さて、これまで2回にわたって、日誌をつけよう、To Do Listと併用しよう、と格好のいいことをいってきたが、実は私自身まだうまくできていないことがある。それは、スケジュールとの統合だ。むろん、ここでいっているのは工場の生産スケジュールやプロジェクト・スケジュールのことではない。自分のパーソナル・スケジュールだ。
誰でも、自分自身の個人予定を書き込むために、スケジュール帳を持っているだろう。手帳か、スマホか、あるいは、月単位の見開きデスク・ダイアリーかもしれないし、さもなければ壁に掛けたカレンダーに鉛筆で書き込む、という人もいるかもしれない。スタイルは様々だが、とにかく日時の枠内に、打合だとか出張だとか飲み会だとかのイベントの予定を書き込むためのものがあるはずだ。 そして、日誌を書くときには、その日のイベントもまた日誌に記録したいものだ。朝、一日の始まりに、まず本日の予定されている(時間の決まっている)イベントを確認する。そして、To Doをならべる。一日が終わると、日誌をまた開いて、予定されていたイベントの実際の開始・終了時刻を記録し(会議だと例によってたいてい終了が延びるのだ)、必要に応じて出席者名と結果を簡単に走り書きし、そしてやり終えたTo Doを消していく。これで、日誌に記すべきほとんどの項目がカバーされる。理想的には、こうあってほしいのだ。 ところが、私自身はそこまで実現できていない。私はスケジュール・カレンダーにはLotus Notesを、To Do Listには自作のExcel マクロで組んだソフトを使っている。そして日誌にはまた別のFreeMindというソフトを、現在のところ利用している(FreeMindは現在のところ、アウトライン・プロセッサ的につかえてWindows/Mac/iPadの3種類の環境で動く、ほとんど唯一のソフトだ)。その結果、私は毎朝、その日のイベント・スケジュールをTo Do Listに転記し、一日の終わりにはTo Do Listからやった事を日誌に転記している訳だ。何とも間の抜けた、無駄な作業だと、自分でも思う。 しかし、一つだけ言い訳がある。それは、スケジュール・カレンダーの情報は本来、公開して仕事の同僚と共有するものだから、ということだ。To Do Listはこれと異なり、仕事の事もプライベートな事も一元化しているし、まして日誌の読み手は基本的に(未来の)自分だけだ。こうした点に、カバーすべき情報範囲のズレがあるのだ。日誌なども公開すればいいのかもしれないが、個人的な記録や発見も書いておきたい(ちなみに、そうしたネタの中から、この「タイム・コンサルタントの日誌から」ができてくるのだ)。そうすると、結局は別な場所に何か書き込まざるをえなくなって、また二重化してしまう。 「やっぱり変だよ 日本の営業」の著者・宋文洲氏は、世間一般の営業日報を批判して、“文章をだらだら書き連ねた日報など、営業管理には何の役にもたたない。必要なのは、誰と、いつ、どこで、どういう用件で会ったか、などの事実だけだ”といっている。私も基本的には賛成だ。日誌の内容はできるだけ客観的であるべきだ。だが、毎日のルーチン業務に関連して、いろいろなことを思いついたり発見したりするのも、計画屋の重要な職務である。この間の線引きが、むずかしい。 私は実は、さらにPocketMoneyという個人用の金銭出納ソフトも使っている。欲をいうと、これも日誌と統合したいのだ。スケジュール予定とTo Doと交通費や経費の記録と仕事上の反省とを、あっちをめくりこっちに転記して、ではやりきれない。しかし、こんな機能を全部組み込んだソフトがあったら、自分は飛びつくだろうか? 何だかそんな、「パーソナルERP」みたいな巨大ソフトは、重くって使い物にはならないだろうな、などと考えているもんだから、いつまでもどうどう巡りは終わらないのである。
by Tomoichi_Sato
| 2012-05-23 22:51
| E5 時間管理術
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Comments(3)
こんにちは。いつも楽しく読ませて頂いております。
著書の時間管理術 (日経文庫)や、“JIT生産”を卒業するための本も拝読させて頂きました。 今回のToDoと日誌の件も興味深く読ませて頂いてます。丁寧に管理しようとすれば、どうしても既存の単なるToDo管理システムでは不十分で日誌も作りたいというのはまさに私も感じていた課題です。 さて、同じようにExcelマクロということにはなるのですが、佐藤さまはTaskChuteというソフトをご存じでしょうか?Todoとスケジュールをある程度成り立たせたようなソフトです。日誌機能やメモ機能は弱いですが。 もしご存じなければと思いコメントさせて頂きました。お時間有れば是非ご覧ください。 https://55auto.biz/cyblog/touroku/taskchute2c.htm http://jmatsuzaki.wordpress.com/2012/03/15/%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%AB%E3%81%8A%E7%9B%AE%E8%A6%8B%E3%81%88%E3%81%A0%EF%BC%81%E6%AC%A1%E4%B8%96%E4%BB%A3%E3%82%BF%E3%82%B9%E3%82%AF%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%8Ctaskchute2/
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青木さん、お知らせありがとうございます。
説明を読みスクリーンショットを見た限りでは、コンセプトはわたしが自分で作っているExcelマクロとよく似ていますね。わたしのツールも、一日の時間の使い方を開始・終了で記録し、自分自身の司令塔になるようにしています。どのプロジェクトむけのタスクかを分類する点も同じ。さらに旬・月単位での時間集計や、作業モードの時間分析もできるようにしています(Excelですからね)。これをDropboxに置いて、会社と自宅で共有しています。 もちろん、プロの方のProgramですから、わたしのものよりはずっと洗練されていると思いますが、ねらいはよく似たところにあるように感じました。あれで、カレンダー・ツールと自動的に同期を取ってくれると素晴らしいと思いますが、どうなんでしょうか?
ご返信ありがとうございます。カレンダーツールとの自動同期はその通りですね。Google Calendarを別に使っていますが、その行き来が出来ると面白いです。(ミーティングスケジュールだけでも良いんですが)。ただ、多分開発の優先順位としては、他のタスク管理ツール(アウトラインでタスクが管理出来たりするもの)との連携が先に来そうですね。勝手な予想ですが。
こういったツールの良いところは5分、10分のタスクも簡単に記録できることで、一日の使途不明時間が、かなりなくなる点ですね。Excelのピボットに簡単に持って行けるのも大変楽です。 佐藤様が実践されているものともイメージが近いとのこと安心しました。おっしゃっていることに共感していましたので。
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