仏教研究室

お釈迦さまってすごいですよね。一緒に仏教を学びませんか?

お釈迦様から脈々と受け継がれてきた教え

浄土真宗親鸞聖人といえば、教科書にも掲載されるほど有名な方。
そんな親鸞聖人がとても尊敬された高僧が7人あって、
これを「七高僧」と言います。

仏教お釈迦様が説かれた教えです。
その教えを正しく説かれる仏教の先生を、仏教では善知識と言います。
そんな善知識の元祖はお釈迦様です。

その後、お釈迦様から親鸞聖人まで、7人の優れた高僧方が
本当の仏教を教え伝えてくだされたからこそ、
正しい教えを聞き、変わらない幸せになることができたと
親鸞聖人は言われています。

仏教の教えを聞いて、何があっても変わらない絶対の幸福になることを
信心決定と言いますが、どんな人でも信心決定すれば、
この7人の方々のご恩が知らされると思います。
これらの方はいずれも、信心決定の体験と、深い仏教の学問を兼ね備えた方々なんです。

少なくとも、名前と出身国、そして主著くらいは知っておいてもらいたいと思います。

  1. 龍樹菩薩(インド)——『十住毘婆娑論』
  2. 天親菩薩(インド)——『浄土論』
  3. 曇鸞大師(中国)——『浄土論註』
  4. 道綽禅師(中国)——『安楽集』
  5. 善導大師(中国)——『観無量寿経疏
  6. 源信僧都日本)——『往生要集』
  7. 法然上人(日本)——『選択本願念仏集

それでは、1人ずつ見ていきましょう。

まずは龍樹菩薩
この方は、お釈迦様が亡くなられた600年後にインドに現れた方です。
お釈迦様の次に偉い方で、「小釈迦」と言われています。
サンスクリット語ではナーガールジュナ。

この龍樹菩薩のお陰で、大乗仏教が明らかになりました。
大乗仏教を組織的に体系化された方。

そして、あらゆる宗派の人が「私たちの祖師である」ということで
「八宗の祖師」とも言われます。
次の天親菩薩もそうですが、龍樹菩薩と天親菩薩を悪く言う人は、
仏教界ではいません。

龍樹菩薩、天親菩薩が明らかにされた仏教が本当の仏教であり、
今日「仏教学」という学問がありますが、
これは龍樹菩薩と天親菩薩が明らかにされた学問なんですね。

龍樹菩薩は沢山の本を残されていますが、
主著は『十住毘婆娑論』です。
これ、説明すると頭がこんがらがるので、名前だけ覚えておいてください。

2番目の天親菩薩は、お釈迦様が亡くなられた900年後に、
同じくインドに現れた方。
この方が「唯識学」を大成されました。
信心決定されて、唯識を明らかにされています。

この方も沢山の本、背丈以上の沢山の本を残しておられます。
主著は『浄土論』で、浄土三部経と言われる大無量寿経観無量寿経阿弥陀経
本意を正確に明らかにされたものです。

「論」というのは、お経を解釈した本のこと。
お経の内容は深くて読んでもなかなか分からないので、
分かりやすく解釈されたものを「論」と言います。

天親菩薩は、浄土三部経の本意を『浄土論』で明らかにされました。
天親菩薩が亡くなられたのは80歳です。

今度は中国です。
3番目は曇鸞大師
この方はまた有名な方で、親鸞聖人の「鸞」の字は、
曇鸞大師からいただかれたそう。

ある天丼の好きな人が、これを言おうとして、
親鸞聖人は、天親菩薩の『天』の字と、曇鸞大師の『曇』の字を取って
 『天丼』だ」と言った人がいたとか。
これは間違いです。

曇鸞大師の主著は『浄土論註』で、天親菩薩の『浄土論』を解釈されたものです。
天親菩薩の『浄土論』は短いのですが、内容はなかなか理解できないだろうということで、
『浄土論』を解釈されています。

親鸞聖人も沢山『浄土論註』を引用されています。
『浄土論註』がなかったら、私たちは『浄土論』の心が分からなかっただろうという
優れた本です。

曇鸞大師が亡くなられたのは67歳でした。

曇鸞大師が亡くなられてから、道綽禅師という方が現れました。
この方は『安楽集』という本を書かれています。

浄土三部経のお釈迦様の本当の御心を明らかに解釈されたものです。
道綽禅師は83歳で亡くなっていますが、亡くなられるちょっと前に
善導大師と会われて、正しい仏教を伝えられています。

次に5番目は善導大師
この方の時代は、『観無量寿経』というお経がインドから中国に入ってきて、
これを解釈する人が沢山現れました。

ところが、こういう素晴らしいお経があるにも関わらず、
間違った本が沢山出された。
正しい仏教を知らない人たちがこれを解釈して、
お釈迦様の真意が明らかになっていなかったんです。

その誤りを正すために善導大師は『観無量寿経疏』を書かれて、
誤りを正しておられます。
観無量寿経』の正しい御心が明らかになっている、
そのための『観無量寿経疏』です。

善導大師は30代で信心決定なされたと言われます。
ハッキリは分かりませんが、道綽禅師に会われて本当の仏教を知らされ、
大活躍されました。
69歳で亡くなっています。

次は日本です。
善導大師が伝えられた正しい仏教を明らかにされた源信僧都
主著は『往生要集』で不朽の名著です。

私たちが極楽浄土往生するその要を、あらゆるお経や解釈書の、
大事なところを集められて、私たちが本当の幸福になれる道を
示しておられます。

これを読めば、知らず知らずのうちに、仏教の教えを聞かずにいられなくなる。
ただ大部なので、なかなか読めないのですが。

源信僧都は76歳で極楽往生されています。

最後7番目は法然上人で、この方は親鸞聖人の直接の先生です。
選択本願念仏集』という凄い本を書き残されています。

全部で16章で、これを読んだら、非常に論理明快。
浄土真宗でなければ本当の幸せになれないことが、
お経や解釈書を出されて明らかにされている本。
誰も反論できない内容で書かれています。
親鸞聖人の主著『教行信証』は、法然上人の『選択本願念仏集』の解説書です。

こういう素晴らしい本があるのに、それを正しく理解できなかった人が「浄土宗」を開いた。 親鸞聖人は「浄土真宗法然上人が開かれたものだ」と言われています。
結果的にお弟子が間違ってしまったので、親鸞聖人が「浄土真宗」として
正しく伝えられたんですね。

いずれも、素晴らしい本が沢山残されています。
親鸞聖人からすれば「さらに珍らしき法をも広めず」という思いです。
つまり、お釈迦様から七高僧を通じて正しく伝えられてきた教えを、
そのまま正確に伝えているだけだと。

この七高僧方がおられなかったら、どうなっていたでしょうか。

お釈迦様の教えは、インドから中国、そして日本へ
2600年以上の時を経て、私たちに届いているんです。

その間、何度も誤りや間違いが生まれかけました。
でも、七高僧方が、その都度正しい教えを明らかにしてくだされた。
だからこそ私たちは、今、本当の仏教を聞くことができるんです。

2600年前のインドの教えが、現代の日本に住む私たちに届いている。
それは、七高僧という素晴らしい方々が、命をかけて
正しい教えを伝えてくだされたからなんです。

スマホもインターネットもない時代。
翻訳も大変だし、本を作るのも大変、伝えるのも大変。
それでも、この教えを後世に残さなければならないと、
必死で本を書き、教えを広められた。

私たちが今、こうして仏教を聞けるのは、七高僧のおかげです。
そのご恩を忘れてはいけないと思います。

信心決定した時、この7人の方々のご恩が、本当の意味で知らされます。
「ああ、この方々がいてくだされたから、私は救われたんだ」と。

今はまだ、名前と国と本の名前だけかもしれません。
でも、いつか必ず、そのご恩が分かる日が来ます。

だから、まずは名前を覚えてください。
そして、この方々が命をかけて伝えてくだされた教えを
真剣に聞いていきましょう。