの特殊性

  • 自動車触媒(特にガソリン車)での圧倒的需要
  • 排ガス規制強化による需要急増
  • 供給不足による価格高騰(2019-2021年)
  • ロシア依存度の高さ(地政学リスク)

パラジウムの価格変動

  • 4貴金属の中で最もボラティリティが高い
  • 2010年代後半に金価格を上回る
  • 自動車産業の動向に敏感
  • 代替技術(プラチナへの代替)リスク

なぜ「バスケット」が優れているのか

単一金属ETFと比較した際の、4貴金属バスケットの優位性:

1. リスク分散効果

  • 各金属の価格変動が相殺し合う
  • 特定金属への依存度低減
  • ボラティリティの平滑化

2. 需要要因の多様化

  • 投資需要(金・銀)
  • 工業需要(銀・プラチナ・パラジウム)
  • 宝飾需要(金・プラチナ)
  • 多様な需要要因によるリスク分散

3. 価格サイクルの違い

  • 金:長期的な安定上昇
  • 銀:金との連動性が高いがボラティリティ大
  • プラチナ:工業サイクルに連動
  • パラジウム:排ガス規制に敏感

4. 地政学リスクの分散

  • 金:世界中で生産・保有
  • 銀:中南米・中国での生産
  • プラチナ:南アフリカ集中
  • パラジウム:ロシア・南アフリカ集中

この多様性により、単一金属への集中リスクを回避しながら、貴金属セクター全体の成長を捉えることができます。

貴金属バスケット投資の本質的価値

なぜ今、貴金属バスケットなのか

1. インフレヘッジ機能の強化

  • 2020年代のインフレ再燃
  • 中央銀行の金融緩和継続
  • 実質金利のマイナス圏推移
  • 通貨価値下落への保険

2. ポートフォリオ分散の必要性

  • 株式・債券との低相関性(S&P 500との10年相関:0.180)
  • 市場ストレス時の安全資産
  • 地政学リスクへの備え
  • 通貨リスクの分散

3. グリーン経済移行の恩恵

  • 銀:太陽光パネル需要
  • プラチナ:水素燃料電池
  • パラジウム:排ガス規制対応
  • 工業需要の長期的成長

4. 供給制約の構造化

  • 新規鉱山開発の困難
  • 既存鉱山の品位低下
  • 環境規制の強化
  • 地政学的な供給リスク

S&P 500との低相関性:0.180の意味

本ETFの最も重要な特徴の一つは、株式市場との極めて低い相関性です。

10年間の相関係数:0.180

この数値は、以下を意味します:

  • 株式市場の動きとほぼ独立した価格変動
  • 株式ポートフォリオの真の分散効果
  • 株式市場下落時の損失緩和効果
  • ポートフォリオ全体のボラティリティ低減

相関係数の解釈

  • +1.0:完全正の相関(全く同じ動き)
  • 0.0:無相関(全く独立)
  • -1.0:完全負の相関(正反対の動き)
  • 0.180:ほぼ無相関(わずかに正の関係)

この低相関性により、株式60%・債券30%・貴金属バスケット10%といったポートフォリオを構築することで、リスク調整後リターンを大きく改善できる可能性があります。

競合商品との差別化:唯一無二の4貴金属バスケット

市場における独自性

世界で唯一の4貴金属バスケットETF

本ETFの最大の特徴は、金・銀・プラチナ・パラジウムの4貴金属を同時に保有できる唯一のETFであることです。

競合商品との比較:

単一金属ETC/ETF

  • iShares Physical Gold ETC(金のみ)
  • iShares Silver Trust(銀のみ)
  • Aberdeen Physical Platinum Shares ETF(プラチナのみ)
  • Aberdeen Physical Palladium Shares ETF(パラジウムのみ)

これらの単一金属ETFを個別に組み合わせることも可能ですが:

❌ デメリット:

  • 4銘柄を個別購入する必要
  • リバランスコストの発生
  • 取引コストの増加
  • 管理の煩雑さ

✅ GLTRのメリット:

  • 1銘柄で4貴金属に投資
  • 自動的に固定比率を維持
  • 取引コストの最小化
  • シンプルな管理

abrdnブランドの信頼性

200年近い歴史

  • 1825年創業のスコットランド企業
  • 欧州有数の資産運用会社
  • 運用資産総額約5,000億ドル
  • 世界30カ国以上での展開

貴金属ETFの専門性

  • 物理的裏付け型ETFの先駆者
  • 金・銀・プラチナ・パラジウムの全金属でETF提供
  • 15年以上の運用実績
  • 厳格な保管・監査体制




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1つのファンドを3つの記事に別けて掲載することが定番になってしまいました。

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