brugge style

喫茶モエ 営業中 

役に立たない旅の記憶

神戸はお茶時間

神戸は19世紀末に外国に向かって開かれたため、昔からコーヒーや紅茶を飲み、バタートーストを食べ、フランスパンを買い、美しいケーキを愛でる気風がある... というのは、明治生まれのハイカラ、コーヒー好きの祖母や大叔母がよく言っていたことだ。 わ…

世界の微笑み アマネムと伊勢

今年も三重県賢島のアマン、アマネムへ行った。 実は前回、他で経験するアマンのサービスとは全く違うことに衝撃を受け、もう2度と行かないかも、と思ったのである。 しかしゲンキンでミーハーはわたしの別名である。 今年、ミシュランのホテル評価で3つの…

誠実男爵と...ぼったくり男爵

家族全員レア好きなのでこのように焼き上げてもらう ついに故郷の神戸へ... オリンピック協会の会長は、誰が呼んだか「ぼったくり男爵」Baron Rip-Off。 ふさわしすぎて笑える称号で揶揄されているが、こちらはその正反対で「誠実男爵」Baron Fair-Dealと…

いざ、鎌倉。

いざいざ。 箱根から夫は直で神戸へ、遅れて英国から到着した娘に合流。 わたしは毎年恒例の友人との3人旅で今回は鎌倉へ。 『草燃える』のオープニングを思い出す... わたしはこれで鎌倉4回目。 ありがたいことに、わたしにはAさんという鎌倉の師匠が…

夕焼けの中を空中散歩

東京の友達が、箱根に行くなら「大涌谷にロープウェイで行くと富士山が綺麗に見えておすすめ」と教えてくれたので、強羅からケーブルカーに乗り、ロープウェイに乗り継いで芦ノ湖まで...乗り物も好きなの。溶けそうな夕焼けの中、空中散歩を楽しんだが、…

人間の誕生 江之浦測候所

夫にも見せたかった場所に来た。 駿河湾を臨む、江之浦測候所。 奈良の春日大社から運ばれた朽ちた神木。その死んだはずの木から、また新しい命が芽生える。 人間はこの再生力にあやかりたく、また奇跡的な恵みとして信仰しただろう。 人間は、いつから「世…

箱根で時間旅行

日本には「クラシックホテル」というジャンルのホテルがある(ウィキペディア参照されたし)。 明治期、急増する外国人旅行者を迎えるために建てられ、西洋建築と日本的感性が混ざり合った、時代の結晶のような存在だ。その代表格が、箱根の富士屋ホテルであ…

彼を追いかけて 戯れる差異

リサイタルからすでに一週間遅れだが、12月3日@サントリー・ホールのKrystian Zimerman(以下ツィマーマン)のリサイタルには総勢5人で行った。 友達がとってくれた最高にいい席! 東京初日のプログラムは、前半はシューベルトの即興曲、ドビュッシーの…

東京 into the night

夜行性というわけではない。 寝るのは深夜を回ってからだが、毎朝7時には起きているし... しかし、昼間の写真がほとんどないのはなぜ... お料理上手な友達が到着早々作ってくれた、最高においしいすき焼きの写真がないのはなぜ... 神保町に行った…

零度のエクリチュール

「東京には中心がある。しかしその中心は『空虚』である」(モエの意訳)と、フランスの哲学者ロラン・バルトは看破した。 Krystian Zimerman クリスチアン・ツィマーマンの今シーズンの日本ツアーには、Prelude&Co.『プレリュードとその仲間たち』という副…

彼を追いかけて 飛んで埼玉

Krystian Zimerman 所沢 Preludes & Co.

マラケシュの千の夜に浮かぶ物語

千夜一夜物語...巨大な貯水池が水鏡に千の物語を生き、千の物語を読み知性と感性を研ぎ 言葉によって世界を新しく語れますように娘も11月生まれで、お祝いにモロッココロナの時に1ヶ月このホテルで過ごした

世界劇場で幸せになるには

グラーツから車で2時間半、いくつもの色鮮やかな山や丘、かわいらしい民家の集まる谷を通り抜けて、ウィーンへ移動すると、まず感じるのは密度の違いである。 グラーツが知的で穏やかな「生活の都市」だとすれば、ウィーンは政治・芸術・商業の軸が交差しス…

グラーツ、黄昏色の街

11月とは思えない、グラーツの温かみある黄昏どき。 大好物のウィナー・シュニッツェルも鮮やかな黄昏色...このビストロで食べたシュニッツェルは、毎日でも食べたいと思っているわたしの中で暫定1位...仔牛肉は紙のようにうすーく叩かれ、バターで…

スーパームーン、音楽を照らす

オーストリア第二の都市、グラーツ。 澄明の夜、スーパームーンを眺める。 くっきりした月の姿を、わたしの撮影技術では捉えられないのが残念! しかし、グラーツの楽友協会でのGrigory Sokolov のピアノ・リサイタルはしかと捉えた...(と思いたい) ソ…

no tricks, just treats

こんな可愛い子!! 今夜のひとり歩きはお気をつけて...

ナクソス島の恵み

こちらは飴状のマスティハ。木の幹を傷つけて滲み出る樹液が固まったもので、 古代から滋養と治癒に使われてきた。 ナクソス島は、エーゲ海の島の中でも緑が豊かで、耕作や牧畜に適した地形をしている。 また、中央の谷を挟んで東と西では、植生の違いによっ…

エーゲ海の島影をたどりつつ 祈りの発見

旅をすると気づく。 宗教や権力者が変わって上書きがされても、繰り返し「聖域」として残る場所があることに。 崖の上、岬の先、泉のほとり、森や洞窟、火山のふもと、磁場、星の位置など... 人間は古代から、自然の際立った場所に「特別な力」を感じてき…

エーゲ海 店じまい

ナクソス島の西側、Alykoビーチへ朝食前の散歩。 岬に立つ愛らしい聖ジョージ礼拝堂...その内部に捧げられた人々の饒舌な祈り以外、波音しか聞こえてこない秋の砂浜。 ギリシャ神話が語るところによると、アリアドネは、クレタ島のラビュリントス(迷宮)…

南風の神ノトスの連れてきた秋 ギリシャ・ミコノス島

地中海は広いなあ。 ランチの時間帯に、ギリシャはキクラデス諸島のミコノス島に到着した。 この季節、力強く雲を吹き飛ばす南風の神・ノトスに吹かれて。 ホテルにチェックインしたばかりで、まだ地球の色そのものの海は見ていない。 でも今日は外出はなし…

文化は 世界の単純化に抗う

"The world is your oyster" メノルカ島、マホンのオイスター・バア。 あ、もうっ食べかけ失礼... メノルカ島の牡蠣かと思いきや、 フランス、ポルトガル、オランダ、アイルランドの牡蠣。優劣つけられない美味さ! 島で美味しいものを食べながら考えた。…

新都マホンの ハイブリッドが心地よい

メノルカ島は、バルセロナから地中海を南に眺めて南方にある。 西から、イビザ島、マヨルカ島、メノルカ島。 メノルカ島の東端に位置するマホンはヨーロッパ最大級の天然港を抱えてい、これを目当てに18世紀から一時期、英国が領土とし、シウタデリャから…

グラニータの中の客船

レモン・グラニータの夏... 気温が30度を超えたらジェラートよりもグラニータだな。 メノルカ島は英国領土だったこともあり、ジン入りのグラニータもある。 メノルカ島の新都マホン(マオ)に入港した客船(見えるかしら)が、大勢の観光客を吐き出した…

夏に居残り メノルカ島

スペイン、バルセロナから地中海を南に見ると小さな島が3つある。 西から、イビザ島、マヨルカ島、メノルカ島。 今週はメノルカ島に来た。 こちらです。 南西ヨーロッパを中心に見ると... 先週滞在していた、イタリアのトスカーナ地方と比較するとかなり…

境界の視線 アレッツォ

アレッツォのドゥオモ(大聖堂) モンテプルチャーノやエルバ島が『地球の歩き方・イタリア編』に載っていないのは、規模が小さいし仕方ないかなあ、と思ったのだったが、アレッツォも載っていないのには驚いた。 まあ、トスカーナには素敵な村が綺羅星のご…

外界から切り離された小宇宙

路地から見た扇型の大広場 わたしの最愛の街、といえばヴェネツィアにつきるが、最初にシエーナを訪れた時、ここは「丘の上のヴェネツィア?」と思ったことがある。 シエーナとヴェネツィアは地理的にも建築スタイル的にも全く異なっていながら、いくつかの…

ジェイムズ・ボンドも翔る、「粋」の街シエーナ

シエーナのドゥオモ(大聖堂) トスカーナの丘の上に冠のように立つ、閉じた中世の都市シエナ。 中世に金融で発展した都市国家シエーナは、「あの」フィレンツェのライヴァルであった。 その心意気を見せてもらおうぞ。 カンポ広場 旧市街の中心のカンポ広場…

シエーナの美に立ち向かう前に...腹ごしらえ

トスカーナ地方に観光するならば、フィレンツェと並んでシエーナは必ず旅程に入るのではないか。 トスカーナの丘の上に冠のように立つ、閉じた中世の都市シエーナ。 中世には金融業で栄えた有力都市国家であり、トスカーナ地方の覇権を「あの」フィレンツェ…

エルバ島ヨーロッパ音楽祭

エルバ島に来ることなどないだろうなあと思っていた! 想像よりもずっと大きく、自然が美しい 島流しされたのは、後醍醐天皇... ではなくてナポレオンだが、彼もエルバ島ヨーロッパ音楽祭 Elba Isola Musicale d'Europaを開催していたのなら退屈しなかっ…

緋色の南トスカーナ

フィレンツェからアレッツォを経由して、昨日モンテプルチャーノに入った。 モンテプルチャーノは、トスカーナ地方南部にあり、紀元前4世紀の集落跡が確認されているエトルリア起源の山頂の街... ワインの産地として、サンジョヴェーゼ種などの葡萄で作…