人生の目的は、万人共通で唯一のものだとハッキリ教えられたお釈迦様のお言葉は
「天上天下唯我独尊
三界皆苦吾当安此」
このお言葉はどこに出ている言葉かというと、
「誕生偈」というところに出ています。
まず「天上天下」とは、
「天の上にも下にも、この世の中で、大宇宙で」
という意味です。
「唯我独尊」とは、
「唯」だから、他にはない、たった一つ。
「我」とは、私たちということ。
私たち人間にしかできないということですね。
「独尊」とは、たった一つの尊い生きる目的があるんですよ
ということです。
「唯我」は万人共通ということ。
「独」はたった一つの
「尊」は人生の目的
万人共通のたった一つの尊い生きる目的があるということですね。
「三界皆苦」とは
迷いの世界を三つに分けて三界と言われます。
欲界と色界と無色界の3つの世界。
簡単にいうと、
欲界とは、五欲のみで生きている世界で、
色界とは、芸術に生きる世界、
無色界とは、哲学や思想に生きる世界です。
まず欲界とは、食欲、財欲、色欲、名誉欲、睡眠欲、
この欲のみで生きている世界です。
それよりも高尚なのが色界で、
欲を満たしているだけでは生きる目的は達成できない
ということで色界。
芸術の世界です。
形のあるものを残す、素晴らしい作品を残す。
ショパン、ゴッホ、ピカソ、ベートーベン、
こういう人たち。
では、この芸術の世界で幸せになれるのか。
ベートーベンは、
「私は五線譜に、2、3の音符を書いたような気がする」と
「気がする」と言っています。
耳が聞こえなくなって、「第九」を演奏後、拍手が聞こえなかった。
人に教えられて、みんなの顔を見て感動していると知ったそう。
画家のルノワールは、ひどいリウマチになってから大作を描きたくなって
手に包帯を巻いて描いた。
ゴッホは、亡くなってから評価されるようになった。
こういうことから分かるように、芸術の世界では幸せになれない。
色界は完成がないんですね。
無色界というのは、なぜ人は生きるのか。
もう一つ高尚になる。
では、生きる目的はあるのかというと、答えはない。
大事だと言うだけ。
これらは、いずれも苦しみの世界です。
私たちの生きている世界は、みな苦しみ。
「人生は苦なり」と言われます。
では、私たちは苦しむために生まれてきたのでしょうか。
当然のことながら、そうではありません。
幸せになるために生まれてきたんですね。
「吾当安此」は、「我、当に此において安んずべし」と読み、
苦しみの絶えない人間界、
ここにおいて本当の幸せを発見するぞという決意です。
このお言葉はこんなエピソードから言われています。
お釈迦様がお生まれになった時に発せられた言葉だと。
生まれた時に、東西南北に7歩ずつ歩かれて、
天と地を指して言われた言葉。
苦しみの絶えない人間界。
ここで本当の幸せになるぞ、ここで本当の幸せを見つけ、手に入れるぞ
という決意の言葉です。
こういう意味と、もう一つの意味があります。
「我、当に此を安んずべし」
その幸せを自ら体得し、三界で苦しんでいる人を助けるぞ
という布教の決意。
お釈迦様のことを、三界の大導師と言われます。
苦しみ悩む人を、大きく幸せに導く先生。
どんなに分かってくれなくても、発見した幸せを伝えるぞ
という決意です。
三界で苦しんでいる人を本当の幸せに導くぞという強い決意のお言葉。
私たちの目的はといえば、私たちは幸せを求めています。
いつまでも変わらない永遠の幸せを求めているんですよね。
その絶対の幸せ、幸福があるんだと教えるのが仏教です。
私たち人間界の衆生のみが果たせる目的があると。
人生の目的は万人共通唯一。
大宇宙広しといえども、すべての人に共通している目的がある。
それを見つけ、それ一つをお説きくださった方がお釈迦様です。
人生の目的一つを伝えることがお釈迦様の出世本懐。
出世本懐とは、人生の目的ということです。
地球に生まれられた目的が、それを伝えることだったということなんですね。